何もない大平原にバルーンは無事着陸。喜びはしゃぐおしんこどん。

そんなわけでバルーンはサポートカーに収納されつつある。そしてそれと同時に設営されつつあるもの、それは「食卓」なのである。このバルーンツアーには「大平原 −砂漠の朝食−」も含まれているのだ。このパターンはケニアのマサイマラ「草原の食卓」と全く同じだな。そして手慣れた手つきで係の人たちが設営を開始、ものの数分で出来上がった食卓がこちらなのである。

 

そう、この光景まで、みごとにケニアの時そっくりなのだ。せっかくだから比較してみてくださいな。こちらから行けます。ブラウザの「戻る」で帰ってきてくださいな。なに、ケニアのほうが緑が豊かで気持ちよさそうですと?いやぁ、そうかもしれない(笑)。でも、実際に「大地のどまんなか」にいる気分はどちらも同じですよ。

おしんこどんはセッティングされた食べ物のテーブルからスプーンなどを手にとってうれしそう。他のお客さん(もちろん東洋人はうちら二人だけ)も、写真を撮ったりあたりを眺めたりしながらコーフン気味に話している。こんな開放的な気分になる事ってめったにないものね。

さて、クルーがシャンパンを取り出した。お祝いにシャンパンで乾杯だという。しかし、シャンパンを開ける彼の手には突然刃渡り40cmくらいのナイフ(というかサーベルというか)が握られている。何とコルク栓を抜くのではなく、瓶の口の部分をこのナイフでたたっ切るのだという。アフリカ式だとか何とか言ってたがホントかな(笑)。案外とフツーにご開帳の儀は成功し、ガラスのかけらも瓶の中には入らなかったようだ。そして「Cheers!」しばしの和やかな朝食 by 各国混成部隊が始まった。

 

おしんこどんはこのシャンパンがお気に召したようで何度もおかわりしている。2本目の口が開けられ、さらにおかわり。実は上の写真、もう食事タイムも終わりの頃、イギリスからお越しのお客さんに「あなたはもっと飲むでしょう?」的についでもらっているところなのだ。

Takemaとしてもシャンパンは別に嫌いではない。嫌いではないが何杯も飲むにはちょいと軽すぎるし炭酸でお腹がふくれてしまう。そこで取り出したるは、はるか日本から持参し、今日もTakema本人とともにバルーンに乗車したライスワイン、そう、日本酒である。その姿をめざとく見つけたクルーのおにいさん、「それはもしかしてJapanese Sakeですか?」もっとも彼はSakeという名称は知っていても飲んだことはないらしい。というわけで試飲してもらった。感想は「甘くておいしいね。でももっとキツイ酒かと思ったよ」とのこと。どうやらウォッカ並みのアルコール度数を想像していたのだろうか。米から作られ、砂糖などの変な混ぜものは一切添加されていないということを詳しく伝えた(つもり)。純米吟醸酒でよかった(笑)。


さて食事が終わり、出発までの間ちょっとその辺を歩き回る。この食卓の周りは誰も歩いた形跡がない場所で、歩くだけで自分の足跡が大地に「刻印」される。なんだか月の上みたい。そういえばこのあたりには全然草も生えておらず、荒涼とした景色は月そのものだ。黒っぽい小石を拾い上げてよく見ると、表面には一面のギザギザ模様。削られてついたにしては石全体に均等についているのが不自然だし、どうしてこんなふうになったんだろうと不思議な気持ちになる(見たい人はこちらへどうぞ)。

さあ、戻る時間だ。このあとは再び昨日のロッジに戻り、まったりとした午後を過ごそうっと。