CRC556じゃありませんよ(笑)。 |
− 2009北海道ツーリング本編その13 Takema、りくべつ鉄道で13000ccの「大物」に挑むの巻 −
ふっふっふ、キミをTakemaの手で動かす日がやって来ようとは(激嬉)。
これまでTakemaやおしんこどんはいろんなものを「運転」してきました。馬にも乗ったしゾウにも乗った、そしてラクダにも乗ったし変わったところではトナカイにも乗ってきました。しかしこれらの動物「運転」とは別に(というかそもそもこれら動物の場合は「運転」とは言いません!)、二本の鉄路の上を移動する乗り物も何度か運転してきました。
それは、左上画像のような人力トロッコだったり(こちらの場合線路は木製でした)、右上画像のようにエンジン付きの本格トロッコだったりしたわけです(それぞれ青字をクリックすると当時のページが別ウィンドウで開きます)。しかし、Takemaの中には何か煮え切らないモノがありました。それは‥
(あ、オレンジ色のニクイやつ夕刊フジが意味不明の方はすっ飛ばしてください。って、この説明そのものが意味不明かも)
という思いだったのであります(うそつけエンジン付きトロッコはかなり楽しんだくせに=陰の声)。しかし今回の北海道ツーリングの旅程を決めるにあたり、往路フェリーの次に予約を入れたのはここ「りくべつ鉄道」でありました。
「りくべつ鉄道」。そんな営業路線は昔も今も存在しません。というか陸別町に駅を持っていたのは旧国鉄&JRによる池北線(ちほくせん=池田と北見を結ぶ路線だったので)と、それを引き継いだ第三セクターの「ちほく高原鉄道ふるさと銀河線」だけだったと思います(森林鉄道とか鉱山鉄道とかはよくわからないので)。
しかしその「ふるさと銀河線」も2006年4月20日の運行をもって路線廃止となりました。知るところによるとこの路線廃止に最後まで反対したのが公共交通機関を失う陸別町であったようで、その思いが「体験運転による車両動態保存」につながったようなのです。
今回のツーリングにおいてこの体験運転を知ることとなり、「これは今回のイベントAランク間違いなし」としてさっそく予約しようとしたのはかつて鉄ちゃんだったTakemaとしては言うまでもないことでした。でもね‥。
お値段がお値段だけにこれはかなり悩むところでした。しかしLコースは完全予約制ということで「かなり濃密に運転させてもらえるのだろう、そうそう何度も来るとは思えないし、ちょっとのお金をケチって(いやちょっとじゃないけど)あとで後悔したくない」と決断し、Lコースの予約に至ったわけです。ちなみに今回おしんこどんはカメラマンに徹してもらいました(というかおしんこどんは特に鉄へのこだわりがないはずなので)。ちなみに紹介&予約サイトはこちら。
当日は9:30までに集合してくださいという連絡があったので、距離的にも50kmそこそこのポンユ三光荘宿泊を決めたわけです。実は「ポンユはいい湯」との情報は得ていても、この体験運転スケジュールから後決めしたんですね。旧川上駅を見学しても陸別駅(あえて「旧」は付けません)到着はしっかりオンタイムでした。
というわけでとっても立派な陸別駅。この日はぐんぐん気温が上がっており、到着時点でもすでにこの温度!「日本一寒い町」との不思議なコントラストに苦笑いするしかありません。窓口で料金をお支払いすると、「さ、では行きましょうか!」と指導員の方(というかもちろん元運転士の方ですね)が誘導してくださいました。いやそんな急がずともいいんですが(笑)。
さてこいつが13000ccで過給器付きのマッチョ、CR70系の8号機なのであります。
この形式車は新潟鉄工製で全部で8両が製造され‥ん?ということはこれが最後の製造車両ということになるわけですが、基本的にはJR北海道のキハ130系と同一設計だということです。でも今調べてみたらキハ130系は全車廃車されて久しいとのことで、となれば今やとっても貴重な車両なのですね。
ちなみにふるさと銀河線廃止のあと、CR70 1-3号機は海を渡ってミャンマー国鉄に売却されたのだとか。1両30万円‥(安)。ちなみにふと「その3両は今頃どうなっているんだろう」と気になって調べてみたら、こんなページがありました。元気に活躍中のようですね。また、ミャンマー国鉄は知られざる日本製鉄道車両の宝庫でもあります。このページとか、はたまたこんなページを見たら撮影旅行に行きたくなる人も多いでしょう。しかしそのような方はこのページもよーくお読み下さいませ。
さて、まずは指導員の方から机上の講習を受けることになります。立派な冊子を持ち込んでのものでしたが、「かなり細かな説明ばかりだからね、いざ実地で体験すればコツがわかりますよ」というわけで、その冊子を開いたのは数回かな(笑)。
熱心に聞いているように見えますが、「本格鉄人」ではないため半分くらいしかわかりませんでした(苦笑)。
引き続いては車両を屋根付きの場所に移動し(もちろん指導員さん運転)車両から降りて車両のエンジンや足回り等についての説明を受けます。
運転席から下りるのはもちろん初めての経験ですね。
運転中のエンジンをこんなに近くから見るのも初めてです。
さーてこのあとはいよいよ、「13000ccの大物をねじ伏せるおっかなびっくり動かしてみる」体験運転のスタートなのであります。ちなみにTakemaは「電車でGo!」などのシミュレーター練習をしたことはなく完全なる「ど素人」なので、「エンストさせたら衝撃はすごいんだろうな、」とか「ふかしすぎたら恥ずかしいよな」などと、まるで教習所でのバイクの教習生みたいな気分でいっぱいでした(笑)。
さーてこれ、どうやったら動くんでしょ?右がブレーキ、左がアクセルよん♪
まずは先生が説明しながらお手本を見せてくれます‥が、お手本を見ただけで出来るようになるほど簡単な世界ではないですよね(笑)。続いてTakemaが着席し、手を添えていただきながら「はい、そのタイミングでブレーキレバーを赤い位置へ、はい、さっと戻してもう一度かける‥停止。はい、ブレーキを青に戻して1ノッチ、はい車両が動き出した2ノッチ‥」と、まさに実地で説明を受けます。おおー動いてる動いてる、ディーゼルカーを動かしてるぞ!と、コーフンとキンチョーで甘酸っぱい思いに浸るTakemaでありました(何のこっちゃ)。
キンチョーの面持ちです。カメラ目線になる余裕はまったくありません(笑)。
何度か発車と停車を繰り返すと、陸別駅構内線の終点に達しました。ここで進行方向を変えるのですが(このあと何回も)、なぜかその際のスイッチ切り替え(4つある)のどこかを忘れちゃうんですね。こればっかりは最後までおろおろしてました。それぞれ何のスイッチなのか(重要度を)よく聞いていなかったから、というのはただの言い訳です。
切り替え後は車両反対側の運転台にブレーキレバーを持って移動です。
最初は手を添えて補助してくれていた指導員さんも、徐々にTakemaが覚え始めたようだなと判断したあとは口頭だけの指示に移行し、そのうち「じゃ、自分だけで運転してみてください(私は横で見ていて、問題があれば指示します)」というスタンスに落ち着きました。
ちなみに構内には3ヶ所「人が横断する可能性のある踏切」が存在します。右上画像の場所は、もしかして営業時には踏切があったのかも知れません。そのそれぞれに女性係員さんがつき、緑と赤の手旗で安全か否かを示してくれます。ただし停止&発進手順の習熟を兼ねてか、ここを「そのまま通過する」ことはありませんでしたけれど。
だいぶ慣れてきましたねー。ただ今Takema運転士によりCR70系快走中!?
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と、続いては「はいそれでは車外に出てポイントを切り替えましょう」とのことでクランクをはめてわっせわっせ。営業時には当然電動だったのでしょうが、これはまたこれで楽し‥ん?まだ?まだ回すの?そろそろから?え、回らなくなるまでひたすら回す?はいのはいのはいのハイっ!はひー思いがけず疲れました(笑)。
というわけで駅舎側ホームへ。むむ、家族連れやカップルがみんなこっちを見てるぞというわけで警笛を鳴らしてゆっくり発進!
悔しかったら金弐萬円也を払ってやってみなさいよーだ(更に性格悪)!‥って皆さん、別に悔しいとまでは思わないでしょうね。というかその不遜で傲慢な発言や態度は何ですか!Takema、この場で皆さんに謝りなさーい!(Takemaはその後反省猿のポーズ)。
と一人芝居をやっていても始まりません。というか80分の時間は瞬く間に過ぎていき、始まりじゃなくもうオシマイなのであります。構内(片道500mくらい)を5-6往復したんじゃないでしょうか?
ちなみに構内の所定制限速度は15km/hということでしたが、今回の指導員さんは「20km/hまではいいですよフフフ」とご許可下さいました。メーター読みで23km/hくらい(一瞬)出しちゃったのは「横置き13000cc過給器付きで250馬力をたたき出すこの大物をTakemaが操りきれなかったためのミスである」とご理解下さい。決してマスコンハンドル(要はアクセル)を戻す動作を故意に遅らせたわけではありませんので念のため(これはホント)。
というわけで運転体験Lコース、無事に体験終了でありました!
この日はLコースのみの設定日で、予約はTakemaのみだったみたい。このあと車両は涼しい日陰に移動(って雨に少しでも当てないためか)。
ところで構内の支線には銀河鉄道999塗装の車両なども止まっていますが、エンジンとかを定期的に回して「動ける状態を保持して」いるんでしょうか?というのは、ネット上で見る限り体験運転に使われているのは圧倒的にこのCR70系の8号機ばかりなんですね。「たぶん一番状態がいい」ということなんでしょうが、放置すればそれだけどんどん動けなくなっちゃうでしょうから‥。
もはや専門の整備員もいないでしょうし(JRなどに出張委託はしているんでしょうが)、今後動けなくなっていく車両は「部品取り用」になっていくのでしょうね。あぁ何だかその姿は見たくない‥。
しかしここで公式には未確認の朗報をネット上で確認しました。Takemaよりあとに同じ体験運転をなさった方のサイトを見ると、「北見側は来年延長し、もっと長い距離にするようです」とあります。ということは‥
いやなかなかそうとは言い切れませんが、その可能性はあるのかもしれませんね。できれば「延長区間は以前に体験運転した方のみ進入可能」とかいうことだと嬉しいんですが‥ん?
というわけで、来年は延長区間を体験運転できるといいですね皆さん!(大笑)。その場合は3ノッチ以上にも入れさせてもらえることでしょうし。
さてそんなわけで証明書をいただき(なぜか会員証のように毎回捺印されるシステム、しかし「50回分」の捺印ボックスがあるんですが‥ということは単純に計算して100万円だぁ!(驚))、これにて陸別鉄道の本物ディーゼルカー運転体験は全て終了したのであります。
さて80分で20000円という今回のLコースでしたが、Takemaとしては(もうお金を払った身としては)楽しかったです。ただし次回、運転コースが今回と全く同じであるならエントリーには躊躇すると思います(ただし上記の通り延長運転が可能になっていればその限りにあらず)。
まだ体験運転をしたことのない鉄道ファンの方なら間違いなくLコースをお勧めしますが、そうでない皆さんにとっても(特にライダーさんはこういうの結構好きでしょ?)2000円のSコースはお値段的にも時間的にも予定に組み入れやすいと思います。ただ「当日現地にいっていきなり乗る」というのは予約で満員だと残念な思いをするだけなので、前日までに予約を入れることをお勧めします(早ければ早いほど確実)。ただしLコースは1週間前までの予約必須ですのでこれまたお早めに。詳しくはこちらのページ(陸別商工会公式サイト内「りくべつ鉄道」ページ)をご覧下さいませ。
さ、「13000ccの250馬力」運転を楽しんだあとは再びわがバイク、「1137ccの164馬力」にまたがります。車重の違いは文字通り桁違いですからこんなことになるわけですが、それにしても9年目を突破した拙CBR1100XXスーパーブラックバードを「まだ見たことがない」人は意外と多いんですよね(笑)。
あ、でもその前にちょみっとおやつタイムね。長くなったのでここから次のページに回しましょう。
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