- その1(1/4) 出張帰着後そのまま竹芝から八丈島へ。しかしどこへ行こう?-



さぁって、ちょっこりと行ってきましょうかね八丈島。

(2018年10月 その1)

10月上旬、特に何がどうという目的もなしに何となく決めてしまった八丈島行きの記録です。おしんこどんは週末明けから何と「地中海クルーズ」にお出かけということもあり、Takema一人での行動となりました。

実は何日間か西日本に出張しておりまして、新幹線で東京駅に戻ってきたのは金曜日の18:00前でありました。とはいえいったん自宅に戻ることはせず、このまま竹芝桟橋まで直行することを見越して帰りの服装は旅モード。スーツや短靴などは全部宅配便で送り返していますので不要な物は一切なし、デイパック1つだけでの身軽なお出かけモードとなりました。

JR浜松町駅に降り立ちました。ここから10分も歩けば竹芝桟橋なのですが、その前に夕食兼お酒をねと。



メインロード沿いは何だかチェーン店ばかりでイマイチなので、裏道に入ってと‥おお、「蕎麦酒房」なる、Takemaの好みに100%フィットするお店がありましたぞ!というわけでそそっと入店。



お通しがイクラ添えの茶碗蒸しとちょっとお洒落、おつまみメニューの中にまさかまさかの栃尾揚げがあって即注文ハフハフわしわしウマー、そして仕上げにはもちろんお蕎麦と、うーむ何とも理想的な「夕ごはん」でありました。次に竹芝から夜行の大型客船に乗るときも間違いなく夕ごはんはここだな、「本枯(ほんがれ)」さん!(公式ウェブサイトなし)。

お腹も心も満たされつついざ竹芝桟橋へ。何だかすごく人が多いなと思ったら、考えてみれば八丈島行き橘丸の30分前に神津島行きのさるびあ丸が出港するんでした。そっちのお客さんのほうが明らかに多そうです。



予約していたのは特2等の2段ベッド室。し、しかし「条件付き運航」の赤スタンプが押印されています。「状況によっては着岸できず島を目の前にして引き返すことだってあるよ」というわけで、だ、大丈夫ですよね?地中海のおしんこどんに対抗して「太平洋1泊2日海荒れクルーズ」をしたいわけではないので(笑)。



まずは喫煙所を探しつつ2Fの展望デッキというか展望公園的な場所へ。今回は八丈島ですが、神津島とか新島とかにもまた行きたいなぁ。あ、「宿題」として利島が残ってるんだった。あと御蔵島もね。



さるびあ丸が一足お先にと出航していきます。でもあっちは横浜に寄港するんで東京湾を出るのはこっちが先かも。



そんなわけで船に乗り込んでまずは寝床の確認。うん、悪くありません。各ベッドともコンセント付きですし。ちなみにこの日の自分のブースは半分以上が空いていて、上段ベッドを使っていた人はごく僅かだったようです。やっぱり夏シーズンが終わったから空いてるんですね。



この景色を眺めながらの出航ですから竹芝発の島行きは捨てがたい魅力があります。

さてここからはあっさり就寝します。翌日は到着後からレンタカーを借り出しますので、ちゃんとお酒を抜いとかなくちゃ。いや、単純に眠くなっただけです(出張疲れともいう)。

翌朝、三宅島入港の館内アナウンスで目が覚めました(フルボリュームなのでたぶん全員目を覚ましたと思う)。お、でもどうやら伊ヶ谷港に入るのね。通常は三池港に入るはずなので、やっぱり南風が強かったのかな。



というわけで着岸写真を撮ったあとは再び就寝。寝枕ながら「御蔵島着岸はせず八丈島へと向かう」とのアナウンスを耳にしました。このあたりから船の揺れがそこそこ大きくなってきたかなと思いつつぐっすり。

そんなわけで朝の目覚めはそこそこさっぱり。トイレ(小)に行くと(大)の個室で「ケロケロケロッピ」の苦しそうなうめき声が聞こえましたが、このくらいの揺れでやられるTakemaじゃありません。自分にとって一番苦しかった船酔いはNZ南島のブラフからスチュワート島に渡る漁船に毛の生えた感じのフェリーでしたが(その時のページはこちら)、あれはホントにきつかったです。トイレはケロヨン軍団で列をなし、大荒れの海ゆえデッキに出られるような状況でもなく、これまでの人生であの時だけですよ、「口に指でチャックをして○ロを再び呑み込んだ」のは!(大苦笑)。



はい朝っぱらから小汚い話でゴメンナサイ。船はそこそこ揺れていて外部デッキのどこにいても海水のしぶきがやってくる感じでしたが、まぁこれくらいならねという感じ。以前八丈島から東京にもどった時の方が揺れていたと思います。南風ということで八丈島底土港着岸も問題なさそうです。



そんなわけでシンプルにアイスコーヒーとトーストの朝ごはんなんですが、まさかアイスコーヒーがジョッキで出てくるとはね(大笑)。とってもいい感じで気に入りました。次回もアイスコーヒーは絶対オーダーしよう!(ただし往路に限る。復路だったらお酒飲むんだもん)。



ちなみに船は三宅島までは早着でしたが、御蔵島をスルーしたにもかかわらず八丈島には9:10着と20分遅れです。やっぱり海況の関係なんでしょう。底土港に着岸しても船はそこそこ揺れていました。

本日の八丈島、とりあえず山には雲がかかっていますがお天気はそれほど悪くない感じ?でも南風がむちゃくちゃ強いんですよ。ゆえに蒸し暑い。気温も26度あったかな。まぁ八丈町自身が標榜する「東京都亜熱帯区」ですからね(笑)。



というわけで島に到着し、たぶん八丈島では「大手」だと思われるモービルレンタカーで車を借り出します。以前別のところでも借りたんですが、車の状況がイマイチだったりしたんでやっぱりここかなぁと。今回も山道メインで走りましたがまったく問題なく走ってくれました。

さて車を借り出したのはいいんですが、実は今回、「とりあえず八丈島に行ってみるかな」という思いつきで往復と宿を予約したはいいものの出張から直行ということもあり、「島で何をするか」について具体的に計画を立てたりしないまま来ちゃったわけなのです(本当)。せいぜい「前回は八丈富士に登ったから、今回は反対側の三原山に登ろうかな」というくらいのイメージで。

というわけで、車を走らせてとりあえずやってきたのは八丈島空港。島情報を仕入れようと思ったわけですが、特にこれはという情報はなかったです。「やすらぎの湯」がメンテナンスのため長期休業というのはわかっていましたし。



お天気は安定せず、そして南風がかなり強い日です。こりゃ山の上に上がっても楽しめそうはないよなというわけでホントにどうしようか?まぁ温泉は行くとしてそれ以外は?



そう思いつつ意味なくターミナル内へ。あ、風が強くて雲もバンバン流れていて天気は決して良くないのに、この日の1便目は飛んだんだ‥。八丈島路線は欠航が多いですからね。でも以前は1日4便就航していたそうな(今は3便)。



さてそんなわけでいまだどこに行こうか思いつかないままとりあえず植物園へ。過去2回車で走っているのでとりあえず土地勘だけはあります(ナビ付き車ではありません)。あ、あれはたぶん御蔵島行きのヘリでしょう。この日は橘丸が着岸できませんでしたし、間違いなく満席での運航だと思われます(まぁヘリの旅客定員はわずかに9人なのでありますが)。

全く目的なくやって来た植物園なのですが、館内には「光るキノコ」(ヤコウタケ)のコーナーがありました。



さぁって光ってるでしょうかね?(左上画像マウスオン)。

はい、無事デジカメでもスマホでも光っているのをかろうじて確認できました。この「ヤコウタケ」というキノコ、夏の間は園内(屋外)でも見ることが出来るのですが、春先とか秋に来る(要はピークシーズンを避けてやってくる)Takemaはこの館内栽培モノしか見ることができないのです(苦笑)。なおこの館内モノは一応一年を通して見ることができますが、生育の状況により「今日は駄目です光ってません」という日もあるようなのでこのあたりは運試し系ということで。

このあとはキョンを見に行くでもなく展望台に上がって(イマイチでしたが)そのまま下り、ええっとどうしようかなと考えつつ、スーパーあさぬま&隣接する八丈島ジャージーカフェへ。あさぬまでは総菜&弁当コーナーに島寿司が「5カン500円」「10カン1000円」(税別)で売られておりました。ここの島寿司にぎりはなかなか美味しいらしいので、ここで買って景色のいいところでランチというのもよさそうです。

続いてはジャージーカフェへ。



ジャージーカフェ、結構混んでいるときが多いようですのでタイミングを外さぬように。



とりあえずカウンターの席を確保し、目の前のコンセントにスマホ充電用のプラグが設置されているのを見てしっかりお借りしました。今回はシガーソケットから充電するプラグを忘れたので、レンタカー運転中の充電ができません。短い時間とはいえ充電させていただきありがとうございます。さてこのあとどうするか本格的に考えるぞー!(ホントに全然無計画だったのと、この日はお天気が不安定で風も強かったため「山も海も落ち着かない感じ」なのでありました。

さて最初は「八丈島ジャージー牛乳」(冷)を注文したわけですが、せっかくなのでジャージープリンも追加注文(左上画像マウスオン)。で、さらには何とおみやげ用にプリン6本を予約注文しちゃいました。「明日の3便(ANA)で帰るんですが」と申し上げると、「じゃ、取り置きしておきますので明日の16:00くらいに取りに来ていただければ」という流れでした。西日本出張のおみやげはゼロですが、まずはおしんこどんへのおみやげが1つできました。



というわけで何となくの計画を立てて出発です。まずは明日登ることにした三原山(大島のほうが圧倒的に有名ですが八丈島にも同名の山があるんです)の登山口を見に行くことに。先ほど立ち寄った植物園で聞いたところ職員さんは「大賀郷から登山口に続く林道は工事中ですが、行けばたぶん通してくれますよ」とおっしゃっていましたが‥



というわけで大坂トンネルを越えたところにある別の入口方面へ。大里集落から先、大坂トンネル手前までの区間は道路が再整備され、特にトンネル手前は「八丈高速」と命名してもおかしくないような立派な高架橋区間です(ただし実際は斜度とカーブがあるため上り下り時ともさしてスピードは出せませんし出しちゃダメです)。右上画像マウスオンで出てくる画像が高架橋部分ですが、自分がここと同じような感覚を持つ場所に奈良県の「十津川高速」がありますっけねぇ(もちろん実際には十津川村にそんな高速道などありません。詳しくはこのページをご覧あれ)。



大坂トンネル手前には旧道部分を利用したミニパーキングがあるので、そこに車を止めて海を眺めることができます。やっぱり朝から八丈富士の山頂部分は雲の中。ここから三原山は見えませんがどうせ同じことでしょう。まぁこの日はどちらの山頂も目指さないのでいいや。風は相変わらず強いなぁ。



「防衛道路」という通称の林道(とはいえ全面舗装。山の上のほうはコンクリ舗装ですが)を少し進むと「人捨穴(穴はヤアと読むようです)」の看板がありました。何だか物騒な名前で、「姨捨山」の話と同様老人はここに捨てられたのか?と想像してしまいますが、ネット上には「その通り、その昔八丈島では50歳を過ぎると棄てられたんだ」とか「今は奥が埋められたが昔は云々」という情報が出てくる一方で「単なる風葬の地だったのではないか」という情報もあります。

しかし八丈町のサイトにも、観光協会のサイトにも詳しい説明がありません。何でもその昔、あの悪名高き「川○浩探検隊」で面白おかしく(地元住民にとっては不本意な形で)放送されたらしく「悪いイメージが前面に出てしまった」ということから、今は積極的な情報を載せていないのだと思います。馬鹿バラエティTV番組がやらかしてしまった一例です。TVのバラエティ番組って昔も今も「文化や情報を消費するだけで生産をしない」んですよね。その傾向は今やドキュメンタリー番組にまでバリバリ浸食しているんだから困った話です。

自分としては「風葬の場所」だと思うことにして、であればここに霊などが憑いているはずもありませんがとりあえず手を合わせてこの場をあとにしました。

で、車まで戻り(駐車スペースまでは1分ほど)、ふと道路の反対側を見てみると‥。





もちろん野生ではありませんし(ちゃんと首輪もしているし紐で繋がれていました)、周辺には豊富な草もある場所でそれぞれのんびりしています。自分も生まれ変わったらこんな生活‥いや、若気の至りで「まだ見ぬ新天地を求めて脱走を試みる」かも知れないので一概には言えません(苦笑)。



で、登山口に続く分岐部分には最近しつらえられたとおぼしき「駐車場」(左上画像、看板あり)がありました。しかしここから登山口方面にはさらに林道が続いています。分岐部はかなり急な斜度とはいえ、この先には無線の中継所か何かがあるはずなので車は通れるはず(ちなみに一般者通行止め等の掲示はなし)。というわけで偵察終了、明日はこの上まで車で上がっちゃいましょう。



というわけで樫立にあるお蕎麦屋さん「千両」にて天ざるランチ。地物の蕎麦粉‥ということは場所柄考えられませんし蕎麦の味わいも含めて「首都圏の町中にあるごく普通のお蕎麦屋さん」的なのですがついつい再訪。なお大坂トンネルを越えた東(末吉)側では食事の選択肢が極端に少なくなります。「洋食かな海鮮かなそれとも中華?」と選びたい方は是非とも三根か大賀郷界隈でランチを済ませておくべきでしょう。

でも自分は蕎麦が食べたかったのでOKなのです。なおこちらのお店にはそばうどんメニューの他に丼物やカレーやチャーハン、餃子などのラインアップもあるようですので、選択肢の数はともかくとりあえず洋食以外なら何とかなります。

さて食べている間は太陽も出ていてそこそこの天気でありました。では午後はどうする?もちろんこのあとの行動は(さすがに)すでに決めておりました。それは‥



[戻る] [次へ]