- 2017夏 キルギス旅行編 その19 ジェティ・オグスで鷹手乗りのあと温泉は玉砕 -



この日のシャツはなぜか宮城県石巻♪よく見えてませんが釣りキチ三平のイラスト入りです。

さてカラコルから走ること45分ほどで次なる景勝地「ジェティ・オグス」へとやってきましたよ。



その手前では、アル・アラチャ国立公園にもあった「Broken Hearts」と同名の巨岩(左上画像)の横を通過します。この大岩にはいろいろな伝説があるようで、在キルギス日本大使館が制作したPDFファイル(本家はこちら)の記載によると(以下引用)、

昔、お金持ちで何人もの妻がいた統治者が狩りに出かけた。ある日、髪が長くて黒く、足取りが白鳥のように軽やかな美しい娘を見、一目で恋に落ち、その娘と結婚したいと願った。

しかし、その娘は貧しい家の出身で婚約者がいたのだ。統治者が娘を狙っていることを知った娘の家族は愛する娘を連れて逃亡した。しかし、娘は連れ去られ、娘の家族、そして婚約者は殺されてしまった。

娘は悲しみのあまり心臓が裂け、亡くなってしまった。その後、その場所に裂けた心臓(ブロークン・ハート)の形の岩が現れたという。

うーむ、「心臓が張り裂けるような」という形容は日本でもありますが、こちらキルギスではそれこそ物理的に張り裂けてしまうというあたりに(伝説であっても)伝承文化的な違いを感じるところです。まぁ専門家でもないのでこのくらいにしておいてと。



沿道にはハチミツ露店が多く出ています。買いたかったけれどだぶついているのでパス。ローカルなモスク、いいですねぇ。

で、車を止めたあたりで「商売人」たる兄弟?が近寄ってきました。明らかな観光客たるわれわれに対して‥「これ、いかがですか?」。ハイ、もちろんやりましたよ!(笑)。







鷹は風向きに敏感なので、撮影的にいい角度で落ち着いてくれるとは限りませんがね(笑)。



なるほど風上に向けば落ち着くというわけですね。弟くん担当のまだ若い鷹とダブルで撮影ね。

あ、もちろん観光客価格なのですが(確か1人100ソム)、こういう体験系はケチらないわれわれですし、その感覚は自分よりおしんこどんのほうが強いのかな。そういえば昔にはこんなこともありましたね(大笑)。





2002年、ラオスからタイに戻ってきて、オフロードバイクをレンタル、チェンライ近郊のルミット(ルアミット)村でゾウに乗ったあとのお楽しみでありましたっけ。この時だって「この村まで舗装道路ができてる!バスまで来てる!」とびっくりしたのですから(Takemaの初訪は1996年、その時はダートをバイクでやってきました。こういう感じでした)、今はもうとてつもない変貌を遂げているのでしょうね。

いや、それを「俗化」などという言葉でノスタルジックに語りたいわけでもありません。タイも日本もここ10年20年でどれだけさまざま環境が変わったことか、そしてここキルギスも。

しかしそういう変化と同時並行的に、「これまで世代を越え伝えてきたもの」を保とう守ろうという動きが出てくることは当然でもあります。それはその集団のアイデンティティを守りたいという、もしかしたら動物本能的な反応なのかもしれませんし。

あ、また話がそれましてすみません。ジェティ・オグスについての話はまだ何も説明していませんでした‥が、





7頭なのかどうかはともかく、確かに岩稜群はかなり赤く大きいいです。Fe分がかなり濃いのかな、だから酸化(サビ)により表面が崩落することによって植物も根を生やせず繁茂できないのかもしれません(栄養の問題もあるかもね)。あ、全く以て素人なので、詳しい方から「そうじゃなくて云々」系のアドバイスは随時受け付けてます!



ダート路をとことこと上がってきました。大きな建物(たぶんお役所絡みかと)もありますがもともと小さな集落、基本的には小さな家々が並んでいます。ユルタメインのご自宅もあるし、あぁ、ここも箱庭的な場所ですねぇ。







ジェティ・オグスの並びには同様の赤い岩山が連なっておりました(左上画像マウスオン)。



それにしても、どうしてこの連山だけが赤岩をむき出しにしているのでしょうかね。大地って不思議だ。



このあとは来た道をいったん戻ることになるのですが、やっぱり奥の方には氷河を抱いた山がそびえています。でもわれわれのいるあたりでは半袖でちょうどいいくらいなんですよね。この気温差、やっぱりすごいぞ中央アジアという感じです。



自転車ツアラーの方々もそこかしこに。ビシュケク界隈じゃ暑すぎだろうけれどイシククル湖界隈なら快適。

さてこのあとは温泉に立ち寄る予定‥なのですが、マイナーな温泉めぐりをリクエストするわれわれのような観光客は少ないということか、ザックさん、どうやら道に迷ったようです。ちょっと車を止めて確認するとのことで、われわれも車から降りて小休止。







しかしこの小高い丘の上には草がほとんど生えていません。雨が少ないのかな?となると下の池は灌漑用のため池なのかもしれません。この風景の反対側の先にはイシククル湖があるわけなんですが‥(右上画像マウスオンで、暑さのため大気が歪んだ先にある湖画像に変わります)。

ちなみに標高が高かったジェティ・オグスに比べ、この界隈はかなり気温が高いです。こんな時だからこそ温泉でさっぱりのつもりだったんですが‥「渓谷沿いにある」はずのサルー温泉へは向かっていない?聞けば、その本家たる温泉は現在メンテナンス中らしく、その代わり別の施設に案内してくれるのだとか。なるほどね。



そんなわけで代替の温泉施設に到着です。しかしここで思いがけない状況が明らかになりました。。

貨物コンテナを流用した受付のお兄ちゃんからは思いがけない発言がっ!(もちろん直接聞き取れたわけもないのでジャミラさんの通訳にて)。



確かにこの日は日曜日、しかも午後ですから周辺には多くの車が止まっていましたが、まさか入場制限とは!しかも1時間待ちって尋常じゃないぞ。温泉プールだと思っていたけれど、実はそうじゃなくて個室風呂?うーむ。

というわけで温泉入浴は諦め、せめて施設内の写真だけでも撮らせてはくれないかとリクエストしましたが、それも「10分待ってください」と言われたきり音沙汰無し。ええっと、日陰がないので暑いんですが!(右上画像マウスオン。実際の温度よりも日差しの強烈さでもっと暑く感じます)。



そんなわけで結局入浴はおろか見学もかなわぬまま「もういいです。ここは諦めて先に行きましょう」という決断をしたTakemaでありました。ま、この日はすでに一浴してますしね。しかし本家のサルー温泉には入ってみたかったなぁ(含硫黄泉ということでちょっと楽しみだったんで)。



途中の商店(ミニスーパーというかコンビニ的お店)で水分補充。そこそこの町ならこういうお店がだいたいあるようでしたんで、レンタカー等での旅行でも重宝しそうです。

やがて道路はイシククル湖の湖岸を走るようになりました。ん?この方々(たぶん親子)はここで何をしていたんだろう?何気なく撮っただけなのでよくわかりませんでした。

さて、このあとはここイシククル湖南岸にあった旧日本軍の抑留地へと向かいます。

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