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- その9 井川線(南アルプスあぷとライン)に久々の再乗車 -



ヒコーキのあとはゆったりの列車旅となりました。このあたりはツアーの定番かな。

(2020年11月20日~23日 その9)

富士山静岡空港からはしばらくバスに乗り、大井川鐵道本線の終点である千頭まで進みます。そういえばバスの席も飛行機と同じく前から2番目の右側だったし、これはもしかして‥座席は予約完了順に割り振られていたのでしょうか?そうだとしたら、自分が予約を入れたのは3組目か4組目、「相当早いエントリー」だったことになります。ネットで偶然見かけてからソッコーで予約を入れ、翌日午前中にはコンビニで支払い完了していましたからね(こういう時だけは早い)。



あまり気に掛けていなかったのですが、お茶の白い「花」が咲いています。お茶の花は9-11月くらいに咲くそうなのですが、現代の品種ではあまり花芽をつけないように改良されているようです(新芽に栄養を行き渡らせるため)。

しかし花があるということは当然「実」を付けるということですよね。そんなわけでちょっと調べてみるとやはりあるようで、実からはオイルが抽出できるのだとか。休耕田ならぬ「放棄茶畑」などでは古い品種なのかそこそこの花が咲くようで、その実を生かした新たな取り組みも行われているようです。



千頭ではトイレ休憩のみで、この後バスは長島ダムを越えて奥大井湖上駅近くへ。バスが駐められるスペースがかろうじてありますが、ここはおそらく相当数の観光バスが利用しているはず。もう少し拡幅‥できるような地形じゃないですねそうですね(苦笑)。というわけでたぶん県道の旧道とおぼしき歩道を進んでいくと‥




(よく見ると手前の樹木上部が伐られているのはご愛敬というべきなのか?)

しかし、われわれのバス2台(静岡駅出発時は1台でしたが、空港集合組でもう1台増えました。ちなみにどちらも満席での運行ではなかったようです)の乗客だけでなく、他の観光客やカメラマンの方々でかなり「密」でもありましたが、湖上駅(上画像のど真ん中にあります)までのアプローチは一筋の歩道だけなので仕方ないか。ちなみにマスクの着用率は見た限り100%でした。



徐々に下っていきます。駅までの歩道が過度に整備されていないのはいいですね。

なぜ「整備が緩め」なのがいいかといえば、あまりに完璧に整備してしまうと「これなら無理してでも行ってみようか」という方々が出てきてしまうからです。途中で「手すりもないし階段もないからやっぱり無理」と弱音を吐かれても時すでに遅しですからね。その意味で旧県道から外れる歩道入口が山道そのものに見えて(見せて)いるのは正しいです。バスのガイドさんも「決して無理をせず」「やめておこうと思う方は遠慮せずおっしゃって下さい」という旨のアナウンスを何度かしておられました(その場合は長島ダム駅まで乗ってきたバスで戻り、そこで列車に乗り込むことになるのでしょう)。

まぁわれわれもいつかはその域に達するのだとは思いますが今のところはさすがに大丈夫、そんなわけで列に加わって下っていきます。



最後は鉄骨階段を下り、鉄橋脇の歩道を進んで駅へ。



駅を通り過ぎ、他の人がいない先の方まで行って撮りました。




お遊び系360度画像なんですが、たまにはいいかも。



ついでにもう1枚ね。何年か死蔵していた機材ですがようやく使い始めました。



なおダム湖の対岸には、この長島ダム建設に伴って廃線となった旧井川線の橋梁が見えています。ダムに沈む場所ではなかったということなのか撤去されずに残っています。もっとも「沈む区間」の橋梁なども実はそのままということのようですが(こちら)。



やがてわれわれが乗車する上り列車がやってきました。井川線は以前に全線完乗していますから(その時のページはこちら)もう今回はがっつきません。右上画像の正面機関車(ちなみに井川線車両は千頭側の先頭車両がディーゼル機関車で、井川側先頭車は運転士はいても動力車ではありません。これも一種の「プッシュプル運転」かと)を見ていたら、何だかフロントマスクがミャンマーの機関車に似ているような気がするぞ。というわけで昔のミャンマー画像を確認してみると‥



スミマセン色以外全然似ていませんでした(この時のミャンマー編はこちら)。



ちなみに連休中ということか駅には女性駅員さんが無線機器を手にして待機しておりました。この日は穏やかなお天気だったので何の問題もありませんでしたが、雨降りだったりしたら、この駅に至るルートは(気持ち的に)かなり苦難の行軍と待機だったことでしょう(ヨカッタ)。そんなわけで井川線ミニ列車千頭行きに乗車です。







長島ダム(接岨湖)ではカヌーを楽しんでいる方々が。

ここ接岨湖は(ダム湖ではありますが)カヌーの乗り入れが許可されています(要予約)。カヌー競技場も(非常設ながら)設置されており、ここを拠点として練習している地元川根高校カヌー部の練習ポイントになっている‥カヌー部!

自分が中学生から山岳部に所属したのも今考えれば驚きですが(しかも学校は都区内)、カヌー部となれば「マイ水面」をも確保しなければならないのですから、クラブ数はそう多くもないのだろうと思ったわけです。しかしちょっと古い記録ですが、平成20年段階では全国で143の高校にカヌー部があったようです。ちょっとびっくり。

なお右上画像のカヌーは高校生のものではなく一般の方のよう。こんな穏やかな日ならいいなぁ。あ、自分たちもNZミルフォードトラックの最後はシーカヤック、こんな感じの穏やかな水面だったっけ(その時のページはこちら)。

ところで井川線車両はご覧のとおり小さくて黒部峡谷鉄道の車両と似たようなサイズなのですが(黒部峡谷鉄道には何度か乗っていますが、たとえばこちらとか)、大きく違うところがあります。それは‥


あ、誤解のないように書いておけば、世界基準からするとJR在来線(1067mm)は「狭軌」、JR新幹線(1435mm)は「標準軌」、それ以上を「広軌」と呼ぶわけです。ロシアなどでは路面電車も広軌だったりしますが、だからといって乗り心地が増しているわけではなさそうです(あくまで路盤のメンテ次第)。

なお井川線も昔はナローゲージだったそうですが、途中で改軌されたのだとか。と、ふと思いついたのですが‥



もちろん「急行」としてSL牽引というのもいいですよね(井川線車両にはもれなくディーゼル機関車が付いているので、現行のSL列車同様プッシュプル運行が可能)。連結器の高さは違うと思うので、間に1両アダプター的車両を挟み込むこととして、トイレ休憩がてら家山駅でそこそこの停車時間を取り、千頭では駅手前での機関車切り離し見学、そして井川線内ではアプト機関車付け替え。終点井川駅で解散ですが、そのまま折り返しで帰るもよし、井川ダム見学や船に乗るもよし、さらに奥に行くもよしという感じでどうでしょう(完全妄想)。

しかし大井川鐵道さんがこれまでにそれ(井川線車両の本線乗り入れ)を行った形跡が一切ないのは、運行に必要な機器や設備の違いはもちろんのこと、やはり営業法や所有上の支障があるからなのかなぁ(井川線の鉄道資産は中部電力の所有)。

いやすみません、夢物語りが長くなりました。







下りの井川行きが遅れて到着しました。アプト機関車はやっぱり大きい!



これだけ背丈が違うのに、線路幅は同じというのが何だか不思議です(笑)。

多くのお客さんがアプト機関車の連結場所に集まっていたので、自分は今回パスすることに。だってあれだけ空いていたときにじっくり見ましたので(この時です)。








(橋の上に2人いるのがおわかりでしょうか?)



この状況ですから、間違いなくびしょびしょになっておられたと拝察いたします。




アプトいちしろ駅で機関車切り離しです。名物の?かしわ餅は販売されていませんでした。ここからはミニ列車単機で川沿いを下っていきます。



それにしても川水の白濁はいったいなぜなのだろう?ダム底の堆積砂?



もしそうだとすると、河床は今後どんどん上昇することになります。要浚渫かぁ。



いずれにせよわれわれ夫婦はこの日も何とか元気です。マスクしてますよ(笑)。





そんなわけで千頭駅まで戻ってきました。ここで約30分の休憩時間。でもわれわれは往路の車内におけるガイドさんの言葉を聞き逃してはいませんでした。「ここのお茶屋さんが云々(笑)」。

初めて千頭に来た人であれば場所もわからなかったかも知れませんが、自分は公共交通機関利用中であっても案外土地のチェックが厳しいのです。そして千頭は以前車で来たこともありますから「はいハイここか!」というわけで



さっそく美味しいお茶を購入した次第です(Takema母へのお土産ができました)。もっともこのあと近隣の喫煙所でおしんこどんを待っていたら、目を離していた隙に先にバスへ戻ったようで‥焦って自分も戻ったらちょうど出発時間でした(自分がライダーさんと話をしていたときに通過したようです)。あ、近鉄特急(という名の普通列車)、今回は乗りません。



南海電車にも乗りませんが、蒸気機関車(牽引の客車)にはあとでお世話になります。

そんなわけでこのあとはお昼ごはん会場に向けて進みます。うふふやっぱりタンノーできた♪(何を?)。

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