- その7 横手いろいろ、湯ノ沢経由肘折温泉へ -



とろ味ありのぬる湯は、夏の時期における「ごちそう」です。

(2024年8月8日-8月18日 その7)

さて「みずほの里ロード(広域農道)」を経由して一気に横手市の中心部近くまでやってきました。この農道は中心部のすぐ東側の山間部を「農道とは思えない連続トンネルでパス」していくのですが、今回は初めて駅方面に向かうべく途中でIC(農道なのに)を下りました。

横手市内には、GWに「横手焼きそば」を食べに(いつものメンバーとともに)訪問したことがありましたが(この時でして、福龍というお店でした)、われわれだけでやってきたのは初めてです。さて、まず向かったのは‥





この地域に詳しいこの方によると、「横手焼きそばも昔からあったし、フレンドールだって地元の洋菓子屋さんで、TVに出てから一気に人気が出ちゃった感じ」ということのようです。GWなどは開店前から長蛇の列ということで、左上画像の誘導用三角コーン軍団などはその様相をうかがわせます。

この日は8/10の土曜日、つまりは拡大お盆期間の初日であり、にもかかわらず駐車場はガラガラだったので「もう売り切れたのかな?」と思いつつ入店しましたが、しっかりありました!「外野(地元民以外の方々)」はまさにこの日首都圏ほかから北上してくる途上のタイミングゆえ、あっさり買えたのかな。一部はこのあとお会いする方々へのお土産にすることに。



あっさり買えて何より。保冷剤入りの発泡スチ箱に入れました。

続いてはわれわれのお昼ごはんです。実はこれについてはあまり調べておらず(苦笑)、フレンドールから進んでいけば何かあるだろうという感じで、とりあえず調べてみるとお蕎麦屋さんがあるようなのでそのままそちらへ。なお、「駐車場は向かいの公共に駐めて下さい」と言われたことで、もう1つ2つのお楽しみが増えました。



今回はまだお蕎麦を食べていなかったので手打ち蕎麦はありがたいです。早めの入店でわれわれが最初のお客でしたが、道路の向かいは横手市役所ほか公共施設ということで、平日は職員や来訪者でそこそこ混むことでしょう。いわゆる「ガチ立地」のお店です。



ええっと、このページをタイプしているのはすでに11月中旬ということもあり、実はあまり味を覚えていません(記録を付けるたちではないので)。でも少なくともマイナス点を感じたことはなかったはず(ならば記憶にあるはずだし)。ゆえに涼しい店内(これは間違いない)にて美味しくいただいたはずです。

さてお店を出るとぐわー暑い!で、道路の向かいにある駐車場に渡ると何やら音楽が?この日は土曜日ということでイベントが開かれているようですのでそちらに行ってみましょう。



お客さんは少なくややさびしい感じの野外イベントでしたが(暑すぎるし!)、とりあえずこの方の唄いをお聞きした上で市役所のトイレをお借りすることに。すると‥





そう、横手の冬の風物詩といえば「かまくら」なのは言を俟ちませんが、まさかこの真夏にかまくら?いやっほー涼しいはずだぞ!

というわけで料金(100円!)をお支払いして‥


(原義とは違ってわくわく感満載)



ここではまだまだ余裕だったんですが、



このドアを開けるといきなり気温差33度ってわけですよね(冷汗)。
なおこの日、実際の室温もこれほど低い設定ではなかったはず。













冷凍かまくら室から出ると、おしんこどんも自分も今すぐ変身できそうな「ウルトラセブンモード」になっておりました。おぉー寒かった!

まぁ人間の温度に対する体感はあくまで相対的なものだとは思います。はるか昔(確か中3か高1、今から45年くらい前)、3月下旬の南八ヶ岳赤岳鉱泉で春合宿テントを張っていた際、その日の行程(赤岳鉱泉-行者小屋-地蔵尾根-赤岳-阿弥陀岳-行者小屋-赤岳鉱泉)を午前中に終え、午後はテントの前でTシャツにて日向ぼっこをしていたのですが、暗くなり始めてそろそろ夕餉の支度をというわけでその格好のまま小屋に水汲みに行ったら、小屋前の温度計が「-20℃」を示していたことを思い出します。Tシャツ1枚だったのであの時は自分でもびっくりしましたっけ。

あ、ついでにおまけの話なのですが、この日向ぼっこでは小屋脇に立てかけられていたゴザを「これ、日向ぼっこにいいなぁ」と勝手にお借りしました(駄目じゃん)。で、夕方近くなった頃に小屋の人がわれわれ(ゴザ使用中)を見て、無断使用を叱るでもなくおっしゃった言葉は衝撃的でしたっけ。



結構びっくりしました(そりゃそうだ)。実はこの数日前に阿弥陀沢(積雪期でも一般ルート)で雪崩が起きて数人が巻き込まれ、自分たちがここを通った時も遭難捜索地では深く雪が掘られ、その一番底の場所にはちょうど人間1人サイズのスペースがいくつかあったのを今でも覚えています。何やら赤く染まったとともに。その場で合掌したことも覚えています。

でもだからといって、当時そのゴザの由来を聞いたからといってビビる大木にならなかったのは‥まぁまだ若くて自分事として捉えられなかったからかも知れません。ただ「若き日の記憶」として残っているだけです。あらためて「合掌」。

話がとてつもなくそれましたので「変身しなかったタイミング」に戻しましょう。





こりゃたまらん!というわけで、このあとはぬる湯の温泉へと向かいます。おっと、その前にまずはポケふたスポットへ。



ちなみに右上画像のパネルは秋田県内の別の道の駅でも見た記憶がありますが‥顔出しパネルなのに出す場所がない?いや、よく見たら「スライド式」と書かれています。手が込んでるなぁ。



それにしても立派すぎる「秋田ふるさと村」!

横手ICからすぐ近くとはいえ、これだけの規模でやっていかれるのかなぁと心配になるほどです。今回はお盆スタートの土曜日ということで満員御礼モードでしたが。



横手ICから東北縦貫道を雄勝こまちICまで。そこからは未開通区間をR13で走りますが、院内地区では2024/7の豪雨による土砂崩れで作業員の方が亡くなったのでしたっけ(合掌)。土木工事に絶対安全はないのです。ゆえに「ご安全に!」の言葉がいっそう重く感じます。

さてR13から左折し、何度もかよった細道を進んでいきます。対向車なしでほっとしてやってきたのは‥





こちら「隠れた名湯」ですよね。国道から舗装林道を進むこともあり案外目立たないしマイクロバスも入れないと思うので団体さんもたぶん来ない、そして何より「ぬるめのトロ湯」が何とも落ち着きます。











お湯そのものはアルカリ性単純温泉なのですが、何というかツルとかヌルとかいう湯触り基準とは別の「トロリ感」があります。何だか包まれているような詩的感覚が(微笑)。あ、湯が青みを帯びているように見えるのはカメラの自動補整のせいですので念のため、実際は完全透明湯です。



じんわりと楽しんで日勝館さんをあとにしました。

ちなみにこの日は8/10(土)で、実質的にお盆休みのスタートかと思って身構えていたのですが(笑)、帰省される皆さんは「まだ移動中」だったのか、男湯は終始貸し切り状態でした。そういえばこちらのお風呂で先客さんとかち合ったのはこれまで1度しかないような気もします。運がいいんですね。でも1度は泊まってみたいなぁ。



さてこのあとは無料高速(東北中央道)を利用して肘折温泉へと向かいます。ただ、2024/7末の豪雨にて新庄から西側の最上川界隈にかけては、国道47号は完全冠水する、かつてわれわれも楽しんだ最上川の川下りも、その船が河口まで流される、警戒巡回していたパトカーに乗務していた警察官2人が流されるなどの甚大な被害を被ったわけでありました。

ただこの時、肘折温泉は雨雲の核心部を外れていたのか大きな被害はなかったようです。でもやはりあちこちが崩落しているのは当然ですね。そもそも肘折温泉に続くR458は、





思いおこせば肘折温泉に下りるメインロードもかつて崩落し、幸い迂回路はあったものの現在の「肘折希望(のぞみ)道路橋」ができるまでは不便を感じざるを得ませんでした。そういえばその不通時代の歩道を歩いたこもとあったっけ(この時です)。しかし現在はもちろん順調快適に肘折温泉街へと下りて行かれます。



というわけで、この後は肘折温泉の午後から夕方ほかを楽しみます。

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