− その6 駒の湯温泉、春の営業再開に向けてのお手伝い −



撮影姿勢に無理矢理感はありますが雪の回廊(笑)。春の作業はまず湯小屋へのアクセス路確保から始まります。



【2018年3月25-29日、6ページ目/全8ページ】

というわけで駒の湯付近まで上がってきましたが、ご覧のとおり道路には雪がまーったくありません!まだ雪が降ってもおかしくないこの時期だけにスタッドレスタイヤを履いたままやってきたわけですが、どうやら今年はその心配は完全に杞憂だったようです(ただしこの訪問後にも現地では雪が降ったようですので、この時は「運が良かっただけ」だともいいます)。



しかしそれも駒の湯の手前まで。駒の湯に下る坂道から先は冬の間除雪車が入りませんので、この時期になっても積雪はご覧のとおりたっぷり。湯守が除雪機で一条の「道」を開削しただけの状況でありました。もっともこの「道」があるかないか自体がものすごく大きな違いなんですけれどね。

遠くから手を振ると湯守も気づいてくれたようで手を振り返してくれました。ほぼ3ヶ月ぶりの再会です(2017年末にも来ていますので。その時のページはこちら)。







というわけで道路開削雪かきのお手伝いです。まずは湯小屋手前に広場を作り、さらにはアクセス路の幅を広げて荷物搬入の軽トラックが入ってこられるようにしなければなりません。とはいえこの日と翌日の午前中だけのお手伝いだけなので、そこまで終わらせるのは不可能ですが‥。







と思ったら足を上げたりしていますが(笑)、上の方の除雪前画像と比べると「山がなくなった」ことが一目瞭然です。ご夫婦だけでこれをやるのは大変なので、皆さんどうぞお手伝いにお越し下さい(どの時期であっても手伝えることはあるはずなので。なお事前にご連絡を。駒の湯のブログにメールアドレス、公式サイトに電話番号が掲載されています)。




さて、日が陰ってくると雪が締まって固くなり効率が悪くなるので次の作業に移りましょう。これはもう、われわれ夫婦とも慣れたもの、それは‥。





駒の湯の源泉は自然湧出ですから冬の間もこんこんと湧き出し続けています。しかし定期的に手を入れておかないと配管等も詰まってしまいますし、浴槽にも大量の湯の花がたまってしまいます。透明湯が空気に触れることによって成分を析出させるというのはそれこそ川渡温泉も同じわけで、だからこそどこのお宿も日々完全に湯を抜いて清掃しているわけです(まぁ数日に1回とかのところもあるでしょうが)。

いっぽう駒の湯では冬の休業期間中も(天候や現地の状況にもよりますが)1-2週間に1度はやはり掃除をしているそうです。この場合、営業期間と同じようにオーバーフローさせたままにしておくと、それこそ浴槽や床全体に湯花が付着してしまうので、ご覧のように最低限の湯だけを張ってあとは排水させているのだとか。完全に排水口を開放してしまうとたぶん飛び散った湯の成分が乾いて固着してしまうので、それを避けるための低位湛湯なのでしょう。



浴槽底には析出した湯花がたっぷりと沈殿しており床面が見えていません。これらを全て除去し、きれいな状態に戻さなくては。さてしかし、いつものことながらここで「営業期間外の掃除人のみに許された悦楽タイム」とまいりましょう。もうおわかりですね、








いやぁスバラシイ!ちなみにこの日の源泉温度は‥(右上画像マウスオン)。なるほど、まだ外気温が高くないので源泉湧出部での温度低下、および引き湯パイプを流れてくるうちに多少湯温が下がっているということなのでしょう。営業開始時にはもう少し上がってくれるはず。いや遠慮せずあと5度くらい上がってくれたりしたら最高なんですけれどね(笑)。



そんなわけでお風呂掃除も完了し(湯に浸かっただけじゃなくそのあとちゃんと掃除しましたので念のため)、本日の作業も終了です。乾杯!あ、この日のおつまみは‥(左上画像マウスオン)、



やはり雪国に生えるフキノトウは多少大きく育っていても苦味が少なく美味しいです。ちなみにこのあたりでは「花の部分は食べず茎部分を調理する」のが一般的なのだそうで、確かに花は多少苦味も強いし食感ももそもそしているからなぁと納得した次第。

明けて翌朝‥なのですが、朝食前にTVで「栗駒耕英地区でもミズバショウが咲き始めた」というニュースが報じられました。どうやらご夫婦の知り合いの方が画像付きでTV局に投稿なさったようです。ここからすぐの場所なのはわかっているので、朝食前にちょっと見に行ってみることに。





TVで紹介されてからまだ15分くらいしか経っていなかったので他に見学者の姿はなく(そりゃそうだ)、静かに観賞できました。

それにしても、この時はまだ3月末ですから花の早さにびっくりです。だって去年はGWに同じ場所で見学していたわけですから!(その時のページはこちら)。2018は降雪量こそ過去最高を記録したものの、春の雪解けは例年以上に順調なようで、こうなると「早く溶けすぎた」ことで農作業に支障が出ないことを願います。



さてこの日の除雪作業は「出入り道の拡幅」です。除雪機の幅部分だけ深く掘り下げたところで、それではいつまで経っても軽トラが入ってこられません。よって、両サイドの雪をスコップで落とし、その雪ブロックを除雪機で吹っ飛ばすという作業となりました。



頑張るおしんこどん。しかしカメラを向けるとやっぱり足を上げやがります(笑)。

さてしかし、われわれの出発時刻が近づいてきたところで作業終了。実はわれわれ、この日は三陸側に移動して宿泊する予定であり、したがってお手伝いもここまでです。何だかお役に立てたのかそうでもないのかはわかりませんが、次はGWにまたおじゃまいたしまーす!

なお、このほぼ1週間後の4/3、ご主人から連絡があり「本日ようやく軽トラが入れるようになりました」とのことでした。ちなみに何と昨年より10日も早い開通だそうです。もしかして営業再開も早まったりするかもしれませんね。

というわけでこの続きは次のページにて。

[戻る] [次へ]