その4 安曇野から戸隠、そして妙高方面へ



背景画像と同じですが、ふとほのぼのする秋の足元でした。

(2022年11月3日-6日 その4)

乗鞍のお宿から出発したわけですが、実はこの日のお宿は長野と新潟の県境近く(の新潟側)ということもあり時間はあり余っております。野湯訪問の予定もないですし(笑)。アラ還Takema夫婦は無理をせず進むのであります(とはいえ前年の2021年には「小湯沼ダブルアタック」というような無理もしたわけですが@その時のページはこちら)。

地図を見ているうちに「そういえば『上高地乗鞍スーパー林道』って南側は奈川温泉の方までつながっているんだよなぁ、ちょっと途中まで(乗鞍岳を展望できる辺りまで)行ってみようかなという気になりました。奈川まで抜けちゃってもよかったのですが、とある理由から往復することに。



しかぁし、景色の良さそうな駐車スペースまで来ても、お山の上はガスっているみたいだったので、まぁいいやということで来た道を戻り、今度は沢渡(さわんど)方面へと下っていきます。



途中、落葉松の林に陽があたり、綺麗だったのでパチリ。

というわけで沢渡へ。これまで上高地への出入りはタクシーかバスしか利用したことがなく、マイカー利用の際のベースとなる沢渡に降り立ったことは一度もな‥いや、一度だけあるか。もう何十年も昔、まだ安房トンネルも開通しておらず沢渡最奥部の茶嵐ドライブインから先はゲート閉鎖で冬期通行止めになっていた時代に雪の上高地詣でをしたことがありました。当然バスは沢渡止まりなのでそこから歩いて上高地へ。しかしあの時は特に山に登るでもなく、バスターミナルあたりでテント張って宴会して、確か初詣と称して明神の神社に行っただけだったな。何しに行ったんだ?(大笑)。

当時の沢渡の印象は現在の賑わいからはほど遠く「何とも物寂しい(冬期は)行き止まりの集落」というものでしたが、今はすごいですね、温泉まであるし‥。そう、今回奈川方面に抜けず沢渡に下りてきたのはその温泉が目当てだったのであります。



やってきたのは「温泉山小屋 ともしび」。安く泊まれる宿としても一部の方々には有名ですが、温泉にもこれまた安い料金で入浴できるのです。上画像にある通り300円とは津軽の共同浴場並!(ほめてます)。しかもかけ流し!



湯小屋は屋根・壁付きですが上方が開放されており、たまたまですが紅葉を眺めながらの入浴ができました。

このさわんど温泉、現地湧出ではなく中の湯からの引き湯(中の湯1・2号泉混合)なのだそうですが、掲示されていた温泉分析書によると沢渡にある貯湯タンクでも74.1度あるのだとか。こちらの施設ではその湯を湯量調整により加水せずに流し入れている旨の掲示がありました。夏場は相当絞らないと‥(余計な心配)。というわけで‥





上画像を見ると「湯口も見えずオーバーフローもない」ことがわかると思いますが、浴槽底部近くの側方投入口から新鮮湯を投入し、その湯は中央の〈島〉の周りをゆっくりと回り浴槽内の湯を対流させつつ、最後は側方上部の排湯口から排出されるようになっているのだとか。

真ん中の四角い島、最初は何のためにあるのかと思っていましたが、「そこに存在すること自体が存在の本質的意義」だったというわけですね(何だか哲学的)。





ちなみにお湯はかなり熱めで、45度近くあったと思います(無精して測らなかったのであくまで体感で)。熱いのが苦手な人は他の施設がいいかもしれませんが、われわれはまぁ問題なしです。無色透明で湯ざわりもごく普通、万人向けの湯だと思いますが、実は湯元の中の湯温泉には浸かったことがないので比較ができないところが残念(今はなき「卜伝の湯」は入ってますが@この時です)。



何だかビミョーに惜しいと思ってしまう地名です(笑)。

さてここからは県道25号線経由で安曇野を北上します。しかし、分岐点の波田からしばらくはのどかな農村風景こそ続くものの、特に見どころ立ちよりどころといえる場所もなく、ただ淡々と進むのみ。これも何だかなぁと思いつつあったところで、何やら公園があったので立ち寄ってみることに。



公園といっても、滑り台やジャングルジムがあるアレ系ではなく、もっととてつもなく大規模に整備された施設です。何たって「国営」の公園のようですから。

とりあえず車を駐めて周辺をうろうろ。駐車場の脇には林が残されていて、園内に入らずこの辺りを歩くだけでも秋の風情に十分に癒やされました。だって、右上画像の足下だけでもこれですからね(右上画像マウスオーバー)。



わたしゃ全く意味のないポーズで「癒やし」を表現してみました。





さて、そろそろ早めのお昼ごはんをというわけでお蕎麦屋さんを検索‥うん、少し横道に入った辺りにあるようだというわけで行ってみると、早い時間(11:00すぎ)にもかかわらず駐車場はほぼいっぱい、何とか駐めて入口まで行ってみると‥あれま早くも席を待つ人々の列が。よくよく調べてみると、ネット上の評価が高い人気店のようです。

もっともわれわれはそういう評価でお店を決める習慣はないので、「じゃ、他の店にしよ」ということにして再び進み、こちらのお店へ。




(安曇野の蕎麦屋さん、どこもレベルは高いはずなので有名店じゃなくてもヨシ!)



このあとは山手に入った葛温泉へと向かいます。実は葛温泉、自分が14歳の時に船窪岳から下りてきて入浴して以来一度も再入浴したことがなかったのです(自分が山岳部出身であることをさりげなくアピール)。その後七倉の源泉野湯とかは訪問したのですが(その時のページはこちら)。

その14歳の時は高瀬館を利用したことを覚えているので(何たって家族以外で初めての温泉体験でしたからはっきり記憶しています)、今回は別のお宿にというわけで、「温宿かじか」へと向かったわけです。



撮禁ということでお風呂写真はありませんが、内風呂も露天風呂も風情があっていい感じの造りです。ただ、露天浴槽内には多くの白い湯花が見られたのに対して、内風呂には全く見られなかったのはなぜだろう?あらためてお宿のサイトを確認してみると「2種類の源泉」「露天風呂には湯の花も舞います」とあり、そうか別源泉だったのか。

なお、脱衣場や浴室のみならず館内はどこも撮影禁止だったようです。しまったそうとは知らずに何枚か撮っちゃったじゃないのさ!というわけでそれらの画像はお蔵入りとしましたが、結構高級系のお宿でした。でも別に日帰り客にぞんざいということもなく丁寧な接客で好感を持ちました(ま、日帰り入浴850円とお高めですが)。



駐車場の脇にはそれはそれは見事に紅葉まっさかりのカエデが。あー残念、太陽が出ていたらもっと照り映えた感じだったろうに。ちなみに今年(2022)の紅葉は例年よりも遅め進行だったようで、その意味ではラッキーだったかも。もう数日もすれば色がくすみ始めてしまうでしょうから。



あそこにあるんだよなぁ、源泉湧出部。でも道路からも橋からも丸見えで衆人環視状態の中コトを為すのはハズカシイ公序良俗の観点からヨロシクないので橋上から眺めるだけにとどめました(良識あるでしょ)。この日はいちおう平日の金曜日だったわけですが、前日が祝日、翌日から土日というわけだからか結構多くの車が行き交っておりました。



再び下界に降りて、白馬まで北上し、ここからは戸隠を目指しますが、R406と県道36号、なかなかに走りでのある道で(褒め言葉じゃないです)、結構疲れました。

戸隠神社の界隈で本日の夜のお供(お酒ね)を買い求めましたが、「信州割」のクーポン券は使えないとのことでニコニコ現金払いで購入。あれ、あのクーポンはどこで使ったんだっけ思い出せない‥(確か蕎麦屋さんでも使えなかった)。





なお中社へは脇の西側駐車場から入りましたので正面の鳥居や階段は通らずの「手抜き詣で」だったことを告白いたします。でもちゃんと手水場もありましてと‥。



もちろん手を洗い口をすすぎお清めはしましたが、「ご神水」かぁ、しかも戸隠の天然水‥というわけで、お詣り後は車に戻って空きペットボトルを手に手水場に舞い戻ったわれわれでありました(笑)。あ、汲んだのは500mLのPB2本だけでしたが。名水汲み場じゃありませんのでね。



神社より北側は霧がすごかった‥。

このあとはそのまま北上し妙高方面へ。今宵の泊まりは燕温泉なのです。かつて奥の露天風呂とかには行きましたが、燕温泉そのものはいつも通過していましたので一度は泊まってみようと考えたわけです(実は関温泉にするかどうかでかなり悩んだのですが)。



というわけで今宵のお宿である岩戸屋さんに到着。燕温泉は駐車スペースが少ないため、立ち寄り客は温泉街手前の駐車場に車を駐めなければなりませんが、宿泊客はそれより一段上まで入れます(左上画像の場所)。ま、あまり変わりませんが。とりあえずクロネコヤマトの配送車が見えている場所(宿の真ん前)で荷物を下ろし、あとは回送で下へ移動という感じです。特に不便はありません。

というわけでこの続きは次のページにて。

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