バンコク。長期滞在したいとは思わないくせに、来るとなぜかほっとする街。
結構ぎりぎりまで出発が危ぶまれた今回のラオス行き。しかし七転八倒、臥薪嘗胆、はんにゃはらみた、はっぱふみふみの過程を乗り越え、おかげさんでぶじ成田を飛び立つことができたのは結構奇跡的な出来事でした。航空券のキャンセル料をほとんど握りしめながらっていうような感じの旅行準備だったしなぁ。
今回のバンコク行きは何とJAL。仕事以外の利用で国際線がJALっていうのはベトナムに行ったときしかないんですね。しかもそのホーチミンではしっかり油断の隙をつかれて置き引きに遭ったというクソ腹立たしい思い出があるから、なんだかJALで海外に行くと思うと、頭のどこかで刷り込みというかパブロフの犬というか、とにかく「フロイトだったらこれを何と説明するんだよ」的な、えもいわれぬ警戒感が心の片隅に現れるわけですね。
しかしまぁそれはともかく、ワインを頼むとミニボトルごと持ってきてくれるのはとっても嬉しいシステム。いまだに個人席用液晶ディスプレイがないのは、シンガポール航空を好んで使うTakemaにとっては「何やってんだよもう」と思わざるを得ませんが、まぁ中距離線だししょうがないかなと。
さて、22:30ころバンコクへ。昔は空港の外の道まで出て27番(だったっけ)のローカルバスで市内まで出たもんでしたが、もう最近は面倒で、「高速乗ってフォランポーンまで」というのが基本。だって昔は午前0:00近くでも市内に近づくにつれて渋滞にはまってたんだもの、こんな快適に市内まで行けるというのはたまらんですわね。でもなんか終電間近の電車で一気に寝過ごして、タクシー乗り場で長い列に並んだあげく、むなしく上りの高速乗って帰るという雰囲気にも似ているような(笑)。
フォランポーン中央駅からすぐ近くの中級ホテルに荷物を置き、すぐ近くの食堂にて遅い夕食。ビアシンはともかく、ビアチャンってこんなに安かったんだっけ?そういえばクロスターとかいうビールもあったはずだけれど消滅しちゃったのかななどと思いながらぼんやりする。
一夜明けて翌日。この日は夜行でノンカイに行くだけ、昼間は全くのフリーなので最初はクウェー(クワイ)川鉄橋やらチョンカイやらナムトクやらまで足をのばそうと思っていたのだけれど、ちょいとしたトラブル&やっぱり時間的にちとキビシイ(戻りの列車が遅れたら夜行に間に合わなくなるかも)ということで急遽「バンコク市内観光」に予定変更。タイが初めてのおしんこどんはともかく、わたしゃ自慢じゃないがワットアルン以外どこにも行ったことがないのだ。カオサンだって泊まったことがないのだ。
でもまぁということで宿からぽこぽことチャオプラヤー川向けて歩き出した。暑い。気合い入れて暑い。身体がまだこの温度差についていってないからかもしれないが、それにしても暑い。ハンカチ代わりのバンダナもたちまちびしょぬれだ。うーたまらんなぁと思いつつ、ふと目に入ったお寺にちょいと寄り道。
このお寺の敷地内はすべて大理石の床でピッカピカ。空港でもらってきたバンコク市内地図なんかにはほとんど出ていないから観光客の来る有名寺院ではないのだろうが、何だか落ちついていていい感じ。
敷地内、とある建物をのぞいてみたら、なんと高僧のミイラ様が鎮座ましましておりました。何でも即身成仏というわけではなく、埋葬されたにもかかわらずミイラ化していたのだとか。恐いもの知らずの方だけここをクリックね。
さらには鍵のかかった大きな建物の中には巨大寝仏まで発見!しかし、こりゃぁ内部の見学はできんのかなぁと思っていたら、ちょうど運良く?お参りに来た方がいて、係のおじさんが重々しく扉を開いた!こ、これは我々も入っていいのかな、いちおううちらも仏教徒なんだけれど‥と思いつつ中へ。拝観料はB20。当然素直にお支払いすると、なんと今ではほとんど見ることもなくなったサタン硬貨の入ったおわんを渡された。このお金を、寝仏の周りに並べられたお賽銭瓶(どうやら108くらいあったようだ)に入れて一周してこいということのようだ。おおっ、本格的なお参りだぞ!
よく見ると寝仏の周りに黒い瓶が並べられている(裏側にまでずっと並べられている)。これにチャリンチャリンと入れていくわけですね。無精してまとめて入れようとすると最後の方で硬貨が足らなくなる可能性もあり。
さて、ぐるりと回ってきたら、今度は何やら紙にはさんだ小さなきらきら光るものを渡された。こりゃ何だと思っていたら、どうやら金箔だ。これを、巨大寝仏の前で同じように寝ころんでいるミニ寝仏様に貼り付けてよいということらしい。こ、これは何だか嬉しいぞ!というわけでおしんこどんともども丁重に貼り付けさせていただく。
右下にあるピカピカ寝仏様は、参詣の方々によってご覧のようなゴールデンブッダ化しているわけですね。
さらにお線香を渡されて今度こそ正式のお参りをさせてもらえる。うーむなかなかいいぞこのお寺。あとで地球の歩き方などを調べてみても、この寺の名前は載せられていなかったけれど、中央駅から運河沿いにシェラトンホテル方面に歩いていく左側にあった寺院でのゆったり時間でした。さ、次は「誰でも行くぞワットアルン」です。ふー暑い。