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- その2 MAXたにがわ&超快速で十日町へ。温泉&へぎ蕎麦! -



もう乗れないと思っていた二階建て新幹線のMAX編成、お別れは「G」!

(2020年11月20日~23日 その2)

さて出発です。JR東海の予約済み切符を購入する関係でいったん東京駅八重洲口の改札を出ねばならん、というわけで早めに自宅を出たわけですが、結局時間をもてあまし待合室(結構「密」)で時間をつぶすこととなりました。



今回利用した「MAX」E4系2層車両は2021年3月末までに全車の運用終了、廃車となる予定でした。もともと鉄道利用の旅行が少ない自分は2018年に「これが最後かな」と思いつつ尾瀬からの帰りにお別れのつもりで利用したわけです(その時のページはこちら)。

しかし2019年、まさかまさかの台風被害による北陸新幹線車両基地への浸水&複数編成の廃車措置により、MAX E4系は「もう少し長生きせい、というか老体にむち打ってがんばれい」ということになったようです。

今回はJR東のえきねっとで「お先にトクだ値」割引きっぷを購入しておりまして、運賃+指定席特急券で東京-越後湯沢まで乗車してたったの4270円/人!(正規料金は6790円)。しかしコロナ禍でJR東日本も赤字で大変だろうし、もともと割引がなくてもお出かけするつもりだったわけで、



いや、グリーン席利用でも普通席より約1000円高いだけの5290円で、これまた正規料金より全然安いんですけれどね。

そんなわけでお弁当を買い込み(ちなみに厚岸のかきめし弁当を買う気満々だったのですが、残念ながらこの日は入荷なしだったようではらこ飯に変更)、いざエグゼクティブ御用達の2Fグリーン車へ!




(2Fなのであたりまえです)



慣れない贅沢に身も心もうわついております(苦笑)。そんなわけで朝8時からビールで乾杯!そうそう鉄旅だとこれができちゃうわけですよ!(まぁ車の時は特に飲みたいとも思いませんが=アル中ではない)。

今回は越後湯沢止まりの各駅停車「たにがわ」利用なので車内はガラガラです(さすがに貸し切りモードではありませんでしたが)。それでは朝ごはんのお弁当をぱくつきましょう。



ちなみにおしんこどん購入のステーキ弁当はイマイチだったようです。




(この日は平日の金曜日でした)

しかしやっぱり20世紀末から投入された車両だけに古さは否めません。グリーン車座席でも可動式のフットレストはないですし、電源云々はいうまでもなく望めません(「新幹線なら充電も出来るだろうし」と油断してモバイルバッテリーを持参しなかったおしんこどんは、この旅行中バッテリー切れ回避のため格闘することとなりました。Takemaは持参したのですが、彼女が有しているのは10000mAhオーバーの容量だったのに対して自分のはその半分以下の容量、SANYO製の「時代を感じる」やつだったのでねぇ)。



何たって「テレカ公衆電話」が現役バリバリなところに「時代」を感じます。

右上画像のようにワンカップに移行して「飲み」を進めますが、いかに各駅停車のたにがわとはいえ、たった1時間半で終点越後湯沢に到着してしまいます。というわけで‥





さてこの日のお泊まりは松之山温泉なので、ここからはまったく急ぐ必要もありません(というか早すぎる@まだ9:30過ぎ)。というわけで十日町でいろいろ寄り道をというわけです。まずはほくほく線に乗り換え。一度は乗ってみたかったのが‥





wikiによれば、「越後湯沢 - 直江津間84.2 kmを最速57分で走破し、この区間での評定速度は88.6 km/hに達する」とあり、とてつもない高速普通電車です。下りは1日2本(上りは1日1本)ですが、この9:56発直江津行きは途中十日町駅にしか停車しないという韋駄天ぶりであり、実にスバラシイのであります。そして「1両単機での運行」というのもすごいことです(複数両編成の時もあります)。

運営会社である北越急行には北陸新幹線が開通する前は、富山や金沢と首都圏を結ぶ大動脈として越後湯沢までJR特急「はくたか」が乗り入れており、その時の収入を内部留保として大量に蓄えたそうです(130億円以上とか)。現在はそれを取り崩している状況でしょうが、3セクの他社さんなどからしたら「実に恵まれた状況」といえるでしょう。



スノーラビット=雪兎ですか。しかし名前とは裏腹に「夏毛」ですねぇ。

このあと発車までの僅かな時間を利用して喫煙所訪問(JR線ホームの端っこだったので遠かった)&手湯行動を完遂したTakemaでありました(右上画像マウスオーバーで手湯場画像に変わります)。



乗車率は25%といったところでしょうか(左上画像は人が写らないように撮ったので少なく見えますが)。運転室内にはなぜかカメラを構えた社員の方がおられて要所要所で写真を撮影していましたが、その「要所」の根拠がまったくよくわかりません。右上画像のような地点の撮影であれば何となくわからないでもないですが、何もないように見える場所でも撮っていましたし。謎です。

JR六日町駅を通過するといよいよほくほく線へ。うわわ、ここまでのJR区間とは比べものにならないモーター音を響かせながら加速していきます。速度リミットは110km/hということですが、そもそも高速運転を前提に建設整備された路線ですから「減速」がないのです。こりゃすごいわぁ。「110km/hで走れるところがある」ではなく「基本巡航速度が110km/h」ですからね。そもそもかつてのJR特急「はくたか」は160km/hで走っていた路線です。

しかも豪雪地帯の路線ですがその対策もしっかりできていて(路線建設時点からさまざまな検討がなされ対策がされていたはず)、うーん、これは古くからある雪国のローカル線とは一線を画しているようですね(これに近い路線といえば秋田内陸縦貫鉄道ですが、あそこは旧国鉄時代の開通区間が脆いようです)。



そんなわけで十日町到着は定刻の10:20。ええっと、越後湯沢から24分しかかかっていないんですが(唖然)。バイクや車で峠越えをするとかなりしんどかった思い出がチラリ。さすがだほくほく線!

十日町駅では翌日から使うJR線の切符(十日町-長野-名古屋-市川(千葉))を購入するつもりでしたが、ほくほく線十日町駅改札部でそれをお願いすると「うちで出来るかなぁ」とおっしゃいつつ格闘。結果として「うちのシステムでは発行できませんので、跨線橋を渡ったJRさんの窓口でお願いします」ということになりました。

で、JRの窓口で同じチケットの発券をお願いすると、「これは長野までとそこから先の乗車券とで分けて発券していいですか?」とのこと。もとより問題もないのでOKですと申し上げましたが、どうやらそのあたりに「ナニやらの壁」があるのでしょう。

そう考えると「JR分割によりクソ面倒な手間が30年以上にわたって続いている」問題も浮き彫りになってきます。JR北海道や四国は経営的にもかなり厳しいし、そろそろ「再構成」を考える時期にきているような気がします。その場合各新幹線はJRグループ全体の共有財産とすべきなのかな(とてつもない反対意見が出そうですが)。



十日町から松之山まではバスでも1時間くらいで着いちゃいますが、まだ午前中なので移動するわけにもいきません(もっともバスは本数が少ないですが)。というわけでここからはしばし市内見学タイム、まずはタクシーで「温泉」へと向かいます。



やってきたのは「千手温泉 千年の湯」。今回の十日町訪問にあたり近隣を調べてみるまで知らなかった温泉です(大規模日帰り施設は避ける傾向があったからかもしれません。かつて近隣の「えこじの湯」とかには喜んで訪問しましたっけ(この時です@その後ご夫妻とも亡くなり廃業)。

しかし湯温のある(加温なしの)かけ流し温泉ということで、「今回ここは立ち寄る価値ありだぞ」と考えてやってきたわけです。なおこのページを作るにあたりあらためて調べてみたところ、1995年5月から数年間は仮設の共同湯があったのだとか。そ、そこには是非とも立ち寄ってみたかった!あーついでに思い出した、福島県只見町の現「むらの湯」の建設前にあった仮設湯もよかったなぁ(その時のページはこちらの(8))。千葉からは遠いのですが2-3回ほど入りにいった記憶が。なお「仮設湯」という響きに弱い温泉ファンはわたしだけではないはず(笑)。







浴室内は撮影禁止なので上記画像は公式ページからの借り物ですが(上の各画像をクリックすると公式ページが別ウィンドウで開きます)、全体としていい感じでした。お湯は少し茶色がかったモール泉でアブラ臭もあり、もちろん全量かけ流しです(源泉温度は50度台後半)。入館料は600円と少し高めですが、夕方からは100円安くなるようです。個室休憩室は有料のようで大広間はありません(そのかわり2Fに仮眠室があります。もしかしてオープン当時は大広間だったのかも?)。

また、この日帰り入浴施設で好感したのが「館内にお食事処がない」というところですね。そのかわり近隣の4店舗から出前で運んできてもらえます。市街地(駅周辺ではないですが)にある施設ゆえ、地域の飲食店との共存を考えたものでしょう。ラーメンや各定食、蕎麦(へぎ蕎麦!)、お寿司など何でもござれです。



というわけで、立ち寄り湯だけのわれわれは再びタクシーで駅近くへと戻ります。



で、タクシーで直接乗り付けたのがへぎ蕎麦の「にし乃」さん。蕎麦屋さんなのですが夜の営業ではいろいろとおつまみも出るようです。ランチメニューには特に一品料理はありませんでしたが、ここは「へぎ蕎麦」でキメるつもりでしたので何の問題もありません。



ん?この大根葉は?辛みもなくちょっとオイリーだし?

これは「かて」といわれる大根葉の郷土料理で、茹でてあく抜きをしたあと炒めてあるのだとか。辛みがないので万人向けですが、ビールには辛みのある大根葉の漬け物のほうがよかったかな(笑)。そして‥





もっとも2014年に同じ十日町市内の「由屋」さんで食べたときに比べて量は少なめでした。あちらは2.5人前はあったものなぁ(その時のページはこちら)。でもわれわれの腹具合というか少食具合を考えればこちらこそ「健康で文化的な」お料理量なのです。



天ぷらは2人で分け分けして食べました。そしてよっしゃ地元の松乃井注文!



テーブルにはフリーのくるみなどもありますので、お酒のおつまみに絶好です。

お腹も満ちたあとはお勉強系の場所に歩いて向かいますが、長くなってきたのでこの続きは次のページにて。

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