− その1 実は初めて乗車の小湊鐵道で上総中野まで −



同じ千葉県内とは思えない、何ともいえないほのぼの感(嬉)。

(2015年2月8日/日帰り)

はじめにことわっておきますが、「鉄」の方々にもいろいろおられる中で、わたしはその方々の足元にも及ばない「エセ鉄ファン」のレベルというか「たまには鉄道の旅もいいなぁ」というレベルです。たとえばどこかに出かける際にちょっと気になる鉄道路線があればそれを計画に組み込みますし(たとえばボルネオ島のサバ鉄道がそれでしたし=こちら)、現段階ではタンザン鉄道も気になるなぁと思ってはおります)。しかぁししかし!



Takemaが住む千葉県、ふと思い起こせば大学卒業後の数年間は勤務地が木更津だったこともあって毎日乗っていましたが、その後今の仕事に就いてからはどうだろう?JR線の千葉以東にはたぶん一度も乗っていなかったんじゃないかな?つまりはおよそ20数年ものあいだ「鉄の空白地帯」だったというわけです。

この日はもともと「久々にバイクで九十九里&銚子で海鮮丼」という漠然としたツーリングプランを立てていたわけですが、天気予報をみると「雨じゃんダメダメ」系でありました。そんなわけで急遽鉄道旅行に切り替えてみたわけです。そんなわけで行ってみましょうハラショー!なおこの旅行はTakema単独行でしたので念のため(おしんこどんは伝統行事関係でお忙しい今日この頃)。



そんなわけで地元の駅から千葉まで移動です。あ、目が覚めた瞬間には「このままふとんの国の王様もアリなんだよなぁ」という誘惑もありましたが(最近この誘惑に負けることが多いんです)、この日はバッチリその誘惑をポイ捨てできました(笑)。



そんなわけで千葉駅で内房線に乗り換え。うわー、いまや内房線の普通列車も通勤型車両なんだ!(しかも君津区間までは10両編成になっていることにたまげました)。ただ先頭車両だけはボックスシート併用式だったので迷わずこちらへ。房総線の209系はみんなこの仕様みたいですね。



前日に立てた予定はかなり余裕をこいていたのか、なぜか予定の1本前の列車に乗れました。たぶん「小湊鐵道の接続ぎりぎり到着タイミングで座れないと悲しい」という予測に基づいたものと思われますが、その不安は完全に杞憂でした(笑)。早く着いちゃったので五井駅西口のパン屋さんで朝ごはん。



なお、そのあとウフフ系でまったりしたことはいうまでもありません(上画像マウスオン)。

このあとは小湊鐵道に乗り継ぐわけですが、大原まで一気に行くならば「房総横断乗車券(1700円)」がお得というわけでそちらを購入することに。なお五井駅のJR切符売り場では購入できず、有人改札口で「房総横断切符を買います」と申し出て通過し、跨線橋の先の小湊鐵道切符売り場で購入することとなります。ちなみにこの横断切符、後戻りは出来ませんが途中下車は自由に可能。



小湊鐵道線ホームに降り立つと、何だかいきなりローカルな風情が漂っていてちょいとビックリ。ちなみにホームにはいくつかの自販機がありますがアルコール類はありませんので念のため。まぁ自分もこの時間から飲むつもりもありませんでしたが(笑)。すぐ奥には車両基地があり、何だかやる気満々というかゆったり休憩中の風情でありました(どっちなんだ?=右上画像マウスオン)。



そんな中、折り返しの上総中野行き列車(2両編成)が到着です。



まずは先頭車の特等席?たるロングシート一番前のかぶりつき席を確保(たまたまですが)。それにしても駅や車両の雰囲気は、四半世紀前木更津まで通勤していた時代にJR線側から見ていて(あぁそういえばちょうどその頃に国鉄−JRへと移行したんだっけ)「小湊鐵道はローカルだよなぁ」と思っていたわけですが、その当時の雰囲気をそのままキープしつつ今も運行を続けているのですからある種すごいよなぁ(まぁもちろん様々な保安設備等の更新はしていることでしょうが)。



ちなみにかぶりつき席からはこんな前方風景が見られます。五井駅停車中。

そんなわけで9:29発の上総中野行きが発車です。発車してすぐ感じたのが路盤&線路がだいぶくたびれているなぁということ。まぁそれでも普通に走ってはいるのですが、バラストの入れ替えやコンクリ枕木の導入等の整備計画を少し早めた方がいいのかなと(一部にバラスト交換エリアも見つけましたが)。



いや、ローカル線として乗っているぶんには楽しいんですけれどね。



ところで最前方から見ていて「ほほぅそうなんだ」と興味深く感じたのが右上画像のポイント(転轍機)です。交換設備のあるどの駅でも、列車は右上画像のポイントの状態でそのまま本線に進行していきます。ということはつまり、





そんなわけで列車は徐々に山の奥へと進んでいきます。上り傾斜角が結構増してきていて惰性で走るタイミングが減ってきました。やがて列車は里見駅到着。



数少ない有人駅ですが、ここで一躍やる気を見せる小湊鐵道!

ここ里見駅では数分間停車なのですが、ここで車内にまず「石焼き芋売り」の男の人が登場(2個売れてました)。続いて「お弁当売り」の別の男の人が登場(残念ながら売れなかったようでした)。それにしても停車中のみとはいえ車内販売があるとは!

調べてみたら、この方々は地元の産直品販売店「喜動房倶楽部」有志のようです。この里見駅は2002年に一旦無人化されたそうですが、列車交換方式の変更により2013年に有人駅として復活したのを機に売店がオープンしたのだとか(ただし営業は第1.3土日のみ)。と、ここで!



もっとも似非鉄っちゃんレベルの知識しか持たないTakemaですので、タブレット閉塞との違いがよくわかっていなかったのはここだけのヒミツです。要はただ1つしかない通票(通行許可証)を持ったこの列車が上総中野まで行って戻ってくるまで、次の列車を一切進入させないという方式なんですね。圧倒的に運行本数が少ないからこそ取り得る運行方式というわけです。



各車両に7-8名だった乗客の約半数が終点一つ手前の養老渓谷駅で降りてしまうと車内はもうご覧のとおり。廃止にならないのがある意味不思議なほどにガラガラですが、小湊鐵道はバス部門(高速バス・空港バス等)という「もう1つの大財布」があるから何とかなっているのでしょう。バス部門を持たない銚子電鉄が「濡れせんべい」や鉄道グッズにしか頼れないのとは大きな違いがあるといえそうです。

あ、改札付近には「足湯」の幟が出ていましたが(左上画像マウスオン)、土日なども11:00スタートということなので諦めました(というか停車時間はほんの2分程度だった気がする‥)。鉄道利用者は無料らしいですし、車の場合も駅の有料駐車場?を使えば無料だそうです。詳しくはこちら



ここからはさらに山の中深く分け入ります。この区間は1日6往復しか列車が走りませんし(休日は7往復)、終点の上総中野駅周辺以外にはほとんど家もない、まさに「房総の秘境」的な雰囲気です。と、終点到着直前になって、予想されていたこととはいえ雨が降ってきました(右上画像マウスオン&残念)。

さてではここまでの車窓風景(平地&山の中)を動画でふり返ってみましょう。




そんなわけで列車は上総中野駅に定刻10:22に到着。さて雨が降ったり止んだりしている中、Takemaはここで1つの重要なミッションを完遂せねばなりません。それは‥



駅は無人駅ですし駅前広場周辺にはそのようなお店もありません。駅から少し歩いたところにR465があるのでその通りまで出てみたわけですが‥うーん困ったそれらしきお店の看板が見えないっ!(苦笑)。ここでTakemaは野生の勘(飲んべえの勘ともいう)を働かせ、「こっちだ!」と交差点を左折!うっほぉ数十m先、GSの前に目立たないながら酒屋さん発見!無事プレミアムモルツを1本購入し事なきを得た次第です。なお平日の場合は乗り換え時間が極少なので無理です(2015/2現在のお話です)。さて駅に戻ってみると‥



はい、もういすみ鉄道の折り返し列車が入線しておりました。2両編成なので席確保も余裕‥と思いきや?





この折り返し列車自体は普通列車の大多喜行きなのですが、それはあくまで2両中1両のみの話です。終点大多喜駅到着後、この列車は予約客を乗せた上で「伊勢海老特急」という企画列車として運行されるようなのです。あとで調べたところこの日は「お刺身膳」コースでしたが、「イタリアン」コースもあるのだそうで、すでに今月の週末はおろか来月、再来月の運行もすでに予約で一杯なのだとか(何でも発売日の販売開始後15分で売り切れることもあるのだとか?)。うーん、いすみ鉄道もなかなかやりますなぁ(確か社長さんを公募したんですよねこの会社)。

さてそんなわけでお隣車両は配膳作業にいそしむ中、無関係のわたくしはどっかと腰を下ろしましょうかね。ということでこの続きは次ページにて。

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