− (16) 「一浴登仙」、なるほどその意気を忘れずに! −

翌朝はなぜか早く目が覚めたTakema、まずは外来入浴受付前にホントの意味での一番風呂をいただきました。ちなみに宿泊客は何とわれわれだけだったようで、宿の施設は全て貸し切りモード。とはいえ、特に何をするわけでもないんですが‥。



ガランとした館内なのはあたりまえ。ちなみに掘削時の様子が写真にて飾られておりました。

今日も天気はよいようです。朝ごはんまでにはまだ少し時間がありそうなので、お風呂のあとは少し周辺を散歩してくることにしました。こういうのんびりモードもいいですなぁ。



天気はいいし、川の流れも気持ちよさそうだし、いいぞ日本の夏っ!

宿に戻ってみたらちょうど朝ごはんの準備が整ったところ。というわけで食事場所に向かう途中、ふと一枚板に書かれた文字に目がいきました。



「一浴登仙」。何ともいいことばではありませんか!

今回の湯めぐりでは、ここまでに20もの湯に浸かってきましたが、あまりに連続入湯となると、一つ一つのお湯に対する印象はもとより感謝の気持ちも薄れてしまう傾向があります。でも、一つ一つのお湯に対する思いを強く持ってこそ湯めぐりにも価値があるんですよね(かっこいいコメントだなぁ)。この気持ちを忘れないようにしなきゃと意を新たにした次第であります。

朝ごはんは量も内容もちょうどいい感じで、炊きたてごはんを珍しくお代わりしちゃったTakemaでありました。と、ふと脇に目をやると、うーんこれまた聞いてみたいぞ系の歌詞が書かれた掲示物が。



「つかれることは気にしないぃぃぃー」という歌詞が何だか微笑ましいです(笑)。

さてそんなわけで長寿温泉松寿荘を出発し、一路南へ!「あーあ、明日の今頃は仕事してるんだよなぁ」と、徐々に現世の現実も脳裏をかすめたりしてくるわけですが、えーい、そんなもんは明日になってから考えればいいことだとうち捨てて、まずは黒石ICからいきなり高速へ。このあといくつもの湯を経由して帰るわけですが、時間が短縮できるところは少しでもショートカットしないとね。というわけで大鰐弘前ICまでたった1区間の高速利用となりました。でもあーあ、岩木山が見えなくなっちゃった‥。

インターを降りたあとは国道7号を進みます。本来なら碇ヶ関ICまで高速でもよかったんですが、とりあえず「今年の苦木温泉はどうなっておるのか」を確認してみたかっただけなんですね。



で、こんな感じでした。湯はいつも通りでしたが、浴槽の栓が抜けていて溜まってはいませんでした。

というわけで今回は見るだけにとどめた苦木温泉でした(ちなみに去年=2005年はこんな感じでした)。そういえば、この近くにあるはずの長峰温泉は探したこともないんだっけか。次回は入浴するかどうかはともかく軽く探索してみようかな。

そのまま国道を南下し、次に目指したのは津軽湯の沢温泉。3つの湯のうちどこにしようか(みんな源泉が違う)とちょっとばかり考えましたが、とりあえず一番手前の湯ノ沢山荘へ。時間的にはちょうど泊まり客の皆さんが出発した直後、しかも今日は月曜日ですからお風呂は完全貸し切りで利用できました。



沢沿いに長くのびた建物群。浴室棟(右側画像)の下には、析出物がてんこ盛りになっています(マウスオンで別画像へ)。

浴室に入ってびっくり。浴室全体に析出物による凸凹が広がっておりました。それだけ成分が濃いということなのね。ちなみに湯の表面に白い膜が張っていたのは、しばらく誰も入っていなかったことの証左でしょうか。

析出物といえば、以前行った矢立温泉の浴室も凄かったなぁと思い出しましたが、考えてみればここ湯ノ沢温泉と矢立温泉とは県境を挟んで直線距離にして2kmあるかないかなんですよね。析出物の色は違いますが、この辺の湯はそれだけ成分がすごいということは言えそうです。ただここの場合ちゃんと凸凹を削り取ってあるので、歩いていて痛いということはありませんでした(矢立は痛かった)。

洗い場にも析出物がどんどん進出しつつあるのがよくわかります。ちなみによく見ると浴槽のふちもひさし状になっており、側壁は斜めになって落ち込んでいます。本来の湯船が少しずつ狭くなってきているわけですね。

ここの湯も保温効果が高く、いつまで経っても汗が引かないのはいつもの通りというべきでしょうか。でもいいお湯だったぁ。



湯上がりに舞い上がるおしんこどん。

ではでは、さらに千葉に向けて前に進みましょ♪
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