- その4 栗駒山をぐるりと一周、東鳴子温泉へ -



湯浜峠からの栗駒山。湯浜温泉までは長い道のり。

(2024年5月2-6日 その4)

さて皆さん続々と出発していきますが、最初に出ていったのは今宵も東鳴子でご一緒するはずのBさん(セロー)で、そのあとこの日のうちに長駆東京まで戻るCさん(GS)が出ていったわけです。ところでBさん、いくら何でも出発が早すぎませんか?なおこのあと11:30には、すでに某食堂で昼飲みしている姿が目撃されていたということですが(大笑)。

自分は須川-東成瀬-増田-小安峡-花山-(ちょっと寄り道)-鳴子というルート取りですが、いかんせん真湯のゲートは9時にならないと開かないので多少ゆっくりめの出発となりました。







蕩々と流れ出る栗駒湧水を汲みにちらほらと車がやってきます。まだ早い時間だったからか4-5箇所の汲み場が全て埋まるになることはなく、それをよいことに自分は積んでいたペットボトルを全部満タンにしました(2Lボトル*6本(1箱)*4(箱)=48L)。最初は他でも汲もうかと思ったのですが、GWゆえ混んでいると迷惑になりますしね。



水汲み場のあたりは新緑でしたが、この国道は須川峠に向かって一気に標高を上げていきますから、峠が近づくにつれて芽ぶきスタートエリアになってきました。











というわけで須川高原温泉へ。駐車場はそこそこ空いていました。お風呂はどこにしようかと思いましたが久々に露天風呂を選択。中浴場は具合が悪くて入れないということを聞いていたのでやめたのですが、あとから知ったツイッターX情報によるとこの日は仮復旧していたそうです。残念。



脱衣場で確認したところ先客さんが2名ほどおられたので湯画像は最初から諦めて入浴に集中したのですが、湯上がりに脱衣場の掲示を見たら、許可は公式にではなく先客さんに得られればOKだったようですね。でもまぁ面倒なのでもういいや。



このあと2024最後の雪踏み。夏山にも行かないだろうし。



峠道を下っていきます。こちらにも「栗駒仙人水」がありそれはいいのですが、何だか似た名前が?ああ、R398沿いの花山峠下(秋田側)にあるのは「栗駒神水」だったか。仙人と神とどちらが上か下かはともかくとしてちょっと紛らわしいよなぁ。なおこちらではひと口飲んだだけでしたがあまり特徴のない水でした。おいしいけれど。



続いては建設中の成瀬ダム展望台へ。がっつり工事中ですが、旧道を利用したこの展望台も、湛水が始まる前には通行止めというか水の底に沈んでしまうのでしょうね。動画を撮っておけばよかった。



続いてはダム下流部ではあれど標高の高い別の展望台へ。展望せり出し舞台がありましたが、その車両防止杭の一つ一つにはご覧のように花の鉢が設置されていました。定期的に水を注いでいるはずですし、きめ細かい配慮だよなぁ。たぶん近年の工事ならではの心遣いなのでしょうが(そしてこの花鉢もダム建設費用に組み込まれていることはいうまでもありません)。



成瀬ダムの躯体はほぼ出来上がりつつある感じでしたが、視点が高いからか案外ダムの高さが高くないようにも思えました。でも実際の堤高は114.5mもあるのですね。ダムの形式としては「台形CSG型式」という聞き慣れない名ですが、新形式のダムなのだそうです。

この日はGWゆえ当然工事は止まっていましたが、土埃防止のために散水車がゆっくりと水を撒いているのが見えました。順調にいけば竣工は2027年なのかな、堤体内見学もできるようになるといいな(このところダムマニア的なので)。

さてこのまま下っていけば東成瀬村で、浴室の造りが一風変わった鉱泉宿もあるようでしたがすっかり忘れていてそのまま通過、このまま進むと十文字、今回の宴会仲間にも十文字ラーメンファンがいるのですが自分はそこまでこだわりはありません。ただ、ここから先は広域農道経由ですり抜けていくのでごはん処は皆無、というわけで真人公園に行ってみることに。桜の名所なんですがもう眩しい新緑状態なのは承知の上です。







というわけで歩いていきます。ぬぬ?割烹?しかも「ラーメン部」?

入口右側の看板には縦書きで、以下のような看板掲示もありました。





でもこの時点ではあまり深く考えずそのまま店内へ。だってラーメン屋さんなら餃子もチャーハンもあるわけだし、その中から選べばいいやと考えていたわけです(いや、ラーメンという選択も残した上でね)。





というわけで中華そばにチャーシューのトッピングを注文しました。このラインナップはなかなかですなぁ。ちなみに水等はセルフですが、製氷庫から自分で氷を注げるのは個人的に大好きです。



やがてやってきたラーメンです。十文字ラーメンは食べたことがなかったのですが、横手市の公式サイトによると‥





魚ベースの出汁はこちらでは「15種類の節と煮干し」だということですし、細い縮れ麺使用という点も共通していますし、そして何よりも「麩のトッピング」はどうやら十文字の特徴のようです(他の横手市内のお店は知りませんが)。せいぜいかまぼこが載っているかどうかの違いしかありません(これはお店によって違いがあるようです)。



ふむふむ、自分はラーメンをあまり食べないのですが(ひと月に1度くらい)、その時には「ネギ味噌」を頼むことが多く、要は「濃い味&ややオイリー」を求めています。でもこちらのラーメンはオイリーとはほぼ無縁の透き通った出汁味の醤油スープですね。

味は‥あっさりなんですがそこに深みがあるというのか‥まぁあまりわかりません(苦笑)。ただ「おやつ代わり」というコメントの通り、確かに少食Takemaでも余裕をもって完食しました。ただ公式サイト、「横手の麺王」はちょっと大盛りすぎかも(笑)。

(笑)

さてこのあとはショートカットの農道を走っていきます。おっと、あのお山が見えてきた!




(ピンボケなのは堪忍して下さい)

しかしこの日は暑くてねぇ。車外温度計では12:30ですでに30度に達していました。まだわずかにリンゴの花も咲き残っているというのに‥ということでリンゴの花画像をお楽しみ下さい。



最後の最後に咲いたんだねぇキミたちは。

さてリンゴ畑の広がる山裾を越えていくと、それこそ四半世紀前からGWの定番となっていたエリアへと入っていきます。





こちらはもともと地場(横手市)のチェーンスーパーだったのですが、先年(2023)山形県のヤマザワが吸収合併しました。でも名前は変わらずですね。自分は2001年からGWにこの界隈でキャンプを始め、その時からこのよねや稲川店を利用し続けているのです。最初の年には、ここでなぜかドリアンを購入して食べていたという記録が残っています(笑)。このページです。

今回は特に買い出しは必要なかったのですが、素通りもいかがなものかというわけでとりあえず横手の地酒を購入しました。





こちらももう何度目にしたかわかりませんが、これだけ綺麗に見えているのはちょっと珍しいかもしれません。天気もそうですが鯉のぼりのぶら下がり方もそうです。上画像にマウスオーバーすると2023GW画像に変わりますが、風で鯉が片寄ったり、ワイヤーに引っかかったりしていることが多いのです。今年はそれだけ風もなく穏やかな日が続いたということなのでしょう。

さて続いては、小安峡温泉の共同湯に立ち寄ります。



いつものこちらです。

いつもは共同湯のお隣のお宅に料金を支払うことが多かったのですが、今回は駐車スペース手前のお宅にお支払いすることに。比較的(少なくとも自分よりは)若い男性が出てこられまして、「ええっと温泉はちょっと熱めです。初めてですか?」とおっしゃるので、「いや、4-5回目です」と申し上げると「ならば大丈夫ですね。最近は源泉バルブを勝手にいじる人が見受けられるので」とのこと。「もちろん、源泉バルブには一切触りません」と申し上げた上でいざ温泉へと向かった次第です。入浴料200円也。部外者料金はせめてもう100円くらい上げても罰は当たらないと思いますが‥。だって、





あ、念のため申し上げればこちらは脱衣場こそ男女別ですが浴槽は1つの混浴です。夕方から夜にかけては地元の方の利用が多そうなので、晴れた日の午前中から午後早めあたりが狙い目なのかもしれません。混浴が苦手な方は温泉街にある共同浴場(男女別)のほうがよろしいかと。





このところは「あつ湯とのバトル」が比較的多かったですから(前月の例はこちら)、これくらいの湯温ではびくともしません(身体にいいのか悪いのかは別として)。

お湯は小安峡温泉ベースの単純温泉または含芒硝弱食塩泉だと思いますが、基本的にさっぱりしたクセのないお湯です。そして湯温調整は熱めがデフォルトかと。同じ旧皆瀬村ながらここから山を上がったエリアにあった木地山やじゅんさい沼にあった温泉は(過去形)Ca成分が多かったのか結局閉鎖されてしまいましたが(現湯沢市の財政絡みともいいます)、この小安峡はこれからも維持されていきそうです(当時木地山キャンプ場の管理人さんも「とことん山はスケールの詰まりが全然ないので大丈夫」とおっしゃっていましたし)。

ところで、駐車スペースの脇にはリンゴ系の亜種(商業品種ではないという意味で)が多く花を付けていました。なおちょうどこのページを書いているときネット上のやりとりで「おそらく『ズミ』ではないか」との情報が。なるほどそうなのかも。









ちなみに多くの虫が飛び交っていましたからたぶん毎年実を付けているんでしょう。それがわれわれの「食用」に合うかはともかくとして。湯上がりのクールダウンを兼ねてしばらく「お花見」を楽しみました。

ここからは山越えで東鳴子へと向かいます。今回は栗駒山をぐるり周回ということになりました。まぁあの某県道(今年のように雪が少なくてもあくまで開通させない)が開けばルート取りも変わっていたのでしょうが。ただその昔というか十年くらい前までは、真湯-須川温泉の国道(この日通ってきたルート)も、だいたい「GW明けに開通」が普通だったんですよね。

国道と県道という違い、そして岩手県と秋田県という違いはもちろんあれど、秋田県道282号(旧栗駒有料道路)は昨今の雪解けの早さを鑑みた上で、毎年の状況にはよりますが(今年などの場合は)GWから通行止めを解除してほしいものです。というかここ十数年、道路自体の除雪はGW前に終わってるでしょう?斜面上部からの落雪などを危惧しての通行止め措置だとは思いますが、2024GWでの実情はどうだったのかなぁ?というか、GWにこのショートカットルートが通れるか否かで人や車の流れは大きく変わる(いい意味で)と思うんですけれどね。



栗駒神水でのどを潤し、湯浜峠へ。




(でも調べてみたらコースタイムは4時間台なのね)

ではこの続きは次ページにて。

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