- その14 臼別・平田内・湯ノ岱の温泉めぐりの合間に高級貝ぱくり -



こ、こ、コケコッコー(違)、これは「あの高級貝」ではありませんが!このあとそのままパクリでウマー♪

(2018年7-8月 その14)

さてこのあたりしばらくは特に見るモノもなく淡々と海岸沿いを進んでいきます。すでに暑いので窓を閉めてエアコンを入れてますし、何だか山形あたりの海岸線を走っているような気にもさせられます(もっともあちらの方が圧倒的に人の営みが多いですが)。



と、どうやら海水浴場とおぼしき駐車場があったのでちょっと寄り道、海岸に下りてみましょう。沖合に波消しブロックがあるとはいえまぁ見事に波がなく穏やかです。ただし人出はといえば‥



まさにこの2組のテントの人しかいなくてびっくり。しかしテント内は蒸れそうだし、今日はタープの出番じゃないですか?

おしんこどんはしっかり水に足を浸けましたが自分は見るだけ。足が砂まみれになるのを避けたかっただけですが、案外こういうところで消極的になるんですよね自分って。老後はおうちにひき籠もるかもしれんぞ(笑)。

このあと、出来るだけ海沿いを行こうと道道740号線へと右折しましたが、そのすぐ先の電光掲示板の記載にガックシ(右上画像マウスオン)。はいはいわかりましたR229経由で八雲町方面へと向かいますよ。

で、大して面白味のない内陸路(失礼)を走っているうちに「あ、そうだ」と思いついて左折。そう、久々にここに行ってみようと思ったわけです。



ダートを進んでいきます。一部狭いところもあり対向車が来ないといいなー。

で、いざ駐車場へ。ラッキー、先客さんの車は一台もありませんので今なら貸し切りです!(歩いてくる人がいるとは思えませんので)。ここには1990年台半ばまで温泉宿がありましたが、その前身はやっぱり鉱山会社だったようです(山奥の温泉によくあるパターン)。その後せたな町(当時は大成町)に管理が変わり、現在は町営の施設となっています。



ここは2度目の訪問ですが、無人の施設にもかかわらず整備が行き届いているのは前回と同じでした。しかも清掃協力金(入浴料)はたったの100円!安普請ではなくしっかりした建物であることによりメンテナンスコストが(今のところは)抑えられているのでしょうが、入浴料はもう少し上げてもいいと思います。というわけでお風呂に入りましょう。



基本は露天のみの湯ですが、手前側は屋根とガラス窓(アクリルだったかも)に囲われているため内風呂的な雰囲気です。アブはそれほど多くなく、アブ叩きダンスに興じるほどではありませんでした(でも1箇所食われた)。

泉質分類的にはナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉(含石膏食塩泉)ですが、ご覧のようにやや薄緑色に笹濁った湯が特徴的です。源泉は53.4度あり、この日のような暑い日には場所によってはかなり熱めです(でも入れましたが)。逆に初春や晩秋頃だとぬるくなるので発泡スチロールによる保温カバーが敷かれるのだとか。

お湯そのものは多少塩味のするさっぱりした感じで、「ダシ味」といってもいいかもしれません(ちなみに自分の中で一番ダシ味的だったのは奥会津の早戸温泉つるの湯の飲泉場でした)。浴感は‥うーん、熱めだったのでよく覚えていません(苦笑)。ツルすべではなかったでしょうが。



何ともいい風情♪これが100円で楽しめちゃうってすごすぎます。

湯上がりは汗が‥いや、でもさすが北海道、日陰のデッキにいるとそこそこ涼しいんです(日なたはキツイ)。そこそこクールダウンした上で再び出発しました。帰路は2台の車とすれ違いましたんで、うん、いいタイミングだったなと。



次に車を駐めたのは「親子熊岩」。うーん確かに子熊のほうは目鼻口も揃っていてイイ感じです。親熊は目がイマイチわかりにくいですが、ま‥こんなもんでしょう(笑)。

さらに下っていき八雲町へ。ここらでもう1つくらい温泉にと思って内陸(平田内温泉熊の湯を念頭に)へと車を走らせたのですが、ふと気になっちゃったこの看板。





結論から申し上げれば「見学はやっていない」ようです。ではこの「営業時間」とは‥どうやら「小売り対応タイム」のことなのかな。しかしわれわれはまだしばらくこっちにいますから車で活アワビを持ち歩くにもいかないし‥えーい、勝手は全然わからないけれど突入しちゃれ!(今回は妙に積極的)。出てきた係員さんに‥



そうそう観光客など来ないのか(たぶん来ないでしょう)、しかも販売はしているとはいえ「ここで食べたい」?係の男性はちょっとどうしようかな的挙動でしたが、「わかりました。1個○○○円になります」とのこと。まさに直販ですがそれほど極端に安くはありませんでした(でも3桁ね)。で、こちらがぴったりの小銭を持っていないことを知ると「じゃ、***円でいいですよ」早くもディスカウントして下さいました。

養殖中のアワビ篭を上げて下さり「これと‥これかな」という感じで体長5cmちょいのアワビを2つ。







いきなりですが上画像は、1990年にニュージーランド南島のさらに南にあるスチュワート島をトランピングしていた途中、膝上あたりまで海に入ってそこそこの大きさの石をひっくり返して獲ったアワビ(PAUA)の野菜炒めです(笑)。ちなみに漁業権はなかったはずです(たぶん今も獲っていい大きさの制限はあっても漁業権はないはずです)。なお当時のページはこちら

ただ、この時のアワビはご覧のとおり「身の表面はほぼ全部真っ黒」だったんです。あとで聞いた話では日本の商社かどこかがNZアワビに目を付けたそうなんですが、「この色では日本で売れない」という判断に達し輸入を断念したとかなんだとか。

さて話を戻しましょう。このエゾアワビ、この場で食べる‥ハイ、剥いてもらいました!








なおアワビ養殖場(室内)はこんな感じであり、通路の上にも低い位置に配管が伸びているという「利便性よりも効率第一」的な造作なので、見学用の想定はなされていないと思われます。

でも、この場で「アワビぱくぱく」をできたというのは何より。個人的には行ってよかったなと思いますが、そんな個人客への対応はまだ十分ではないと思います。もっと積極的にアピールしてはいかがでしょう?

中央市場が築地から豊洲に変わっても見学者数が変わらない中、確かにローカルな立地にあり来るのは大変だとはしても、



「天然温泉 海水 陸上でアワビ」。これだけで自分なら「よし行きたい!」と飛びつきますよ!そしてかつてはそんな需要情報もありませんでしたが今はご覧のようなネット社会ゆえ‥



ここで提供するのは生の剥きアワビのみでOK。ちゃんとした料理としてのアワビを望むのであれば近隣の宿や食堂を紹介すればいいわけです。でも移動中に「見学で立ち寄る」場、「活けアワビを食体験する場」としてこの養殖場はもっと生かせると思うのですが。いかがなものでしょうか八雲町の関係各位。



このあとはすぐ上のひらたない荘で立ち寄り入浴。「え、熊の湯じゃないの?」と思うかも知れませんが、まぁとりあえずいいじゃないですか。460円を払ってお風呂のある別棟へ。

浴室のある別棟は昔国民宿舎だったようで、まぁ今の形になるまでにはいろいろあったのでしょうね。でも平日午前とはいえ休憩所に先客さんの姿はなし。数日前の政和温泉ルオントは同じ平日でもあんなに賑わっていたのにと思うと、ここもなかなか経営は大変そうです。



脱衣場入口前にはアワビに関するいろいろな掲示がありました。



こちらの温泉は熊の湯からの引き湯で、内風呂は加水循環の湯使いとのことでしたがカルキ臭は一切なく、「ん?かけ流し湯に変わったのか?」と思ったほど。吸い込み口、見た限りでは見つからなかったんですが‥ただこの大浴槽にこの源泉投入量(右上画像マウスオン)では温度維持が出来ないでしょうから、やっぱりどこかで回しているんでしょう。ただ特徴こそ薄い湯ですが悪くなかったです。



続いて露天風呂へ。こちらはかけ流し(加水)ということですが内風呂と浴感も変わらず。展望もあまり良くなく、まぁこんな感じかというところ。お湯はご覧のとおり無色透明で弱い塩味。最初から最後までほかのお客さんは来ずに貸し切りで利用できたのはもっけの幸いでした。

さらに南下して江差へと向かいます。お昼を回っていたためお蕎麦でも食べようかという算段でネット検索し、目指してみたところ一軒目は大混雑で駐車場一杯。ではもう一軒‥と思って行ってみると‥





というわけで、このあとの行程を考え「どこでもいいから食べられるところで食べちゃおう」ということにして、安直に江差追分会館付属のお食事処へ。



おしんこどんはDADEMEカレー(イカ墨)、Takemaは冷しいか天おろしそばを注文。どちらもそこそこ美味しゅうございましたのでよかったヨカッタ。お隣の追分会館のイベントは時間が合わずでしたが、このあと少し風致地区を歩いたりした上で再び出発です。



ここからは内陸ルートで函館方面を目指します。それにしてもこの日もお天気いいなぁ。というかこの日で北海道上陸9日目ですがまだ一度も雨に降られてません!何ということでしょう!(僥倖)。



続いてやって来たのは湯ノ岱温泉の保養センター。このエリアに来たのは2回目ですが、前回は施設のお風呂じゃなくてあそこの野湯(左上画像マウスオンで拡大)に入りに来たんだよなぁ(遠い目)。その時の様子はこちらのページですが、あれからもう幾星霜、Takemaも少しだけ大人になりましたんで(ジジイ化したともいう)、今回は保養センター一本で参りましたよ。



常時お客さんがおられたのでこの画像が限界でしたが‥



泉質は炭酸泉で、その成分により浴槽や浴室床はご覧のとおり真っ茶色に変色。そして特筆すべきは一番奥にある「打たせ湯3兄弟」なのですが、残念ながら画像がありませんのでこちらのサイトあたりを見ていただければと。

この日も暑かったので、この打たせ湯がたまらなく気持ちいい!かなりながーく打たれてました。そして一番奥の浴槽は1号源泉で一番ぬるいのですが(33.7度)結構な投入量です(加温していると思います)。ただここだけジャグジーなのでそれだけは邪魔。ボタン式とかでジャグジーにするかどうかを選べればいいのですが。

脱衣場側の2浴槽は2号源泉で源泉そのまま湯(38度)と加温湯(42度)とに別れています。当然ながら皆さん長湯モードで、周辺にはさして大きな集落もありませんから、海岸部エリアからここを目指してやってくるのでしょうか。



でもその割には休憩室が全く利用されていない‥(左上画像マウスオン)。おかしいなぁ。



ちなみに今夏の北海道では電光表示にご覧のような英語バージョンを多く目にしました。レンタカーを利用している外国人旅行者がそれだけ多いということなのでしょう。

このことに「自国の交通ルールのまま走られると危険かも」と危ぶむ人もいるかもしれませんが、日本では実際のところ「横断歩道を渡ろうとしている歩行者がいたら停車」というルールすらあまり守られていませんし(「渡り始めていたら止まる」感じじゃないですか?)、ラウンドアバウトもほとんどないし、ましてや「左折車より右折車優先のルール」などというローカルルールもありません。

都区内の「狭くて」「交通量の多い」場所なら別ですが、北海道ならある程度大丈夫なんじゃないかなと、これまで車やバイク合わせて10ヵ国以上をレンタルで走ってきた自分としては思う次第です。あとは何といっても個人的な資質というかマナーですけれど。

さて函館近郊までやって来て無料高速に乗りました。今宵のお泊まり場めざしてレッツ la ゴー!

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