たまには近場の湯めぐりというのもいいものです。でもこの湯まで100kmちょいありますが。

(2019年1月中旬)

2017年度からわが職場の仕事シフトが変わり、土曜日が出勤日となる代わりに平日を交代で休むという形になりました(正しくは「平日の半分休みで、フルに休みたければ半日の有給休暇を取れ」というわけで、経営サイドからすれば有休消化率を上げる作戦でもあるのですが)。

でも基本的に休みたいので休暇取得するTakemaですが、昨年度はその半休日が金曜日、今年度は火曜日がその日にあたっています。従って連休のお休みは「そこにうまく祝日がはさまるか、または職場のスケジュールにより月曜日が休めるか」にかかっています(その場合は3連休ごっつぁんということになります)。

しかしそんな僥倖週は少なく、ゆえに週末を利用したお泊まりお出かけが激減したTakemaなのでありまして、この日も火曜日のみの日帰りお出かけとなりました。朝はおしんこどんの出勤をベッドで見送り、8時くらいに起きて‥うーんどうしようかな、もう北関東に行く根性がないな‥んじゃ、というわけで、



以前に訪問したことのある温泉(上画像の湯)と、「へぇ?そんな湯が?」という未湯と、あとはお昼ごはんは2018年末の流れを汲んでアレの食べ比べ」と決めて出発です!あ、風も強くて寒かったのでバイクじゃありませんでした(根性なし)。

というわけで館山道をずんずん南下して富浦まで。その昔は館山道などというものは存在せず、「高速道は蘇我で終了、あとはひたすら下道」「日曜日夕方から夜にかけてのR297&R16は下手すりゃ数十kmもののろのろ運転」があたりまえだったわけですが、時代は変わりましたねぇ。まだ京葉道休日朝の下り線渋滞は残ってますが、2019/1現在力づくで車線を増やす工事をしてますね。

最初の目的地は一度行ったことがあるとはいえわかりにくい場所にあるので終点の富浦ICからスマホナビで進んだわけですが、何でそんな細い道をナビするかな?まぁ到着できたからいいですがすれ違い不能の舗装農道経由でした。で‥





かつて東京湾を挟んで「西の星山、東の正木」とごく一部の温泉ファンに絶賛豪語された、その東の一雄に再訪したというわけです。ただ、西の巨匠たる星山温泉は営業をやめてしまいましたが(詳しくはこちら)。

母屋手前の納屋の前で経営者の奥さま?がのんびりと日なたぼっこ中。入浴の可否を伺うと問題なく入れるとのこと。しかも先客さんもなく待ち時間もゼロ。このあと浴室に入ると洗い場部分も乾いていたのでどうやらこの日の一番湯だったようです。さすが平日♪「初めてかい?」と聞かれたので「いや、2回目です」とお答えしました。前回は2012年ですから6年も前になりますが‥(この時です)。



入浴料は変更に変更を繰り返したようですが、2019/1現在は通常の1回入浴の場合600円です。というか管理人さんがいる時は玄関口で直接支払うことになるので、浴室入口にあるこの掲示で悩むことはありません(笑)。

温泉分析書は正本を手書きで転記したものですが、これとは別にちゃんと千葉県衛生研究所による分析書のコピーも掲示してあります。ただそこには「メタけい酸の含有により温泉に該当するが、療養泉には該当しないので泉質名はない」と書かれているにもかかわらず、別の手書き掲示物にはちゃっかりと「含硫黄-ナトリウム・炭酸水素塩泉」と書かれていたりしてお茶目です(笑)。

さてそんなわけで手作り感満載の脱衣場で服を脱ぎ、いざ浴室へ!




(前回@2012年はこんなに多くなかったぞ)。

というわけでマッパーのままマット回収作業にいそしみます(服を脱ぐ前にやっときゃヨカッタと後悔)。で、画像にはありませんがこちらは「浴槽からの湯の汲み出し厳禁」なのでありますんで、掛け湯の代わりにシャワーで身体を流します。ちゃんと家庭用の給湯器がしつらえられており、湯圧もありますんでここは不精せず仰せの通りにいたしましょう(ちなみにそれを無視したらたぶんバレます=後述)。

で、マット(これ、本来は洗い場のマットですけれどね)を全て外し、シャワーで身体を洗い流して‥



さて入浴です。やや黄色というか茶色い色付きのある湯ですが極端に濃い色ではありません。湯ざわりは前回訪問時のTakema感覚分類では「ツルすべ」でしたが、今回は「ツル」に近い感じでした(主観的感覚ですからよくわからない記述なのは当然です)。



ところで浴室のすぐ隣がご夫妻の居室らしく、防音云々を施した壁はありませんから居室のTVの音が「ほぼ同室?」という感じで聞こえてきます。ということはこちらの浴室音も?

「汲み出し湯の音ががバレバレかも」というのはそういうことです。シャワーの音が聞こえればよし、しかしいきなり「ジャパー!」という音が聞こえたら‥ということなのかなと(笑)。なおもちろんですが隙間はないのでご安心を(笑)。



お湯から上がったら、ご主人がペットボトルを手渡して下さいました。こちらの源泉なのだとか。え、なぜ?前回訪問時はなかったサービスですが、おそらくはわたくしTakemaの高尚なオーラを感じたご主人が「この方はわが温泉の源泉を差し上げるにふさわしい方だ」と考えた(全部嘘「2回目らしいし、まぁ今回はこいつをやっとくか」ということだったのだろうと存じます。ありがとうございました。



さてこのあとはちょうどお昼時になったので(出発が遅めでしたからね)、ちょっと気になったお店に行ってみることにしました。実は千倉近くの和田浦は国内に5箇所ある捕鯨港の1つでありまして、主にツチクジラを水揚げしています(捕獲数には制限があるようです)。2018年には19頭を捕獲したようで、和田浦漁港では解体も見学できるということなので是非見に行ってみたいのですが、いかんせん「いつ水揚げされるか」は前日にならないとわからないので計画が立てにくいというのがネックです。6-8月のどこかなんですけれどね(解体についてはこちらのブログで前日に開始時間とあわせて発表されます)。



で、今回目指したのは何軒かあるクジラ料理のうちの一軒である「ぴーまん」さん(何とTマップルに載ってたのね)。なぜクジラがメインなのに屋号が野菜そのものなのかは謎ですが、何となくここでいただくことに決めた次第です。どうやらこの地では「くじらカツ」を売りにしているようですね(両上画像マウスオン)。

ランチタイムのメイン時間でしたがさすが平日、先客さんは1組(ただし6人グループ)しかおられませんでした。まぁその方々のオーダーを調理中でしたので料理提供までに多少の時間はかかるようですが問題なしです。又聞きしたところ「今日は平日ですからお客さんは少ないです。でも週末は‥」ということで、そうだよなぁ、駐車場もお店の脇(3-4台)の下側にもっと広いスペースが増設されていたようだったし。

クジラ料理は定食(3種類)の他に単品で各クジラの各部位を注文できるようでしたが、少食Takema&車で移動中ということもあり摂取量は最小限にしておかねばなりません(ホントにとことん眠くなっちゃうので)。ゆえに最安クジラ定食の「黒滝」を注文。それでも2000円というそこそこのお値段なんですが、クジラにまつわる状況を考えるにこれはまぁしょうがない料金設定なのかなと。

で、いざ提供された定食がこちら!





これを見て、「あれ、クジラって右上の1皿だけ?」とお思いの方もいらっしゃるでしょうが、少し上のほうの画像に「南房総 和田浦名物 くじらカツ」とありましたよね。そう、カツになっているのもクジラ、その脇に乗せられている竜田揚げももちろんクジラというわけです。クジラの種類はミンククジラとツチクジラということで、確かカツのほうがツチクジラだったかと。



ということは刺身のほうがミンククジラというわけですね。

刺身については正直「ああ、まぁこんな感じかな」という感じではありましたが、確かにカツや竜田揚げは美味しかった!わたしも「給食でクジラの竜田揚げ」を食べた世代ですが、柔らかいし臭みもありませんでした。それだけに刺身がちょっと期待はずれだったかも知れません。2018年末に那智勝浦(クジラ漁の基地である太地のすぐお隣)で食べたお刺身があまりにも美味しすぎたものですから(その時のページはこちら)。

でもやっぱり水揚げ港近くで食べられるというのはこの上ない魅力ですので何よりでした。ちなみについ先日、自宅から少し離れた(歩いては行かれない)地元密着系スーパーで「クジラ肉(刺身用赤身)」が販売されているのを目撃して思わず買いたくなりました。特別販売ではなく普通に売っているということは当然わが地元にも需要があるからで、今度行った時には必ず買ってみようと思います。



さてこのあとは最後のミッションたる「身体を洗って温泉に浸かる」です。何だよまた温泉かよと思われるかもしれませんがこればっかりはご勘弁下さい(笑)。というわけで‥



太海の旧道からさらに少し入ったところにある民宿「こはら荘」さんへ。こちらは独自源泉所有ということで気になっていたお宿で、民宿ということもありお風呂は男女兼用のものが1つだけ。でも湯使いは悪くないとかなんだとかでやってきたわけです。

「ピンポンを押して下さい」ということでそのようにして玄関に入ると、大女将さん?が「あー、今男性が4人入ってるんですよ。どうします?少し待ちます?」とおっしゃるので仰せの通りに。

やがてその息子さんとおぼしき方(ご主人)が外出からお戻りになり、しばらく玄関脇ロビーで歓談させていただきました。



かなりお話し好きとおぼしきご主人、「この界隈にも『温泉』を名乗る施設はたくさんあるけれど、今の『温泉法』は納得いかないよね」「魚は本当に捕れなくなったよ。キンメだって今や○○だし(話せば長いのですが省略)、そこに近県の漁船がやってくるものだから云々」「うちに来るお客さんもね、昨日だってトイレが云々」などと、実にいろいろな話をして下さいました(笑)。

そうしているうちに、先客4名とあとからやってきた1名のお客さんも上がってしまわれましたので(お互い長々と話してました)、「では自分もそろそろ」というわけで(次の入浴客が来る前に)いざお風呂に向かいましょう!

おっと書き忘れました。こちらのお宿の日帰り入浴料金なのですが‥





しかも千葉の温泉ゆえ源泉温度が低い(14.6度)ゆえ当然加温にお金もかかるはず。それでいてこの料金とはいやぁはてさてびっくりドンキホーテですわ!

というわけで今度こそお風呂入浴です!





4-5人は余裕で浸かれそうな、民宿の湯とは思えないような広さの浴槽です。一番奥の湯口からも湯は流し込まれていますが、向かって右側の浴槽壁からは複数箇所からそこそこの勢いで加熱湯が噴き出しています。でもたぶん濾過はしておらずただの加熱湯なんじゃないかなと思います(複数噴流の勢いから想像)。

ご主人からは事前に「浴槽の加熱の具合がなかなか微妙でね、ちょっと油断するとすぐに熱くなっちゃうんだ。その時はどんどん源泉を投入して下さい」と伺っていました。しかし直前まで先客さんが入っていたからか温度は適温。でもね。





ツルツルまではいきませんが、さすがpH8.88の炭酸水素塩泉です。ちなみに成分分析表には「含硫黄」とありましたがその関係のニオイは一切ありませんでした。やっぱり加温時に飛んでしまうんでしょう。そう考えるとここから少し内陸の白岩温泉はすごいんだなと。

これまたご主人から「シャワーを使う場合は向かって右側を使ってね。左側は水圧が低いんで(別系統らしい)」と伺っていたのでそちらで全て洗い清め(シャワーは水道水です)、最後にまたじっくり湯に浸かりました。はふーサパーリ。ありがとうございました!

このあとは寄り道もせずまっすぐ帰りました(ちなみに曽呂温泉はもう再開しそうな気配がありませんでした。休業掲示ももう読めないまま放置されてましたし=左上画像マウスオン)。それでも暗くなる前に戻って来られちゃうんだからやっぱり房総は近いんだよなぁ。というわけで日帰りのミニお出かけでありました。

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