- その2 桃と海幸、どちらも旨しで幸先よし -



この時期に北上するなら福島の桃は欠かせませんっ!



(2024年8月8日-8月18日 その2)

というわけでまずは福島を目指したわけですが、郡山以北に向かう際は東北道ではなく常磐道-磐越道経由で北上するのが通例です。だって東北道、混んでるし線形もあまりよくなくてアップダウンも多いんだもん(開通が古いから仕方ないです)。

というわけで福島大笹生ICで高速を下ります。このICができて本当に便利になりました。だってさ、





こちらの直売所を初めて利用したのは2011夏のことでして、当時は震災及び原発事故最初の夏ということで「福島で桃を買って現地を応援したい」というような思いからやってきて、こちらの直売所には「偶然」立ち寄ったのですが(大規模よりこぢんまり系を好むTakemaです)、ご夫妻は重苦しい雰囲気など一切見せず「ハイ試食してね、次も剥くよ、あれもう残り少ないからもう1玉剥こうかね」「前に(夫婦で)行った八丈島は楽しかったねえ」と、ほんわか系のおもてなしをいただいたのです(もう13年も前かぁ=遠い目)。

それ以来こちらで桃を買うのが基本行動となったTakemaです。で、昨年(2023)には「息子が後を継いでくれることになってね」という嬉しい話をして下さったのですが、今回やってきてみると‥



というわけで、一応上記のような自己紹介をした上で先代ご夫婦についてうかがってみると「たまたま今日は(用事で)いないだけで、明日はまたお店に出てきますよ」とのことだったので一安心。試食用の桃は「お客が剥く」ことになっていたようで(発送作業やら何やらで忙しいからでしょう)、おしんこどんが剥きましたが、その間にも入れ代わり立ち替わりお客さんがやってきます。

下の方の画像でちょこっと写り込んでいますが、こちらのあきば果樹園さん、大型トラックで乗り付けるお客さんが多いのです。たまたまお店の前にちょうどトラックを止めるのに好都合なスペースがありますので。確かに他の直売所は「普通車対応」ではあっても大型車の利用は考えられていませんよね。以前も山形から東京まで「でんろく豆」を満載しているというトラックドライバーさんと話をすることがありましたっけ。

今回は4個500円のまどかを2袋購入しました。いわゆる「茶箱(家庭用)系」ですが、「どこに傷が?」というものばかりだし味は同じなので十分です。



ちなみに左上は4個500円、右上の白箱(地方発送可能な上物)はこのお値段ですからねぇ。地元の方々が茶箱に群がるのもわかります(まぁ確かに大きさも違いますが)。

と、ここで「昨年は7月末に買いに来たので『あかつき』の時期だったんです。」と申し上げた直後、ご主人が何やら篭を背負ってどこかに歩いていかれました。そしてしばらくして戻って来られると‥




(意味不明の方はスルーして下さい)


ちなみに左上のものも、実際購入する際にはなぜかいつも「サービス玉」を追加して下さいます(必ずなのかどうかはわかりませんが今回も)。申し訳ないのでぶどう(あずましずく)も1房購入させてもらいました。




(あ、右上画像マウスオーバーでトラック写り込み画像に変わります)

さてしかし、一部はこの後の訪問先の差し入れになりますから、どこまで保つかはともかくとして奈良のおしんこどん母にも是非食べてもらいたいというわけで、不足分を補充すべく(われわれも道中でどんどん消費しますし)もう少し買い出そうかな。では道の駅ふくしまにも立ち寄りますか。







同じ茶箱でもサイズその他によって値段が異なります。もちろん贈答用ではなく¥2000でお釣りのくる箱にしました(上画像に写っている箱は2300円オーバーです。消費税については覚えていません)。まぁ数も少なかったしね。

なお敷地内にはキッチンカーが出店していましたが、何と公式に「凍み天」を扱うお店でびっくり!ただこの後のことを考えて購入したのは1個だけで、2人でわしわしといただきました。



このあとは東北道-仙台南部道路経由で再び海側に出て三陸道を北上。となればもう拙サイトのコアな読者さんであればおわかりでしょう。この日のお昼ごはんは‥





こちらも、さんさん商店街(仮設時代)の2014夏に初訪問して以来もうどれほどおじゃましているかわかりません。昼だけじゃなく夜の部を楽しむために近隣に宿泊したことも何度もあります。今回は事前に連絡することなくやってきたのですが‥





ほぼ11:00ジャストに到着しましたが、繁忙期は早めに開ける(こともある)ということで、もうすでに半分以上の席が埋まっていました。女将さんは「あらまぁ!」とにこやかに迎え入れて下さいました。もっともまさに繁忙期ゆえなかなかお話をする余裕はないのですが‥





というわけで今回は「四季の味覚膳」(海老フライ2尾付き)と、



ウニ付き海鮮丼をいただきました。ふむふむ美味しかった♪

さて右上画像にはいきなり観光バス(中型)が登場していますが、松原さんは比較的席数も多く(食べログによると「62席(70人はいける?)」(原文ママ)とそこそこの席数が有り、しかも小上がりの座敷もそこそこ広いことから団体さんも受け入れているようです(右上画像マウスオーバーでツアー名拡大画像に変わります)。これは大きいなぁ。さすがに大型バスで50人とかは無理でしょうが(地元客の利用も多くラーメンやカレー、トンカツなどの提供もあるので貸し切りはたぶん受け入れていないかなと)、一気に単一メニューでさばけるというのは(単価低めとしても)いいですね。コロナ禍も一段落し(まだ油断は禁物ですが)、営業も安定しているかな?

ただ夜の需要はいまだ盛り上がらず、営業しない日も多いと聞きました。まぁねぇ‥。



本当に不思議なご縁でしたっけ。2014夏に夜営業のお店に初めて入店したのも「ん?この店は小上がりで飲んでいるグループがいるからまだしばらくは営業していそうだ」というだけの理由だったのに、今やここまで懇意にしていただけるとは‥。ちなみにご夫妻の自宅で飲み食いさせていただいたこともあるほどです(あくまで偶然に偶然が重なっただけですが)。

さてこのあとは三陸道を北上します。三陸道全通によってR45もずいぶん交通量が減ったでしょうし、2011夏以来しばらくは沿道の復興具合を見ながら走っていたわけで、あらためて沿道の様子を見ながら走りたい気持ちもあるのですが、いかんせんいつもの癖で遠距離移動を計画してしまっており、とりあえず盛岡ICまでは北上しなければならないのでショートカットできるところはカットします。





こればっかりは「たられば」のお話であり、震災でひどい打撃を受けたからこそ多くの復興予算が付き、これらの橋も(気仙沼大島大橋も出島大橋も含みます)、三陸道も、そして常磐道でさえも早々に開通したわけですからね。もしあの震災がなかったら(あり得ない仮定ではありますが)、たぶんいまだにそのほとんどが開通していなかったんじゃないかな?(もしかして常磐道は開通したかも知れませんが、三陸道や各橋は全然だったことでしょう)。



というわけで陸前高田ICで高速を下り、R340経由で住田町方面へ。穏やかに流れる川沿いを進みますが、右上画像の里山風景は全国どこでもよく見る感じです(あえていえば道南を除く北海道ではやや少ないかも。あってももっと川が太い)。でも近年の気象状況だと、こういう感じの川の氾濫が多く起こっているような気がします。

かつての経験則に基づく護岸整備のままだからだと思うのですが、これってもうどうしたらいいのか。再整備をするとしてもお金はいくらあっても足らないでしょうしそもそもそんなお金はない。氾濫事象が起きてから災害対策費が予算に付いて云々とするしかないのでしょうか。何だか走りながら複雑な気持ちになりました。綺麗な風景だしこの時は穏やかな流れだったんですけれどね。牙を剥かないことを祈るばかりです。



さて住田町の中心部にやってきまして、何かないかなと思って検索してみたら「まちや世田米駅」がヒットしたので立ち寄ってみたのですが、「駅」とあるから道の駅みたいなところなのかなと思ったら、どうやら地域交流センターのような感じでした。正面から入ったのですが中の人たちは「いらっしゃい」と声を掛けて下さったあとは全く接点なし。

何があるのかわからなかったので(奥に食事処があるのはわかりましたが食べたばかりだったので)お茶でもできないかなと思っていたのですが、結局よくわからないまま「まぁいいか」と施設をあとにした次第です。

「喫茶の利用はできますか」くらいお声がけすればよかったのかも知れませんが、何だかちょっと残念ではありました。



この後は釜石道宮守ICから花巻方面に進み、東北道を北上して盛岡ICまで。よぉっしゃ岩手山が見えてきた!というところで次ページへと進みます。まさかこの日のお宿がたまたまとはいえとある僥倖に恵まれるとは!

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