思い立ってお出かけ‥飯舘、飯坂、鳴子、肘折編

- その4 福島から鳴子、そして新庄へと飲んだくれ移動 -



いよいよ収穫間近、黄金色に染まりましたね。

なかや旅館さんの朝ごはんは7時がデフォルトらしいのでしたが、実は飯坂温泉発7:25の電車に乗りたい旨を予約時に申し上げたところ「では少し早め、6:45でいかがですか?」とご提案いただきました。おかげさまで焦らず食べられ、焦らず普通のペースで駅に向かうことができました。ありがたかったな。



というわけで飯坂温泉駅に到着。ちなみにSuicaは使えませんので紙の切符を現金購入です。面倒な一手間ではありますが、逆にこのご時世にあっては味わい深い儀式であるともいえます。拙サイトをご覧の方々は旅行好きの比率が高いのではないかと思いますが、券売機に硬貨を入れて切符を買ったのはいつ以来ですか?(特急券や指定席券とセットで買うのじゃなくてあくまで乗車券だけね)。

そうなると「改札での『入鋏』(切符切り)」も超久々に体験してみたかったところですが、さすがにそれは省力化の流れの中で「切符をお持ちの方はそのままご入場下さい」というシステムでした。ま、前日の福島駅もそうでしたから期待はしていませんでしたが。あ、ハンコは味気ないのでこの意味では入と同類とはしません。

そういえば前日の到着時に「なぜ駅のホームに自転車が?」と目撃しつつスルーしていましたが、なるほどレンタサイクルなのですね。駅のホームにというのは盗難防止を考えてのことなのでしょう。でも2台だけなの?



さすがに祝日(連休最終日)の朝7時過ぎ、早めに到着した自分の前にいたのはまだ乗務員もお客も誰もいないからっぽ電車でありました。もちろんこのあとお客さんはやってきましたが、ちょっとびっくりしたのは乗務員さんたち(飯坂線はワンマン運行ではないので運転手さん&車掌さん)が、発車時刻かなりぎりぎりになってやってきたことでした。まぁ早く来たところで準備が終わればあとはすることはないわけで、たぶんそういう乗務規範なのでしょう。

途中駅からそこそこの乗客もあり、福島駅到着前には座席の3/4は埋まっていました。これって「休日の朝8時前の運行列車」としてはそこそこ優秀な乗車率なのではありませんかね。たぶん自分以外に観光客はいなかったようですし。



福島駅からは仙台乗り換えで古川へと向かいます。もともと乗車券は「都区内発古川経由指定で新庄まで」のものを買っており経路的な問題はありません(指定無しで買うと間違いなく山形経由の発券になるでしょう)。で、古川までは自由席特急券を購入しており、仙台までの自由席車はご覧のとおりガラガラで問題なく「朝プシュ」(画像なし)。

で、仙台からは東京からやってきたはやぶさに乗ったわけですが、全車指定席なんですよねこの列車。これって立席扱いなのかなと思っていましたが、仙台までの乗車中に調べてみたら「特定扱い(空いている席に座れる)」ということで安堵しました。もっとも乗車時間は20分にも満たなかったわけでしたが。



というわけで古川駅で陸羽東線に乗り換えます。いったん改札を出てニューデイズでまたプシュ系を買い込みます(朝からすでに3本目)。というのも、鳴子温泉到着後は日本酒を大量に摂取せんとする野望があるからなのです。



乗車時間やや長めなのでロング缶。でも少し酔いの回りが早くなってきた?



田んぼだけではなく蕎麦の畑も増えてきたように感じます。



車内はがらがらに。江合川の橋を渡ればいよいよ鳴子エリア中心部へ。



というわけで鳴子温泉駅へ。自分が乗ってきた列車は鳴子温泉泊まりではなく新庄までの直通列車なのですが(本数は少ない)、このまま新庄-肘折と進んではあまりにも早すぎるし、それに「寄り道」のためにわざわざ古川経由で来たのです。というわけで当然途中下車。さすが新幹線利用、まだ10時を回ったところです。



しかぁし、この日も暑かった!あとで聞いたところによると、この前日までは少し涼しく「秋の気配」を感じたということだったようですが、この日はバリ夏!というわけで目的地までアブラレながら歩きます。



そして最初の目的地はこちらのホテル瀧嶋。実は初訪問でございます(笑)。くすり湯が万病に効くとか何とかですので(ご主人談=あとで聞きました)、血圧とγ-GTPにも効くはず効いたはずなので「ミニ湯治」であったはずです(無理筋)。

到着は10:20頃で、到着するとご主人がエントランスに椅子を出し風に吹かれて涼んでおられたところ。入浴を乞うとOKとのこと。これは先客なしだなの予想通り、日帰りの一番客でありました。混んでいる時は順番待ちすら断られることもあるとのことで、さすが三連休の最終日!(みんな早く帰りたいものね)。



というわけでくすり湯です。「肩まで浸かるのは1分以内にしておけ」とか「湯のぼせ客多数」とか、何やらおどろおどろしい話は聞いていましたが、とにかく温まる湯なのは確かなようです。となると、このクソ暑い日に熱気で暑い浴室で熱い湯にはそう長く浸かりたくもありません(笑)。「じゃあ入浴しなければいいじゃん」とのツッコミはなしね(苦笑)。



しかし貧乏性なので浸かったり休んだりでなかなか出ません(笑)。



さらに貧乏性なので男湯にもざぶり(こっちはすぐ出た)。

というわけで大汗をかきながらロビーへ上がりご主人と歓談。「この湯はね、何にでも効くんだ。どこか悪いところは?え、特にない?内臓とか?お、γ-GTP?わたしはずっとお酒を飲んでいるけれど正常値で医師がびっくりしてるよ云々‥」。

かなりお話し好きのご主人でした(押しが強いともいうのかも)。ちなみに私と入れ代わりでくすり湯に男性が1名入り、そのあと男性3人組がやってきておりましたんで、やはり絶妙のタイミングだったようです。

さてこのあとはさらに東鳴子方面へと歩いていきますが、湯上がり&ジリジリの日差しで暑いこと暑いこと。



旅館すがわらの前を通ってすぐ先の「菅原分店765」へ。ここで昼飲み&軽いランチをと企んでいたわけです。お店自体はGWに温泉師匠ほかご一行と訪問していましたし、SNSでも経営者のカンアヤさんとはつながっています。念のため事前に営業確認の電話もしておきましたので今回は万全の準備です。

実は旅行計画時にふと気づいたことが1つあったのでした。それは‥



ということでありました(ちなみに「中一日空けて計2泊」というのはありましたが@2014年末=この時です)。

そんなわけでいよいよ「その時」、えぇ、「鳴子で昼飲み」をする日がやってきましたよ。そう、こちらの菅原分店765「朝から呑める」お店なのですから!(15時閉店)。

ええっと(こっそり)。実は2014/10に阿部旅館に連泊していたことが
自前調査委委員会により判明したことをここに告白します。
もう面倒なので上の記載は変更しませんが。でもこの1回だけで、
中日は車で泥湯とかに行っていたので結局鳴子で昼から
飲むことなどあり得なかったのでご容赦あれ。







上画像のグラスには全て異なる銘柄のお酒が入っていますからね。このあとはまだ列車に乗りバスにも乗るのに大丈夫なんでしょうか?(苦笑)。ハイ、大丈夫でした。この前夜には飯坂の居酒屋「源」のマスターに「お客さん、お酒強いね」と言わしめたTakemaですし!(その負の勲章としてのγ-GTP云々)。

ちなみに数時間前まではこちらのお店にTakemaのお知り合いが2人おられたとのことで、「たぶん今はあっちのお店(食堂 千両)で飲んでるんじゃないかな?」とはカンさんの言。でもまぁ、せっかくこちらにおじゃましたところなので「また会う日まで」ということにいたしました。

というわけで〆のおにぎりも食べまして「お昼ごはん」終了です。



ここからは国道を歩き、東鳴子の温泉街を歩いて東鳴子御殿湯駅を目指します。うーん、知り合いのお2人はさすがにもうおられないだろうなと思いつつ千両前を通過しましたが、上でも書いたようにこの日の鳴子は晩夏の猛暑モードでありました。

瀧嶋で大汗をかいたあと菅原別館765で水分補給という名の大量飲酒に及び、そのうえで太陽にアブられつつ歩く‥これは身体によろしくありませんね。



というわけでなるみストアでいつもの大栗もちほかを購入(お土産用)。



そして鳴子御殿湯駅から新庄行きに乗車しました。車内は空いており、鳴子温泉駅でさらにガラガラになりました。鳴子温泉-新庄間は一部で廃止も取り沙汰される不採算路線だということですが、これでは確かに‥。



本日2回目の鳴子温泉駅です。日陰でもしっかり30度超えですね。


と、ここで「Takema、東鳴子御殿湯-鳴子温泉間を重複乗車ぢゃないか!」とアツくならないで下さいね。ちゃんと落とし前はつけましたので(笑)。というか、菅原分店765から鳴子温泉に向かうと「ずっと上り坂」であり、それを避けたかったわけなのです。

さて、先ほどのなるみストアでは水分補給のためにもう1つあるものを買い込んでおりました。それは‥





うーむ身体にむち打つ鉄旅ですねぇ(苦笑)。ちなみに車内飲みのために持参していたコップは自宅にあったコンパクトなプラ製でしたが、どうやらその昔に某国際航空会社を利用した時に持ち帰ったものだということが判明しました。10年以上前のことだと思われますが今さらながら申し訳ないことです。ただちゃんと再利用しておりますので何卒お許しを願う次第です。

ところで天音ですが、さすがに新庄到着までに飲みきることはできませんでした(笑)。で、どこで仕上げたかはのちほど。



かつて使われていた行き違いのための線路とホームはすっかり草に覆われていました。昔に比べて運行本数もずいぶん減っているんだろうなぁと思い、取り出したるは1981/3の小型時刻表。調べてみると鳴子温泉-新庄間の国鉄時代の運行本数はといえば‥



なおそのうち普通列車の数はそれぞれ7本とまったく変わっていないようです。利便性という点で良くも悪しくも変化がないというのに廃止が取り沙汰されるというのは、やはり沿線人口の減少なのでしょうかね。

ちなみに1981の時刻表を見ていたら何やら懐かしい運行形態の優等列車を見つけました。国鉄時代は併結運行を行う列車が多かったと記憶していますが(「桜島/高千穂」とか)、ここ陸羽東線にもシブいのが走っていたんですね。その名も急行「千秋1号/もがみ」。

仙台7:30発で併結のまま陸羽東線に入りそのまま新庄に出て秋田まで。秋田で分割され、千秋1号は北上して青森まで(16:06着)、一方もがみは羽越線に入り羽後本荘まで南下します(12:27着)。この2本とも、それぞれ「始発から終点まで通しで乗る」人は少なかったんじゃないかなぁ、仙台と羽後本荘って経済圏的にも全然別でしょうし。どうしてこんな列車を?というような謎運行急行は結構各地にありましたよね。ループ運行とかもあったぞ、房総の「なぎさ/みさき」とか山田・釜石線の「五葉/そとやま」とか。あ、「いぶり」もそうだった記憶が。

ハイ話がTakemaの中高生時代へとワープしちゃいましたね不悪。それはともかく、要は「ガラッガラの車内」を目にして「往時はどうだったんだろう?」と気になり、今こうして調べたというわけなのです。







そんなわけで列車は定刻に終点新庄駅到着です。この日の切符は新庄駅までのものだったのですが、おっと自分にはきちんと申告すべき事案があります。そう、「鳴子御殿湯-鳴子温泉」区間を重複乗車しましたから、ちゃんと料金を支払わねばの儀であります。

駅員さんにその旨を申し上げると、なぜか「え?」と意外な顔をなさったような気がしましたが気のせいでしょう。すぐに券売機の方に案内されましたが(右上画像)、そもそも新庄駅から離れた区間ゆえ券売機ではうまくいかなかったようで、結局は改札窓口にてお支払いしました。150円也。

さてこの日の宿泊は肘折温泉なのですが、列車到着は14:12、駅前発肘折温泉行きの村営バスは15:45発なので1.5hほど時間があります。この1.5hというのがある意味曲者で、たとえば2.5-3hくらいあるというのなら新庄の街を観光しようという気にもなるのですが、余裕時間が正味1hほどとなるとねぇ。そんなわけで「駅前に何か(時間をつぶせるところが)ないかなぁ」と思って歩いていくと‥





ちなみにこの日はお休みでした。大安吉日敬老の日なのに?と思いきや、周辺のお店も軒並み休業日のようで(居酒屋は時間的にしゃーない)、おいおいどこにも時間をつぶせるお店や場所がない?と思いきや‥





入ってみると、比較的小さなお店で空席はカウンターしかありませんでした。というわけでここで久々の水分(非アルコール)を補給!注文したのはコーヒーフロートでしたが、席に付いた直後に供されたお冷やグラスの水がかなり減っているところに「Takemaの本能が何を求めていたか」がわかります(笑)。

このページをタイプしている段階であらためてこちらのお店について調べてみたところ、ランチなどはかなりC/Pが高そうです。またこれはまさに目撃しましたが、「パフェはどでかい」ようです。自分はチャレンジしませんでしたが、興味ある方は是非!



さて再び新庄駅前に戻ってきました。バス停の看板を見ると「民営から公営へ」という地域の現実がよくわかります。自分としては「へぇ、羽根沢温泉へも新庄からバスが出ているんだ」ということへの驚きが大きかったですが(未来への野望)。



で、このバス待合所にて天音を一気に飲み干しました。この日はよく飲んだなぁというわけで、このあとは村営バスにて肘折温泉へと向かいます。でもまだちょっと飲むんだけれどね(大苦笑)。

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