でも大都市やお祭りなどの人ごみにはほぼ近寄らずでした。

その19 初浅虫のあと八甲田の秘湯にてのんびり湯浴み



涼しげな森の中の道を、今宵の宿に向かって走れ♪

さて浅虫温泉の界隈までやってきました。前ページでも書きましたが、さっきのお店で食べておけばヨカッタわけです(店内にお客さんの姿はないようでしたので)。

で、浅虫温泉界隈までやってくれば食事処などいくらでもあるだろうという目論見は外れたというか、さすがねぶた祭り期間中というわけで(おまけにこの日は土曜日)、明らかに需要>供給というオーバーキャパ。少し離れた海鮮系の食事処(確かマグロのてんこ盛り屋さんか?)もずらりと並んでいるようでだいしっぱーい!

というわけで国道から中に入ったところのカフェでお昼ごはんということに。




でもここはここで悪くはなかったかと(というかオイシカッタ)。駐車禁止にどきっとしましたが、もう期間は過ぎておりましたので剥がしていいのでは駅員の方々?

さてごちそうさまのあとは‥ええっと実は浅虫温泉って初めて来たんです。当然浅虫の湯に浸かったこともなしなのでやっぱり一湯くらいはねぇ。しかし相変わらずの下調べなしというていたらくゆえ、ええ、お昼ごはん後に急いで検索しました(笑)。



というわけで、案外近くにあったこちらのお宿に向かうことに。館内ロビーにはすでに日帰り利用の先客さんがいるようで、そうだよなぁねぶた期間中の土曜日、もしかしたら1年で一番混むかも知れない日だもんなぁと思いましたが、ん?ロビーでくつろいでいるということはもう上がったあとか。というわけで入浴料500円*2をお支払いして浴場へ。




(このあと次のお客さんが来たので露天湯画像はなし)

お湯は浅虫温泉の共同混合源泉で、温泉臭(芒硝臭)香るやさしい湯でありました。適温調整なのはさすがに大規模宿ならではで、もっと小規模な宿であれば熱め湯もあったのかなと(もっとも時まさに真夏ですが)。



R4を青森市中心部方面に進みますが、途中から県道44号へと左折します。で、しばらく行った先で信号待ち。え?ちょっとミラーを見たら‥あれって温泉じゃないの?(左上画像)。すぐ先で車を停めて確認してみたところ、平成17年以降休廃業に至ったのだとか。ずいぶん早い時期の休止施設だったようですが、建物が無事なのはまだご家族が暮らしているからなのかと(ストリートビューで確認してみたところ近隣の家は豪快に崩壊しておりました)。

ところで青森市中心部@ねぶた祭り会場には近づきません。観てみたいと思わないではないですが、コロナ禍でなくとも昔から「規模の大きな祭りにはあまり興味がない」のです。小中規模なら是非行きたいと思うのですが(黒石ねぷたは何と2回観に行きました)。五所川原も自分としては(訪問意欲としては)ビミョーかも。

さてこの戸山地区界隈には新興住宅街があるので、地元住民御用達のスーパーでビールなどを買い込みます。いや今宵の宿は2食付きで予約しているのですが、やはりねぶた期間中ということなのか「あまり凝ったものは出せませんがそれでよければ」と事前にうかがっていたこともあり、小腹用にフルーツなんぞも買いたかったわけです。

結果として、「夕ごはんは食べきれなかった」わけですが(大笑)。

さて県道40号をぐんぐんと田代方面へと上っていくにつれ、30度ほどだった車外計の表示温度もぐぐんと24度くらいにまで下がりました。




(高田大岳の頂上部はガスってますが)







気温は8/6の15時にして23.1度と快適そのもの!(温度計は計測後ホールド表示にしており体温の影響はありません)。「茶屋」とはいっても右上画像の通り宿泊も可能ですしこの場所にしてこの料金は安い!しかも温泉付きですし!

ま、温泉についてはあとでまとめて書くことにしましょう。前回宿泊時とはだいぶ様相を異にしています(前回の宿泊ページはこちら)。



コロナ禍ゆえ足湯も休止?(違いました)。お布団セット済みは有り難い。



目の前の草原をお散歩。「田代牧」の開拓記念碑でした。

女将さんにうかがうと「この日はもう1組、女性4人が泊まる」ということですが、案の定「ねぶた見物後に市内から上がってくる」ということで、到着はぐんと遅くなるはずなのでそれまでお風呂は貸し切りで(夫婦で)どうぞというありがたいお言葉をいただきました。

で、この時に「前回の宿泊時にはご主人が尺八を吹いて下さって」と申し上げたところで、女将さんとわれわれのメンタル距離がぐっと近くなったわけですが(笑)、この話もあとでまとめてということにしましょう。

なぜかというと、まだこの時点で15:30頃。しかもこのあと夕食時までは間違いなくお風呂貸し切り確定なので、「だったら焦らずちょっと八甲田を周回してこようかな」という気になったからなのです。



とはいえ、別に行かなくてもよかったかも知れません。



左上画像はさすがにこの時間は‥アクセス可能な藪はどこなの?



以前はこの先で何とか浸かれたのですが‥ハイ、行きませんでした。



唯一、右上画像だけは浸かれたかなという感じです。今回は見るにとどめました。



ふと空を見ると飛行機雲が3本並行に(同じタイミングで飛んだ感じで)延びていました。「こりゃブルーインパルスでも飛んだのか?ねぶた期間中だし」と考えたりもしましたがそんなわけはないですよね(笑)。ただこのあたりは三沢基地から近いので、自衛隊か在日米軍の訓練飛行が行われたのかも知れませんね。

と、市内方面から何台もの消防車や救急車が上がってきて(右上画像は消防指揮車ですが)奥入瀬・十和田湖方面へと進んでいきました。何があったのだろう?(幸いこのあとニュースになることもなかったようですが)。

というわけで戻ってきましたんでいろいろとね。



まずは温泉犬のまめこちゃん。実はかつて交通事故で瀕死の重傷を負ったそうで(だから前脚の折り方が右と左で違うのかな?)、急いで連れていった動物病院にたまたま外科治療の権威がおられて即手術、おかげで普通に歩けるようになったということです。性格は実に穏やかで、お客に向かって吠えるようなことはありません。

続いては女将さんとのお話です。ご主人(女将さんのお父上)は引退して里へ下ったのだそうで、「まさかご体調が?」と伺うと「いえいえ、ピンピンしていますよ」とのことでひと安心。

今は女将さんとお手伝いの方とで宿やお店を切り盛りなさっているのだそうで、「手が足らないから宿泊は(人数を)減らしています」とのことでした。よかった泊めてもらえて‥。

また温泉ですが、東日本大震災の直前?に湯温が下がってしまったとのこと。それで合点がいったのが、われわれが宿泊した2011夏(震災から半年後)にはどうも溜め湯っぽかったのですよね。あの時は加温湯だったのかも。

しかしここで「温泉はオシマイ」にしないところが素晴らしいところで、目をお付けになったのが「交互浴」。一時期には源泉温度が30度を下回ったこともあったようなのですが、



との発想だったようなのです。もちろん源泉はそこそこ近いところにあるとはいえ春や秋は引き湯の過程でも湯温が下がるでしょうが、加温浴槽があれば問題なしですし、そもそもお客さんの圧倒的多数は「夏」に来るわけですから!(ちなみに冬期は閉鎖です)。

ということで2019に浴室をリニューアルして営業再開。新聞等にも掲載されそこそこの人気を博しているのだそうです(コロナ禍は痛かったそうですがそれでもまだ)。

ただ加温費用がかさむこともあり、2022現在日帰り入浴は土日祝日のみとなっており、入浴料金はかつての450円から倍以上の1000円に!しかしこれには(掲示されていない)カラクリがあるのです。それは‥



以下は聞かなかったのでネット情報ですが、「軽食」とは「おでん=400円」または「ソフトクリーム=350円」の選択制で、小腹が減っていればおでんの一択でしょうし、そうでなくても湯上がりのソフトは嬉しいですよね(たぶん飲み物も頼みたくなりそうですが(自販機はあります)。

軽食代を除けば実質600-650円、しかも貸し切り保証で入浴OKというのはかなりC/Pが高いと思います。家族風呂料金でおまけがつくわけですからね(ただしそういう事情ですから事前に予約を入れておくべきだと思います)。

というわけで、夕ごはん前にまずは一浴をば。ちなみに上にも書いたようにこの日の宿泊は他に女性4人だけなので(しかもねぶた巡行見物後山を上がってくるので)それまではわれわれだけの貸し切りです。





向かって左側、緑系の濁りが強い方が加温浴槽で、笹濁りの右側が源泉浴槽です。タイルの色付きを見ればわかる通り源泉浴槽はかけ流しオーバーフローの温泉成分ですっかり焦げ茶色に染まっています。でも凝結して千枚田を形成するような成分ではないようで、維持管理上のお手間は少なそう(泉質はナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩泉らしい)。



まずは温まりの加温大浴槽へ。はふー、いい感じの濁りなので隠さなくてすみます(笑)。加温方式は直接ではなく熱交換方式で、源泉を大切にしている姿勢はさすがです。



なおこちらの浴槽にも源泉が少量ですが常時注がれています(右上画像)。そりゃそうだ、人が浸かればその容積分の湯が溢れ出すわけですし。この時の湯温は湯尻表面で41.2度と万人受けするものでした。



続いては源泉そのままかけ流しの小浴槽へ。うむ、ほぼ体温と同じ、いわゆる「不感温度」ですね。加熱側から来ると当然冷たく感じますがそれも最初だけで、長ーくいつまでも浸かっていられる絶妙温度です!一時期よりも源泉温度は復活したようで何よりですが、できればこのあたりで「ぬるめ安定」してほしい気もします。



さてこのあとはお楽しみの夕ごはんとなったわけですが‥。





ええっと、この餃子の正体についてはお宿のネタばらしになりかねないゆえ明かしませんがちょっとびっくりですよ(うふふ)。八甲田の山中で食べる魚介も美味しいし(陸奥湾はすぐそこですしね)、そういえばミズを初めて食べたのもここ八甲田周辺の某所だったなぁと(野生のミズをあおもりくまさん御指南のもと味噌和えにして食べました。この時です。2004年のことですからもう20年近く前になるんだなぁ)。



そして翌朝。天気はイマイチでしたが夜には雨が降っていたことを考えれば十分です(路面も乾いたし)。というわけで‥



朝湯へといそしみましたが、加温湯のほうは明らかに濁りが濃くなっています。土類か鉄分がそれだけ酸化したということなのでしょう。一方で源泉浴槽の方はほぼ変わりなし。というわけで源泉浴槽にどっぷりと浸かります。



なおご覧のように「加温湯浴槽はより熱く、源泉浴槽はよりぬるく」なっていました。加温湯はわかるとして、源泉湯も実は安定していないのか、それとも朝の冷え込みが関係したのでしょうか?ちなみに駒の湯(栗駒)では引き湯距離が同じ程度(かやや長い)にもかかわらず冬場でも1度弱くらいしか変わらないのです。又兵衛源泉はまだ安定していないのかもしれません(あと配管の保温設備の有無もあるかも)。



まめこちゃんとツーショット。足湯はもう使われることはなさそうです。



こちらの朝ごはん定番はとろろ。ご飯にかけると飲み物に早変わり(笑)。

というわけで出発です。とはいえこの日はそれほど移動距離はないのですが、さてどうしましょうかね。

[みちのく行脚編へ] [2022東北奈良編へ] [次へ]