- その13 千走川温泉&モッタ海岸温泉をタンノー。 -



(2018年7-8月 その13)

日本海沿いのR229へのT字路までやってきました。ここまで来ればあと30分もかからずにモッタ海岸温泉まで到着できるはずですが、その前にもう一湯(笑)。実はこの界隈で入りそびれていた温泉宿があるのですよ。それは「千走川(ちはせがわ)温泉」。

この界隈の温泉に詳しい方であればご存じかと思いますが、この界隈ははかの某奥山の湯たる「金花湯」へのエントランスエリアでありまして、自分も行きたいなーと思いつつ、その湯にはまだ行かれていないのであります。でも、その手前の温泉宿などには一通り入っておいた中で、この千走川温泉だけは「本日(前日のこと?)は早めに終わります」の掲示の前に未湯だったのでありました(その時のページはこちら。ちなみに訪問したのは午前中でした)。金花湯は今回も無理ですがこの宿湯だけはというわけでレッツらGO!




(何言ってるのかわからない人はいつものスルーでお願いします)

駐車場の車の止め方と台数からして「これは先客さんもいないに違いない」(宿の方針にもよりますが、「控えめな位置に数台のみ」というのは宿関係者の車しか駐まっていないことを意味することが多いです。ただし「おおらかなお宿」の場合は特等席に宿車が鎮座している場合もあり)と判断、よーしこれはコレハ!そんなわけで入浴をお願いし、お風呂に進みます。



浴室入り口を入ると「Onsen」の文字が。もしかしてここにもインバウンド効果で外国人旅行者が?とも思いましたが、その下の「男湯」「女湯」には英語表記すらなく(こっちの方が重要な表記だと思いますが)「赤字と黒字で判別してね」という感じなのでまぁそういうことかなと(何?)。で、浴室へ。





いざ入浴してみるとキシ感がはっきり感じられました。お湯自体は微妙に温度が低い(39.2度)ため加温して供給しているようですが、この時期(7月下旬&暑かった)などは源泉をそのまま投入でもいいんじゃないですかね。もちろんため湯方式ではなくかけ流しです(ぜいたく!)



成分が洗い場側で固着しています。気化しちゃうとはいえ炭酸成分もあるとのこと。やっぱりね。



ええっと露天風呂もありました。ただ、アブがうっとうしくて、ちょこっと入っただけで内風呂に戻りました。いよいよやってきたかぁアブとの戦いシーズンが♪(もっともこの旅行中、アブをうっとおしく感じたのは正直こことモッタ海岸温泉だけだったような気がします)。

そこそこ浸かったあと脱衣場で服を着ていたら、どうやら宿常連?の方々が大人数(10人以上)で到着なさった様子。自分が脱衣場を出るときにそのご一行先発隊たるお方がさっそく入れ違いでやってきました。いやぁアブナカッタというかいいタイミングでした。

それではわれわれも今宵の宿に向かいましょう。



それにしてもこの日本海沿いのR229は基本的にさびしい道路です。住宅が少ないだけでなくその住宅がすでに廃墟化していたりしていて、何だか思うところが多いわけですが、「地方創生」って声高に叫ぶ方々は今この村にどんな雇用の場を創り出せるというのでしょうかね?(かつてはその打ち出の小槌として「原発」があったわけですが)。



さてモッタ海岸温泉旅館到着です。ここには2007年に初めて泊まり、先代のご主人から「ここに入植して開拓をした頃のお話」などを伺ったんです。右上画像に見えている石垣はその方が自ら積んだものなのだとか。で、ある程度生活できるようになってから家族を呼び寄せた‥そんな話だったような気がします(詳しくはこちら)。

ただそれから10年以上が経ち、もしかしたらとは思っていましたが、今回伺ってみるとやはり先代のご主人はすでに(2年前に)お亡くなりになったとのこと。残念ですが、月日が過ぎるというのはそういうことなのでしょう。当時先代ご主人と一緒に撮った写真をプリントしてきたのでお渡ししました。



この日も気温は高く、エアコンなしなので各室内は結構熱かったですが、有り難いことに西日の入らない東側の部屋をあてがっていただき、山から下りてくる涼しい空気を取り入れられたので、たぶん宿の中で一番涼しい部屋だっただろうと思います。もちろん部屋のドアは開放ね(笑)。

お風呂は混んでいる感じだったので、さっき千走川温泉に入ってきたばかりということもありしばし部屋でまったり。あ、自販機がなかったので車で買いに行ったらとてつもなく遠かったのはここだけのナイショです(お宿で対面販売で販売してました。各種あり)。

というわけで夕ごっはんー!








よしよし、ようやく海幸てんこ盛りにありつけました!‥といえばいいのか、実は事前の予想通りTakemaには量が多くて苦しみました(笑)。ウニは見た目以上に量が多くてもちろんウニ丼にして楽しんだりしたのですが、上画像以外にもどんどん出てきたんですよ。で、お腹かなり満足というところで「最後に麺!」でしたからね。

「出されたものは全部食べる」「残すのは現世の罪障」というスタンスの自分にとってはなかなかのハードルの高さでありました。ただおしんこどんいわく「ここ、前もかなりの量だったよね」。すっかり忘れてました。

ちなみにこの日のお客さんはわれわれ以外に中国系の家族連れ(落ち着いた感じの方々)と工事関係と思われる方々*2組でした。この界隈、北海道でも結構マイナーなエリアだとは思うんですが、よくここを見つけてきたなぁ中国系のご家族!(どこから来たのか聞けばよかった)。



あ、「電線が実に邪魔」ではありますが、夕食会場の窓からは日本海に沈む夕陽が眺められます。なかなかいい感じですがやっぱり電線が邪魔!(しょうがないって)。



飲み物をお酒に切り替えて夕陽にカンパイ!じゃあねー、今日も暑かったよぉー!(苦笑)。

このあとはしばし休息のあともちろんお風呂にも入りましたが、やっぱり夜の湯画像はイマイチなので翌朝に勝負を賭けました(日帰り入浴も21:00までだしそこそこ地元の人がやって来ている様子でした)。で、しっかり早起きしていざ湯を目指します。夜のうちに清掃が行われているようですから何とか一番湯を!







源泉は最初の湯枡で滞留後浴槽へと注がれますが、その時の温度はこんな感じでかなり熱いです。というかこちらの内風呂は結構熱めのセッティングでした(外気温も高かったし)。浴室内も湿度高めで上画像も曇るレンズとの戦いではありました。でもここの湯はそれが大切!



ラジウムを含むということは放射能泉というわけですが(公式に発表されている泉質はナトリウム-塩化物泉 中性等張性高温泉)、その含有量はあの二股ラジウム温泉を遙かに凌駕するようなのです。ラジウムは大気に触れるとラドン(気体)に変質し、そのラドンを吸入することによってイオン化作用による代謝や老廃物の排出が促進され、自律神経の調整等に効果があるとのこと。



源泉部での線量値は秋田の玉川温泉に匹敵する300n(ナノ)Sv/hもあったのだとか。表によると二股ラジウムは100nSv/hくらいですからね。ちなみに奥尻島の旧幌内温泉、あそこも200nSv/hもあったんだ‥(幌内温泉跡地訪問のページはこちら)。



しかしなぜかラドンが拡散してしまう露天風呂にやって来ました。なぜかというと内風呂はそこそこ熱いので(右上画像マウスオン)。湯温45.0度はじっくりのんびりと湯浴みするには熱すぎです。露天湯はちょうどいいですんで。でも、内風呂では湯縁に腰掛けながら、漂っているはずのラドンをたっぷり吸入しましたよ。



しかしすでにこの時間からすでに暑いぞ北海道!(関東に比べればはるかにましですが)。このあと朝ごはんをいただいて、うざったいアブ軍団と格闘しながら荷物を積み込めば出発の準備OKです。この日もいい天気、さて今日は一気に南下しますよ。

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