その5 花山&湯浜峠を越えて駒の湯のお手伝いへ



湯浜峠からの栗駒山は残念、雲の中でした。

(2022年5月1日-6日 その5)

というわけで、桁倉沼(旧木地山キャンプ場)からは小安峡温泉に下り、そこから花山&湯浜峠経由で宮城側へと向かいます。お天気は回復傾向にありよしよしです。



小安峡界隈も「春紅葉」と桜の競演ですね。



さらに峠道を上がっていくと広葉樹がいち早く葉を広げ始めた景色が目に入ります。ちなみに春紅葉(はるもみじ)とは、木々が芽吹く最初の段階でまだ緑色になる前の葉の色が黄色や赤であることを形容した言葉です。上画像でも下のほうの木々に赤や黄色の葉が見られると思います。

この時はまだ日差しはありませんでしたが、それでもこの薄緑の葉を広げたばかりの木々は実に綺麗でいいですね。



峠に向かってぐんぐん登っていくと、須川温泉のある峠へと向かう県道が分岐します。ただこの道路は6月まで通行止めです。とはいえ、すでに幅は狭いとはいえ除雪は終わっているようなのになぜ?(昔から疑問に思っていました)。

その理由はどうやら「雪崩対策」のようです。左上画像の分岐部分のように道の両側が緩い傾斜であれば「あとは雪が溶けるのを待つだけ」で済むのですが、この県道には急斜面をトラバース的に進む箇所があり、「路面そのものを除雪しても、いつ上からの雪崩にやられるかわからない」というわけで、安全が確保される時期までは「念のため通行止め」としているようなのです。

もちろんそこには県道=県管理の道路ゆえの予算問題(雪崩止めの設置経費等)もあるのだとは思いますが、そもそも1つ北を走るR342(東成瀬村から須川温泉に上がる国道)も、残雪の多い年はGWでも片側交互通行(山側の車線を通行止めにして少しでも雪崩の直撃を避ける)にしていましたっけ。

ただ、同じR342の岩手県側ですが、以前は「慎重を期して?」いつもGWは閉鎖していたのですが(悔しいかなGW明けから開通)、最近はGW前に開通させています。岩手宮城内陸地震(2008)のあと道路の付け替えはそこそこありましたが、急傾斜のトラバース部はまだあるのになぁ。ま、自治体による考え方の違いなのでしょう(それでいいのかはともかくとして)。





R398の道沿いに突然現れる水場なので、知らなければそのまま通過してしまうかもしれません。冬期閉鎖区間にありますが、閉鎖解除後であれば隣接の駐車場も除雪されているはずです。そう広くはないですが、とにかく路上駐車はやめましょう。

さてわれわれはここの水を汲むために2Lペットボトルを12本(6本*2箱)=24L分を持参していたのです。流水ではなく湧き水ですから、近年噂されているエキノコックス南下云々も大丈夫でしょう(北海道でも湧き水であれば心配はないはず。なおあくまで噂に過ぎませんが)。



まさに道路脇。設置したのは道路管理者たる県なのか地元関係者なのか?



というわけで汲み始めましたが、2Lペットボトルの口に比べてあまりにも大量の水が排出されていることがおわかりかと思います。ただ単純な地下水ではないのかなと思うのは、出て来る水に「息継ぎ(水量の増減)」があるのです。これは雪解け水が地中に入り込んでいることによる時期的な現象なのでしょうか?






ま、そんなことはどうでもいいです(汲んだ水はもちろん美味しかったですし)。峠を越えて宮城県側に進むと一気に空が明るくなり青空が広がり始めました。脊梁山脈恐るべしですね(このあと秋田側も天候は回復したそうですが)。



そんなわけでページトップにもある湯浜峠へ。栗駒山はガスっていますが、右上画像の通りその上には青空が見えており、これは現在ある雲も退潮傾向にあることを示しています(雲の形からするに前方進出傾向ではなく「押しよせようとする奥側と乾いた空気の手前側のせめぎ合い」の結果、雲が押されまくって消えつつある感じかと)。



というわけで、温湯温泉佐藤旅館にやってきました。2020年晩秋から営業を再開したそうですが、営業停止のきっかけは駒の湯と同じ岩手宮城内陸地震(2008/6/14)。その後は施設の整備(古い木造ですし)もそうですが、お湯の問題も(いろいろと)あったようです(ここには書けない事情も)。

われわれはかの震災前に宿泊したことがありましたが(その時のページはこちら)、とにかく風情のあるお宿だなという印象でした。しかし再開にあたっては、2棟あった宿泊棟のうち川側の1棟を取り壊し(被害がひどかったのでしょうか)、現在は1棟だけでの営業です。でもかつての建物を生かせただけでもよかった。駒の湯は建物が全部流されてしまいましたし、湯ノ倉に至っては再開すら不可能で廃業せざるを得なかったわけですし。



いざお風呂へ。男湯入口が2つあるのは、かつての男女別入口の名残でしょう。ここは被災前は混浴の内風呂。ボケボケの右上画像にマウスオーバーすると、2006年訪問時のおしんこどん入浴画像に変わりますが、浴槽手前の岩はそのままですね。もともと衝立(ついたて)とかはなかったというわけです。もちろん当時も女湯はあったと思いますが記憶は定かならず。

で、湯から上がって汗を拭きつつ通路にいたら、何やら宿の方とお客さんが話しておられました。今は使っていない旧露天風呂についてのことのようでしたので耳ダンボ(笑)。

すると「行ってみましょう」という話になったようで、さりげなく(実にさりげなく)宿の方に「あそこ、露天風呂でしたよね」とお声掛けをしたTakema(大笑)。すると、



という願ったり願ったり系の流れになりました(作戦成功!)。まだ露天風呂としての許可は得られておらず、とりあえず足湯としての再開を目指しているようでしたがその整備も途中段階ということでしたが、その段階での「特別足湯」体験入浴です!



旧露天風呂は左上画像の通り立派な屋根掛けが為されています。で、まずは足湯としての再開を目指すという旧露天風呂なのですが‥





ちなみに長年放置していたこの旧露天風呂を「かなりの大掃除」を施してここまで復活させたというのはSNS経由で聞き知っていました。その成果たる整備された浴槽だけを見て「今すぐにでも露天風呂に」というのは気が早すぎるというのも存じています。再開には栗原市保健所の許可という、「とてつもなく厳しい迂遠の旅路」が待ち構えているわけですし(苦笑)。



とりあえず足を浸けて所定の目的は達成(笑)。なお足湯としての整備工事もまだ行われていないようで、声を掛けていただいたのはまさにラッキーでした。

右上画像は残った1棟の宿泊棟です。以前はこの手前にもう1棟同規模の建物があったんだよなぁ(右上画像マウスオーバーで当時の画像に変わります)。しかし残った1棟も手を入れられて素晴らしく綺麗になったこと!

さてこのあとは‥しまったお昼ごはんを食べていないというわけで少し下った先のお蕎麦屋さん‥は激混み(まだ時間的には早かったのに)、その下の(利用したことのない)お店も同様だったので(さすがにGWの中日)、まぁいいやというわけで道の駅花山のレストランへ。なぜかあっさり着席できましたが、そのあとには順番待ちの人の列が。



で、Takemaは珍しくカツカレー、おしんこどんは右上画像のそばとごはんセットの定食を注文。自分は「カツが自分には重いはずだからごはんを少なめにしてもらおう」と考えてその通りに注文したわけですが、ええっと、少しごはんを残してしまいました。半分といえばよかったのかな、残したくないのになぁ。こういうのを避けるためには、事実ではないのですが「食事制限中なので本当に半分で」とでも言ったほうがいいのかなぁ。



このあとは栗原市栗駒地区のウジエスーパーで少々買い出しをした上で栗駒耕英地区を目指します。そういえば以前はここ栗駒店に比べれば極小規模店舗ながら鳴子温泉にもウジエがあったんですよね(東多賀の湯の隣)。とっても重宝していたのになと思ってちょこっと検索してみたら閉店時の案内記事がまだネット上に残っていました。




(なおウジエ鳴子店の閉店は2015/9/30でした)

まぁすぐお隣があれだけ濃厚な硫化水素を含むがゆえに換気口をいくつも備えた東多賀の湯ですからねぇ。しかしウジエの撤退により鳴子温泉での買い出しは(特に生鮮品や惣菜の買い出しを中心に)不便になりました。例の江合川野湯の国道沿いあたりには昔から意味不明の広い土地というか駐車スペースがありますが、再び進出してくれないかなと思う次第です。

さてここからは言わずと知れた駒の湯温泉を目指すわけですが(定番行動)、県道42号経由ではあまりに面白くないので今回は展望のいい市道を全区間通ってみることに。県道だと耕英地区に上がるまで栗駒山が見えないのですが、市道経由だと少なくとも2箇所、全貌を眺められる場所がありますんで(ただしうち1箇所はもしかして私有地かも)。




(実はすぐ上には青空が@上画像マウスオーバーで別画像に変わります)。





あ、2枚目の画像は道路終点とはいえ厳密には私有地からの撮影かも知れませんので場所は申し上げられません。ただし撮影だけさせていただいており決して荒らしたりはしていませんので念のため。



そんなわけで駒の湯温泉到着です。温泉目的ではなくあくまでお手伝いが目的での訪問なのでここからは撮影画像がぐっと減ります(自分が作業している時には撮れないので)。よってここからは一部で駒の湯公式サイト画像を(画像サイズのみ変更した上で)引用しています。



おしんこどんはガーデンの整備(&除草)を始めました。

さて、何とこの前日だったかに駒の湯の源泉部に覆い被さるような形での倒木が発生しました。その一部は源泉パイプに引っかかるような形で止まっており、パイプ設備はかろうじて(すんでのところで)無事でしたが、さすがにそのままにはしておけないということで「喫緊の撤去作業」が必要になっていたわけです!




(上の2画像は公式ブログの画像をサイズ加工しています)。

湯守によれば、「この源泉部(震災前はほぼ枯れていた)から湯が湧き出すようになってから、源泉上部の樹木の転倒が多く発生するようになっている」のだとか。うん理由は想像可能ですね、おそらくは硫化水素を多く含む地下水の水位が上昇したことにより樹木の根がその水分を吸い、そのために樹勢が弱り最後には倒れてしまうという流れなのでしょう。

しかしこの状態を放置はできず何とかせねば‥と湯守が(おそらく)お考えになっていたタイミングでやってきたのが「せいぜい0.5人力」のTakemaであったというわけです(笑)。

というわけで小枝を湯守がチェンソー等で切り落とし、それらを邪魔にならない周辺ぶにブン投げるというのが基本作業となりました。でもね、いくつもの枝を残した小枝ですからそんなに遠くには投げられないんですよ。あとは次の雪に任せた!(押し潰せ!)という思いも抱きつつの作業だった気がします(大笑)。




(これは後日の画像で、当日はもう少し未整理の
状態だっただろうと思います。公式ブログより)。


この作業を湯守一人で‥となれば相当に途方もない作業となったはずです。少しはお力になれたでしょうか?

なお、後日別の方々がさらに再整備なさったそうで、現在はもっときちんとした状態になっていると思われます。



さて、その作業が一段落したところで湯小屋に戻ります。この時は温泉を浴室に引き入れておらず、浴槽底にはたっぷりたまった湯花が。

で、洗い場部分には何やらクッキーのようなものが並べられています。もうおわかりですね、実はこの時「駒の湯温泉の湯の花」を試験的に採取&成型中だったわけなのです。

これらは数日前?にやはりお手伝いに来られた常連さん(&湯守夫妻?)の手によるものなのだそうで、とりあえず試作してみたということのようです。だいぶ水分が抜けたとのことで、このあと浴室からテラスに移動させました。



とりあえずひっくり返してみると‥しっかり木目が付いてますね(笑)。

駒の湯のお湯は実は湯花が多く析出する泉質であるということは以前から書いてきましたが、これまでは利用してこなかった湯花を「販売」するのだとすれば実にいい方向性だと思います(実は今後の計画については伺うのを忘れたのですが)。

営業期間中は無理ですが、駒の湯は冬期休業ですからその期間中には採取が可能。浴槽内の湯花を定期的に採取してまとめておき(腐るものではないので)、春以降に成型&乾燥させるという方法をとれないものかなぁとついつい妄想(笑)。あ、粉末でもいいかもしれません。

これならハイルザームなど近隣の売店や栗原市内の観光ポイントに卸すこともできるでしょうし、ビニール袋詰めならコストもかなり安く抑えられそうです。もちろん大量生産できるほどの量は採れないでしょうが(そのぶん「希少」であることをアピールできますし)、経営多角化の一環としては大いにありかと思います。

そうそう、肝心なことを申し上げねばなりません。コロナ禍の影響で2020、2021と完全休業していたこちらの駒の湯ですが2022シーズンも「会員のみ」の営業となっており、一般の方向けの営業はしておりません。とはいえ「新規会員の募集はしていない」というわけで、ふらりと行って駒の湯に浸かるというのは今年も難しいとお考え下さい(湯守の奥さまに疾患があるための営業判断なのです)。

また(会員の利用についても)「貸し切りでの利用」を前提としており、入浴料のみでの利用はできなくなっています。いわゆる「日帰りプラン(入浴+食事+休憩)」のような形です。また料金体系についても2022GWについてはまだ確定していないようでした。もちろんコロナ禍が一掃されれば運営方式も変わるかも知れませんが、withコロナの現状においてはなかなか‥というところのようです。営業についての詳細は駒の湯公式サイトでご確認下さい。







お酒のアテは、出ました当然の助動詞的に山菜!湯守が揚げる天ぷらはコシアブラもタラノメもフキも最高です!真ん中は‥ええっとシドケだっけ?(これも美味しい)。スープもかなり大盛りですが、わたしは少食なんですよもうお腹が苦しい!(このほかにごはんも出していただきましたので)。



明けて翌朝は上天気!いや、今回のお出かけ(5/1-6)で、雨が降ったのは初日だけ、実に天候に恵まれたGWだったわけです。



でも、このオリジナル暖簾が掛からぬ日々が続いています(無念)。

しかし、お客さんは来なくとも設備維持のためのお風呂掃除は必要なのです。湯守ご夫妻は冬期も定期的に雪下ろしや源泉整備の関連でスノーシューを着用して湯小屋に来ています。

というわけで、この日の朝一番のお仕事は定番の「お風呂掃除」です。実はこの翌日に別の会員さん家族がやってくるというわけで、その方々のためにもこの日のうちに一度きちんとお掃除して湯を溜めておかねばというわけです(いかに木の浴槽であってもお湯と接していない部分は冷え切っており、いきなり湯を溜めても湯温を下げる要因となるので)。





最初に(右上画像の段階で)頭から湯をかぶり、身体に駒の湯の温泉をしっかりまとわりつかせた上でお掃除開始です。ただし過去には「もっとたっぷり」溜めてからようやく掃除にすすんだこともありましたが@この時です)。

こちらの浴槽清掃においては「浴槽内の踏み台前後のあたりまで湯があるほうが掃除がしやすい」と自分では思っているので、まぁそのあたりまで湯を溜めて(ついでに温まりつつ)清掃開始です。踏み台の下サイドは溜まった湯花を出しにくいので勢いよく湯を送って奥のものまで掻き出します。なおずっとマッパーでの作業ですので、脱衣場の掃除が終わる頃には身体もそこそこ冷えちゃいますね(それでも服を着るとポカポカするのが駒の湯の真骨頂なのかと)。



この日は本当にいい天気で、GWゆえ栗駒山への春山登山をしていた人も多かったことでしょう。湯守もそんな方々をお迎えしたいと思っているはずなのですが、諸般の事情(ここには書きません)によりまだ自粛せざるを得ないのです。



さて、朝ごはん(ボリューミー!)のあと、湯守と自分は別の場所で枝打ちで落とした小枝のチップ化作業へと向かい、それも作業完了!湯小屋に戻ってきたあとモニョモニョで、「これ、いい感じのタラノメでしょ!」という感じだったのですが、湯守いわく、



まぁ食べられないわけじゃないようですが、タラノメに比べて苦味がやや強いようです(ネット情報)。食べてみればよかった‥。



湯花クッキーもかなり乾いてきました。



このあと一応きれいな湯に浸からせていただきました(役得)。



お昼ごはんのお蕎麦をいただき、しばらく滞在させていただきましたが、陽も傾き始めましたのでそろそろ出発です。このあとはいつもの鳴子温泉へと向かいます。

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