千葉の山中で非加温かけ流し湯タンノー!

- 亀山温泉ホテルの湯を楽しむの巻(3/3)-



たらい風呂には惜しみなく非加熱源泉が注がれています!
(いやモッタイナイのでこのあと止めましたが)




(2021年6月 その3)

日帰り入浴*2の旅行記というかレポートなのに、まさか3ページ目に突入しちゃうとは思いもよりませんでした(笑)。そもそもお出かけが少ないのと(2021/4-6で数回@千葉県外には一度も出ていません)、1度目の訪問のあと(嬉しかったので)お宿に直接メールを送り、お宿の温泉状況を詳しく教えていただいたことから書くことが多くなったというわけです。拙サイトは温泉に特化した情報サイトではありませんが、自分が気に入ったらちゃんと紹介したいですし営業施設なら是非行ってもらいたいですし(このご時世ゆえ特に。ただし野湯は例外)。

さて話を戻しましょう。この日のわれわれは「貸し切り半露天風呂 湯楽(ゆら)の湯」を予約しておりました。こちらのお宿にはもう一つ「亀楽(きら)の湯」もあるのですが(同料金3000円/60分、お値段そこそこなのは関東圏ならではということで)、こちら湯楽(ゆら)の湯には捨てがたい魅力があります。それは‥





貸切湯*2は旧客室を改装したのだと思われますが、脱衣場設備はとことん充実♪おしんこどんは「うわ、このドライヤーのメーカーはっ!」と感激しておりました。こだわりものを設置しておられました(ちなみに「うちのシャワーヘッドもこのメーカーの製品に替えたんだよ」と説明されましたが、自分は「あるがままに使う」だけなので全然わかっていませんでした。裏を返せばこちらの宿のドライヤーも「わかる人にはわかる(○女性 ×男性)」を狙って導入されたのでしょう。となればすごい営業戦略です。

というわけでいざ入浴です!











ちなみにメイン浴槽の湯は加温循環湯ですが、時折注がれる湯の量が増えたりします。「ん?何だ?」とチェックしてみると、湯口からは通常の加温湯に加えて非加熱源泉も同時投入されているようでした。どのようなタイミングで行われているかはわかりませんが(湯量が減った時だけなのか、それとも定期的になのか?)とにかく「新鮮湯の投入も行われている」ことはよくわかりました。



色付きはかなりです、いやそうじゃなくて濃いです(掛詞的に意図的ダブル表記)。クロ湯系の色の濃さでは全国あちこちに「うちが一番黒い」系のアピールがありますが(笑)、自分としては千歳のあそこが経験的に一番濃いかなと思っています(こちら)。しかし「濃いがゆえには尊からず」なのです。ここ亀山温泉の湯はそこそこの濃さを誇るだけでなく浴感が実にいいので、「恋」もありかなと。

そして、やっぱりここではタライ湯なのですよ!



ちなみに浴槽縁にアヒルちゃんが座り込んでいますが‥



実はこのお風呂の「備品」だったりします。まぁわれわれは使いませんでしたが。


ただ気になったというかどう使うべきなのかなと思ったことが1つ。このタライ浴槽からオーバーフローした湯は窓側の床切り欠き部から排出されるのですが、そこに「蓋」が付いていないんです。もしこちらにアヒルちゃんを浮かべ、そこに大人がザブーンと浸かったりすると‥嗚呼アヒルちゃんの運命や如何に!ということになりそうな気もするのですが‥。アヒルちゃん風呂は加温浴槽限定なのかな?

話をお湯関係に戻しましょう。こちらのタライ湯は客が自由に注ぐ方式なのですが‥



このように水栓が左右1箇所ずつにありまして、加温湯か源泉湯か、もしくはミックスして好みの温度の湯を投入することも可能となっています。なお、こちらの加温湯は循環部分と切り離されており、加温かけ流しの仕様となっているようです。で、われわれは‥





さてそんなわけで加温湯に浸かったあとはこのタライ浴槽にイザ!というわけです。もちろんJAPON!と浸かったわけですが、いかんせん1つだけ‥まぁわかっていたことではありますが‥





家族連れ、小さなお子さん連れでも安心して入れるように(湯温&深さ)というコンセプトで造られていますから、大の大人が浸かるには若干(いやだいぶ)小さいのは仕方ないですね。湯客が求める仕様はそれぞれ千差万別で、全ての要望というか期待に応えるのは難しい、であれば「ターゲットをある程度絞り、ターゲット外の客には『それでもよければ』で対応」というこちらのお宿の方針はなかなか良いのではないかなと思います。

なお、硫化水素臭香るツルツル源泉ですが、それだけではなく‥





男性大浴場の源泉浴槽では不覚にも確認していませんでしたが、アワアワまであるとなればこれはもう「名湯の誉れ」というレベルです。でもこれは、もしかしたら小さい浴槽だからこその感知なのかも知れません。次回男湯に入る時は確認しなきゃ。

さて、気がつけば規定の60分1本勝負もそろそろ終わりが近くなってきました。もちろんわれわれはここまで加温湯と非加温湯のループを楽しんでいたわけですが、最後の最後になり、おしんこどんが俄然ハッスル(死語)、



「1分ごとに浴槽チェンジ」という感じでお湯の感覚を肌にたたきこんでおりました(笑)。



なお浴室の窓からは亀山湖が一望できます。向こうからも丸見えともいいますが距離がありますからね。というわけで、浴室の鍵をお返ししたのは60分のうち「59分」くらいのタイミングでした。粘ったのね(苦笑)。

ええっと、「すぐさまランチ」というのではナニなので(汗が引いていません)、しばしロビー奥の屋外デッキへ(喫煙行動ともいいます)。



まだデッキは濡れていますがこの時にはすでに雨が止んでいました(灰皿のある場所には屋根もありますし問題なし)。

で、前回同様目隠しの隙間からのぞいたのが右上画像のガス給湯器群でした。実は最初の訪問後、ご主人にメールで伺ったのです。「このガス給湯器は天然ガス利用なのでしょうか」と。しかしその返信には「亀山温泉の源泉湧出には確かに若干の天然ガスも含まれています。しかし源泉を沸かすほどの質量はありませんので」とありました。となると場所柄当然LPガスとなるわけで維持コストもかさむでしょうし、大変だなぁと思った次第です。

さてそんなわけでランチといたしましょう!なおわれわれは事前に予約していたので大丈夫でしたが、この日のランチは「定員に達したため飛び込みは不可」となっていました。コロナ禍ゆえ席数を限ってのランチ営業であり、お宿としては無念の掲示だと拝察されます。

前回、「3種のメインメニューを全制覇」していたので、今回は「親子丼の味変バージョン(トマト&カレー味)」でいいかな(しかもミニ丼で)と思っていたのですが‥





「木更津サーモン彩りGOZEN」「THE房総SPFカツ丼」(ともにサラダと小鉢、汁物付き)、そして「沼旨カレー」がラインナップに上がっておりました。というわけで丼もの2つをオーダー。それにしても木更津サーモンって?よくわかっていないまま注文したのですが、あとから隣の席に着いた乳幼児連れの家族連れ、その旦那さんが奥さんに発していた言葉に「そうだったのか!」と納得しました。いわく、



なるほど(笑)。自分が木更津勤務だった頃1980年後半の頃、かずさアカデミアパークは「計画」の段階でしたが、しっかり研究施設なども動いているのですねぇ。そりゃ30年以上経っているのですから当然か。

というわけでいざランチ降臨!



わかりますか‥こだわりの「亀」?もちろん食べられます。



メインはTakema@サーモン丼、おしんこどん@カツ丼でしたが、おしんこどんがひと口食べたあとの第一声‥



でした。肝のおカツに関する言及がなかったくらいタマゴに感激したというわけです。

ご存じないかも知れませんが(実はわたしもよく知らなかったのですが)、房総地域は実はタマゴの激戦地のようで、道の駅などには「へ?なぜこんなに?」と思ってしまうほどの各種タマゴが陳列販売されています。

こちらのお宿はまさにそんな「タマゴの修羅なる地」のど真ん中に立地するわけで、ゆえに「その中でもイチバンと思われるタマゴ」を選んでおられるということなのでしょう。もちろん、そのタマゴをフワフワに仕上げる料理人さんあってのことですが。

そして木更津サーモン。さっぱりとした味わいですが、自分としてはかつていただいた宮城県女川産の銀鮭にはまだまだ及ばないと感じました。とはいえ「おかそだち」の名の通り、餌のロスもなく水温変化による養殖上の手間もなくということで、これはこれで今後ありなのかと。



と、気がつけば雲がとれていい天気になってきましたよ。

そんなわけで食後はテラスというか前庭まで出てしばしくつろぐことに。だって気持ちいいしね♪



おしんこどんはデッキの椅子でくつろいでいます。この庭、いいなぁ。



無理矢理Takemaもくつろいでみましたが、貧乏性ゆえ数分だけね(苦笑)。

このあとはちょこっと大多喜を回ってみたのですが、目指した道の駅に本榊はなし。関東(というか千葉)では神棚に供える榊は真榊(姫榊)ばかりなのですよね。大多喜の道の駅では本榊を販売していたことがあったのですが‥この日はなかったのか売り切れたのか(午後でしたし)。



さて自宅に戻り「桃の収穫」です。いや果樹園があるわけでもなく屋上の鉢植えなのですが、今年は1個だけ立派な実が成りました。今年は樹勢が一気にパワーアップしていますから、来年は今年のサクランボ同様多くの実を付けてくれるんじゃないかと期待しています!ちなみに味は市販のものに負けない美味しさでした。

そんなわけでまさかの3ページに及ぶ亀山温泉の紹介となりましたが、湯はもちろんのこと現状に安住せず新たな可能性をどんどん探ろうとする経営姿勢には実に好感を抱きました。千葉房総の昔からの観光地にはそのような「攻めの姿勢」がなかなか見られず、ある意味地域全体で「坐して滅びを待つ」ように見受けられるエリアもあったりしますので。

お湯はいいし、お昼ごはんも美味しいし(今後可能であれば手打ち蕎麦もラインナップに加えてほしい)、亀山温泉、コロナ云々に限らず是非また行きたいなぁと。

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