- その6 三重のお風呂とお蕎麦、それからおまけの葛城山! -



そんなわけで伊勢湾岸道へ。しかしこの先には渋滞の暗雲が立ちこめているようです(笑)。

まぁこの時期の西名阪道は新名神の未開通区間が何とかなるまでどうしようもないですからね。では愚民そのまま世の定めに従って生きるしかないというのかTakema?






考えてみれば2012年の年末帰省の時にも同じフェリーに乗り、最初に立ち寄った先は閉業数日前の「富吉温泉テルマ55」でしたからね(この時の様子はこちら)。ちなみにこの「テルマ55」はこの数年後「富吉天然温泉 いづみの湯」として再オープンしたようでしたが、結局再び閉館&廃業で、今は跡地がドラッグストアになっているとか?入っておいてよかったなぁ。



で、今回帰省前にこの界隈で立ち寄ろうと決めていた温泉はこちらの木曽岬温泉。両上画像の外観からして昭和のヘルスセンターを髣髴とさせる感じですが、右上画像にあるとおり源泉は62度もあるれっきとしたかけ流し温泉なのであります。事前に中京圏在住のKeiichi_wさんに周辺の温泉事情について伺ったところ、



という力強いお返事をいただいておりました。そんなわけでいざ木曽岬の湯をいただきます!‥と?






まさか12/28のタイミングで年末休業とは思いもよりませんでした、まさか年始営業に備えてすでに従業員お休み期間に入っているとは!

このパターンでお休みを取る温泉施設ってほとんど無いですよね?しかしそんな施設が今目の前に‥イヤンバカン悔しいっ!

しかしそれが現実である以上やむを得ません。さて周辺で‥お、Takemaのマップに「ここも悪くないかも。源泉47.6度」と書かれたメモがあるではないですか!というわけで急遽そちらにワープです。



そんなわけでなべた川(鍋田川)温泉へ。ちょうど日帰り入浴のスタート時間ぴったりだったらしく、われわれが車を止めて温泉道具を準備している間にも続々とお風呂道具を手にした方々が建物の中に入っていきます。えーっと皆さん、この時間にお風呂っていうことはご自宅の大掃除とかはしないんですかぁ?(笑)。



なおそもそも浴室撮禁の施設なので画像はこれだけです。

温泉は開館直後ということか特に塩素臭もしませんが‥ん?オーバーフローもほとんどない?しかも穴からの吸い込み気配もないとはどういうことなんでしょう?源泉温度と揚湯量(300L/min)からしてそこそこ量のかけ流しだと思っていたのですが?もしかして別の場所から吸い込んでいたのか、またはかけ流しだがまだ湯が微妙に溜まりきっていなかったのかな?(そう思いたい)。

ペロってみると(もちろんそのあとペッペしました)多少の塩味でまさに「ナトリウム-塩化物泉」そのものです(ある種あまり面白味のない泉質です)。でも温まりの湯であるのは確かで湯上がりには火照りがなかなか取れませんでした。施設はしっかりしていますし清潔ですが‥次回はやっぱり木曽岬温泉リベンジだなと。

さてこのあとはしばらく下道を行くことにして、どこかでお蕎麦でも食べようということに。検索してみたらそこそこよさそうなお店があるようなので桑名方面へと進みました。ちなみに鍋田川温泉のあたりは小学校の社会で習った「輪中」エリア=海抜0m地帯のようです。ま、Takemaの住んでいる場所も海抜は1.7mらしいので大した違いはないのですが、海と川がこれだけ近いとやっぱりいざというときは気を遣うんでしょうね‥。



長良川沿いを北上し、国道1号伊勢大橋を渡ります。交通量は大型車を含めて多いようですしそもそも古そうだし(調べてみたら何と昭和9年竣工だとか)、新橋建設待ったなしといったところでしょうか。橋の下流側にはコンクリートの橋台がいくつか見えていましたが、でも新橋架橋における南海トラフ地震による最大津波高さ想定は5mなんだとか。ここ、リアス式の入り江ではないですが伊勢湾の最奥部ですよ。いつこの想定が為されたかはわかりませんが、この想定のままで大丈夫なのかなぁ。

で、橋の上で渋滞にはまりました。計画されている新橋は片側2車線になるようですが、用地取得率はH25-H28の3年間で61%と全く変わっていないようで、いったい今後いつになったら目途がつくのやらという感じです。というのも‥



ちなみに当時反対運動はかなり根強く、「外環道」のことを習う学校の登下校時に通る通学路には、このような看板がいくつも掲げられていたことを覚えています。その内容はといえば(概略)、



いやー子供心にも「大人の世界」をみた感じでありました。結局のところその反対した世代が世を去り、子の世代孫の世代という「上の世代よりも反対のトーンが高くない世代」になるまでは用地買収も進まなかったということなのでしょう。難しい問題だよなぁ。しかし今の国道橋の「タイムリミット」はそんな悠長な余裕があるとは思えない感じですが。

ちなみにR1のこの橋を初めて通ったことで、初めて目にしたものがありました。





遅ればせながら初めて目にしました(千葉県民なのでしょうがない)。この施設もまたずいぶんモメましたよね。今も賛否両論があるようですが、その中で「かつての推進派(国側)は堰の建設によるデメリット(環境被害など)、そして同反対派は建設によって得られたメリット(渇水時の水道供給安定化)にそれぞれ向き合わなければ、次の世代に何の教訓も残せない」という元関係者の言葉は非常に重いと思います。

さて堅い話を書いているうちにお腹が空きました。桑名界隈に全く土地勘はありませんし、とはいえ「焼きハマグリ」というわけにもいかないと思うので(苦笑)、ハイやっぱりお蕎麦にしましょと検索。よさそうなお店を見つけたので行ってみることに。



住宅街の中にある「蕎麦家 わたなべ」さん。店構えを見るだけでいいお蕎麦を出してくれそうな予感大!(と同時に「そんなに安くはないだろうな」とも思いましたが、わが人生で「お蕎麦でぼったくられた」経験は一度も無いのすからね)。というわけでそれぞれ注文いたしました。





北海道のそば粉を使った十割蕎麦、しっかりしたコシと香り、やや濃いめの自家製つゆ、ちなみに自分は天ざる、おしんこどんはミニ天丼セットを注文。お蕎麦は少ないようにも見えますが量もそこそこあって満足。かなり美味しかったです。

このあとは渋滞中の東名阪道に乗って奈良を目指すわけですが、その前にガソリン給油&雪道走行でいろいろ汚れた車を洗車したいと思いスタンドへ。ん?





経営側からすればたまったものではないはずなんですが(同情)。もちろんスタンド入口にこのような表示はなく、あたりまえに給油に入った車だけが得られる「本日のラッキー賞」でありました。リッター10円の差額があるとして、大赤字ですよね。

そんなわけでこのスタンドで洗車するというのも立派な大義名分が出来ました。安けりゃいいってもんじゃないわけで少しは損失補填のお役に立てたかと。

このあとしっかり渋滞のみそぎを受け、名阪国道経由でおしんこどん実家帰着となりました。ただ、おまけ編へと続くんですなこれが。



われわれが実家に帰着した12/28、その同じ日の夜におしんこどん姉一行(旦那さん除く)も到着し、翌29日は実家の大掃除となりました。ただ、そこそこ目途が立った翌日「明日(30日)はどうするか」という話になったところでTakemaが提案。



この提案に大ノリだったのがおしんこどん姉でありました。いわく「ここ(実家)に住んでいたときも一度も行ったことがないんだ。行きたい!」。というわけでこの翌日は葛城山に行くことに。あ、頂上直下までロープウエイで楽しちゃうんですが。



そんなわけでやって来ました葛城山ロープウェイ。やっぱり頂上部は寒そうです(苦笑)。

ただ年末も押し迫った12/30ゆえか、これから乗り込もうというお客さんの姿はありません。駐車場もガラガラでしたし(でも駐車料金1000円/日は高すぎ!とおしんこどん姉はご立腹の様子でした。ただ、一度上がると特にハイカーの場合少なくとも数時間は降りてこない=回転が悪いのである意味しょうがないと思ったTakemaでしたが)。



そんなわけで往路のロープウェイはわれわれだけの貸し切りでした。明後日(元旦)には相当混むのでしょうが。



うおーぅ、奈良盆地南部を一望!これはなかなかよろしいではないですか!微風快晴の絶好のお天気でしたし。



そんなわけで山頂駅からも続く舗装路(頂上近くにある施設に物資を運ぶ必要がありますので)を進み、最後の最後だけいちおう「登山道」になっているところを登れば標高959.2mの葛城山頂に到着です(何とお手軽!)。

しかも山頂付近は刈り払いがなされていることもあって展望は絶好。大阪中心部のビル群や大阪湾および神戸方面の六甲山塊方面、そしてもちろん奈良盆地も一望できました。しかもお天気は無風および微風快晴で、気温は低いはずですが寒くもありません。これは実にいい日にやってきたもんだ。おしんこどん姉もさぞかし喜んでくれたことでしょう。



山頂の展望を楽しんだあとは次なる作戦行動へと移るのであります。なだらかな山頂部を南側に歩いていくと‥何とこんな場所に「国民宿舎 葛城高原ロッジ」があったりするわけですよ。公営の国民宿舎で運営母体は奈良県御所市。



しかしもちろん泊まるわけではないですし、お腹が空いているわけでもありません。というわけで左上画像をよくご確認いただければと!(老眼の方は左上画像マウスオン)、そう、ここの訪問目的はといえば!





エントランスには「熊が出たから気をつけなさいよ」との掲示が。国立研究開発法人 森林総合研究所の指摘によると、紀伊半島部におけるツキノワグマの分布は、かつては奈良南部から和歌山にかけての奥深い山間部に生息していただけだったのが、徐々に分布域を北部まで広げてきているようです(詳しくはこちら)。

しかし果無(はてなし)山脈のような山と谷が入り組んだ地形ならともかく、ここ葛城山は山を下りればもうそのまま畑や住宅街といういわば「奥行きのない」地形ですから、いつまで山の中だけで暮らしてくれるかが鍵となってきます。要は「里に下りてくるんじゃないよ」と願うしかないというわけです。

さて話をお風呂に戻しましょう。さすがに山の頂上部に天然温泉が自噴しているはずもなく(そもそも葛城山は火山じゃないですし)、人工の麦飯石温泉となっています。でもそんなことはどうでもいいのです。



しかも、歯科も、鹿もですよ!この場所でありながら日帰り入浴料金はなんとたったの500円!これってとてつもなくビビンバカルビに牛ロース♪

そんなわけでわれわれ3人は登山の用具は全然持ってきていなかったにもかかわらず、しっかり「お風呂セット」だけは持参してロープウェイに乗り込んでいたというわけでした(大笑)。さてそんなわけでお風呂に行ってみましょう!



階段をずんずん下りてお風呂へ。うん、何となく予想はしていましたがお昼時ゆえ先客さんはおられませんでした(というかしばらく誰も入っていなかったと思われます)。おしんこどん姉妹も状況は同じで、終始貸し切り状態でのんびり出来たようでした。



お風呂はもちろん大きいものではありませんがしっかりライオン湯口となっていて風情を感じます。塩素臭は全くなし。浴槽内の噴流でちょっとだけ身体が流される感がありましたが、標高1000m弱とはいえ山上でお風呂に入る気分は格別です。しっかり髪も洗いまぁ見事にさっぱり。



湯上がりには食堂スペースでまったり。ちなみに調べてみたところ、こちらのお宿は素泊まりだと税込み4000円と何とも格安、食事はそこそこするので2食付きだと8800円ですが朝食のみだと5000円。下界で夕食を買い込んでくればかなり安くあげられそうです。ただしこちらのかも鍋は契約農家から直接納入されている鴨(合鴨)を使用しており、たぶん間違いない味なのかなと思いますが(食べていないので断定は出来ませんが)。

なお日帰り客も「かも丼」などを注文することは可能です。われわれは右上画像の通り飲み物(とアイスクリーム)だけでしたが、ほかのお客さんは丼を頼んでいたようでした。



このあとは再びロープウェイで山を下りていきます。ちなみに2017/11現在、くだんの熊出没云々によりキャンプ場は閉鎖されているようでしたが(2018/1現在も継続中)、ここのキャンプ場も利用料は220円/人(たぶん税込み)と爆安のようです。今度の夏に帰省したときはここでキャンプしてみようかなとも思ってしまいます。というか御所市、そんなに大盤振る舞いの爆安でいいんでしょうか?(笑)。



というわけで下界に戻りスーパーに向かい買い出しです。ほほーぅ、「櫛羅=くじら」なんですね。

そんなこんなで年末の「千葉から宮城経由の奈良帰省」、これにて終了です。ちなみに奈良から千葉への復路は2014年末帰省時の千葉への帰り道のようにトンデモ系になることもなく(詳しくはこちら)実に順調でした。今回の行程は今後「定番」になっていきそうな気もします(笑)。というわけでこの旅行記も以上で終了です。最後までお読みいただきありがとうございました。

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