でも大都市やお祭りなどの人ごみにはほぼ近寄らずでした。

その21 森田、熊の湯、百沢(中野)、素敵なステーキ!



実に久々、16年ぶりながら雰囲気は変わらずでした。

このあとは上画像の通りひっさびさの森田温泉(16年ぶり!)を目指したわけですが、それでも少し時間が余っていたこともありちょっとお勉強タイムへ。三内丸山遺跡に限らず津軽エリアには各地にあちこち遺跡があるわけですので。亀ヶ岡遺跡とか、高校時代にも習った記憶があります。



いやコンビニに寄ったらすぐ裏にあったので寄っただけなんですが(笑)。



おしんこどんはこういう仕事にも携わっているので(決して専門家ではないのですが)、当然興味はあるはずで、少なくとも自分よりは真剣に見ていたはずです。あ、右上画像の土偶は例の木造駅のアレ系ですかね。



その上で、森田温泉に16年ぶりにやってきたというわけです。女将さんは津軽人らしいというのか、湯上がりにわれわれ夫婦がそろって話しかけたら一気に饒舌に(嬉)。あ、お風呂もね、







泉質は比較的ポピュラーな「ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉」ですが、怒涛の投入量と泡付きには相変わらずびっくりさせられました。前回の初訪時、「この湯はただもんではない!」と記憶しながらもずっと再訪してこなかったわけなので。

ただ、長年千葉県在住の自分ですがこの界隈にもこれまでいくつか泊まっているんだなぁとしみじみ。近隣にもまだ未訪の温泉や飲食店もあるわけで、コロナ禍が開けた頃にはまた「津軽限定の湯めぐり」もしてみたいなと思う次第です。



さて鰺ヶ沢のスーパーで買い出しをしたあとで(この日宿泊の熊の湯温泉では朝食付きで予約)、そのまますすすぃーっとお宿に向かいます。赤石川を見ると、複数の方々が渓流釣りを楽しんでいるようでした。そう、今宵の宿は釣り人御用達の宿なのだそうです。



そんなわけで熊の湯温泉到着です。宿の向かいは道を挟んですぐ前に赤石川が。あとで伺った話では「何日か前の大雨で川の水が濁ってしまったけれど、少し戻ってきたね」とのことでした。もちろんこの時点では「この2日後にここ鰺ヶ沢町で何が起きることになったか」を知る由もありません(後述します)。

ちなみにこの熊の湯温泉、住所の末尾が「湯涌淵」、まさに「湯が涌く淵」なんですね(番地はありません)。



基本的に自炊できる湯治宿というわけではありません。ガスコンロもなかったと思います(昔はあったのかなという感じですが)。お部屋は2間続きの広い部屋でした(もちろんエアコンはありませんが山に囲まれた場所なので夕方以降は扇風機だけでOKでした)。

で。釣り師方からすれば温泉は「水に浸かって冷えた下半身を温める」ことが本望たるところなのでしょうが、われわれはお湯自体が本望なのでお風呂に行きますよぉ!



比較的質素な浴室入り口です。




(実際の色味はもう少し茶色っぽいです)

こちら熊の湯温泉の湯はナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物・炭酸水素塩泉、成分総計は2.723g/kgとなっています。湯温はぬるめの32.4度のため加温されてはいますがしっかりかけ流しです(古い訪問記だと35.8度という記載がなされていますが、H30年の最新検査においては多少源泉温度が下がったようです)。

浴槽内は熱めとぬるめの2つに別れています。また湯触りは多少引っかかりがある感じでややキシ感、湯味は薄塩に含鉄系の味わいで、そこに土っぽさを足したような感じです。また、温泉成分の析出により浴室の床がミニ千枚田状態になっているのも善哉(右下画像マウスオーバーで画像が変わります)。さらに嬉しいのは‥





したがって、上がり湯にはこの源泉を頭から何度もかぶりましたよ(当然)。ちなみに日帰り利用のお客さんはちらほらいましたが数は多くもなく、この日の泊まりはどうやらわれわれだけだったようなので何度もお湯をタンノーしたのはいうまでもありません。朝一番の湯はかなり熱めモードになっていましたが無問題。できれば夏場は手前の浴槽を非加熱源泉のみ投入にして欲しいなぁと(多少工事が必要になるので難しいかも知れませんが)。



湯上がりに宿の周りをお散歩です。すぐ向かいには赤石川が流れていますが、看板の下にたまっている枯れ木枯れ枝のたぐいは以前の洪水によってこの場にもたらされたのかと気になりました。

また、お宿玄関前には釣りの常連客さんが預けている機材群が並んでいました。釣り師の皆さんは本当に「本腰を入れて」精進していますからね、この日お宿に誰も泊まっていなかったのも、「まだ川の濁りが取れていない=いい釣りになりにくい」という事情があったのかもしれません。



明けて翌朝の朝ごはんはまさに「山の宿」らしいラインアップ。そうそうこういうのでいいんですよ、朝から固形燃料に火を点ける必要十分条件などないのです(個人の感想です)。



食事のあとは「最後にもうひとっ風呂」となるのは当然です。ところで笹濁りの透明度ですが、右上画像マウスオーバーで手を浴槽底近くまで下げた画像に変わります。そこそこの濁り具合ですね。

というわけで出発‥の前に、このお宿の奥にある白神山中の「くろくまの滝」を見に行こうと気軽な気持ちで向かったわけですが‥





実はこれ、私の見落としだったのかどうかはわかりませんが「この時ここから先は全面通行止め」だったのです。この日は2022年(令和4年)8月8日でしたが、後調べによるネット情報によると‥



こちらのサイト情報を引用させていただきました)。

なるほど、5日前から全面通行止めになっていたようですね、残念。というわけで引き返し、この日はもう少し津軽をうろうろしながらも最終的には岩手県まで移動します。



というわけで戻る途中にあった「光信公の館」でちょっと休憩(タバコ休憩です)。説明書きによると大浦光信氏は津軽藩の始祖として活躍し、ここには種里城(というか屋敷)があったのだとか。

階段を登った先には資料館もあるようなのですが、左上画像をよく見ればわかるとおり鎖で閉ざされています。開館は「金土日」のみのようです。この日は月曜日なので残念でした。



なおこの日は朝一番でさえ網戸サイドの気温は25度を超えており、まさに「津軽の夏」そのものでした。そして、この館駐車場を出た頃の車外気温は左上画像の通り「この時間にして余裕の30度超え」だったのです。とにかく暑かった!

さてここからはこのあとの鰺ヶ沢のお話です。この日われわれが出発したのは8/8でした。しかしこの日の夜半から8/9にかけてここ鰺ヶ沢町は未曽有の豪雨に見舞われたのです。24時間雨量は198.5mmを記録し過去最大雨量なのはもちろん、それはほぼひと月の降水量に等しいそうで、そんな雨が1日で降ってしまえば‥



大変なことになってしまったようでした。この8/9豪雨は熊の湯温泉が位置する赤石川流域ではなく鰺ヶ沢町中心部を流れる中村川で溢水被害をもたらしたようで(被害は甚大)、熊の湯温泉の被害は幸い大きくはなかったようです(被害報告が上げられていないことからの推察)。

でも赤石川沿いに延びる上流の被害は実に大きかったようで、その影響もあったのか熊の湯温泉はこの後8/15以降月末まで休業となった次第です(それに関する公式ページはこちら)。またそのあとなのか同時期なのか、8/16の記事にも上流の(今回も通行止めだった)区間の道路がえぐられている画像もアップされています(こちら)。

いずれにせよわれわれは当地が豪雨に見舞われる前日に現地鰺ヶ沢を離れたわけで、まさに危機一髪というか何というかです。でもこのパターンは初めてではなくて、実は2021年夏の青森下北下風呂温泉でもこれまた危機一髪だったんですよね(こちら)

「われわれが訪問するとそのあと災害が起きる」って、われわれ夫婦は疫病神か?

さてちょっと道を間違えて戻ったりしましたが(ナビ使ってなかった@地図メイン時代にはよくある話でしたね)、とってもローカルな感じの県道190号線を進んでいきます。すると‥





あとで調べてみると「昔津軽藩の殿様が大浦城に向かう途中、ここで休憩した際に飲んだ水」ということのようです。小屋掛けがなされており外部の者は手出しできないのかと思って撮影だけにとどめましたが、よく見ると扉は施錠されていない様子です。飲んでみればよかった‥。



というわけで、何にもない里山エリアを登っていきます。

さて登った先には嶽温泉郷があるわけなのですが今回は通過。まだ入ったことのない施設に行ってみようというわけです。向かったのは‥





温泉地としては「百沢温泉」エリアに属しており、岩木山神社の真ん前に位置しています。この界隈で入浴したことがあるのは「百沢温泉」と「清明館」だけなので、せめてもう1つと考えたわけです。以前2回アタックして駄目だった「湯元岩木温泉」は食堂部以外の営業をやめて久しいようで、残念だったなぁ。

お盆前とはいえこの日は週初めの月曜日、時間はお昼までまだ間がある時間帯なので、皆さんお仕事や各種作業に邁進なさっているはず、しかもこの日も激アツで(朝から25度を超えてました)、こんな日こんな時間に「熱めの」湯に浸かりに来る酔狂な人は少ないはず‥ですが、そこは津軽人の心意気に「暑い日こそ熱い温泉に浸かるのが粋というもんだ」という謎系ステータスがあるかも知れないので油断できません(笑)。

というわけで料金を支払い階下の浴室へと進んでみると‥




(変な心意気などはなかったようです)

2つの円形浴槽が衝突してめりこんだような瓢箪形浴槽に、勢いよく湯が流し込まれています!浴室床はオーバーフローが流れている場所以外はすっかり乾いていて、しばらくどなたも入っていないことは一目瞭然。よしよし浸か‥浸か‥





湯尻部(一般的に一番湯温が低い)でも46.8度あるわけですから、中央部では47度を超えていることでしょう。また、しばらく人が入っていない場合、「熱いのは表面だけで底のほうはぬるくなっている」ことも多いのですが、こちらでは湯が斜め下角度から勢いよく投入されているためある意味「常時撹拌モード」になっていて、かき回してもぬるくなる気配がないのです。

いや、とはいえ46.8度ですからね、わたくしTakemaにとって入れない湯温ではありません(これまでの記録は48.8度、この時です)。でも、すでに30度を軽く超えている暑いこの日に何を好き好んで「忍耐入浴」をしたいでしょうか。せめて「熱いがまぁ何とか快適入浴」というくらいにしたいわけですよ。というわけで‥









「とはいえたった1.0度下がっただけじゃないか」とお思いの皆さん、あなたは温泉ファンではないかも知れませんね(失礼)。でも長年にわたり艱難辛苦不撓不屈の刻苦勉励的温泉活動に携わってきた方であれば、この「たった1.0度」の違いを大いに理解してくださるはずです。

自分の場合、その日の感覚にもよりますが46度前半あたりが「健康で文化的な入浴か否か」の境目でしょうか。それでも46度後半程度なら入れますが、「無理してるな感」を感じます。そしてそれより上になると‥



というわけです。硝煙のような臭いを感じることもあります。むろん幻嗅ですが、「これはイカン、浸かるなキケン!」と身体が自分に対して送信している緊急メッセージなのかもしれません(何のこっちゃ)。

というわけでこの日の感覚では「46.7度の湯に敢えて浸かりたいと感じなかった」わけで、そんな自分の「自然」に従ったというわけです(言い訳がましい)。



ちなみに湯口の湯温は48.0度でありました。やはりそもそも気温が高いので浴槽内でも湯温が下がりにくいのでしょう。百沢のような高温湯エリアの湯めぐりは真夏にはなかなかキビシイという知見を得た次第です(知ってたけど)。

ちなみに脱衣場に置いてあった灰皿には何だかしみじみさせられましたね(笑)。北海道だと「お父さん 密漁やめたよ 良い家庭」とかになるのかも知れません(海岸沿いにはそれ系の看板が散見されるので)。



このあとは「あつ湯の御礼」を申し上げに岩木山神社へ参拝です。もちろん身体がまだ火照っているので首タオルでの参拝無礼をお許し下さい。平日の昼前だというのにお詣りの方々がそこそこいますね。



緩やかに上る参道を進み、楼門を抜けて拝殿へ。こちらにお詣りするのは2回目だっけな(3回目かも)。で、無事ご挨拶を済ませた上で向かったのは‥







とはいえ以前訪問時から知っていたんですけれどね。本来はここで身体を清めてから参拝するわけですが、今回は直前にそれこそ「全身を禊いで」からの参拝でしたので、どうか神様お許し下さい。

ここであらためて手を洗い口をゆすぎ、お水をいただき(飲み)、そして顔を洗う(冷たくてサイコー)。最後の行動あたりはちょっと本来の禊ぎには含まれないような気もしますが、拡大解釈したということでご容赦下さい。

このあとは一の鳥居?(駐車場前)まで戻りました。実は車は中野さんの駐車場に駐めたままでしたので、追加料金がてら、




(右上画像マウスオーバーで証拠画像に変わります(笑))。

今回の津軽地方訪問で入浴したのは平賀観光温泉、高増温泉不動乃湯家族風呂、森田温泉、熊の湯温泉、そして百沢の温泉旅館 中野の5湯にとどまりました。昔だったら1泊2日だったら間違いなくこの倍は立ち寄っていたんじゃないかな。盛夏という時期もありますが、やっぱりがっつき度は落ちています(苦笑)。

しかしまだまだ未訪問の湯も多いですし、そもそも「お湯が逃げる」という傾向に拍車が掛かっていますし(休廃業のことです)、やはり本腰を入れてまた来なければとも思います。でも夏は体力の消耗も激しいし、冬は雪の具合でうまくコトが進むか読めない部分もありますし、秋は休めないし(せいぜい足かけ3日)、となると春かGWかなぁ。

この日のお宿は岩手県なので、大鰐弘前ICから高速ワープに入ります。だからその前にお昼ごはんを食べたいのですが、アップルロード沿いってほとんど飲食店がなかった記憶が‥ああ、やっぱりない(われわれの場合基本的にラーメン屋さんは選択肢から省かれます。ご存じの通り蕎麦か海鮮系に向かう率高し、たまに洋食系)。

途中「BBQ 産直市場(川村精肉店)」というお店があり、「お肉もいいな」というわけで入店したのですが、精肉販売とお弁当のお店だったようで残念。ここまで来るともうR7まではすぐだし(R7との交差点から高速入口までは数百m)、ここで検討会議(という名のあたふた検索)となりました。

目星1店目‥裏道にありましたが無念の休業日。というわけで目星2店目へGO!





こぢんまりとしたお店でして、ちょうどランチタイムの佳境タイミングでしたので、われわれは運良く2人テーブル席に座れましたがそれで満席、このあと来た方は待機となりました(待つスペースは外以外ほとんどありません)。





なお自分は「ご飯少なめで」とお願いしたので常識的な量でしたが、ガーリックのほうを注文したおしんこどんは特に何も指定しなかったところ、「明らかな大盛りライス(当社比)」が登場しました。あとで調べたところ大盛りモードがデフォルトなのだとか。あぶないアブナイ。なおおしんこどんは残さず完食(こりゃこの後の移動中寝るなと確信=別に構いませんが)。

というわけでお腹も満ちたところでいざ、「高速ワープ行動」となります。この続きは次のページにて。

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