− その14 ペンション熊牛、味幸園、オーロラ温泉とモール泉*3の湯めぐり −

さてここからはすこーしずつ南西方面へと移動していきます。天気は前日同様曇天で気温も低め、お盆真っ盛りの8/12とは思えません。悲しいことながら一方で「車で良かった鴨南蛮」と思わずにはいられません。そんなわけでまずは多和平に寄り道してみました。

時間的に考えれば撤収したテントも多かったと思いますが、何ですかこのガラッガラ?まるでオフシーズンのようにも思えますがあくまでお盆期間中の朝ですよ。連泊組もおらず何ともさびしい光景でありました。それにしてもここは、Takemaが「怒涛の18連泊」をしてしまった1999の時から全く雰囲気が変わっていないところがある種すごいです。建物だってくたびれてくるだろうに‥



そんなわけで当時から売っていた飲むヨーグルトを購入、最後の一滴まで飲み干します(笑)。

ここからは標茶方面の湯めぐりといたしましょう。まずは長年の懸案としていたペンション熊牛の湯をめざします。



さーてこの先だと思ってあたりを見回していたらタンチョウが一羽のんびりしているのを見つけました。結構普通にいたりしますよね。

そんなわけで到着です。こちらは関東で学校の先生をなさっていたご主人が一念発起して1996に始めたペンションなのですが、ここの温泉には「もしかして?」系の疑問があったのです。というのも、わたしは1993年、この界隈にあった無料温泉「熊石温泉」に入浴しているのです。「熊牛」と「熊石」という名前の違いはありますが場所はたぶんこのあたり。そして初訪問の翌年に行ってみたら建物の工事が始まっていてもう入浴できなかったという記憶まであります。つまり‥

このことを確認したかったわけなのです。しかし当時は原野みたいな場所だったので、あたりの風景を見ても同定はできません。というわけで湯を体感して確認してみましょう(笑)。ちなみに当時の熊石温泉の記録は拙サイト内のこのページにわずかに残されています。

ご主人がおられたので入浴をお願いするとどうぞどうぞとのこと。奥さんに案内してもらいましたが「誰もいないので2つある浴室のうちどちらでもどうぞ」とおっしゃって下さったので、手前の方は見学のみとして奥の浴室を利用することにしました。



こちらが手前の浴室の内風呂と露天。モール泉らしい茶色がなかなか。ちなみにかなり熱めです。湯口付近にはアワアワの残骸が(笑)。

そして奥の浴室にてまずは内風呂入浴。うーん、はっきりとしたツル感のある湯で気持ちいい!湯口の水栓は成分で真っ白くコーティングされているのが印象的です(右上画像マウスオン)。ちなみに茶系の色つきは西春別の湯より薄いです。なお多少ですが泡付きもあります。ここのお湯はがっちり系でイイ!

さてしかし、このお湯がかつてこのエリアにあった「熊石温泉源泉ステンレス浴槽の湯」と同じモノであるかといえば、Takemaの肌の記憶によると「わかりません」というのが結論(意味ないなー)。しかし、現地の開発会社さんが温泉掘削に成功していたのも同じ1993年のようですし、現地周辺に「熊石」という地名はありません。となれば‥

少なくとも当時は透明湯だったのですが、その時出ていた湯はある種「地下湯だまりの上澄み部分」だったのかな?なおこの区画の温泉はおそらく一括供給なので(熊牛温泉3号井)、どこの湯も同じ成分だと思います。さて続いては露天湯へ。

こちらはおそらくミルクタンクを流用したものと思われます。というのも直径に比べて実はかなり深く、そもそも入浴用に造られたとは思えないのです。でもこういうのこそ味があっていいんですけれどね。ちなみにその奥にはもう1つ壺湯がありましてこちらも快適です(右上画像マウスオンで壺湯入浴中のおしんこどん画像に変わります)。なお、露天湯入浴時の様子を撮影した動画がありますので‥。
ペンション熊牛の湯を満喫
さて熱めの湯ということもあり(最初に入った内風呂では入念にかけ湯をしての入浴でした。44度くらいあったのでは?)浴槽外での休憩もそこそこ取ったのですが、ありがたかったのはここ数日の低温でして、おかげでアブの数が少ない!ただしもちろん皆無ではありませんので内風呂に戻ってドアを閉めたときには多少ホッとしましたが。

お風呂を上がり、ご主人にお礼を申し上げて出ようとしたところで、足下にポケットティッシュ=ご自由に系の箱を見つけました。「こちら、1ついただきますね」と申し上げると、何とご主人!

気がつけば右上画像マウスオンの通り大収穫!(笑)。ご主人ありがとうございました!なおその後何人かの方に配布しましたので、弟子屈の観光宣伝にはほんの少しだけ貢献できたかも知れません。

続いてはすぐ南の温泉「味幸園」を目指します(珍しく連続技)。というのも、2009訪問時にはこちらも休業だったのですがその後日帰り営業を再開したとの噂を耳にしていたからです。そうなると前日の浜の湯同様「ある種のアラート対象」となり、その情報はTakema脳内推定240KBくらいしかないと思われるメモリに組み込まれていたというわけです(笑)。



はいはーい、国道を曲がって800mひたすら直進!

というわけで味幸園に到着!2009到着時と外観は全く変わりがなく、唯一の違いは「あの貼り紙があるかないか」というところぐらいですね(左上画像マウスオンで2009の「悲しき貼り紙画像」に変わります。ちなみにその時のページはこちら)。

かつては宿泊もやっていた施設だけあって厨房設備なども見えるのですが、この時は店番の女性の方がお1人だけ。館内も閑散としていました(8/12ですよ)。さすがにお風呂には先客さんがおられましたが(1名だけ)、何だか行く末を心配しながらいざ湯へと向かいます。




(いや誰もうそだなんて言わないでしょうが)

浴室には大小の湯船があり、それぞれにモール泉が注がれています。湯温はペンション熊牛より少しぬるいですがそれでも「やや熱め」です(あちらは「熱め」というより「熱い」でしたから)。で、あちらの「ツル感」に比べてこちらは「ツルツル感」をTakemaの柔肌が感知!(「柔肌」表現に無理があるのは承知の助)。茶系の色つき度は熊牛と同じぐらいではないかと。

ライオン湯口(右上画像マウスオン)の上にコップが置いてあったので飲んでみるとわずかな塩気とこれまた何となくの硫黄味を感じました。先客さんは完全に湯ったりモードで出る気配がなかったので、「すみません、浴槽の写真を撮ってもいいですか?」と断った上で脱衣場からダッシュでカメラを持ち込み撮影しました。ちなみにおしんこどんは睡魔大王にかしづいていましたんで入浴なしね(いつものパターン)。

ここからはメイン国道を外れサブ国道のR274に入りました。と、何だか急激に天候回復で青空メインになってきましたよ。そして強い日射しとともに気温も上昇!走っているぶんには問題ないんですが、虫の活性度が高まりそうでやや不安になります。そしてそれはやがて現実のものに(笑)。

そんなわけでオーロラファームの最終分岐までやってきました。ここも2009のツーリングでは重要な訪問候補地だったのですが、ここからは私有地でダート、しかも坂がきつくところどころ荒れた区間ありというわけで‥

という想定というかト占(ぼくせん)に従い(うそつけ)やむなく訪問を断念したわけでありました。それにしてもタンデムの時はともかくとしても、その昔CB400SFに乗っていたときはダートにもフツーに進入していたんだよなぁ、北海道でも川北や薫別、そして前ページでも紹介した岩間も全部バイクで行ったんだよなぁと思うと何だか隔世の感がありますね(でもたぶん今同じことを当時のバイクでやれと言われても無理&やりたくありません!)。

そんなわけで「絶対にコケない」文明の利器4WDフォレスターで快適に坂を上がっていき、受付棟へ到着です。

こちらの施設はもともと会員制から始まったということでちょっと敷居が高いのではないかと思っていたのですが、いやいやどうして応対に出てきて下さった女性の方はとってもフレンドリー♪入村料に入浴料がプラスされるのではと覚悟していたのですが、これまた入浴料のみでOK。ここ、キャンプは1日3組限定だというしコテージもあるしそしてもちろん湯もいいし、道内訪問時の新たな拠点として考えちゃいます(ラルゴのみならずこのところ道内の拠点が減っているんですよ=札幌のひろ田さんもそうだし帯広の味乃やさんも‥=あ、それぞれ宿泊じゃなくて飲食関係でしたが)。

さてお風呂の紹介前に「湯もイイ」と書いてしまいましたが、カマボコ型メインハウスから温泉までは300mくらいあります。「車で行っていいよぉ!」と言われたのでそのまま車で行ったのですが‥



さすがに糠平湖周辺某所ほどではありませんでしたが(あれはもうカオスの世界でした)、こちらも警戒モードを高め、まずは一番手前の(半)露天混浴風呂へと向かいます。ちなみに受付施設からはかなり距離が離れていますので(300mくらい?)、車で奥まで乗り入れさせてもらえるのはありがたいです(アブを避ける上でも)。そして男女別の脱衣場を抜けた先には‥



本日の湯めぐりの中で一番大きな浴槽に、なみなみ奈美ちゃんコンニチハという感じで湯が湛えられているではありませんかっ!かけ流しはいうまでもなく、投入量もたっぷりで言うことなし!

ちなみに露天風呂という割には北向きの一面しか開放されていないのですが、屋根が半屋根なので(左上画像マウスオン)やはりこれは露天風呂といって差し支えないでしょう。なお、浴槽のほとんどの部分が日陰になっていたからかアブの姿は皆無で(ラッキー)湯っくり楽しめました。

で、肝心のお湯はといえば‥色つきはご覧の通りの紅茶系(右上画像マウスオンで湯底の足画像に変わります)、味わいは薄い苦みと鼻に抜ける微硫化水素臭、そしてツルツル系の肌ざわり。でも先ほどの味幸園ほどではなかったような気もしますが。しかし味幸園の湯ではほとんど感じなかった泡付きがこちらではたっぷり!源泉43.6度の高温湯なのに炭酸分が飛びきっていないところが素晴らしいです。

続いて、今度は男女別の内風呂&露天風呂棟に移動です(すぐ近く)。こちらの内風呂、なぜかシャワーとカランから湯が出しっぱなし!(右上画像マウスオン)一瞬「先客さんが止め忘れたのか?」と思ったりしましたが、シャワーもカランも出しっぱなしというのは「故意にそうしている」としか思えません。自噴の湯ですからこれも湯量調整の一環なのでしょう。しかし何ともモッタイない!故ワンガリ・マータイさんがご覧になったとしたら「こういうのを『mottai-nai』というのです!」と声を大にして主張なさること必定かも(笑)。

さてこの内風呂にももちろん浸かりましたが(左上画像マウスオン)、やはりここは「扉を開け、外に出るべし」なのであります。そこにいかなる苦難(という名のアブ)が待ち受けていようとも、中年は荒野ならぬ露天風呂を目指さなければならぬのです!(理由など不要、行けばわかるさ系のノリでね)。するとそこには‥




(上記「ラリホー‥」のフレーズを懐かしく思われる方はTakemaと同世代以上の方でしょうか、「スーパースリー」ですよ)。

うーん、湯面が静寂の情趣を見せているのでまるで貯め湯のようにも見えてしまいますが、しっかり新鮮湯が供給されています(その証拠=左上画像マウスオン)。それでは大きい方の浴槽に浸かってみましょう!




(最後を「にょほほ」でごまかしたあたりにTakemaの国語力の限界を感じます)

オーロラファームの露天風呂!
ちなみに左上画像の浴槽に注がれた湯はオーバーフロー受け口のパイプを通して右上画像の湯船に注がれます。よって右上画像の方が当然ぬる湯となっているわけですが‥この湯はさらに次の湯に注がれます。それが‥



しかも、左上画像をよく見るとデッキの下の方に何か書かれていますよね‥(左上画像マウスオン)。ええ?「完全予約制」ってナニよ!?

実はこれ完全なお遊びなのだそうで、たまたまこのロゴプレートが廃材の中にあったから付けちゃったというだけだということです。犬連れの方々、予約は不要ですよ!それと念のため申し上げておきますが‥

いや、でも絶対にいるだろうなこれまでに(以下自粛)。

そんなわけで木立の中をセンターハウスまで戻り、スバラシイ系の感想を申し上げ飲み物を買い(大汗たらたら状態)、来た道を戻る途中で「夕日の丘」にてストップ。確かに人里離れたこのエリアでの夕日はもちろん星空は綺麗だろうなぁと想像した上で俗世へと戻ります。

さて、そこからヒミツルートしばしで次のような看板を見つけました!(もちろん偶然見つけられるような場所ではありませんので念のため。また画像の一部をボカしています)。

しかし矢印の先には「どう考えてもほとんど車両の通行がない=大自然に戻りつつある林道」しかないんです。え、ええ、もちろん進入しましたよ。Takemaの現行車フォレスターも、買って2週間くらいでそれこそ「運転席から路面が見えない大自然林道」に突入させたりしたわけで、「草木が車体に擦れるザーとかギーとかの音」すら気にしませんでした。いわんやこのような美しい「緑の道」に突入しないわけがありません!そしてごく普通に進行することしばし。



嗚呼、やっぱり間に合わなかったのね。建物はありましたが全く使われている気配がありません。



建物の入口ガラスには温泉名を示す文字が掲示されていたのですが‥ちなみにもともと共同浴場だった過去は‥ない?

なおこの湯小屋の外にもポリバス湯があるということでしたが、行ってみると一滴たりとも滴っていませんでした(苦笑=左上画像マウスオン)。まぁそんなことだろうなということであっさり諦めて今宵の宿泊地を目指して行くうちに‥ぐはぁっ!

そんなわけで公序良俗遵守を絶対的な是とするTakema、トイレを目指して法定速度でひた走ります(苦笑=くそぉ=また掛詞)。そしてようやく約束の地の道の駅にたどり着き、人倫かくあるべきの道を正したというわけであります。ですからこの際「数分おきに押し寄せていた『熱き奔流との戦い』とあと数回戦っていたら負けていたかも」などという仮定論は意味をなしません。そう、当然のことですが正義は勝つっ!(今だから何とでも言えますけれどね)。

そんなわけでバトルを終えたあとはソフトクリームだって食べられます。わたしの場合「お腹をこわしてさぁ大変カレー♪」ではなくて、「排出」さえしてしまえば普通のヒトに戻りますんで。

このあとは白糠のスーパーで買い出しを済ませ、天気は悪いんですがいつもの「YAMANONAKAカムイミンタラ」へと向かいます。そこにはすでにおとうがいるはず、そして‥



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