- 2019GW旅行記(5) 下風呂満喫、仏ヶ浦&うに丼後は慌てて脇野沢へ -



かどや旅館のお風呂は新湯系のお湯です。

(2019年4月26日夜-5月6日 その5)

というわけで下風呂温泉には15時ちょい過ぎに到着しました。車は隣接する車庫に駐めるよう指示を受け、鍵は帳場に預けるシステムです(宿の方が車庫内にて詰めて駐車し直します)。

さて今回で下風呂宿泊は3回目。最初は夏に「まるほん旅館」さん、その次は冬の時期、今はなくなってしまった「北明館」さん、そして今回はGWに「かどや旅館」さんとなったわけですが、またも下風呂にやって来たのには理由があります。それは、



だから今のうちに、いや場所柄そう何度も足をのばせる場所ではないので、このGWに最後の共同湯訪問をしておこうと考えてやって来たというわけです。

ちなみに新施設ですが、旧長谷旅館や近隣の土地(そこにはおそらく「旧北明館」の敷地も含まれるのだと思います)に建設予定で、大湯及び新湯の源泉を引くということ、でもミックスはせずあくまで源泉ごとの浴槽を造るということ、そして「露天風呂も造る」ということなどが発表されています。余談ですがもう1つの源泉である「浜湯」は使わないようですね。量的にも少ないのかしら?

なお、かどやさんからは興味深い話も伺いました。「村として」新入浴施設建設を決定したとはいうものの、下風呂地域ではこの計画に積極的な人はあまりいなかったそうなのです。そもそも「風間浦村」は明治時代に「下風呂村、易国間村、蛇浦村」が合併して発足した村で、それぞれの旧村名から一字ずつを引用して出来た村なのですが、同じ村でも地域が違えば思いも違うようです。

客観的にみれば施設の老朽化はもちろんのことですが、それ以外にも温泉街の道路の狭さ、共同湯周辺の駐車場の使い勝手等を考えれば「建て替えを機に海側の国道沿いに移設することで駐車場を広くも出来るし、日帰り利用の観光客も立ち寄りやすくなるだろう」という結論に達することはいうまでもありません。

ただ、いまの風情が失われてしまうことに対する下風呂地区の皆さんの思いももちろん理解できます。両施設とも築50年を超えているそうで、やむを得ない&すでに決定している話ではありますが。願わくは「現在の両共同湯」の風情を思いおこさせる外観&内装となるよう願うところです。

ところで旧北明館さんですが、女将さん(マシンガントークでしたねぇ)も数年前に亡くなられたそうで、建物はすでに解体されて更地になっていました。残念ですがこれが時の流れというものなのでしょう。ご冥福をお祈りいたします。



さてかどや旅館さんは右上画像のように大湯・新湯どちらにも近い距離(というか中間点)に位置するお宿で、お宿の温泉は新湯系です。ただ、まだ夕方前なので共同湯が混む前に‥と思って先に新湯、次に大湯を目指します。



まずは近くの新湯へ。こちらは自販機にお金を入れるとプラの入浴券が出てきます。扉を開けると複数の先客さんの靴があったので湯画像は諦め、惜別入浴に徹することといたしました。

新湯は含硫黄-ナトリウム塩化物泉(硫化水素型)で、そこそこ酸味もあるのですが大湯に比べればマイルドな湯といえるでしょう。湯温もマイルドというかノーマルで、いやこれはこのあと行った大湯熱め湯浴槽が強すぎるインパクトを持っていたからかも知れません。とにかく普通に入れますんで、お子さんなどはこっちですね。そういえば新湯は近年成分が薄くなり湯温も下がってきているという話を聞いたことがありますが、現在はどうなんでしょう?確かに硫黄臭も大して感じませんでした。



続いては大湯へ。初めて来た時は「大」の青字が付いていましたが(その時のページはこちら)、落ちちゃってからもうずいぶん経ちますね。こちらは紙製の入浴チケットが出てきます。350円は地域柄を考えれば安くもなく高くもなくというところでしょうか(そもそも300円台だから普通にいえば「安い」としかいいようがないのですが)。

先客はお爺さんが1名のみでしかも上がるタイミング、これはよしよしと思ったのですが、湯上がり後に脱衣場でまったりくつろぐタイプの御方だったようで、なかなかお出ましになりません。というわけであたりから数枚撮るにとどめました(右上画像マウスオン)。

ところでこの日の大湯「あつ湯」はかなり手強く、おそらく48度を超えていたと思われます。普通湯で身体を慣らしても結局肩まで浸かれませんでした。「死のニオイ」を肌が感じるわけですよ!なお自分の最高湯温@肩まで入浴は48.3度でした(この時です。ちゃんとデジタル温度計で計測していますので間違いないかと)。この日も温度計を持っていったのに浴室に持ち込まなかったのは大失敗でした。

なおこのあとお越しになった男性と少し言葉を交わしたのですが、GW終了後メールをいただき、何と「同好の士(温泉ね)」であったことがわかってびっくりしました。以前から拙サイトを読んでくださっており、そのため入浴後に「あれ、さっきの人はもしかして?」とピンときたそうなのです。嬉しいなぁ。サイト運営を長くやっているとこういうことも時々あったりします(開設後もう20年を超えましたからね)。



さてお宿に戻り、安定湯温の新湯源泉浴槽に浸かります。下風呂のお宿デフォルトの「ストッキング湯花キャッチャー」はこちらでもしっかり機能していました(笑)。この時はうっすら濁りという感じでしたが、翌朝は白濁の度合いが増していましたっけ。やっぱり温泉は生きものです。



さて夕食です。「おお、リクエストしたからか、それとも最安料金の夕食だからか」はわかりませんが、これなら食べきれると安心!実はかつての下風呂宿泊*2で(というか北明館の爆食系夕食のイメージ強すぎで)、予約時に「おかずの量は少なめで」とお願いしておいたのです。「適量を美味しく食べたい」Takemaとしては十分な量です。そしてその通り美味しくいただきました。



んでもって翌朝です。GWとかのハイシーズンだと相対的に「コアな温泉ファン」の比率が下がるので、特に朝一番の湯は狙いやすいだろうと考えて突入しました。かどや旅館さんは設備こそ昭和の趣たっぷりですが、清掃整備が行き届いているので快適。で、いざお風呂へ。すると‥




(ページトップの画像と比較してみると違いは歴然かと!)



というわけで朝湯をタンノーです。それにしても、この湯花キャッチャー@ストッキングは何ともいえないインパクトがありますねぇ(笑)。このあとは朝ごはん前に少しTakema単独でお散歩タイムといたしました。



さて朝ごはんも絶妙な量です。もちろん朝獲れのコリコリイカもセットされています。ただ、イカ(スルメイカ)も近年不漁が続いています。で、個人的に思うことなのですが!

「日本はもっと漁獲制限を細かく行うべきです!イカもそうだしサンマもホッケももうひどい状態。サバも大きいものはもう獲れず大きくなる前の個体を獲っているとか。そんなことをしていたら日本近海の水産資源はいずれ枯渇します。『水産庁』って何を考えているのでしょうか?だってこの期に及んで『サンマ漁獲時期を拡大』しやがったわけですよ!まだ身も太っていない時期に獲るってナニゴト?

はい個人的なつぶやきは終了して旅行記に戻りましょうね。でも思うのです。まず大前提として「お魚はもっと高くてもいい」ってこと。そして「大漁」旗は揚げなくてもいいから「適量漁獲OK」の旗にしようよと(同じ旗でいいですから)。そういう思いが自分にはあるのです。このままじゃお魚がいなくなっちゃうよということなのです。

というわけで「適量」なるスルメイカ朝ごはん(美味しかった!)をいただいた上でチェックアウト。お天気もいいし、今日もフェリー運航は大丈夫そうですねと思いつつ大間方面へ。



そんなわけで風間浦港から出港していく漁船を見送り、大間までもやってきましたが‥くはーさすがGW、まだ朝も早いのに駐車場は満車です。というわけでそのまま南下して佐井へと向かいます(今回北の大地には渡りません)。



あれが「大間原発云々」なのだなと眺めつつ、満開の桜を愛でたりします。



佐井漁港へ到着したのは8:40ころ。せっかくなので仏ヶ浦の観光船に乗っちゃおうという算段です。念のため予約をしておきましたが、佐井港9:00発の便に乗るためにはむつ市中心部からでは時間的に難しく、やはり下風呂や大間あたりに泊まっていないと大変だったはず。というわけで下風呂温泉は宿泊地としても正解だったわけですね。



というわけで船に乗り込みます。お客さんでほぼ満席に近い感じでしたが、船内に掲示されていた旅客定員には全然届かない感じです。というかこの船の旅客定員が86人って多すぎませんかね?



結構スピード出していくんでそこそこ揺れますしねぇ。あ、エアコンは後付けの民生用?(問題なしですが)。







午前中ということで名物の凝灰岩群は日陰になっている部分もありましたが、かえってコントラスト的に映えていい感じでもありました。岩々にはそれぞれ名前も付いているようですが、それを覚えたところでたぶん今後の人生の役には立ちそうもないので、単純に「見て楽しむ」ことに集中しました。



それにしても、海の色がこれまた綺麗ですなぁ。



岩の数々を眺めながら歩いていきます。バリバリの観光です。



風化はどの程度のペースで進んでいるんでしょうかね。いつかは上の岩も‥?



さすがにクライミングは禁止されているんでしょうね(岩も脆いし)。



とりあえずお互いに足を上げておきました(意味なし芳一)。



さてそんなわけで再び船に戻りましょう。船の奥には津軽半島が見えています。実に穏やかでいい感じ。こういうアウトドア系の寄り道をする日がこんなお天気だと実に嬉しいものです。



これ、曇っているだけでも全然印象が違ったでしょう。そういえば、自分が下北半島に来た時はいつもそこそこ天気がいいよなぁ(雨に降られた記憶はあまりありません=ないわけではない)。

さて時間通り10:30に佐井港に戻ってきました。ここからは海沿いにずんずん下っていきますが‥ポイントは「お昼ごはん」ですよね。この界隈には食堂が極端に少ないので‥うふふ、しっかり予約しておきましたよ!



「仏ヶ浦ドライブイン」。実に昭和なネーミングです。実は向かいにはかの「ぬいどう食堂」があり、ともにうに丼を出しているのですが(この日はGWとはいえまだ4月だったので提供期間かどうか確認したところ「海が荒れなければ大丈夫」とのことでした)、ぬいどうさんにこの数日前に電話したところ、「この日はもう予約いっぱいで無理です」ということでした。よってドライブインさんに連絡して予約した次第です(こちらはまだ大丈夫でした)。

もっともこちらも押し寄せる観光客にうにのストックが足らず(「この日はうにの水揚げ自体が少なかった」という事情もあったようですが)、途中から「うに丼は売り切れ、海鮮丼なら出せます」ということになったようでした。ホール担当の女性があまり慣れていなかったのかあとから来たお客さんに先にうに丼を出すなりで(しかもそのタイミングで「うに丼ストップ指令」がかかったのでちょっと焦った)、多少時間はかかりましたが‥





こんな早い時期にうに丼を食べたのは初めてじゃないかな?しかも1500円って、確かにうにの量そのものはやや少なめではありますが、何だか北海道は札幌に近い某ウニ産地あたりの食堂に比べれば半額くらいの価格かも(ただしあちらはエゾバフンウニ、こちらはキタムラサキウニなので一概に比較は出来ません)。



なお「ドライブイン」の名を冠するだけあって実は他のメニューもそこそこあります。それにしてもかき氷の「ブルーハワイ」って実に久々に見た商品名であるような気がしますなぁ(しかも激安)。

はいごちそうさまというわけでお店をあとにして‥おっと駐車場脇のヤマザクラは間もなく開花という感じでしたね(この日のうちに咲いたのかも)。さて、このあとはさらに南下して脇野沢を目指します。



途中、先ほどの仏ヶ浦を見下ろす展望台に立ち寄りました。

さてしかし、ここで脇野沢までのナビをセットしてみたところ衝撃の所要時間が表示されました。われわれはこのあと13:30発のむつ湾フェリーに乗船する予定なのですが(これまた車両搬送の予約済み)、



しかも予約時に「出港30分前までに乗船手続きを行って下さい」と書かれていたことは覚えています。となると13:00までの到着必須、そりゃ無理だ!

しかし、ナビの経路図をよくよく確認すると、どうやらR338経由で直行するのではなく県道253-県道46経由で川内まで下り、そこから西進するルート選択をしているみたい。あーびっくりしたなぁもう。ちなみにナビは県道253分岐-脇野沢区間のR338は通行止めであると認識していたのです。

というわけで少し安堵しましたが、まだ安心は出来ません。というのも‥



というわけでとにかく県道253分岐まで(早足で)行ってみることに。よし、通行止めを示す表示はありません。で、そのまま進んでいくと‥



ひぇー今後の行程がズタボロになるぅ!しかしそうはさせじとTakemaは頑張りました(詳細は略します)。何と脇野沢の道の駅通過が確か12:58!その前におしんこどんに脇野沢FTに電話してもらい「必ず行くのでお願いします」と申し上げて承諾をいただき、無事13:00を少し回ったところで脇野沢港にすべり込んだというわけです。あー、ブレーキパッドずいぶん減っただろうなぁ(謎笑)。

事前にグーグルマップで所要時間については調べておいたのですが、実際のところは全然違った次第でびっくりしたわけです。やっぱりネット情報はあくまで「参考」にしかならない(こともある)んだなぁと思った次第です。で、受付窓口に行ってみると‥





そんなわけで手続き完了。もちろん手続きが終わった段階で13:00はとうに回っていましたが、自分のあとにも何食わぬ顔で乗船手続き(車両)をしている人がいて、「何だよあんなに焦らなくてもよかったのかな」と思った次第ではあります(でも指示された時間は守りましょうね)。

ただ右上画像の掲示は誤解を招くかも知れませんね。「満船」なのは積載車両なのであって乗船客ではありません。座席はガラガラでした。でもまぁとにかく車両搬送を予約しておいてよかったぁ。以前のGWにも利用したんですが、その時は予約なしで乗れたのです。「でも今年は10連休だし念のため」と石橋を叩いておいて正解でしたよ。



というわけでこの続きは次ページにて。

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