- その3 松之山の湯も夜もタンノーの巻 -



はふー、年末の雪見風呂、サイコーです(そんなに寒くない)。

(2024年12月24日-27日 その3)

今宵のお宿は松之山温泉和泉屋さん。温泉街のど真ん中に位置し、2020年にリフォームを行って全5室のこぢんまりしたお宿になっています。そして全5室なのにお風呂は5つというのがポイントです。つまりあぶれることがない&すべて貸切で利用というわけです。



われわれの部屋はこんな感じで、ベッドとこたつという異色の取り合わせが面白い。食事は別の部屋なのでこたつは完全にくつろぎ用ですね。それではさっそくお風呂に向かいますが、その前に少し説明をば。



源泉は鷹の湯混合泉で、浴室は2つの内風呂と3つの露天風呂からなっています。なお一番手前の「元湯」と一番奥の「野湯」(!)は完全かけ流しで、真ん中の3つのお風呂はかけ流し・循環併用(常時源泉投入あり)です。きちんと掲示されているのでとてもわかりやすい。

また各浴室入り口の鍵を閉めると手前の表示板のライトが点灯し利用状況が確認できるシステムになっておりわかりやすいです。貸し切り方式の場合、多くはお客による手作業システム(「空き」「入浴中」の札を裏返す)になっていますが、それだと入るときはともかく出るときに「戻し忘れる」という可能性を排除しきれないのですよ。

なお自分たちはもちろん全浴室を制覇する気満々でしたが、利用率としては内風呂*2の人気が高く、一番奥の「野湯」が一番空き率が高いように感じました。まぁ冬ですから露天は寒いですし(自分は「野湯」は3回、内風呂はそれぞれ1回ずつだけでしたが)。




まずは手前の露天風呂*2に浸かっておきました。

そうそう、掲示には「SNSでの発信大歓迎!貸切だからスマホ持ち込みOKです。」とも書かれていました。ゆえに心安らかに撮影できました。

なおこの手前2つの露天風呂は山側に位置していますからご覧の通り展望はありません。でも雪が付いているのでいいコントラストというかインパクトがありました。

湯から上がって寛いでいたらもう外が暗くなってきました。冬至から3日後ですから日が短いです。ちなみにこの日はクリスマスイブで、日本がバブっていたころはこの日の夜はシティホテルや高級レストランがうなりを上げていた(表現変だな)ものでしたが(ちなみに自分には縁のない世界でしたが)、この日はおしんこどんと‥





というわけでいざ高級レストランに「長靴で」出発です!歩くことほんの数分で‥





実は自分は松之山にはその昔ご縁がありまして、仕事系で何度か滞在したことがあります。そのためTwitterXでも何人か松之山関係のフォロワーさんがおられるわけで、その方々経由でこちら滝見屋さんのツイート(ポスト)を拝見しており、一度は食べてみたいなと思っていたのです。というわけで2週間ほど前にこの日の夜営業について電話で手短に確認をしておりました。

夜営業開始時間(17:30)から少したった頃に入店すると、女性の方が「先日電話をくださった方ですか?」とお声をかけてくださいました。2週間前の電話を覚えておられたんですね有り難い(電話時には名乗りもしませんでしたし予約をしたわけでもありません)。

調理担当のご主人は十日町市街に買い出しに行かれており、まだ戻っていませんでした。何でも途中の道の(除雪)状況が悪くてという連絡を受けたとのこと(でももうすぐ到着できるだろうとも)。そんなことから松之山地区の除雪技術の高さの話をしたりしているうちにそば粉の袋を抱えてご主人到着です。もちろんお目にかかるのは初めて。

ご主人は天ぷらの名店(東京)ほかで修行をなさったあと地元に戻り現在に至るのだそうで(ウェブサイト情報による)、ならば天ぷら注文は当然の助動詞べし!というわけです。





ええっと天ぷらは1つしか頼まなかったのですが、ご主人のご配慮で野菜などがわざわざ2つに切り分けられて揚げてありまして感謝です。カラリと揚がった野菜たちにも感謝感激。お蕎麦もツルツルでのどごしよし、サクサクいただきました。

食後には、たまたまお客さんがいないタイミングだったので世間話をしているうちに、すぐ上で書いた「松之山でのTakema仕事」の話になり一気に場が盛り上がりました。何とご主人とTakemaとの「共通の知り合い」がいることまで判明し、「あの方はうちのお店も利用してくれましたよ」とのこと。

そのことを含め、ご主人がインスタにアップして下さっていましたので、画像でご紹介します。



ご主人も自分たちもそれぞれネットに素顔を出していますから、こういう時は気兼ねなくアップできます(ま、自分はずいぶん「容色衰微」していますが)。なお上画像をクリックすると滝見屋さん公式ブログ「だんだんどうも」のトップページが開きます。どれかの記事をクリックすると過去ログが表示されて、上画像のメッセージの続きを読むことが出来ます。

それにしても、寄る年波か笑うと目が細くなる傾向があるな。写真の時だけは目を見開こうかな(無駄な抵抗)。




滝見屋さんをあとにして、近隣の居酒屋「寿々木」さんにおじゃましてお酒を嗜みました。それまで忙しかったのか、店員さんと話す機会はまったくなくて(滝見屋さんで盛り上がったあとだけに)何だかちょっとさびしかった感あり。お宿に戻りTakemaはお酒の続きで芋焼酎のお茶割り、アテは松之山名産のしんこもちね。



寝る前に内風呂を1つ成敗しておきましょう。おやすみなさい。

明けて翌朝ですが、この時期は明るくなるのが遅いですから「朝駆け入浴」が厳しいんですよね。明るくなるのを待っているとほかのお客さんも起き出してしまうから。というわけで照明のあるもう1つの内風呂でまずは朝湯をば。



空が白む頃入浴、はい、これで全5室とも制覇完了です。



ようやく明るくなったところで「露天 野湯へ。ネーミングがいいですね、野湯。ところで皆さんはこれを何と読んでいますか?「やとう」?「のとう」?「のゆ」?さすがに「やゆ」と読んでいる人は少ないかなと思いますが、わたしは「のゆ」派です。子どもの頃に重箱読みとか湯桶読みとかいうきまり?を習ったことがあると思いますが、あれは読み方の「きまり」ではなく「例外用法の名称」なんです。

重箱読みとは「音+訓」読み、湯桶読みとは「訓+音」読みのことを指しますが(それにしても「湯桶」なんて言葉はすでに死語ですね)、漢字の読み方の基本は「音+音 または 訓+訓なのです。

例を挙げれば「温泉」は「音+音」ですし「湯口」は「訓+訓」、「足元湧出泉」の場合は「あしもとゆうしゅつせん」ですから「訓+訓+音+音+音」ですよね。要は「読みたいように読んじゃってヨロシイ」のであります。だからわたしはホンワカ感のある響きの「のゆ」派だというわけです。というわけで雑学講座終了、どの読みでもいいですが「野湯」に浸かりましょう。



ページトップ画像にもこの野湯画像を載せましたが、上方に建物が見えています。でもこれは現在客扱いを行っていない(たぶん)和泉屋さんの建物です。また実は左上上方にはお隣のお宿が見えるのです。ただ見る限りの雰囲気はバックヤード側で、お客さんがこちらを見ることはないのだろうなと思います。そもそもその可能性があったらここに露天風呂は造らなかったはずですからね。

かけ流しの投入湯は当然アツアツですが、「湯底がぬるい」ということもなく快適でした。気づきませんでしたがもしかして湯底からも少量源泉投入があったのかも?



朝食はお宿朝ごはんの定番&適量系です(それにしてもTakemaのご飯の盛りが少なく雑なことよ)。「とろろ朝まんま」についての説明もありましたし美味しかったのですが(右上画像マウスオーバーでとろろ画像に変わります)、せっかくなら味を付けず、脇に大根おろしを添えてほしかったかな?昔に比べて味噌汁が薄いというのなら味噌もちょっと添えて。その方が「小さな楽しみ」を味わえる気がしました。



このあとは〆入浴のあとお宿をチェックアウト。うわ、天気予報通りどんどん晴れてきましたよ!ただ温泉街でうろうろしていると通行車両の邪魔になるので、十一屋さんでおみやげを買い込んだあと温泉入口の駐車場まで移動しました。そういえば出発直前にご主人がおしんこどんの忘れ物(折りたたみエコバッグ)を届けて下さったっけ。うっかりが多くなる年ごろなので、自分もそうですが気をつけなくちゃね。





バス停兼お手洗いもこの時期は冬ごもりモードですかね。この日は気温も高めでしたが、それにしても12月末にしてこの積雪量ですか、このぶんなら1月の「婿投げ」も大丈夫そうです(大丈夫だったようでした)。

それにしても、



そういえば滝見屋さんでも前夜そんな話をしていましたっけ。どことは書きませんが「ま○○○地区は除雪がねぇ」という話でありました(笑)。

なお、このページをアップした2025/2/6に滝見屋さんご主人に更新のご連絡をしたところ、返信に添付されていた当日の画像は‥





雪と付き合う、いや付き合わざるを得ない生活とは自分にはこれまで全く経験がないのですが(山岳部在籍時代に冬山のラッセルをしたとかいうのはただの趣味の世界)、このページをタイプしている日も二つ玉低気圧だかの影響で日本海側では大雪の警報が出ているようです。

上画像についての直接のコメントは申しますまい。ただ1つだけ言えること、それは‥



ということで旅行記のタイムラインに戻ります。この日は豪雪後最初の青空好天になりました。



このお天気を利用し屋根の雪下ろし。お気をつけくださいませ。

ここからはR353を津南方面に下っていきます。この道路も20年以上前にバイクで通った時にはなかなかの「酷道」区間もあったように思いますが、現在は実に快適に整備されていました(除雪も)。




ん?右下画像は円柱の堰堤かな?

グーグルマップに表示されていたので気になってあとで調べてみたところ、こちらの正式名称は「トヤ沢砂防堰堤」。2011/3/12(東日本大震災の翌日)に発生した長野県北部地震(自分としては「栄村大震災」のほうがしっくりきますが)ではこちらでも大土石流が発生しR353を埋没させたそうで、そのような事象の再発防止のために造成された堰堤なのだそうです。

なぜ円柱の形状なのかというと、筒状の鋼製セルの中に詰められているのが当時の残土(土石流の土砂など)だからなのだそうで、なるほど「毒を以て毒を制す」ではありませんが、現場資材?を有効利用したというわけですね、賢い。



というわけで津南まで下りてきたところで忘れずおこなったのが「ガソリン給油」。津南町は新潟県ですが、そのお隣の栄村は長野県。ええっと、長野県ではとにかくガソリンが高いんです。以前「製油所がない青森県のガソリンがなぜ安いのか」という件について書いたこともありましたが(その時のページはこちら)、海なし長野県ゆえ製油所もなく輸送距離も長いということと同時に「価格競争が起きていない」ということもあるのでしょう。何なら「資本主義における需給安定状態」といえるのかもしれません(そうなのか?)。なお次のページでこの旅行時の価格比較画像が出てきます。

さて右上画像で長野県に入りました。すぐに道の駅があるのですぐさまピットイン。





おしんこどんのこの煮豆は絶品と評価が高いので、帰省に際して(お正月料理として)買いたかった品なのだそうです。ちなみに時々中国産も販売されてはいますが、おしんこどんによると、



ということのようです(確かに自分も食べて確認しています)。

このあとお隣の産直でお米も購入し、さて一気に‥いやほんのちょっとだけ移動ね(中途半端なところでのページ展開ですな)。


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