その1 このお出かけは「しぞーかおでん」から始まった。



はいはーい、これからじっくり煮込まれてねー。

(2022年12月27-29日 その1)

さて年末といえばおしんこどん実家のある奈良県への帰省です。これまで「いかに大回りして帰るか」を至上命題のごとく千葉からの奈良帰省に「東北道をばく進北上」とか、「成田から空路マンダレー経由で関空に」とか、まぁいろいろやってきましたが、今回は実に控えめというか帰省の王道的に「東名道を西進」いたしました。



ほぉーら、鮎沢PAに来ているでしょ。

それにしても景色が新鮮。考えてみれば日中に東名の御殿場界隈を西に向かうって、自分にとってレア度が高いのです。中央道をできるだけ避ける(混むので)と公言してきたTakemaですが、それ以上に東名の日中あたりにはご無沙汰なわけでありました。

なお奈良からの帰路ではほぼ100%東名(新東名)利用ですが、そのほとんどが深夜特急モードなので、これまた景色とはほぼ無縁だったりします。

新静岡ICで高速を下りて山のほうに向かいます。で、その前にお昼ごはんをと思っていたのですが、予想に反してお店がじぇんじぇんない!住宅はそこそこあるし美容院とかはあるのに食事処がない!うわーこりゃ食いっぱぐれるか?と思ったところで食堂ハケーン!



「おでん」と大書された幟が見えていまして「こ、コレハ『しぞーかおでん』のお店か!」というわけで、喜び勇んで入店です。と、これがまた何ともほのぼのしたお店でありました。



暖簾が内向きになっているのはご愛敬。店内はテーブル席と小上がり席からなっています。入店すると、先客さんが群がっているブースがありました。そこにはおでん鍋が鎮座しており、皆さん勝手に鍋から串を取り、味噌だれに浸け、かつおぶし粉を振りかけて自分の皿に盛っています。

「ここはそういうシステムなのね」というわけで、先客さん行動が一段落したところでわれわれもおでん鍋へと向かいます。実はこちらのお店、「食堂」ゆえにラーメンやそばうどん、各種定食もあるわけですが、われわれは結局おでんだけをいただきました。

おでん串、1本いくらなのかもわからないままでしたが、まぁこの雰囲気のお店ですし気にしないことにしてまずは1回戦!(実は全種類同一料金の\90/本でした)。





ええっと、全然味がしみていない(煮込まれていない)ように見えますがそれはその通りで、実は先客さんが一通り串を取り終えたところでお店の方が「新たにおでん串を投入」した直後の画像なのです。もちろん「きっちり煮込まれた」串もちゃんと残っていましたので問題はありませんでした。ゆえに!





ちなみにお肉系は牛スジではなくモツでした。これはお店によるのかなと思いますが、できれば両方あると嬉しいなと。もっとも牛スジとなると均一の90円では出せないだろうし難しいところではあります。



入店が遅めの時間だったこともありお客さんのピークは過ぎておりましたので、先ほど追加投入された串々もこのあとじっくりと煮込まれた上でどなたかのお腹に収まったことでしょう。結局自分は7本食べて計630円とリーズナブルにごちそうさまでした。おでんランチは想定していませんでしたが嬉しい展開でした。

さてこのあとは県道27号による山越えです。ずっと細い道が続くので、対向車があると苦労する場面もあるかもしれません(自分も1回バックしました)。



というわけでやってきたのは口坂本温泉。県道からの分岐には信号機が恒久的に設置されています。ここから温泉までの区間はずっと狭い道が続きすれ違いが困難なため、ならば交互通行にしてしまえというわけです。

恒久的な交互通行といえば一番印象に残っているのが上高地に続く釜トンネル。2005年に現在のトンネルが供用開始となる前の旧トンネルは完全交互通行で、待ち時間が実に長かった!それに何度か歩いたよなぁ(冬期)。あれがまた傾斜が急で(最大斜度16.5%だったらしい)、結構キツかったのですよ。それと、途中に横穴があって梓川まで続いていたのですが、実はそこに湯が湧いていた(ぬるかった)ことを思い出します。



ノスタルジーはともかくとしてリアルタイムの口坂本温泉です。なかなかとんでもない山の中にあるのですが、1977年に静岡市営の公衆浴場として開設されたようです。でも、そもそもの湯の由来というか歴史はいつ頃まで遡れるのでしょうね?やっぱり鉱山由来なのかな?

ちなみに結果オーライだったのが訪問日で、この日は12/27の午後2時をかなり回った頃でした。入浴受付は16:00までなので時間は問題なしとはいえ、何とこの翌日から年末年始の休業に入るのでした!市営だけに休み入りが早めなのですね(ちなみに翌28日は水曜日なのでそもそも定休日)。アブナカッタ。

さて温泉なのですが、先客さんがおられたので湯画像はなし。公式ページから下画像をお借りしました(下画像をクリックすると公式ページに進みます)。



借り物ゆえ縁取りを付加しています。

湯使いは内風呂が加温循環、露天風呂がかけ流しということでまずは内風呂へ。うん、ナトリウム-炭酸水素塩泉ということでツル~ツルツル感のある良い湯です。続いて露天風呂へ‥う、うっへぇっ!



びっくりしました、このところ嗅いだことがないレベルの塩素臭。内風呂ではほぼ気にならなかったのに、かけ流しゆえ念入りに塩素玉大量投入ということだったのでしょうか?

というわけで再び内風呂に入り直し、最後に源泉湯口からお湯を汲んで上がり湯としました。しかしですね、身体を拭いて脱衣場に戻ったところでふと手の臭いを嗅ぐと‥げげ、塩素臭が取れてない。それほどの強力塩素パワーでありました。そもそものお湯がいいだけに残念です。タイミングも悪かったのだろうとは思いますが。



このあとは大日峠を越えて井川湖へ。ダムサイトで水神社にもお詣りしましたが、バリバリのオフシーズンなので誰もいませんでした。

本当はこれより奥に位置する白樺荘に泊まるのもいいかなと思っていたのですが、いかんせんこの日(火曜日)は定休日だったので断念。というわけで目的地は寸又峡温泉です。



お宿はこちら。いや、以前泊まったお宿(光山荘)がこぢんまり系だったので、なかなかの大規模宿にちょっとびっくり(あまり考えずに予約していたようです)。お宿専用駐車場もほぼ満車で、最後の1ブースに押し込みました(いやすぐ向かいに公共駐車場があるんですが)。

ところで、このページをタイプしているのは滞在後約3ヶ月後なのですが、こちらのお宿を選んだ理由が思い出せません。ほかの宿と比べてお湯が特別というわけでもないと思うし(寸又峡温泉は4km奥からの引き湯なので源泉は皆同じです)、加温はともかくとしてこちらも含めて多くのお宿では循環もしていますし‥。選択基準は料理だったかな?それとも?うーん、謎です。



まぁとにかくチェックインをしてお風呂です。撮禁なので湯画像はありませんが、ツル感のあるいいお湯なのは寸又峡ならではですし、特に塩素臭も気になりませんでした。露天風呂はやや強めに加温しているようで、この時期にはなかなか良き哉です。





そして夕食。全39室という規模の宿ですから、下手をすると「冷えかけた天○羅」とかが出てきたりしないか心配になりましたが一切杞憂でした。山の宿らしい献立で、熱い料理は熱いまま配膳されましたし、案外油断ならないのがお味噌汁で、妙にぬるいのが出てきたりすることもありますよね。それも勿論大丈夫でした。

あと!嬉しかったのがご飯セットに付いてきたとろろです。最後の方になるとお腹が膨れて白いご飯を重荷に感じてしまうこともあるのですが、ご飯にとろろを掛けると‥


(健全な食生活のため、よい子はたくさん噛んで食べましょうね)。

最後まで美味しくいただけました。なお唯一気になった点はといえば、「ご飯をお願いします」のあと盛り切りのご飯セットが出てきたところです。上画像のご飯、自分としてはこの半分で十分であり多すぎました(ま、飲み物として=シツコイ、何とか全ていただきましたが)。ご飯の量を聞いてもらえるとよかったなぁ。

最近は「品数少なめ」プランを用意しているお宿も多く、現にわれわれはそういうプランがあるお宿ではほぼそのプランで宿泊しています。いや安くなくても構いません。「総量少なく」で、たとえば上画像それぞれの盛りつけ量や大きさを減らしたり小さくしたりで、それで同じ料金であるとしても自分はそのプランを選びます。各宿の方々、この「総量少なく」プランについても是非ご検討いただければなと思う次第です。



さて翌朝の朝ごはん(これもご飯の量が選べない‥普段の朝ごはんはほぼ一汁一菜+フルーツです)。もちろんチェックアウト前にお風呂に入り、さて車まで行ってみたらしっかり霜が降りておりました。静岡とはいえ標高も高いですからね。

この日のお宿は渥美半島とそう遠くもないのでのんびりです。まずは前日に行かなかった長島ダム、その「ふれあい館」に行ってみることに。



いわゆるダムのPR館ゆえ見学は無料ですし採算は度外視している施設です。この奥の井川までは車よりも井川線(アプト式区間含む)のほうが人の流れとしてメインでしょうから、ますますお客さんは少ないようです。館長さんとおぼしき男性がいろいろと親切にお話をして下さいました。で、その中で出てきたお話の一つに‥



というものがありました。そういえば受付に座っておられた女性もしっかり膝掛けを使っていたようでした(しっかりチェックしていた自分(笑))。

ちなみにこちらを訪問したメインの目的は「ダム下流に架けられた『しぶき橋』に行ってみる」ことだったのですが、残念ながら冬期は閉鎖ということでした(相変わらず下調べの甘さを露呈)。

このあとは長島ダムの上を通り抜けてもう少し上流へと向かいます。奥大井湖上駅付近はまだ陽が当たってなかったのでパスとして‥



お、アプト機関車に後押しされた井川線車両が登ってきましたね。



長島ダム上を車で通過するだけの動画です。
そういや現職場、厳密には週休1.5日(苦笑)。




やってきたのは接岨峡温泉会館。実は接岨峡温泉駅の近隣にはもう1つの施設として「接岨峡森林露天風呂」という名称の民間宿泊施設があり、日帰り入浴も可能ということだったので前日このエリアを通過した際に入浴時間について直接確認に伺ったわけです。公式サイトには「10:00から個室休憩も可能」とありましたし、こちらも加温循環ですからたぶん10:00以降なら問題なかろうというわけで、一応「念のため」の確認だったわけですが、女将さんのお返事はちょっと予期せぬものでした。


(無理です)

寸又峡温泉から接岨峡温泉までは30分弱かかります。朝ごはんを7:00にすれば何とかやって来られる距離と時間ではありますが、でも失礼ながらそこまでのこだわりはないわけで‥というわけで露天風呂のほうは諦めて温泉会館を目指してきたというわけです。

エントランス付近には温泉犬が日向ぼっこをしていました。とても大人しくて一切吠えることもないというか、そもそもこの座り姿勢から立ち上がることもなかったっけ(笑)。おしんこどんが近づいても同じでした(右上画像マウスオーバーで別画像に変わります)。



入浴券は併設の食堂と共用の自販機で購入します。一般外来入浴が500円、川根本町町民が400円なのはともかくとして、何やら静岡県内の共済組合員は200-250円と格安で入浴できるようです。あれこの施設の運営はと思って調べてみると施設指定管理者は民間(島田市)の石油&天然ガス会社なのですね。なるほどそれで島田はわかりましたが、県の共済組合員までも格安にしたのはなぜなのだろう?ま、まったく関係ない自分たちが考えても詮無いことですが。

こちらも先客さんがおられたので湯画像はありません。しかしなかなかのツルツル(ヌルまでにはいかず)で、いいなぁと思っていたのですが‥



いやホントいきなりでびっくりしました。先客さんはお1人だけ+自分を合わせても2人だけで、一気に湯汚れが進むわけでもないでしょうし、そうなるとタイマー等で定期的に入れているんだろうかなぁ。でも前日の口坂本温泉と同じようにかなり衝撃的でありましたよ。静岡県の保健所界隈が相当に「うっさい指示」を出しているのか、または各温泉事業者がこまめすぎるのか?

シャワーで塩素湯を洗い流しての湯上がりとなりました。翠紅苑も循環湯でしたがあちらでは上がりシャワーの必要を感じなかったのに、口坂本に続いての洗い流しかぁ(残念)。

なお2023/2後半からこのページをタイプしている3/17現在に至るまで、接岨峡の上記2施設ともポンプ施設の不良により休業しているようです。オフシーズンの今のうちにとことん修理を‥って、もしかして再掘削?となると大変だなぁ。



さて千頭まで戻ってきたところで無料駐車場に車を駐め、やってきたのはお茶屋さん。実はこのお店、2020年秋に富士山遊覧飛行&大井川鐵道という企画ツアーでやってきた際に(この時です)、われわれ1号車バスのガイドさんが「ここはわたしの親族でして‥」とおっしゃっていたので前回もお茶その他を購入していたのです(たぶんあの時こちらのお店に来たツアー客はわれわれだけだったろうと記憶していますが@初訪問だと土地勘がないので&自分は以前も来ていましたし)。

で、おしんこどんがいきなりリクエストしたのは右上画像の「茶あめ」。前回購入して職場で配ったところかなりの好評だったとのことで、今回はまだパック詰めしていないものも含めて「爆買い」していました。あ、もちろんお茶もお勧めのものをね。こちらのお店では何ちゃらクーポンは使えなかったのですが、それでも買うべきものは買います!(このあと使えること確認済みの施設に行くからですが)。

あ、ちょっと踏切動画もね。





というわけでやってきたのは川根温泉ホテル。これまた前回のツアーで立ち寄った際に「このホテルのランチバイキング、グレードが高い!」と実感し、ここならランチは間違いないしお風呂も入れる、しかもクーポン券をバッチリ使えるし!



先にお風呂に入りました。露天風呂は人口炭酸泉でかなりじわじわと楽しいのですが、残念ながら内風呂は循環塩素湯なのですね(若干においます)。お隣の日帰り温泉のほうが湯使いはいいのかもと。

なおこの当時(2022/12)大井川鐵道本線は運休中でした(2023/3現在でもまだ運休中)。ただ、どこからか蒸気機関車の「ポォーっ」という汽笛は聞こえていたんですよね。あれはどこから?効果音?



さてビュッフェランチです。見た目が少ないのは少食夫婦だからで、このビュッフェはかなりの品揃えがあります。イメージとしては「釧路ロイヤルインのビュッフェ朝食をぐるりと取り終え、よしよしと満足した気になった先に焼きたてパンのビュッフェがあってびっくりした」のと同じ感じでしょうか(何を言っているかわからない方はスルーでよろしく哀愁ね)。

さすがにお酒は飲めませんが(なぜかおしんこどんも飲まず)、その代わり右上画像のデザートと飲み物はしっかりおかわりしました。生クリームをむりむりっと自由に押し出せるシアワセっとは!(個人的に大ゼータク感があり大好き)。

このあとは一気に移動します。

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