- 2020年末奈良帰省 その2 戸倉上山田の亀清旅館をタンノー♪-



看板右側、「亀」の漢字をベースにした図柄にこだわりを感じます♪

(2020年12月28日-30日、2021年1月2日 その2)

というわけでやってきたのは「亀清旅館」さん。若女将とシアトル出身の若旦那が中心となって運営している歴史あるお宿のようです。周辺のお宿には鉄筋コンクリ造も多いのですが、こちらのお宿の一部建物は築100年を誇り(エントランス部は昭和30年頃の建築のようですが)、中心部にありながら敷地もかなり広め。「由緒あるお宿」であることがわかります。

あ、そういえばわが鉄筋コンクリ自宅も築40年半ばかぁ。由緒は‥全然ないですね(苦笑)。ちなみにわが家はすべての内装(壁や床、また配電や水回り系など)は2008年ころに完全リフォームしています。リフォーム前に耐震関係のチェックをしてもらったら、築年数が経っているにもかかわらず設計的には現行の耐震基準に適合しているということでした。「建物の形状と壁の多さ」が高ポイントでもあったようです。ま、メンテナンスは大切だと思いますが(コンクリのヘタリまでチェックしてもらったわけではないので)。



廊下も広めですし、部屋も広めでした(たぶんアップグレードして下さったのではないかと)。

ネット予約時には「2Fのお部屋をご用意いたします」とあったのに1F、しかも部屋はお風呂真ん前を用意していただきました。アメリカはシアトル出身の若旦那タイラーさんいわく「部屋から2歩でお風呂へ行かれます」とおっしゃっていましたが、身長200cmの足長ではそうかもしれないにせよ(以下略)。なお、ネット予約サイトではこの部屋について「風呂まで3歩」と紹介されておりました。日本人サイズに翻訳し直したのね(笑)。



お茶請けのお菓子はその若旦那さんゆかりのひと品。説明によるとシアトルでお母さんがよく作って下さったクッキーを再現したものなのだとか。少し柔らかめで、自分もその昔NZ居候先の農場で奥さんのリンダさんが作ってくれた感じの手作りクッキーでした(ティータイムの休憩時にいただきました)。少し独特の風味がありクセになる味かも。

で、床の間なのですがなぜに縄文土器が?若女将に伺ってみると、このあたりには縄文時代の遺跡が多いことから、この部屋の調度品としてレプリカ(当然ですが)を置いているのだとか。そういえば縄文期の黒曜石はこの近隣の和田峠付近が産出地でしたっけ(高校時代に日本史で習った)。

さて、まだ他の宿泊客さんはほとんど到着していないでしょうから(15:00ジャストにチェックイン)、まずはお風呂に行きましょう。


部屋の前から浴室入口までの距離はこんな感じ。女性浴室までは7-8歩あるかな(笑)。と、そこにいろいろな説明やら飾りやら冷水器やらがあったりするわけですが、その台がケロリン桶だったりするのはなかなかです。プラ桶とはいえ確かになかなか劣化しませんからねぇ。その向こうには牛乳ほかの冷蔵庫もあり、飲んだ場合はチェックアウト時に申告する性善説方式です。

これで普通に成り立つのに、その昔の大型観光ホテルの冷蔵庫といえば「抜き出したら最後二度と戻せない&自前の飲み物を入れるスペースすらない」という性悪説前提バリバリの運用だったのは、やはり「団体で酔っ払うとモラル低下&旅の恥は掻き捨て」という当時の日本人旅行客の意識を反映していたのでしょうかねぇ。

というか日本人のモラルって昔は決して高くもなかったし。営団地下鉄各駅の要所要所にタンツボが設置されていたことを思い出します(なぜそれが設置されたかを思えば‥)。他にもいろいろ思い出しますが割愛(笑)。さ、お風呂です!





しばらくどなたも入っていなかったと見えて(コロナ禍ゆえ日帰り入浴13-15hも受付を休止していたかも知れません@未確認)湯縁は乾いています。そして‥



おおー、しっかり「キミの瞳に乾杯♪」もありますね(個人的に好きなんですこの造作)。何でもこの界隈のお風呂ではこの構造が珍しくないとか。お湯はしっかりのツル感がありますが、それよりもこの実にマイルドな湯が気に入りました。ここの源泉は実に上品なのです。しっかり硫黄臭を漂わせながらも湯から上がってしばらくするとその臭いも消えてホカホカ感だけが残るという感じ。味わいもクセがありませんし(こちらでは飲泉許可はないようなので自己責任にて。でも温泉街の足湯には飲泉場もあったしね)。

ではでは、若旦那さん発案&設置だという露天風呂に行ってみましょう。





浴槽周辺には落ち葉が散っていますが浴槽内には全くありませんから、この落ち葉も「風景のひとつ」として楽しんでもらおうということなのでしょう。これはこれでいいのかな。ただ、周囲の囲いについては手作りゆえ常時手を入れていく必要がありそうな気もしました。まぁこちらが男湯固定のようですからどうでもいいのではありますが(笑)。

湯の投入量は少なめでしたからややぬるめで、この時期(年末)ならもう少し量を増やしてもいい気がします。でも逆にこのあと「すんごい長湯」をしている方もおられましたからこれはこれでいいのかしらとも思いますし、難しいところです。一番嬉しいのは「あつ湯とぬる湯のWモード」なのですが♪まだ脇にスペースもありますし。あ、ということで、亀清旅館さんに限らずかけ流しの源泉をお持ちの温泉宿(または施設)さんにお願いなのですが‥



もちろん現浴槽を仕切らねばならないことによる様々な水回り工事は(このコロナご時世ということもあり)すぐさま思い立てるはずもないとは存じます。しかし工事が終わったあと(熱交換工事が出来ればベストですがそれが無理でも)熱め源泉の場合は新造のぬる湯側に加水量を増やすだけで済むはずですし、ぬる湯の場合はたぶんボイラーは既設のものがあるわけですからそこに源泉浴槽を加えれば何とかなるかなと。

越後の駒の湯温泉とか(訪問時ページはこちら)、南紀勝浦温泉の一の滝さんとか(初訪ページはこちら)、これらの2湯はぬるめ源泉ですが、あつ湯の場合は那須湯本鹿の湯さんのように「41-48度のバラエティ湯」を備えているわけですし。もちろん配湯量などの制約はあるでしょうが。どこも人気です。

ただ、戸倉上山田温泉の場合は温泉供給会社が源泉を集中管理しているようです。配湯の関係で難しいのかなぁ(季節によって配湯温度も違うそうです)。



ちなみに若旦那は左上画像の方。しっかり「地域観光の顔」になっておられるようですね(なるほどインパクトのある方ですし、実際にお話ししても気さくな方でした)。そうそう、館内をちょっと巡っていたらこんな部屋もありました。個人的にはこの部屋でもヨカッタかなと(笑)。



バニーガールのキャラとおしんこどん画像には何の関係もありません(笑)。

さて夕食までには間がありますし、少しお散歩にでかけましょう。そうそう、確認しなかったのですが、旅館入口のこのバニーガール女史は地域の温泉協会などが企画&配布したのでしょうかね。バニーガール、しかも失礼ながら「ガールというには少々お年を召した感のある女性のキャラクター」。でも、これいいですよ個人的には気に入りました。戸倉上山田らしい!

今や多くの温泉地で「温泉むすめ」系のキャラクターが観光宣伝の全面に出てきていますが、正直言ってそういうキャラが現地の雰囲気と何とかマッチするところもあれば、全然そうでもないところもあるわけです(多くは残念ながら後者)。

こちら戸倉上山田温泉は、以前から長野市(善光寺詣り)の奥座敷(精進落とし)の地として栄えてきたということで、その歴史を今に伝えるがごとく、





この温泉地を表現するキャラクターとして、かのバニーガールは実に似合っていると思うのです。しかし、企画立案時点からかなりもめたのではないかなぁ、よく実現にまでこぎ着けたなぁ(すばらしい)。

もっともこのコロナ時勢なのか、それとも団体客激減の時勢なのかはわかりませんが、界隈を眺める限り「閉店してしばらく放置」している店も多かったように思われます。でもその一方で「ごく最近開店した店」もそこそこあるように思いました。まぁこういう商売は入れ替わりが激しいのが常ですから‥。

でも、こういうのはびっくりしましたよ。





駐車場を含む敷地に余裕があることで設置が可能だったのだろうなと思いますが(大家さんが権利者の一員だったのだろうとも)「コンビニ敷地内足湯」はなかなか珍しいのではないかなと。なおコンビニを利用しなくても足湯利用はOKです(われわれは利用しましたが&亀清旅館さんには自販機がなかったようなのでお茶とかアクエリとかを購入)。

宿に戻る途中には飲泉湯を併設した足湯もありました(右上画像マウスオン(マウスオーバー))。硫黄臭がそこそこしっかりながらも案外さっぱり風味で苦味等はほとんど感じません。ほんとに「普段使いに最適」ですねぇうらやましい。作業着を着た方々も「この日の労苦を労るべく」くつろいでおられましたっけ。



このあとは宿に戻りましたが、ロビー界隈は和メインの落ち着いた感じですね(ただ天井の高さや開口部@窓の広さとの影響かさほど暖かくはなかったです。X'masツリーの片付けのため暖炉に火を入れていなかったからかも?)

このあとはいよいよ夕食です。ネット予約時に(この日からGoToトラベルは運用停止となっていましたが)「量少なめ」の2食付きコースを頼んでおりました。




もちろん上記画像の料理がすべてではありません。トライアル系のスターターは個人的に絶品でしたし。ただお鍋はもう少しボリュームを減らし、その手前で「ミニ鉢炊き込みごはん@おかわりなし」とかがあったらよかったのになぁと感じました(あくまで個人の感想です)。



そして翌朝、実にいい湯ざわりの湯(どなたもおられなかったので浴槽湯を汲みつつ)で身体を洗い、ほっこりしたところで露天湯へ。さっぱりして着替え終わったところで次の湯客さんが。やっぱり宿泊客が少ないですからね(複雑)。



朝ごはんはちょうどいい量と品数でありがたやです。豆乳鍋、自分は案外好きなのではないか?とあらためて気づいたかも知れません(笑)。このあと再び露天湯へ。そういえば、照明の上に載っていたのは「亀」なんでした!

というわけで亀清旅館さんをあとにして‥ええっと、あくまで「奈良帰省」なので、この日は間違いなくそっち方面へと向かいますよ。でも、ちょっと寄り道してもいいですよね(笑)。

[戻る] [次へ]