[2023夏北海道編もくじへ]



- その2 函館周辺をうろうろ -



こちらでランチとなるまでにはちょっと紆余曲折が(笑)。



(2023年7月28日-8月16日 その11 北海道編その2)

津軽海峡フェリー ブルードルフィン号は定時の朝6:00に函館港に入港いたしました。近くには海自の艦船も停泊していましてあとで調べたところ、掃海母艦の「うらが」だったようです。この前日8/2には一般公開もされていたようです。でもねぶた見物の誘惑には勝てなかった‥いや、こっちの公開はそもそも知らなかったし(苦笑)。

さてそんな時間に到着となると普通なら朝ごはんに困ってしまうところですが、とりあえず函館であれば朝市がありますのでそこに行けばいいやと(C/Pはこの際考えない)。もちろん事前の下調べはろくにしていないので行き当たりばったりということで。



勧誘の声のままにまずはイカ釣り。もちろん釣ったイカをお刺身にというわけなのですが、そもそもイカの数が(朝早いのに)極端に少ないし型も小さめで、ここしばらく続いているスルメイカの不漁は相変わらずなのかなぁと。イカの回遊も少ないから、イカを追う津軽海峡大間のマグロも不漁らしいし‥。

昨今はサンマの不漁が伝えられて久しいわけですが、どっこい大作スルメイカもずっと不漁状態が続いています。そしてスルメイカに限らず多くの魚種が水揚げ量激減という窮地に立たされています。

それに対する水産庁の対応には唖然とするしかなく「漁獲量の規制により資源の保護を図っている」という大義名分があるようですが、現実はといえば、



サンマやスルメイカしかり、ホッケしかり、あとは何だろう、あ、古くは北海道のニシンがそうでした。あまりの乱獲により一時期にはほぼ絶滅状態に。あと最近でいえば秋田のハタハタなどもそれにあたりますね。ハタハタは漁獲量の激減により一時期「禁漁」となりました(やろうとすればできる)。しかしその後再び漁獲量は激減し、今(2023)に至るわけです。

日本近海の漁業に関する所轄官庁はもちろん水産庁(農林水産省所管)であるわけですが、こちらのお役所、為すべき仕事を全然していませんね。的外れな漁港整備などには熱心ですが(予算規模維持のため?)、日本の漁業の未来についてはほぼ考えていないと思ってしまいます。漁業者の就労者数は減り高齢化も進んでいるのに、外部からの新規参入は阻まれたままですし(農業の場合は開かれています)、しかも水産庁が旗振り役(悪役)としてせざるを得ない資源保護も上で書いた通り「見かけだけ」なのですから。

たぶん10年後あたりには「国産魚=みな高級食材」となってしまいそうな気がします。だって現に、サンマがそうなりつつあるでしょう?

もっとも、われわれ消費者が「結果としてそれを求めている」のかもしれません。だってわれわれだってこの日「獲れなくなった貴重なスルメイカ」をそれでも食べたいとやってきているのですから。

ふと思い出したので、ずっと前にも引用した記憶がありますが、金子みすゞさんの詩「大漁」を引用して終わりにしたいと思います。



 

というわけで、ツブ貝の刺身とともに美味しくいただきました。ご馳走様。
お腹を満たしたあとは(「朝のお通じ」にあたふたしつつも)函館山に上がろうと考えておりまして、このあとここでまた大いなる下調べ不足が露呈したわけですがまだその時は知る由もなし。せっかくなので函館市電とロープウェイとを乗り継いで上がろうと考えており、車はコインパーキングに駐めたままで市電函館駅前へ。



函館市電、乗るのは初めてです。Suicaが使えたのですが、



まさかまさかの均一料金期間にあたっておりびっくり。





もっとも乗車した「函館駅前~宝来町」の正規料金は210円なので往復でも「20円お得」なだけなのですけれどね(笑)。



宝来町駅で下車したあとは、ロープウェイ山麓駅まで神社坂を(歩いて)登っていかねばなりません。右上画像は高田屋嘉兵衛の銅像だそうで、よく知らなかったのであとで調べてみたところ、函館(箱館)の興隆に尽くし、帝政ロシアに拿捕されたこともある方なのだとか。

坂道を上り、少し横道を歩くと函館ロープウェイ山麓駅です。し、しかぁし誰もいない?





というわけでしばし途方に暮れましたが、せっかくなのですぐ近くにある函館護国神社にお詣りすることにしました。

 

本殿に至る石段は案外傷んでいてそろそろ修復も必要なのかな。拝殿は案外小さい印象でしたが、しっかりお詣りさせていただきました。

こちらの神社のご祭神は戊辰戦争から太平洋戦争に至るまでに戦死した兵士たちなのだそうで、独身の若者が多かったことから?いつの間にか「縁結びの神社」として多くのカップルが参拝に訪れるようになったということです。

なお公式ページには「国難に殉じた郷土出身の御祭神を御祭りする神社は護国神社だけです。」と書かれています。若くして逝った神様たちは、いまを生きる男女たちをやっかむこともなく新たな繋がりを応援しているというわけです。







このあとは先ほど登ってきた坂道を下り再び宝来町駅へ。実は途方に暮れている中で調べてみたところ、何と日中は函館山まで車で上がれるのだとか!





駅で待っているうちに気になったのが道を挟んだ反対側の建物脇に立てられていた「いか踊り」の看板です。これってどんな曲なの?というわけで調べてみました。以下の函館いるかFMおよびはこだてロープウェイ関係者の歌と踊りをどうぞ。

函館駅まで戻り、今度は車で出直しです。頂上駐車場もまだまだガラガラでした。やっぱり「函館山=夜景」というイメージが強すぎるのかな。でもね、




(ちょっと雲が多くて駒ヶ岳が見えないのは残念でしたが)。

何で夜景ばかりが素晴らしいと限定すべきでしょうか。この日は曇りメインの空でしたが、だからこそたまに射す太陽の光が市街地を照らしているのがより美しいわけです。あ、何だかどこかで誰かが同じようなことを言っていたなぁ。あ、そうだ兼好法師だ

 (春の桜の)花は満開のものを、(秋の)月は欠けることなく輝いているものだけに見る価値があるものだろうか。いや決してそんなことはない、もっといろんな見どころはあるものだ)

ただ江戸時代の学者さんである本居宣長はこれに難癖を付けていたと記憶していますが(笑)。ま、そんなことはいいとしてわれわれは、

 





津軽海峡フェリーのターミナルや海自の艦船も見えています。

このあとは下界に下りて、まだ行ったことのなかったあの湯へと向かいます。函館の湯ってこれまでほとんど回っていませんでしたので。



そんなわけで谷地頭温泉へ。人気湯ですしもちろん湯画像はありませんが、茶系の濁り湯はあつ湯もぬる湯も露天風呂もありゴージャスです。なお自分はあつ湯(誰も入ってなかった)と露天風呂にしか入りませんでしたが、シャワーカランはたぶん90くらいあったんじゃないかな?ガツン系の湯は塩化物泉ゆえ汗が引かないのは当然としても、気持ちよかったぁ。



湯上がりの汗止めには海風が心地よい立待岬へ。ここも初めて来た場所で、まだまだ未訪問の場所は多いなぁ。というか都市部やその近郊はとにかく手薄のままです。ま、自分の性格上たぶんこれからも手薄のままであり続けるのでしょうが。

これが秋田界隈ならまず間違いなくババヘラアイスの出店がありそうなんだけれどなぁ(アイス食べたい気分満開でした)。でもまぁ、風がそこそこあったのでクールダウンにはなりました。

 

案外人も少なく、のんびりできました。

さてこのあとはとりあえず早めのお昼ごはんといたします。函館といえばハセガワストアかラッキーピエロですが(そうなのか?)、あえてお弁当を買ってどこかで食べるというのもナニなので、ここはラッピの一択。地図で調べてみたところ市電の分岐あたりにお店があることがわかり、よし行ってみましょう。

 

というわけで十字街銀座店へ。ラッキーピエロを利用するのは3回目なのですが、このような完全街中のお店は初めてで、駐車場もたった2台分だけの超こぢんまり店。

ラッキーピエロにはそれぞれのお店ごとにコンセプトがありますが、こちらのお店のそれはといえば‥





何と店内には5000ものサンタさんが飾られています。何でもラッキーピエロ会長の個人的なコレクションなのだそうで(ちょっとびっくり)、開店当初は2500ほどだったものが30年経った今では倍増しているのだとか。



たまたま先客さんがおらず、パシャパシャと撮影。



場所柄観光客が押し寄せるお店でもなさそうで、公式サイトでも「地元在住者の利用が多い」とありました。何だかいいなこのお店。

同じく公式サイトによると「この店舗ではご飯ものの注文比率が高め」とのことでしたが、まだまだ初心者のわれわれですからここはオーソドックスにハンバーガーをいただきました。うん、だいたい適量でおいしくランチ終了です。



ところで、あとからやってきた女子高生2人組、1Fに注文のため下りていったようなのでしたが、カバンを置いたままなのはともかくとしても、2人ともテーブル上に「スマホと財布」を置きっぱなしなんですが(右上画像マウスオーバーで拡大)?現地の治安状況がとっても良好なのはわかりましたが、もう少し気をつけてもいいと思うぞ(苦笑)。ん?


(しかし最近の高校生のお財布は立派だこと)



このあとは木古内の道の駅に立ち寄り、2021夏に利用した854クルーズ(その時のページはこちら)のオーナー氏が作っておられる「ドンデマカロニ」を購入しました。甘味あっさりでお勧めですよこれ。

さてそれでも知内温泉のチェックインまでにはまだ時間があるわけで、湯ノ岱温泉に行こうかと思いましたが(河原のほうじゃなく施設のほうね)、そういえば上ノ国の花沢温泉、その昔(2007)の「簡易(仮設)浴場」この時です)以来行ってなかったっけというわけで、今回はそちらへと向かうことに。







その昔はこんな感じ。全然「簡易」じゃありませんでしたが。

湯画像はありませんので直上の縦横2枚は上ノ国町の公式サイト画像をお借りしました。お値段はお安く200円。それにしても入口看板のフォントを選んだのは上ノ国町の役場関係の方なのでしょうが、ほのぼのする感じでいいですね。



お風呂画像はありませんがいいお湯でしたよ。熱交換で温度を下げた上でのかけ流しですが、ということは仮設時代は源泉+加水だったのかな?

さてこのあとは知内へと戻ります。ええ、何だか不思議な予感もあったので法定速度遵守です(笑)。

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