(NZワーホリ その16 番外編)

Mt.Kinabaru NZワーキングホリデー番外編


さて、ご存じの方はご存じだと思いますが、ボルネオ島(しばらく前に森林火災を起こしたカリマンタン島と同じです)には4000mを越える山があります。それがあのキナバル山です。熱帯にあるので別に雪が降るわけでもなく(稀にあるらしいけど)、整備も行き届いているので体力さえあれば誰でも登ることが出来ます。これは1990年の記録なのでだいぶ古いですが、1998の年末2001春のボルネオ記録とがありますので、そちらもご覧下さい。特に2001のほうは再度キナバル山に登ってますので、資料的にはそちらのほうが明らかに役立ちます。

1999年1月追記: 1998の12月に行ったのですが、今回はキナバル山は登らずじまいで、ウミガメの産卵見たりテングザル見たりしてました。ただ、現在マレーシアの経済不振の影響で標高3200mのラバンラタ小屋の電気と暖房(含むシャワー)は止まってるとか、いや、時間制限があるだけだ、とかいろんな情報が流れてます。行かれる方は事前に要確認です(ただし食堂はオープンしてるそうなのでご安心を)。

2001年4月追記: いやあ、あれから10年、体力落ちたというか、気力が落ちたというか、高山病に一発でかかっちゃいました。昔からそんな強い方じゃなかったけれど、今回はしんどかったなあ。

さて、ボルネオ島というと「未開」のイメージがありますが、いやいやそんなことはありません。州都コタキナバルは大都会だし(ハイアットホテルは昔からあった、今は立派なリゾートホテルもばんばん建ってるらしい)、英語はマーケットのタバコ売りだって通じるし(全員じゃない)、バスの便もたくさんあるし、何たって成田からの直行便だってあるわけで、ごくごく普通に平和に旅行が出来ます。

コタキナバルにある「Sabah Parks」に届け出て公園内の宿泊場所をキープすれば、あとはラナウ方面行きのミニバスで出発するだけです。バスステーションのあたりでは「どこまで行くんだ?キナバルか?」と声を掛けられるでしょうが、バスを見てから決めましょう。安く行きたいならミニバスで、ゆったり行きたいのならエアコン長距離バス(リクライニング付き。テレビがある場合も)です。全体としてバス料金は安いので、贅沢するのもいいかも知れません。
1999.1注 : 今はブッキングは別の場所で受け付けてるらしい。
ウツボカズラ

自分がキナバルに行ったときは随分空いてたなあ。YHに泊まってたのは自分を入れて4人だけだった。

初日はコース唯一の食事付き宿泊が出来るラバンラタの小屋まで。なお、ガイドの同行が必須とされていますが、誰か一緒に登りそうな人に声をかけてガイド料金をシェアすれば問題ありません(公園事務所でうろうろしていればまず見つけられる)。もちろん安く上がりますし、話し相手がいると退屈しません。もちろん歩いている間は自分のペースで勝手に歩いたって構いません。

labanrata

これがラバンラタの小屋です。このあたりはもう北アルプスよりも高いので人によっては頭が痛くなるかもしれませんが、耐えるしかないですね。実際、自分も痛かったけれど、無視してビール飲んでました。アルコールは一番いけないんだけれどね。

ここは温水シャワーも出るし、ビールもあるし、食事もまあまあだし(日本の山小屋のように無茶苦茶高いわけでもない)、各部屋に暖房あるし、いたせりつくせりです。

sunset
夕方になると小屋の前の広場からはこんな風景が広がります。朝夕は寒いけれど見る価値あり。

このラバンラタ小屋から上は森林限界に出て(というよりは岩だらけなので木が生えられない)一気に登ることになります。結構きついけれど、あきらめてゆっくり登るしかないですね。

Kinabaru Top
 
小ピーク
夜明け前に頂上目指してのぼりはじめますが、相当寒いので防寒の用意はしっかりと。頂上からの景色はいうまでもなくすばらしいです。頭痛いので早く降りたいんだけれど、景色を見ていると、そんなことも忘れてしまいそうになります。自分の時は、早く小屋戻ってビールビール、と思ってたけれど。

小屋に戻ってビール飲んで、置いておいた荷物持って一気に下まで降りてしまいます。公園事務所の近くに食堂があるのですが、そこでビール飲みながら飯を食いつつ、頂上の方を眺めるのはとってもいい気分です。みんなでわいわいというより、自分としては、夕日に沈みゆくキナバルを見つつちょっとしみじみしながら飲んでました。
さて、何だか中途半端な内容になってしまったキナバルですが、お許し下さい。このあと、ボルネオからマレー半島に渡り、一路北上してバンコクを経由し、チェンマイまで。チェンマイから山岳民族ツアーに参加し、象に乗ったりバンブーいかだで川下りやったりして、今度は一気にチェンマイからシンガポールまで鉄道で南下し、いよいよ一年の旅(363日間)の終わりとなったわけです。


というわけで、NZワーホリ、これにて終了です。最後、がらがらのシンガポール航空で成田に戻るとき、久々に聞く日本語の案内についほろっと涙してしまった記憶があるのですが(あくまで初めての海外旅行の1年だったんだから許してね)、あれは「いよいよ帰るんだ」という感傷だったのか、それとも「ああ、これで帰ったら仕事探さなきゃいけないんだ」というさびしさだったのでしょうか。まあ、結局ある程度マイペースで動ける仕事に就いているわけで、それゆえ今でも長期旅行を続けることが出来るわけです。人生ってわからないもんだ。

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