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- その5 飯山線、長野電鉄と乗り継いで湯田中へ -



飯山線の車窓はなかなかヨロシイ。今度は雪の時期に来たいものです。

(2020年11月20日~23日 その5)

さて松之山温泉のバス停は温泉街入口の駐車場にあるわけで、トイレ界隈の屋根掛けもありますが、あくまで「メイン設備はトイレ」であり、ここに小さくていいから待合室があるといいのになぁ。それと‥





以前は大型バスだったはずなので狭い温泉街の切り返し&待機場所に問題もあったのでしょうが、このサイズなら奥まで入っても問題ないと思うのですが‥。運転手さんのトイレ事情もあるのかな。



バスは定刻発車。大型バスではないとはいえ運転手さんはあくまで法定速度を厳守し、また「待ち客のいないバス停」で何度も「運転停車」して時間調整です。

乗客はといえばわれわれのほかに温泉客2人(若い女性)、そして途中で乗ってきた地元の女性(出発してすぐの松之山支所で下車)の5人。女性の温泉客もまつだい駅で下車しましたから、そこから十日町駅まではわれわれ2人だけでした。

この日は平日でしたが、まつだい駅から十日町駅区間の定期バス需要はどれくらいあるのでしょうか?運行はまつだい地区および十日町市街エリアそれぞれに分割して、山越え区間はオンデマンド運行ということにしては?‥と書いたところで「車両およびドライバーさんの所属が十日町の営業所であればそれは無理」ということに気づきました。そんなにあちこちに営業所があるとも思えませんし‥。



何やら信濃川本流の流れを変える工事が行われている橋を越え、アーケードが続く市内中心部(信号の連携がうまく設定されていないのかロスタイム多し)を通ってJR十日町駅へ。



飯山線沿線最大のターミナル駅たる十日町駅。国鉄時代の無機質系駅舎、何だかどこかの駅と似ている?と、ふと思い出したのが羽越本線の村上駅でした。

難しい問題ではあるとは思うのですが、駅の立地としてはJR側が間違いなくメインですし栄えています。でも、「外からやってくる人」の大多数はおそらくほくほく線経由で到着するわけで、十日町市もそれを考えた上でほくほく線側のコンコース内に観光案内所を造ったのだと思います。でも、初めてこの駅を利用した自分としては‥


(その理由は少し下で述べます)

道路の両側に長く長く続く歩道アーケードに(昔は雁木だったに違いないかと)営業中の商店が立ち並ぶ風景は、今や珍しくもある懐かしい風景ともいえるでしょう(いまや各地でシャッター商店街になっていることが多い)、でもここ十日町の中心街はバス車窓から見た限りそう寂れた様子もないように見えました。

十日町の名産である織物‥ん?民営商業施設ですが「きもの絵巻館」というところもあるし、アーケード街にはお蕎麦屋さんも甘味処もあるし、少し歩けば(20分らしい)十日町市街を見渡せる展望地(諏訪神社)もあるみたいだし、芸術祭の作品も点在。そして北口の十日町博物館を合わせても、その全てが徒歩圏にある‥



というのも、以前訪問した新潟県村上市の観光協会がそのような「推し」を行っていて(この時です)、それにまんまと乗っかったわれわれ夫婦は「かなーり楽しめた感」があったからなのです。いっぽう合併により市域が拡大したためか、十日町市の観光協会公式サイトで紹介されている情報は「広く浅く」なっている感があります。

ただ、広域化した十日町市ではあっても、その中心が十日町駅の東口側であることは確かでしょう。そしてそのエリアには外部からの訪問者にとって(万人受けはしなくとも)興味深い(この地域をより深く感じられ経験できる)いろいろな「宝物」が眠っているのではないのでしょうか。

その「街巡り」スタート地点にふさわしいのは、新しめの住宅が建ち並ぶ西口ではないはずです。ゆえに「マップをもらい、情報を収集した上での街歩きスタート地点」はJR側の東口であるべきだと思うのです。現行のままでは街巡りの最初に「地下道を通る」って、あまりに第一印象が悪いですし(苦笑)。以上、戯れ言終了(苦笑)。

とはいえ、この当日のわれわれは駅からほんの数分しか歩いていません(そもそも乗り換え時間が30分くらいしかなかったので)。具体的にはR117の交差点の手前で引き返しています(帰り道に「酒のいまい」さんで車中の供(お酒ね)を購入し、さらに駅近の「スマイルD」で昼食用のパンを買っただけでした。でもね、バスで市内中心部を進むにつれ「このあたり(特のR117沿い)は歩いてみるのも面白そうだなぁ」と思ったのは事実であり、このページをタイプするにあたってちょっと調べてみると、「やっぱりいろいろあるなぁ」と思いましたので。



アーケード街を進みます。いまいさんで購入したお酒にはこのあと一泡吹かせられました(掛詞)。



さて十日町駅に戻り始発の長野行きに乗り込みました。始発ということもあり(土曜のお昼過ぎだし)ガラガラの車内です。あ、隣のホームに入ってきたのは観光列車「おいこっと」でしょうかね。乗りたかったですが、残念ながら折り返し長野方面だと到着が遅すぎるんですよね。逆方向から来るとすれば松之山にも余裕で行かれたかも‥いや、土日のみ運行なので前日はそもそも運行設定がありませんでしたっけ。











それにしても飯山線の各駅のほとんどは無人駅とはいえ、右上画像のように近年建て替えられたピカピカの駅舎(待合室)が実に多い!実は飯山線は「冬に乗ってみたい」路線候補として(雪見鉄)これまでずっととっておいたため、今回が初めての乗車なのですが、JR東はこれからも飯山線を維持する気満々だと思われます。

で、今何気なく確認してみたところ、十日町駅発の列車は「越後川口方面=10本」に比べて「戸狩野沢温泉方面=8本」と、東側の方が運転本数が多いのですね。てっきり逆だと思っていました。もちろん長野方面は長野に近づくにつれて本数が増えるわけですが。



さてビールを飲み干したあとはお酒。津南は苗場酒造の「醸す森」純米大吟醸 生酒です!しかし、ここでちょっと失敗しちゃったことをこっそり告白いたします。



幸い椅子には飛び散らず、床以外にはTakemaズボンの一部を濡らしたくらいで済みました。手持ちの使い捨ておしぼりで床も拭いたのですが、乾くに従って歩くと靴底からお酒の糖分ほかゆえんのパリパリ音がするように(苦笑)。車内清掃員さんゴメンナサイませ。







やがて森宮野原駅へ。もちろんJRでここに来るのは初めてですが、車でなら何度も来ています。特に2011/3/12の栄村大震災(長野県北部地震)の翌月には、Takema母&伯母を連れてやってきたんだっけ。まさかTakema母がある意味秘湯である百合居温泉に入浴するとは思わなかったなぁ(その時のページはこちら)。そのあとにも屋敷温泉宿泊などで来ています(その時のページはこちら)。

なお左上画像の「震災復興祈念館」はいつの間に出来たものやら。この時は停車時間がほとんどなかったので無理でしたが(いや、そもそもこの日の切符は距離の関係で「下車前途無効」だったのですが)、今度はゆっくり見学してみたいものです。



このあたりから天候回復が顕著になってきました。そしていよいよ‥







この駅では21分の停車時間がありゆったりですが、駅名ゆえの『湯ったり』とはいきません。近場の戸狩温泉「暁の湯」までタクシーで片道5分、野沢温泉までは同じく10分かかります。さすがに「停車時間中にひとっ風呂」とはいかないわけです。40分もあれば行ったかも知れませんが(いや、この日の切符は下車したら無効なんだって)。

こんなことを書いていたら「若気の至り」の愚行を思い出しました。大学生時代でしたが、3月下旬の八ヶ岳山行の時だったと思います。話が長くなりますが退屈であれば次の赤大字までは読み飛ばして下さい。

当時はまだ中央本線にも急行や普通列車が走っており、実によく利用しておりました。その昔は長野行き客車だった普通夜行も自分が中学生の時には電車化され(自分がこの路線で客車に乗ったのは1度だけ)、そしてその後は行き先も上諏訪までに縮小されてはいましたが、運行は毎日でした(列車番号441M)。

もちろん登山者需要をさばくための夜行列車群だったわけですが、松本以遠まで利用するならばともかく(北アルプス方面)、八ヶ岳のメイン利用駅たる茅野までだと、いかに普通列車とはいっても早く着きすぎるわけなのです。そのため441Mは大月や甲府で多少長めの停車時間を取っていたわけなのですが(10-30分前後)、一番の圧巻は「何もない」日野春駅で55分停車だったということでしょう。このダイヤはおそらくその昔のスイッチバック時代の流れを継承していたと思われます。

ただ今ではほとんど忘れられていると思いますが、多客期の週末には「23:50発岡谷行き普通夜行」(列車番号わからず)という列車も走っていたのです。この電車は途中で無駄に長時間停車はしません。そのかわり‥




で、甲府まではなかなか寝付かれなかった自分は、「時間たっぷりだな、まだやってる店もあるだろうし飲みにいこうか」と後輩を誘って深夜の甲府市内へ。なかなか見つけられませんでしたがスナックがあったのでお酒を飲み、そしてカラオケを唸り。

気がつけば発車時刻が迫っており駅までは走って帰りましたが、駅の改札まで来たところですでに発車のベルが鳴っている状態!改札界隈におられた駅員さんに「乗ります!」と叫んだところすぐさま放送が入りました。「oooMの車掌さん、ドアを閉じないで下さい。お客さんが乗車します」。

何とか間に合ったわれわれはこのあと熟睡しましたが、この日の赤岳鉱泉までの道のりはあまりにもしんどいものでした(大笑)。そりゃそうだ、飲んで3時間後くらいからテントや自炊関係品ほかを背負って赤岳鉱泉までの標高差700mちょいを登ったわけでしたから(なお新宿駅出発前から飲んでいたことをここに付け加えます)。とにかくこの頃の自分は飲んでいたなぁ。まぁ今もですが。


というわけで戸狩野沢温泉駅を出発すると‥





事前の予報ではこの旅行期間中のお天気は全部ズブズブの予報だったわけですが、こうして青空がメインになってくれると嬉しくなります。あ、でもこの2日後はとにかく晴れて欲しいのです‥。

というわけで動画となりますが、このコンテンツ内の動画はすべて乗りもの系のものなので、特に興味のない方はクリックせずスルーしていただいて構いません。また長めのものが多いですから飛ばし飛ばしでもいいかもしれません(現実的)。






そんなわけで長野駅到着。少し時間があるので駅ナカのお店でミネストローネをいただき(おしんこどんは甘味系)、長野電鉄線地下駅へと向かいます。長野市内中心部の数駅は地下駅なので「地下鉄」と称されることも。ただ、電鉄長野駅を含めた各地下駅は照明も暗くて、自分は「その昔の日比谷線小伝馬町駅」を思い出しました(わかる人だけにわかればいいのさ)。

おっとまだ長野駅を出発してはおりません。切符を買って‥ん?





それにしても小学生以下とはいえ運賃無料デーがあることにびっくりしました。もちろん小学生単独での利用というよりも「親子で乗ってね長電♪」「坊や&お嬢ちゃん、これからも長電をよろしくね(どんどん利用してね)♪」という狙いだとは思うのですが、それにしてもやるなぁ長電。



われわれが乗るのはA特急「ゆけむり」号です。さぁって、どんな車両なのでしょうか?





こちらの長野電鉄さんは、静岡の大井川鐵道と並び「往年の各鉄道車両をできるだけそのままの外観で走らせている」ことで一部では有名なのですが、個人的に思うのは、このロマンスカー導入が決まったときに一番喜んだのは運転士さんだったのじゃないかなと。まさか自分が2階運転席から電車を運転する日がくるとは思ってもいなかったと思うので。ただし居心地や運転のしやすさ&しにくさは存じません(笑)。



このA特急ですが、案外地元の方々も利用しているようで良き哉と。制服の高校生も普通に乗っていました。まぁ特急料金が100円と破格ですからね(それほど速いとも思えないのですが快適車両代と思えば納得がいきます)。

さてすぐ上でも書きましたが、長野電鉄は往年の各鉄道車両(中古ともいいますが)を多く走らせています。富山地鉄も多いですが、あちらには自前車両もそこそこ。この長野電鉄は過去には自前の旅客車両も走らせていたようですが、現在は全てJRや私鉄の中古車両です。あ、大井川鐵道に至っては、旅客車両や機関車なども含めて自前のものは1両もないような気がしますが(井川線や保線車両などは除きます)。



東急に小田急、新旧の東京メトロ日比谷線車両が見えています。



成田エクスプレスの側面にはスノーモンキーが。そういえばここでも愛称は「N'ex」?

右上画像はたぶん「新」日比谷線車両だと思うのですが、なぜか貫通部下部にブルーシートが掛けられています。何かあったのでしょうか?単に何かの養生中に過ぎないのかもしれませんが。



さて、リンゴ畑を眺めているうちに電車は湯田中駅に到着です。土曜日の夕方ということもあり、そこそこの人が下りてきました。観光客と地元客の比率は半々といったところだったでしょうか?



駅前にリッチなお宿の送迎車は駐まっていましたが、わが宿の車はないようです(送迎を頼んだ記憶もないですし、そもそも送迎はやっていないかも知れません)。ま、10分も歩けば着くはずだし健康的に歩いていきましょう。

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