その5 お天気蔵王のお山も食も湯もタンノー。



ハイもうどこだかおわかりですね。あっちじゃなくてこっちです。

(2025/8/3-8 その5)

青根温泉を出発し、ここからは蔵王エコーラインの山越え経由で山形入りを目指します。出発時のお天気は曇りで、こうなると山の上は完全にガスの中かなと思っていました。

と、出発前に地図を見ていたら、ここ青根温泉から峩々温泉に上がる道があることに気づきました。峩々温泉は日帰り入浴をしていないと思うので温泉目的ではないのですが、遠刈田近くまで戻ってエコーラインというのも芸がないので、県道255号経由で上がってみることに。



上がっていくと、唐突に「古賀政男先生 歌碑(左折)」なる分岐があったので、いつものようにまったく予備知識なしながら進んでみることに。すると、カラー写真付きの掲示が。し、しかしですね、


(ま、予想はしていましたが。)

ゆえに車から降りることは断念しました。でも駐車場には車が1台。何かどこかで音がするなと思って車内できょろきょろしてみたら、ずっと下の園地で除草作業中でした。お疲れさまです(エンジン式で熱も発していたでしょうにアブ対策は万全だったのかな?)。

なおあとで調べたところ、古賀政男氏は「影を慕いて」という歌の作曲作業をここ青根温泉で行ったとか、そもそもそれより前の学生時代に恋を憂いてこの地で命を絶とうとしていたとか、なかなかいろいろなエピソードがあったようです。



その先の県道255号はかなり急峻な地形を進むこともあり、さすがにこちらは冬季閉鎖だなと。やがて峩々温泉前に出てきましたが、ふぅーんこんな感じなのね思ったよりも開けた谷間だなと思うばかりで、そのままエコーライン(県道12号)に出てさらに上っていきます。

ただこの辺りからは雲が取れてどんどん青空に。やったぁ上天気になるよぉ♪



山岳道路を上っていくと、森林限界ではないのですが冬期の降雪多量に付き木々が高く梢を伸ばせずに見通しのきくエリアまで上がってきました。そこにいきなりお寺が。普段なら通過してしまうところですが、この時はふと参拝することに。





修験道のお寺で、ここ蔵王連峰中腹のややなだらかではあってもごつごつとした岩だらけの地形に「賽の河原」をみた修験僧がかつてここに寺院建立の願立てをし、そして今ここに祈りの場があるわけですね。燭台にろうそくを立てて祈りを捧げました。



続いては大黒天展望台へ。いいお天気♪



山の上の8月だからススキが穂を出しているのはまぁ当然だとして、熊はこのところ何だか「どこに出てきてもおかしくない」という感じになりつつあります。ツキノワグマも秋田や青森では山菜やきのこ採りの人々を襲うし、ヒグマに至っては新聞配達の人を襲うわ、これまでうまく登山者と共存できていた知床羅臼岳でも登山者の命が失われるし‥。

自分が山にガンガン登っていたのは20世紀の時代でしたが、やはり自然も社会も環境が変わりいろいろなバランスが当時とは違ってきているのでしょう。マスメディアはたとえば知床の事故についても「餌付けやゴミ捨て」の影響が大きいと報道していますが、そんなの昔からあったって、いや経験的にいえばむしろ昔のほうがルール無視だったかもしれないし?



さてあの山の頂を目指しここ大黒天からの登山道から歩き始める中高年登山者を尻目に?颯爽と車に乗り込むTakemaでありました。ええっとわたくし山岳部出身で、20歳を超えた頃には百名山も50-60山くらいは登っていたんですが‥


(無事終了しました)。

今回の蔵王訪問で思い出したのが、「そういや昔、蔵王連峰(特に南部)を縦走してみたいなぁ」と思っていたことです。エコーラインよりも南側のエリアは静かそうだったので‥。ただし、現在のような歩行支障がなくなったとしてもすぐに南蔵王に行くかどうかはともかくとして(苦笑)。

というわけでさらに有料区間を使って蔵王刈田山頂Pへ。ここからは少し歩いて、他の方々が写らないように一番下の柵まで下り‥







まずは普通のスナップ写真をば。



パノラマで撮るとこんなに小さいお釜ですが‥





続いては刈田岳山頂に鎮座する「蔵王刈田嶺神社 奥宮」へと向かいましたが、このあたりで‥





まずはお詣りを済ませます。ちなみに超有名観光地なのでインバウンド比率も高く、おそらく人数比で半分くらいは外国人だったのではないでしょうか。なおここには公共交通機関バスの平日運行はありませんからみんなレンタカーかぁ。ある意味怖い(エコーラインは開通が古く道路線形も決してよくはないので)。でも、





さすがに標高1500mを優に超えていますから、山を下り始めても車外温度計は25度を示しています。ちなみにこの日の山形市内は同じ時間で35度になっていたようなので、やはり避暑には正解のルート取りだったようです。

さてしかし「上り詰めたらあとは下るしかない」と歌ったのはさだまさしでありましたが(「飛梅」)、この日のわれわれも「もはや標高キープすることあたわざる」身でありました。あとはじわじわと、下降ペースを緩めるしかありません。あ、お昼ごはんか‥あ、そうだ!





平日とはいえ画像記録情報によると午後0時26分でしたから本来ならランチ営業真っ盛りタイムだったはず。この日はどうしたんだろうと思いつつもジンギスカンを注文。なおこのあと一気にお客さんが押し寄せてほぼ満席になりましたとさ。




(ちなみに定食にはせず単品2人前の注文でした。)





というわけでお腹も適度に満ちたところで観光駐車場に戻り、さてこのあとはとにかく温泉しかないですね。さて共同浴場‥最初は上湯に入る気満々で進んでいったのですが、すぐ近くまで進んだところで別の道から歩いてきた(ほんの少し先行)グループが躊躇なく上湯共同浴場へIN。

というわけで上湯はパスすることにして‥となると?





現在は日帰り浴場としての営業に特化しているかわらやさん、2010/3に火災で旧お宿が焼失し、その後施設撤去&現在の小規模な施設を開設したのが2011/5と実に素早い復興でした。

で、われわれは2012/GWにおしんこどん母と3人で「2食付き宿泊」をしたのでしたが、何とGWにもかかわらず貸し切りで実にいい思いをしたことを覚えています(その時のページはこちらです)。当時は食事付き宿泊もできたのです。泊まりは最大2組だったので、当時われわれが3人泊ということでもう1部屋の予約は断ったのかもしれません。

それ以来蔵王温泉に来るとここかわらやさんの湯には毎回おじゃましているのです。料金は共同湯の倍かもしれませんがC/Pがいいので。



ロビーと休憩席。あ、以前宿泊した部屋はこの「酔月」でしたっけ。








(なおシャワーカランは奥の部屋にあります)





というわけで蔵王のランチとお風呂をタンノ-したのでもう思い残すことはないわけじゃありませんが先へと進みましょう(笑)。



山を下り、高速に乗って絶賛激烈暖房中の山形盆地を一気にパスして鶴岡方面へと向かいます。あ、正しくは寒河江のSAでトイレに寄りました。というか寒河江のあの温泉ってまだ入っていなかったりするんですがまぁ今回もいいやということで。

でもベタな観光見学もしなきゃということで、このあとは「あの湖」に立ち寄ります。

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