− その2 曽呂&岩婦温泉はしご湯の巻 −
浴室は男女とも同じ大きさ。いい感じのお風呂&お湯です。
さてそんなわけでやって来ました曽呂温泉。確か前回はこの時に(「房総&暴走ツーリング」)イチゴっ腹に寿司を詰め込んでここまで来たんでしたっけ。でも今度同じようなツーリングが企画されたら、お昼ご飯はまず間違いなく先ほどのお店に来るであろうコトは間違いないですね。いやもしかしたらその時までにさらに新たなお店を開拓しているかも知れませんが。
さて曽呂温泉、入浴料は禁断の1000円台突入ですが、ここは「お湯に免じて」許しましょう。というかどこも沸かし湯なんだから燃料代もバカにならないって。そのかわり休憩室もあり何度でも入れるので、ここもまた栃木の早乙女温泉同様「日帰りまったり湯治に適した湯」というわけですね。
泉質はアルカリ性硫黄泉ということですが、ご覧の通り茶黒系の色です。
そして前回同様ヌル感も感じられましたが、前回の方がインパクトが強かった気がします(たぶん最初の時は「うそっ、なぜここでヌルヌル?」という驚きも一緒に記憶しているからかも)。でも今回は男女とも貸し切りモードだったのでかなりゆっくり湯浴みを楽しめました。ちょうどいいタイミングだったようです。
いざ湯に浸かってみると、何だか記憶より色も薄いような気もしました。でも最近は「さらに濃い黒湯」などにも入っていますから(たとえばここ in 北海道千歳市)、黒湯を見る目もどんどんシビアになってきているのでしょう(笑)。何だか人生って「知らなくてもいいこと」も多いような気がします(大笑)。
で、前回と違うのは湯口の部分です。お湯の蛇口とは別に、前回はなかった「壁の角の部分」から竹の樋を伝って、少量ながら常時お湯が流し込まれています。樋から流し込まれる源泉を(熱いけれど)手にすくってみると、かなりしっかりの硫黄臭が感知できます。これぞまさに源泉!そしてその竹樋にはしっかりと湯花が結実!(右上画像マウスオンで拡大画像に変わります)。
湧出量が少ないためかなり大きなタンクで源泉を溜めているのだと思いますが、それでもこのように加熱源泉を直通で流し込んでいるところにこの宿の新たな心意気を感じます。しかもこの宿が以前から行っていたこと、すなわち
というのもいいですよね。そんなわけで前回同様気に入った曽呂温泉の湯なのでありました。
湯上がりには(どうせ急ぐわけでもないので)日帰り専用休憩室にてしばしのんびり。勝手知ったる先客の皆さん(2組4人)は毛布持参であまりにもゆったりというか爆睡寝息を立てておられました。と、お茶をいただいているうちにお2人がやおらむっくり起きあがり、特に大した会話もないままにそのままお風呂へ向かったみたい。うーん、その境地に達するまでにはまだまだ修行あるのみのTakema&おしんこどんですねー。
さてそれでもわれわれは出発せざるを得ないのであります。京葉道路の渋滞に巻き込まれたくはないので仕方ないのです。とはいえまだ時刻は13:30ですから‥もう一湯くらいはいけますね。おしんこどんは次の湯に入るまで「移動休憩室(車内)でぐっすり」となってしまったので静かに静かに(笑)。次の温泉宿まであと1分くらいだろというところで声を掛けた次第です。
次の温泉は岩婦温泉。ここには温泉宿が2軒あり、最初は「伏姫荘」(左上画像)に行ってみたのですが、あれま玄関に鍵がかかってるぞというわけで奥にある「岩婦館」(右上画像)へ。多分こっちが昔からのお宿だとは思うのですが、既に何台も車が駐車してあったので伏姫に狙いを定めたわけなんですけれどね、残念。
ところで「伏姫(ふせひめ)」というば、一定以上の年齢の方々ならまず間違いなく思い出すであろう「南総里見八犬伝」。まさにここ南房地区(安房国)を中心舞台にして滝沢馬琴が世に放った読本(今でいう小説)で、江戸後期にまさに一世を風靡した文学‥というよりは娯楽小説だったわけです。
1973-1975年には辻村ジュサブロー(寿三郎)氏作の人形による「人形劇による南総里見八犬伝」(番組名は「新八犬伝」?)がNHK総合で放映されていました(たしか平日18:30-18:45)。Takemaはその頃ちょうど小学校の中-高学年でしたが、これはよく見ていたなー。巨人の星の再放送と同じくらい。1960年代後半までに生まれた人であれば何とか覚えているのではないでしょうか。あの人形劇は何だか今思えばとっても面妖な表情の人形がリアルに動いていて「コワイけれど面白い」という印象を抱いたことを今でも覚えています。
「いざとなったら玉を出せ、力があふれる、不思議なタマーをーっ!」というテーマソングは今でも忘れません。なぜなら当時はその歌通り小学校で「いざとなってもいないのに無意味に」出していたからです、同級生みんなで「不思議なタマ」を(大笑)。あ、小学生ネタなんだからスルーしてね(苦笑)。
さ、そんなわけで岩婦館に到着です。先客一行とおぼしき非地元ナンバーの車が何台か止まっていたので「やっぱり混んでるのかなー」と思いましたが、案に相違して男湯の先客さんは1人だけ。しかしですね、何だかとってもオドロイタ!
しかも横長で「1人がゆっくり足を伸ばして入るのにはサイコーですが、並んで入るにはものすごく狭いし」(笑)。何だか思いきり不思議な造りではありますが、でも「沸かし湯ゆえ浴槽の表面積を出来るだけ小さく抑えたい」がゆえの造りなんでしょうね。週末はともかくといえ平日の日中はお客さんも少ないでしょうし。
でもって肝心の湯ですが、基本は加温循環という房総のデフォルト。でもお湯の蛇口をひねると加温湯がジャジャーっと出てきます。ここの湯口でも硫黄臭がしますのでお湯の素性は確かですね。そしてその湯はウーロン茶系、曽呂温泉よりもかなり薄いですが硫黄臭はこちらの方が強いかなというところ、ちょみっと口に含んでみたらさっぱり系の湯味+硫黄の香りが鼻に抜けました(シアワセ)。
でも加熱湯の無闇な投入は禁止(掲示してありますね)。あ、湯温が低い時は加熱湯の投入OK、硫黄臭が鼻孔を刺激してくれます。
曽呂と岩婦、どちらも茶濁りかつ硫黄泉ですが、どちらかといえば岩婦のほうが温まる湯であったような気がします。そんなわけでお風呂から上がって来たら‥なんと偶然おしんこどんの湯上がりとみごとに同タイムでした。聞けば女湯はもっと混んでいたらしく、同じ形状の湯船に縦並びで何人も入浴していたそうな。そりゃきついよなー。
湯上がりに「アイスもなか」をいただいていたら、ロビーのTVで「海外の鷹匠」ドキュメンタリー番組を放映していました。そもそも海外の鷹狩りといえばモンゴル西部のカザフ族居住エリアじゃないかとも思っていたので「そっちかもしれない」と申し上げたらみごとにビンゴ。宿の奥さんは世界地図を出してきました。2005年のモンゴル計画立案時に「是非とも行きたいが予算的に断念」したエリアだったんで、そもそも現地の下調べはしていましたし。‥と、そうこうしているうちにアイスもなかも食べ終わりましたんでいざ帰りなん市川へ。
駐車場の横には大きなミカンの木が。さすがに南房総、2月上旬だって「もうたった今もいで食べられそうな」ミカンがあたりまえのようにあるのが嬉しいですね(右上画像マウスオン)。そんなわけでさっさとすっとこどっこい的に市川まで帰ってきました。ちみっと渋滞はご愛敬の世界ってことで。
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