- その7 平泉温泉から南三陸経由で帰着 -



この日のお宿は駒の湯からたった40分の奥州平泉温泉!

(2025年3月24日-28日 その7)

というわけで奥州平泉温泉「しづか亭」にやってきました。平泉界隈には温泉施設がほぼなかったのですが(最近オープンした施設についてはよく知りません)、以前こちらがかけ流し湯で営業していることを知ってから「いつかは」と思っていました。今回満を持しての訪問宿泊です。

チェックイン時にやさしそうなご主人から「今日清掃&湯の入れ替えをしたので、今ならまさに一番湯ですよ」と嬉しいお話を伺いましたが、先着の方がいて二番湯だったかな(苦笑)。しかも「女性は2ヶ所の浴室があります」とのことでおしんこどんニンマリ。まぁお風呂関係は少し後にしてまずは館内を少し拝見しましょう。



なかなか洒落た造りの内部で、二階建てですがエレベーターもあり、脊柱管狭窄により歩行に支障がある(歩けるが一歩ごとに痛い、特に朝食後に飲んだ薬が効いてくる前の午前中は!)Takemaゆえありがたく利用させていただきました。なお関係ないですが、脊柱管狭窄は「湯治では回復しない」という経験知を有しております。寒かろうが暑かろうが気圧が高かろうが低かろうが毎日痛いのよ(痛笑)。

各部屋にはさすが平泉ということで歴史由来の名が付けられており、われわれの部屋は漂泊の詩人「西行」でした。われわれも漂泊とまではいえませんがあちこちにお出かけしていますし、Takemaの頭頂部は徐々に法師然としてきつつもあるので(何のこっちゃ)今夜一晩よろしくお願いいたします。

で、部屋は普通の八畳間+広縁付きなのですが‥





これは何だか嬉しい!マッサージチェア付きの部屋に宿泊といえば思い出すのが秋田県の安楽温泉ですが(この時です)、あの部屋はそもそも2室しかない風呂付きの特別室でした。

今回は特別室リクエストどころか丸特 部屋お任せプランでした。というわけであらためて公式サイトで確認してみると「標準的な室内設備」のところにちゃんと「マッサージチェア」と記されていました。各部屋にあるってことか!(すごい)。

さてそれでは一番湯ならぬ二番湯に行ってみましょう。



言わずと知れたお風呂へのエントランスです。



おっとその前に。女湯入口のそのまた奥に、もう1つ暖簾が掛かった部屋?がありますね。何とここが「喫煙所」。右上画像のように広々としていて寛げます。もちろんファンが作動していますが、半開放式なので何だか気を遣います。自分としては「ニオイは存外漏れ出さないものだな」という印象でしたが、それこそ非喫煙者にとっては「喫煙者は鼻がバカ」ということでしょうからあてにはならないかも。いっそのこと「全暖簾(足元近くまでのさらに長い暖簾)」にしてみるのもいいかもしれません。ニオイの漏れ云々よりもイメージとして。

さて、そしてお風呂ですよお風呂!





「平泉には温泉がない」と思い込んでいたTakemaが、少し離れたこの場所にこちらのかけ流し湯があることを知ったのは5年くらい前。それ以来ずっと来たかった湯宿なのであります。

泉質は「ナトリウム-炭酸水素塩 塩化物泉」でpHは7.8と弱アルカリ、成分総計は1.012g/kgというわけで決して「濃い温泉」ではありませんが、その割には浴槽内及び床が黒く染まっていますから、温泉というのはわからないものです。基本的に透明湯で湯ざわりもツル感程度。でもご覧のようにザコザコと湯が投入されており、湯に浸かる気分はサイコーです。あ、源泉温度は33.5度ということで加温はされています。



浴槽は10人でも余裕の大きなもので、だから高めの湯口から湯を落として対流を促しているのでしょう。でもさすがかけ流しで、この日浴槽掃除をしたばかりだというのに、浴槽角の対流しにくいあたりには黄色味を帯びた湯花が舞っていました(ええっと正しくは「手で対流させて舞わせた」ですが(苦笑))。



続いて露天風呂へ。宿の直近に他の家や施設はないのですが、まぁ念のためということかしっかり囲われており展望はありません。露天ということもありこちらはややぬるめ。やっぱり内湯のほうが居心地がよかったかなと。



というわけで痛み十三系!のTakemaはエレベーターで楽々と2階へ。ちなみにこのエレベーターは「家庭用」ということらしく過度の使用には対応していないようです(いや自分もそんなに過度には‥)。で、稼働中の動作音が何となく旧東側世界製エレベーターの機械的な音をホーフツとさせるような感じで(カムチャッカやキューバで利用)何だか好きでした。あ、もちろん発進時や停止時の滑らかさはさすが日本製でしたが(あっちのは「ドンと動きだしドンと止まる」でしたから)。

さておしんこどんは2つの浴室を成敗し、もう1つの浴室画像を撮ってきてくれました。なるほどバリアフリー対応なのですね。そして翌朝、こちらのお宿の「もう一面のあり方」を目にすることになったのでした(後述)。

しかしタイムライン上にいるわれわれはまず寛ぎます。





なおこの時は気づかなかったのですが、このマシンにはちゃんと膝下-足先までのマッサージ機能も備わっていました。ふくらはぎ部分の白いカバーを開ければよかったのですが、両上画像は「それも知らぬままご満悦」のわれわれが写っております(笑)。さてそんなわけで夕ごはんタイムとなりました。








上に書いたように「丸得プラン」での予約なので特別料理があるわけでもありませんが、〆にお蕎麦が出てくるところが嬉しいところです。というか、こちらのお宿はお蕎麦が売りでして、公式サイトには「奥州平泉温泉 そば庵 しづか亭」という記載があるくらいです。

われわれのお出かけではお昼ごはんに「蕎麦 or 海鮮系」が登場する比率が相当高いといわれますがその通りで、いっぽうでラーメンが登場することは滅多にないのです(今回は登場しましたが)。でも今回のお出かけではここまで蕎麦を食する機会がなかったわけで、ここでようやく食べられましたよ美味しかった!

というわけで、このあとはお風呂にも何度か浸かった上で就寝サンダーライガーとなりました。そしてよき目覚めの翌朝には‥









というのも、こちらのお宿では広い敷地内に菜園を持っており、地産地消(というか目の前の畑から直接)の野菜を提供しているそうなのです。さすがにこの時期(3月下旬)には収穫物はないようでしたが、それでも「とにかく野菜!」のコンセプトはこの朝ごはんメニューからもわかった気がします。ただ、事前予約コーヒーはできれば無料にしてほしいかな(300円)。



もうひとっ風呂は理の当然でしょ。今回最後の温泉だし。



チェックアウトの手続きを済ませたあと真向かいにある菜園を見学しましたが、さすがにこの時期ゆえ何もないですね(笑)。ただ、画像に写り込んではいませんが多くの方々が軽トラ等でやってきて農作業の真っ最中でしたから、それこそひと月も経てば緑一色の畑になるんじゃないでしょうか。

さて見学後そろそろ出発というわけでで車に戻ると、従業員さんが玄関前に出てきていました。最初は「いやぁわれわれのためだけに申し訳ないなぁ」と思いつつ「何だか昔の団体さん御用達系大規模ホテルの見送りみたい」とも思ったりしたのですが(ただし従業員さんは数名でした)、これが大いなる勘違いであることは車を発進させた直後にわかりました。というのも‥



なるほど、女湯の第二浴場?はバリアフリーだったようですし、このお宿には日中に地元デイケアの入浴施設としての利用も組み込まれていたのかと理解した次第です。ついでに言えば、真向かいの菜園も歩ける方へのリハビリに活用させているのかも?(これは勝手な想像ですが、休憩所もあったしなぁ)。

さて話は変わりますがいよいよ本日は千葉まで帰るのです。でもちょっと寄り道しますよ(定番)。

そろそろガソリン給油といきたいところなのですが、当然ながらどこも高いのですよね。ということでどうしようかなと思って進んでいくと、独立系のGSハケーン!





ちなみに少し先の大手GSでは185円/Lでしたのでかなーりお安かった!独立系GSのようだったのでいわゆる「業転玉」でしょうが、ここは日本なので質の問題は気にする必要もないはず、うんよしよしということで一路北上川沿いを進みます。



平日なので車も少なく快調に進んでいきます。





入店後奥さまに伺ったところ、「愛人とハワイ旅行にいっているんですよ!」とストレートフラッシュなお返事が(大笑)。もちろんそれは冗談で、詳細は書きませんが諸般の事情で一時的にお店に出ていないということのようです。

そんなわけでこの時は海鮮お刺身系は提供をすべてストップしているとのこと。この貼り紙を見て帰っていくお客さんもそこそこいたようですが、ご主人が復帰するまでは仕方ないですね。自分もこちらのお店では往年の「松食うどん」(震災前からの地元の皆さん向けメニュー。このページです)をオーダーしたりしてきましたし特に問題はありません。そんなわけで‥





どちらも美味しくいただきました。平日ということもありギリ満席にはならず、奥さまと話す時間もそこそこありまして何よりです。あ、金華さばの定食はご飯をぐっと減らしてもらっていますので念のため(笑)。

そしてお店を出るときには‥





ありがたいことです。2014夏に初めて(仮設商店街の店舗に)おじゃましてから、考えてみればもう11年目なのですね。仮設時代から何度か訪問していたときに「あれ、千葉の方だよね、今回は奥さんは?駄目だよ奥さんを大切にしないと!」とイジられたことを思い出します(笑)。でも覚えていただけたことが嬉しかったっけ。

駒の湯の湯守ご夫妻もそうですが、やはり通い続けるって大切だなぁと思います。あ、旧ラルゴの(旧御園ホテルの)あの方との関係もそうですね。ただ自分も含めて全員必ず着実にお年を召しつつあるわけで、何だか複雑な気持ちにもなります。ま、自分も全く同じくなのですが(苦笑)。



このあとはさんさん商店街に移動して、このお出かけの少し前にサンドウィッチマンがTVで「絶品!」と紹介したことで一気に人気を博した「お山のマドレーヌ」を買いに行きました。平日ということで列は店内を出るか出ないかでしたが、この時期休日は長蛇の列になっていたのだとか。



食べる前に「FLOR」さんでジェラートを買い込んで一緒に食べることに。このお店、現施設のオープン時にはなかったような気がします。この日は風も強めだったので屋内で食べることにしました。空いていてよかったです。



というわけでモアイとタコのミニチュア像(タコはミニではなく大きいかも)の近くの席でいただきました。それにしても南三陸といい女川といい、震災前にはなかった商業(観光)集積施設により栄えるようになりましたね。もちろん被災がなかったに越したことはないのですが、被災を越えて賑わいの場が創出されたというのは大切なことだと思います。

このあとは一気に千葉の自宅へと戻ります。途中1回だけ休憩した四倉PAでは‥





2025春は関東でも桜(ソメイヨシノ)の開花が(ここ数年に比べて)遅めで、かつ花期が長くて楽しめましたっけ。やっぱり4月上旬に桜は満開でいてほしいものです。

というわけで千葉に帰着。今回の走行距離は1258.1kmでした。実はこのすぐあとにおしんこどん実家にも行ったので、それと合わせると走行距離は2500kmを超えておりまして、いよいよ現フォレスターの走行距離も110,000kmを越えました。でもまだ頑張ってもらいますよということで、このお出かけ記も終了です。

レポは作りませんが以下に2025GW前までのツイッターXのツイートを載せておきます。



















ざっとまぁこんな感じでした。このあとは2025GW編、そしてTakemaオフ2025ラストキャンプへと続く予定です。ではでは。

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