でも大都市やお祭りなどの人ごみにはほぼ近寄らずでした。

その20 新規湯1、既湯1、再開祈願湯1、しゃこちゃんこんにちは。



田舎館の田んぼアートを見るのは2回目です。

そんなわけで八甲田のど真ん中から津軽方面へと下っていきます。まずは黒石を目指してR394を進みます。



最上部の沖揚平地域、国道沿いにあった水汲み場からは水が出ていませんでした。たまたまだったのかどうなのかはわかりませんがそれを確認した上で通過(実は汲む気満々でした)。

で、大川原温泉まで来ましたが(左上画像)、何となくこちらは地元住民専用になっているような気がして(確認はしませんでしたが)そのまま通過。同じ集落内にある「お山のおもしえ学校」(右上画像マウスオーバーで別画像に替わります)もコロナ関係により閉鎖されておりました。

このあと津軽伝承工芸館にてちょっと休憩。それにしても不思議に思うのが、



ということなのです。十分に大規模な各種施設は道の駅としての要件を余裕で、とんでも八分いや十二、二十四分的に満たしていると思います。でもなぜか、広大な駐車場は「未舗装」なんですよね。もしかして地権(以下略)。

「道の駅」というブランドは実に大きく、地図にも載り検索でも最初に目に付くわけで、(土地勘がない)われわれ旅行者の車はまずそこを目指すはずです。そしてここ津軽伝承工芸館はその期待を十分に満たすパフォーマンスを有しているはずなのに‥なぜ?

さてここまで書きながら、伝承工芸館ではトイレ利用と自販機で飲み物を買っただけでした(苦笑)。だってどのお店も営業開始前だったんだもん。

黒石ICを過ぎた先で南へ下ります。たぶん以前にも通っていたであろう県道を進んでいくと‥ん?交通誘導用の指示棒を手にした男性に止められました。男性いわく、





というわけで脇道に車を駐めて山車さまのお越しを待っていると‥





温泉ファンなら知らぬ人のない(?)エメラルド新屋地区の山車が、トラクターに牽引されてやってきたではありませんか!これには大いにびっくりポン!






さてしかし皆さまご存知の通り、かの新屋温泉は設備故障のため2021/8から休業中なのであります(2023/1現在も休業中)。で、現状確認のため行ってみると‥



うーむ、再開の予定はなさそうでした。

最初に訪問したのは2005年の夏でした(この時です)。エメラルドグリーンの湯にびっくりしましたなぁ。2011に再訪し(この時)、終始貸し切りで湯をタンノーしたんだっけ(この頃は撮禁ではありませんでした)。

またこちらの湯に入れる日が来ることを願わずにはいられません。というわけで新屋地区を後にして、やってきたのは‥





こちらは完全に初訪問です。温泉施設名は以前から聞き知ってはいましたが、「観光」の二文字から連想されるイメージからかこれまで訪問したことがなかったのです。

さてしかし、いざやってきてみると「いわゆる観光施設」という感じはなく、代わりにというか、エントランス周辺には綺麗に手入れされた花々のプランターが並べられておりほのぼのした雰囲気が。



一つ一つの鉢ごとにきちんと手入れがなされています。

駐車場に車が駐められていなかったのでもしや?と仄かな期待を抱きつつ脱衣場へ進んでいくと‥。





予想通りの貸し切り独泉でありました!ま、平日の10時半頃でしたから、まっとうな方々はそれぞれ自らの職分を全うすべく奮闘努力しておられるはずですし(苦笑)。

というわけでいざ入湯です。左右に大小の浴槽があり、右側が熱めでこの日は体感で44度ジャストほど、左側は同じく42度弱ほどでした。真夏の湯浴みなのでぬる目浴槽があると嬉しいのですが、源泉温度は49.4度らしいので無駄に加水してぬるくするのもナニなのかもしれません(意味不明)。



泉質は単純温泉で無色透明、ゆえに温泉ファンはついついエメラルドグリーンのほうに引き寄せられてしまうのでしょう(自分もそうでした)。ややツル感のある湯ですが際だった特徴はなく、それゆえまさに「普段使いの湯」として絶妙な感じです。

津軽地方の温泉施設によく見られる「浴室の真ん中にドドンと浴槽、それを取り囲むように洗い場」という形状ではなく、それぞれが完全に分離した造りになっているのも何だか目新しい気がします。



カエル下の湯口はもう使われていないようです(右上画像マウスオーバーで拡大) 。

湯上がり後は外でしばらくクールダウン(真夏なので外も暑いんですがこの日は曇りベースだったので少しマシ)。このあとは珍しくメジャースポットへと向かいましたよ。



というわけで道の駅いなかだてへ。こちらと村庁舎との2箇所に田んぼアートがあり、こちらの道の駅にはわざわざ展望台(右上画像)まで造ってしまったわけですから気合いが入っています。

有料チケットを購入し、このお出かけ最初で最後の「列に並ぶ」ことに(もちろんスーパー買い出し等の列は除きます)。ただ右上画像をご覧いただければわかる通り、エレベーター待ちの列は最大でも十数人でした。

で、上から眺めた第二会場アートです。今年(2022)のテーマは「縄文から弥生へ」ということで‥









ただ、自分らが数十年前に学んだ「縄文時代と弥生時代」とはもはや明確な区分などないようで、静岡県の「登呂遺跡」(最初に稲作遺跡認定)も、もうほとんどの歴史教科書には載せられていないのだとか。それを含めて今の日本史教科書はいろいろと変わっているのでしょう。



こちらは恒久展示となっている寅さん。色の違う石をうまく並べて陰影を出しています(赤字の部分は着色しているのかと思いますが)。ここでふと思って調べてみると、渥美清さんの逝去は1996年。もう四半世紀以上前のことなんですね。知らない世代も多くなっているわけで‥われわれも年を取ったんだなと実感(苦笑)。



田んぼアート駅はいつの間にやらアート絵模様になっていました(左上画像マウスオーバーで2014夏の画像に変わります)。で、エレベーターで降りていくと徐々に田んぼアートの絵柄が歪んでいきます。あくまで上の展望台から見ることを前提にして植え込まれているのですから当然です。そして‥



地平に下りるともう何が何だかわからなくなります(笑)。もう1箇所の役場会場では「モナリザPart2」が展示されているということでしたが(過去にもモナリザをやったことがあるそうです)、先は長いので今回はパスすることに。

で、やってきたのは‥





記憶のかけらの中に「ツル感とアワ付きあり」とあったので(この時です)また再訪してもいいなと思っていたわけですが、このお出かけ出発前に「実は家族風呂が存在する」という情報を耳にして「これは是非行きたいゾ」というわけでの再訪問でした。



家族風呂は2人で1000円。時間制限については何も言われなかったのですが、休憩スペースにはご覧のとおり脱衣場内の椅子しかないのでそれほど長居はしにくいかも(あ、わたしら夫婦は案外あっさり上がる派です)。

浴槽はちょっと変わった形状をしていますが、これも1つのこだわりなのでしょうね。ちなみに浴室そのものはずっと以前からあったような感じで(そこそこ古びている)、でも家族風呂についての案内は帳場にもどこにも書かれていないんです。

そこで「これは以前は関係者(運営管理者)のプライベート風呂だったんじゃないか?その存在を常連さんか温泉ファンかが嗅ぎつけたことで積極的にではないにせよその存在を知る一般客にも開放しているのでは?」という仮説を抱きました。でも、これまた別のネット情報によると「実は2つある」ということで、これまたなかなか謎です(笑)。ただ、現在のように家族風呂が一般化する以前からあると思われる浴室ですから、当たらずとも遠からじのような気がします。

なお1人利用だと何と格安の500円なのだとか。共同浴場(大浴場)の料金が400円なのでほぼ変わらずです。



最大2人が適正サイズの浴槽に常時これだけの湯が投入されているわけですから鮮度は極上、これだけでも混雑時の大浴場の悲哀を避けられるわけで価値があります。そして当然ながら2人が浸かればオーバーフローの湯は洗い場を深さ数cmにわたって埋め尽くします。おお勿体ない(褒め言葉です)。



そしてツル感はもちろんですが高温湯(源泉43.3度)にもかかわらずのこの泡付き!ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉ということで、アワアワがいい仕事をしてくれています(なお塩味は感じませんでした)。

湯上がりにはしばし自販機前で水分補給しつつの休憩。汗が止まらないのは夏の暑さもあることながらやっぱり湯の力もしっかりあったはず。

さてここからはローカル県道をつないで北上しました。ええ、(一部で)メジャーなのにまだ訪問したことのなかったこの駅舎へと。





旧木造町(きづくりまち、現つがる市)で出土した遮光器土偶、通称「しゃこちゃん」(いきなり和らぐネーミング♪)をモチーフというかまさにそのまま巨大具現化した駅舎、すごいインパクトです。

なおこの建物が完成した1992年直後は目を赤く点滅させていたことが地域住民の苦情から中止されたということでしたが(ここまでは聞き知っていました)、



なお現在地域住民からの苦情はなく、どうやら「もう慣れた」らしいです(Wikiによる)。われわれの訪問時には「七色に輝く」という改修情報は知りませんでしたので普通に写しただけでしたが、知っていれば‥いや、ただでさえ本数の少ない五能線で(しかも五所川原以西ですし)列車の到着を待つとなるとキビシイよなぁ。

というか、実はわれわれが到着するとほぼ同時に弘前行きの下り列車(14:21発)が発車していたようなのでした。あらためて車の駅前到着時におしんこどんが撮影した画像を確認してみると、目がうっすらと青く光っていました(薄い画像なので載せませんが)。惜しかった!



しかしよくもこんな駅舎を造ったものだと思って調べてみると、どうやら「ふるさと創世事業による1億円」を原資にしたようです。

「バラマキの悪例」としてよく引き合いに出される過去のこの事業ですし、各地の地方公共団体の「使い道」についてもしばしば問題視されたこの事業ですが、自分はそう悪くも捉えていません。むしろその後現在に至るまでの「選択と集中」投資の方がよほどひどい政策だと思っています。

また補助金用途の硬直性も問題です。先日見たとあるサイトでは「ネットに関するよりオープンな環境の構築開発のための研究費補助」であるにもかかわらず、その研究費はあくまでその研究開発過程にしか使うことはできず、その研究成果を確認するための実効性を確認するためのサーバー機器の購入には使えないことになっているのだとか(あほらしい)。

「選択と集中」に「各省庁の思惑というか縛り」が絡んでしまってはもう先へ進む期待もありませんよね。実はこのページを書いている2023/1においても岸田総理は「異次元の少子化対策」と叫んでいます。でもその手法は「まず各省庁と話し合って3月にたたき台を」だとか。そこからどうやって「異次元」とやらの新たな企画が打ち出せることでしょうか?(反語)。

あ、話がイスカンダルに。まだもうしばらくこの日の移動は続きます(笑)。

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