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- 2020夏 北海道(4) 然別湖をしみじみ周遊、その後三国峠まで -



まさかベタベタの「観光」船に乗るとは。でもガラガラでした。



(2020年8月16日-23日 その4)

かんの温泉からは然別湖経由でまずは糠平を目指します。然別峡の野湯群にはなぜか惹かれていませんでしたが(ほぼ間違いなく最初の温泉エントリー断念に伴うふてくされが原因かと)、それらの野湯群も今やキャンプ場近隣にある鹿の湯界隈以外は到達困難になりつつあるというようでもあり、(そうなると)今後行ってみたいようにも思えてくるのが天の邪鬼Takemaではありますが。でも優先順位としてはあっちが先かなぁ(秘密)。

ところでそれと多少絡む話でもありますが、この界隈(大雪山系十勝側)の林道群は主要ルートを除きもうズタズタの通行不能になっちゃってます。温泉絡みでいえば岩間温泉への林道も水害後手が入っていないようですし、ここかんの温泉から山田温泉に抜けるルートも通行止め(ついでにいえば山田温泉ももう休業して長いなー。「町営にして復活」という話はどこかに吹っ飛んでしまったようです)。

2003年秋には、オソウシ温泉から北瓜幕に抜ける林道を「レンタカーで」通り抜けたこともあるTakemaですが(30km弱のダートだったという記録あり。このページです)、もう無理だろうなぁ。そもそも道東スーパー林道だって通れなくなってもう幾星霜、とにかく「お金(予算)が付かない」というのが現実のようです。その意味で「選択と集中」というのはくそくらえ発想だと自分は思っています。そのおかげで蔑ろにされている基礎研究、その弊害がどれだけじわじわと日本の首を絞めていることか。緊縮とはタコが自分の足を食っているようなモノです。政府や企業はもっともっと攻めなければなぁと思います。

はい閑話休題で話を戻しまして、かんの温泉から再び道道に戻りぐんぐんと山を登り、扇ヶ原展望台で十勝平原をちょこっと眺めた上で然別湖へ。



ここの「然別湖コタン」(冬のみオープンする氷上の温泉)にはいつか来てみたいと思っているのですが、なかなかその時期には休めないんですよね。湖畔には大規模系ホテルが2つあり、言い換えれば「大規模施設しかない」ということでかれこれ20年以上ずっと「通過」ばかりの地でありました。

でもホテル福原が撤収してからは「やば、温泉施設自体が本当になくなっちゃうかも」とビビり、とりあえず2019/10に風水さんに日帰り入浴をお願いしたのでありました(その時のページはこちら)。今回はその焦りはありませんが、「そういえば遊覧船にも乗ったことがないよな」というわけで今回エントリーしたわけです。宮古の浄土ヶ浜遊覧船も運航終了が確定しましたし(2021年1月11日最終運航予定)、温泉もそうですがいろんなものは「いつまであるわけでもない」のですから、あるうちにバンバンしておかなければ。



さて、10:00発の便に間に合いました。この便のお客はわれわれ2人+3人グループの家族連れ=5人だけでしたが、このご時世から考えると仕方ないのかなぁ(お盆明けの平日でしたし団体旅行は皆無だし)。

で、ここでスタッフというか船頭さん(こっちのほうが表現的に正しいかと)が湖にエサの散布開始!ええっと、いいのかなぁという正論はともかくとして、船頭さんのお言葉が印象的でした。



へぇー、そうなんだぁ。なお正しくはオショロコマ亜種のミヤベイワナだということです。川に生息するオショロコマが湖に棲むことになり、その結果餌や生態も変わり、一般のオショロコマとは体の造りにも違いがあるのだとか。

ところで「一般の」オショロコマは道東地域の沢にはたくさん生息しております。道民や釣り師の皆さんにはあまり好まれないようですが(川魚といったらヤマメ1択=味一番、らしい)、エセ釣り師たる自分はそんなことも気にせずかつて知床界隈で釣り、焚き火で塩焼きにして食べたことがあります。その時の画像がこれです。わか(若)っ!



90年代半ば、ウトロのキャンプ場で直火にてオショロ塩焼きしつつ酒を飲むの図(笑)。
しかもバイクツーリング中なのに一升瓶!とは(連泊だったのです)。


上記画像は1990年代半ばの画像ではありますが、その後もわれながらアホでしたなぁ、2000年を少し回ったあたりでは「フェリー宴会要員募集」などをネットで公開募集し(まだネット黎明期+αの頃ですよ)、しかもそのお誘いに乗って下さった方々と実際に乗船直後から宴会、また当時の近海郵船釧路便にあったカラオケ室でもワイワイ、よって翌朝は二日酔いからのスタート(ダメよ)だったんだっけ。

当時に比べて行動はすっかり落ち着きましたが(お酒もスピードもダート突入の気合いも)、考えてみればもうほぼ30年近く北海道におじゃましているんだなぁとしみじみ。なおネットにアップしていない90年代のバイクツーリングでは、今とは全然違ったキャンプ事情もありましたっけ。セイコマもまだ出店数が少なく、仕方なくキャンプ自炊用に野菜や肉を買おうとAコープに行くも、いかんせん地元民御用達のスーパーゆえたとえばタマネギは最小「5-6個単位(1ネット)」とかでしか販売されておらず、「よし、これからの数日間でこのタマネギ軍団を食い尽くさねば!」意味なき使命感に燃えたことなども思い出します(笑)。



さて話を戻して、然別湖観光船に乗り込み出発です。上にも書いたように乗客は5人しかいないので自由に船内を移動できます。それにしても左上画像の左側に見えている旧ホテル福原、どこかが買い取って維持してくれないかなぁ(まだ外見上の傷みは少ない感じ)。右側のホテル風水さんも余裕の経営ではなさそうですが(というかコロナ禍の中どこも大変なはず。この観光船も旅客定員60名で乗客5人では‥)。



最初は後部のデッキにいましたが途中から室内に移動。使い放題です。



観光船は湖を「なめるように」巡っていきます。紅葉の時期はきれいなんだろうなぁ。



フードをかぶったおしんこどんがねずみ男チックだったので撮ってみました(笑)。





しかし船着き場もないし小型ボート以外では上陸不能と思われます。というか、そもそも年1度の例大祭以外には上陸も許されていないのだそうな(冬期凍結時にツアーで歩いて訪問した記録はいくつか散見。ただしその場合も事前に許可を得ることが必要)。ま、われわれはこうして湖上から拝見するだけで十分です。

というわけで1時間弱の湖上遊覧も終了です。気持ちはいいんですけれどね、「昭和の観光船」という感じではありました。うーん、これってできれば何かプラスαを組み入れられないものかなぁ。反対側の岸辺(歩いては行かれない場所)に上陸できるとか、「釣りタイム」とか(これは無理筋か)、そんな贅沢はなくとも「湖上で船を止めて(もちろんエンジンも)静かに湖上の佇まいを楽しむタイムを設ける」だってありだと思うのですけれどね(リクエストに応じるという方法も)。

また観光船そのものではないのですが、観光船利用者にはホテル風水の日帰り入浴料割引(逆もあり)というタイアップだって大いに考えられます(これは双方の関係性次第ではすぐにできそう)。あと、このあと画像で出てきますが、湖に面したデッキももっと活用できそうな気がします(今はただデッキがあるだけ)。

現在も道道の山側にインフォメーションセンター&軽食処はありますが、デッキの脇とか手前とかにコンテナハウスを置いて、シーズン中はそこでソフトクリームとか軽食を販売できるようにすれば(デッキには仮設の屋根設置)、結構な人気スポットになるんじゃないかと思うんですけれどね。今の状態はもったいなさ過ぎます。



さて船から上がったあとは、船着き場のすぐ脇にある然別湖温泉の無料足湯へ。結構熱めのささ濁り湯で、あまり足湯には興味のない自分も久々に足を浸けてみました。なぜか手前の湯の投入口より奥の方が熱め。足湯内に別の湯口があるのかな。



軽食カフェでソフトクリームを買い2人でわしわし食べましたが、気温の高さもあり溶けるのが早い!湖に張り出したデッキ(上で述べていたのはこれです)は見た感じいい感じの雰囲気なのですが、この日は日よけが欲しいお天気&気温でどなたもおらずでした(ね、もったいないでしょ)。そもそも日陰(&雨除け)スペースすらないのです。

ここからは糠平温泉へと進みます。この界隈にはほとんどランチを撮れる場所がなく(数少ない例外は三股山荘ですが、残念ながらこの日は定休日)、だとすれば糠平しかないというわけです(ま、ここ糠平湖畔や三国峠にカフェもありますが軽食のみ)。で、糠平のお店へ。



うーん、あくまで個人的見解ですが、選択肢がハンバーグ系とカレー系のメニューだけで、できればもう1種選択肢がほしかった気がしました。やっぱりお肉(ステーキ系)かなぁ、同じ十勝エリアのの清水町がご当地グルメで出している牛玉丼のようなサイコロ系もいいなと個人的には思います。なおネガティブ系のコメントなのでお店の名前は出しません。

ところでこの糠平集落内には以前にもラーメン屋さんがあったりしましたがいつの間にかなくなりました。立地的に営業が厳しいのか、はたまた別の理由なのか。通年営業前提ではなく「夏を中心としたシーズンのみでもいいからランチや夕食が食べられる営業スペース」を観光協会などでセッティングできないものですかね。

観光客のみのターゲットではなくトラックドライバーや工事関係者のためにも広い駐車場を‥あ、ひがし大雪自然館があるじゃないですか。あそこを大型トラックも入れる道の駅化すればいいのか(出入口が坂道なのはトラックドライバー各氏にとってはいやでしょうが。自然館の向かい、その昔GSがあったあたりに3-4台分のスペースなら確保できそうな気もします)。

と、ここまで書いてきたところで念のためエリア情報を再チェックしてみたら、糠平エリアではペンションなどでランチ営業をしているところもあるんですね。ちょっと検索してみたらそこそこよさそうなところも(&外れっぽいところも)あるようでした。ハイ、これまた事前の下調べ不足が露呈したというわけです(苦笑)。



ちょっと所用(振り込み)の関係で郵便局へ立ち寄り。手湯は手加減なしのアツアツでした(笑)。

さてこのあとはかつてなら幌加温泉に立ち寄っていたところですが、ホロカ温泉旅館がなくなって久しく、孤軍奮闘の鹿の谷旅館には昨年秋に宿泊していますので今回はあえて通過(その時のページはこちら)。そして岩間温泉への道は道路崩落ゆえ通行止めになっていることもあり(ここだけは修復して欲しいなぁ)、そのまま三国峠のパーキングへ。

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お盆も終わりましたがライダーはそこそこ見かけました。自分も例年ならそろそろフェリーに乗る時期でしたが。




もっともこの時間あたりから雲がどんどん出てきたんですけれどね。国道以外の人工造形物が視界の中にまったく見えないというランドスケープはそうそうありません。さてこのあとはダート路10km*2+13km*2=46kmの林道2本それぞれ往復のダート走行に入りますよ(笑)。

最後に、三国峠前後の走行風景をば。全然大したものではありませんのでお暇な人だけどうぞ。




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