曇りベースの日でしたが、お山もチラ見え。

− 2009北海道ツーリング本編その3 羊蹄山をぐるりと回って洞爺湖温泉へ(2)

羊蹄山麓を反時計回りに進みますが「この周回路って案外何もないもんだなぁ」と、基本的にバイクを止めることもなく走り続け、気がつけば真狩村に突入。ところで今気づいたんですが、羊蹄山頂の中心は5つの町村の境界なんですね。ニセコ町・真狩村・喜茂別町・京極町・倶知安町の各町村がそれぞれ山頂部分に食い込んできているわけですが(特に喜茂別町は「ボクも入れてーっ」と、ちょっと強引に食い込んでいるようにも見えます(笑))。でも頂上は完全に京極町内なんですね。というのも山の中心は火口内にあり、最高点はその火口縁にあるからなんです。

この山に登ったことのある人なら「ハイハイそうですね」というところなんでしょうが、Takemaはまだ登ったことがありません。「Takemaの百名山」という、拙サイトの中でも非常に目立たぬ場所にあるデータベースを見てみても、北海道内9山のうち未登はこの羊蹄山と旭岳の2つだけ。旭岳はまぁどうでもいいというかいつでも登れそうなので置いておくとして、羊蹄山が未登のままというのは失敗したなぁ。だって、結構登りでがある山なんだもん(登山口からの標高差は約1550m)。

さて、このまままっすぐ洞爺湖方面に下ってしまうのもあまりに芸がないのでちょこっと立ち寄ることにいたしましょ。



あー、またもここに来てしまった!(笑)。

ただし今回は「歌うTakema動画」を撮るまでには至りませんでした。何だか二番煎じのような気がして(苦笑)。あ、前回訪問時の模様はこちらをご覧下さいませ。

と、ここまで来たところで「せっかく羊蹄山麓まで来ながらこの界隈の湯に1つも入らないというのはあまりにもナニではないか!」という自責の念がフツフツと湧き上がってきました。考えてみれば「あまりにモッタイナイ!」と、ワンガリ・マータイさんに怒られてもおかしくない話ですので、ここからいちばん近い「まっかり温泉」を目指すことにしました。

ログハウス風の外観の立派な建物、公営ではありますがセンター系の大規模さをあまり感じるでもなくまぁまぁです。500円也の入浴券を受付にお渡ししていざ浴室へ。平日の午後だったのでかなりガラガラでしたが土日は結構混むのだとか。

内風呂のお湯はやや薄緑というか笹濁りというか、とにかくそんな感じでありました。浴槽内に「アヤシイ穴」はなくかけ流しであることがはっきりしていてほっとしました(何せこの温泉については下調べしていなかったので)。ちなみに脱衣室内にはこちらの湯使いについての掲示がありましたが、2本の源泉(1号井54.0度、2号井24.2度)をブレンドして利用し、そのブレンド段階での泉温が33.2度ということですから加温かけ流しということになりますね。
もっともネット上にある数年前の訪問記を見ると、「2号井の源泉温度は40.2度」という記載があります。おそらくはここ数年で2号井の温度が急激に低下したのでしょうね。ちなみに1号井は旧泉名でいえば「含芒硝・重曹−食塩泉」、2号井は「含重曹・石膏−塩化物泉」ということでしたが、混合泉の説明には「含芒硝・重曹−食塩泉」(1号井と同じ)になっていました。ただ混合泉の湯温がかなり低くなっていることから考えるに、2号井は「湯量は多いが成分は結構薄い」のかも知れません。湧出量/分が書かれていなかったので邪推に過ぎませんが。

続いて露天風呂へ。岩組みの部分が茶色に変色していますがこれは内湯のタイルなどには見られませんでした。ちなみにどの時期の訪問データなのかはわかりませんが、一部サイトには「内風呂は1&2号混合源泉、露天は2号のみを使用」と紹介されていました。もしかしたら今もそのような使われ方なのかも知れませんね。確かに湯の色もちょっと違いました(ただし劣化によるものなのかも知れないので一概には言えません)。

もっともそんなマニアックなことよりも、絶対多数の訪問客にとって一番印象深いのがこの露天風呂からの眺めです!真正面に羊蹄山がどどーんと鎮座ましましておられるのですから!し、しかぁし!

ちなみにおしんこどんによると、女湯では常連さんが「前はもっとよく見えたんだけどね、手前の木が成長してきたので前よりは見えにくくなったね」とのことでした(笑)。また別件ですが、隣接施設にユリ園があることから、施設内の食堂ではユリ根の天ぷらが破格値でメニューに載せられているのだとか。次回訪問時は食べてみようかな。

というわけでまっかり温泉を出発し一路洞爺湖温泉に向かいます。最後は洞爺湖西岸の道道578号線を通っていったのですが、この道はくねくねの1.5車線で、何だか本州内のどこかの湖岸道路みたいだったことを付け加えておきます(笑)。

さて今宵のお宿は大和旅館さん(「やまと」ではなく「だいわ」ですのでご注意を)。ネットでいろいろ検索して「ここが雰囲気的にもC/P的にも一番かな」と思って予約したわけなんですが、あとから2009年版のTマップルを見てみたらしっかり地図上に掲載されていてビックリ。最近のTマップルは小さな共同湯までも含めて温泉情報は他の追随を許していませんし、お宿に関しても侮れません。というかライダーズルームがあるとはいえよく調べてあるなぁ(感心)。

温泉街でしばし迷いつつも何とか到着。宿のすぐ手前にはハート形の手湯があったりして到着時の第一印象もGoodです。と同時に、勝手に思いこんでいた洞爺湖温泉の湯についても思いを新たにしました。それは‥

北湯沢とか蟠渓温泉の湯が無色透明だったのでそう思いこんでいましたが、見事に鉄サビ系の赤茶色だったのにビックリしました。ただ、大和旅館公式サイトの画像を見ると、湯船の湯は透明‥。源泉成分は日々変わるということなんでしょうね(ちなみに洞爺湖温泉は源泉一括管理&配湯システム)。

というわけでチェックイン。さてわれわれはライダーではありますが、一応素泊まり客として部屋を確保しておりました。よってまずは布団を敷いて「後顧の憂い(=外食後いい気持ちになって帰ってきてから布団を敷くのは面倒くさい)」をなくし、そうなると次なる手順としては「うふふ洞爺湖温泉の湯をタンノーしちゃうもんね大作戦」しかないのであります!でもその前にちょっくらお宿についてのコメントを。

さすがに年季が入りつつあり古びてはいますがよくメンテナンスされた館内です。これだけの規模の建物を修繕維持していくのは大変だと思いますが、「気取らず飾らず、でもきちんと要所要所に手を入れる」経営者ご夫妻の姿勢には好感が持てます。良い意味で申し上げるのですが「身の丈に合った」手の入れようが伝わってきました。右上画像は玄関正面にしつらえられた休憩お座敷。こういう雰囲気のユーティリティスペースがあるというのはいいですねー。大広間に長テーブルをいくつも並べて「後はご自由に」というあの雰囲気が好きではないTakemaとしては、日帰り入浴で立ち寄った際にもここでまったりしてしまいそうな気がします。TVもあるしお茶もあるしで至れり尽くせり♪

さーてそんなわけで続いてはお風呂なのであります。実はこの夕方のタイミングはお風呂が一番混む時間というわけでお客さんが(地元の方を含めて)ひっきりなしにやってきます。よって以下の画像は朝の5時半頃に行って(入って)撮影したものです。ちなみにTakemaは先客さんに撮影の許可を得た場合を除き、撮影はしないことにしていますので念のため。

さすがに朝の5時過ぎ=早朝なのでまだ先客さんはおりません(青森界隈の共同湯となるとそうはいきませんが=4時開場と同時にお客さんがどんどん入ってくる温湯温泉の鶴の湯には驚いた)。で、温泉の濁り成分はひと晩かけて沈殿したのか案外うす茶色になっておりましたが、この後浴槽内でひと暴れしたらぐぐっと色が濃くなりました(笑)。次のお客さんが来たのでその画像を撮影できなかったのが残念ですがまぁいいかということで。

というわけで話を前夜の夕方に戻します。素泊まり予約ですから夕食を食べに行かなくちゃ。おしんこどんとしばし協議の結果、「ラーメンは却下、ご飯も食べられる居酒屋系がヨロシイ」ということで衆議一決いたしました(2人しかいないけれど一応「衆」ということで)。この辺の感覚が共通しているのはヒジョーに楽であります。で、宿からほど近いこのお店に行ってみることに。

入口の引き戸を開けてみたら、思いの外混んでいてビックリ。唯一空いていたお座敷のテーブルにありつけたのでよかったんですが、このあと来たお客さんはすごすごと帰っていかれました。アブナカッタ!というわけで生ビールで乾杯です。

このあとはいろいろとおつまみを2人でぱくぱく。で、そろそろお腹を満たさなきゃというわけで「あ豚丼」を注文。ん?変換ミス?いえいえそうではありません。「あぶたどん>虻田丼(現洞爺湖町は旧虻田町に属していました)>あ豚丼」というわけですね。

右上画像にマウスオンするとあ豚丼画像に変わりますが(ちなみに左上マウスオン画像は豚じゃなくて鶏です)、このあ豚丼がおしんこどん味覚のツボをこの上ないほど刺激したようで、「ゆうもあ亭のあ豚丼はすごかったよ」と今でもことあるごとに話しています。Takemaは飲んだくれていたので「肉が軟らかくてジューシーだった」というくらいしか覚えていないんですが(苦笑)。ちなみに過去には新聞にも取り上げられたようです。
「あ豚丼」は洞爺湖温泉町で居酒屋「ゆうもあ亭」を経営する永井信久さんが考案。「帯広に視察で出掛けた際、豚丼を食べて確かにおいしかったが、虻田ではこれを超えるものを」と、いろいろと模索してきた末、「地元を見直す意味でも洞爺湖周辺の食材にこだわった」1品に仕上がった。中でも決め手となる肉は、しょうゆで味付けしたとうや湖農協の「とうや元気豚」と、みそ付けした伊達豚を使用。丼は2層重ねで、食べ初めはしょうゆ味、次いでみそ味とそれぞれ微妙に異なる肉の食感、味覚が味わえる。(「室蘭民報」2002/2/12ログより引用)
でもとにかく「いいお店で美味しい夕食」にありつけたのは何よりでした。ただ、混んでいたせいもあってお店の人と一切「無駄話」ができなかったのは残念でしたが。さてお店を出て温泉街を歩いて行くと、遊覧船埠頭の前で盆踊り開催中!ついでに洞爺湖名物、半年間毎日行われるロングラン花火大会も!

アメリカのバブル崩壊に端を発した2009年現在の世界不況ですが、それでも台湾や香港、韓国からのお客さんが多いのにあらためて驚かされました。その多くの方々は団体ツアーできていますから、ふだんのTakema旅行スタイルではなかなか感じにくいんですよね。でも2006年にはキーちゃんのようなパワフル韓国人にも会うことができたし、そもそも今回の北海道滞在中にバイクですれ違った&追い抜いたチャリダーのうち結構な比率が「どう見ても外国人」でしたからね。時代は変わったなぁ‥いや!日本のそんじょそこらの若いお兄さんお姉さん、

愚痴はこれ以上申しますまい(笑)。

明けて翌朝は札幌まで行くゾー!これまた思い切り近いじゃないかとツッコまないで下さい。実はこの日の夕方からは「おしんこどん母」との3人行動となります。「え、バイクに3人は乗れないでしょ?」。その辺についてはまた次のページにて。



朝の天気予報では札幌の最高気温も上昇予想、よーし中山峠を越えて行きますか!

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