- その1 まずは秋山郷絡みで安代温泉へ -



静かな温泉街の夜が更けていきます。

(2023年12月26日-2024年1月2日 その1)

さていつもの通り年末は千葉からおしんこどん実家の奈良に帰省です。とはいえ以前は奈良に帰省するのに常磐道東北道をひた走ったり、あまつさえ「成田からミャンマー経由で関空に降りての帰省」など、かなり天の邪鬼な行動を取ったりしていたわけですが(苦笑)、コロナ禍ということもありここ数年は比較的(相対的に)常識的なルート取りをして帰省しています。

というわけで2023年末は「長野経由」なので十分大人しいですね(笑)。というわけで出発を遅めにして関越道を進みます。



寄居PAでソフトをペロペロ。いいお天気です。

まだ仕事納めまでには数日あるタイミングでの出発なので、埼玉南部より北に上がると一気に車が減ります。ましてや上信越道に入ったあとはガラガラでした。



佐久平のPAで早めにお蕎麦ランチです。以前は普通の蕎麦屋でしたが、いつの間にやらセルフのお店に変わっていました。まぁ安いですしかしわ天は揚げたてだったから問題なしです。





ただ、このページをタイプしている3月には「今ごろのドカ雪」に雪国の人たちはびっくりしていたようですが。12月下旬の浅間山がこれですから、年末年始の初滑り時期に降雪が足らずオープンを断念したスキー場も多かったのではないでしょうか。

さてこのまま進んでしまうと早く着きすぎてしまうので寄り道です。



久々にやってきたのは千古温泉。源泉温度が低めなので加温していますがかけ流しにこだわるお宿です。マンガン成分が濃く、浸かると足の裏やお尻が黒くなることがあります。お湯は何というか「じわりと染みる感じ」のやさしい浴感です。

今回は先客さんがおられたので湯画像はありませんが、ここ、ほのぼのしていて結構好きだなぁ。



ロビーに暖房を入れないのは正解。和風旅館では不要だと思います。

とタイプしたあとで「もしや?」と思って調べてみたら、今は宿泊はやっていないのですね。ならばますますロビー暖房は不要なのですが、そうかぁもうお宿ではないのですね。これからはもう少し足繁く通わなきゃ。



このあとは県道35号の山越えで松代温泉へ。峠越え部分は凍結部もところどころあり、ようやくスタッドレスが安心材料に。11月下旬の秋山郷では100mほどの長さの雪道(しかもわだち部は路面が出ていた)を、「あえて雪の部分を走行して心の満足を得た」わけでしたし(本末転倒)。

で、松代荘は平日にもかかわらず大人気で、もともと撮禁だったと思いますがそれを確認する気も起きないほどの湯客でびっくり。お湯は確かに悪くないですし、でもあの客数だと塩素は入れないとキビシイかも。

本当は公民館の湯に入りたかったんですがあちらは午後からだし、以前訪問していい感じだった寿楽苑は閉館しましたし、一陽館‥いやこちらでもよかったんですが今回は何となくパスした次第です。まだ他にもあるのかな?

入浴後は長野ICから信州中野ICまで高速でパスし湯田中方面へ。そして今宵のお宿に早め到着です。





ちなみに安代温泉は湯田中温泉と渋温泉の間に位置する一部エリアの温泉名で、成分的には当然よく似ています。でもあえて独自の温泉名を名乗っているのがいいですね。なお「安代」は「あじろ」でも「やすしろ」でもなく「あんだい温泉」と読みますので念のため。宿は‥もう3軒だけかな、その他に共同浴場が2つあります。

さてわれわれ夫婦がこちらのふじや旅館さんにおじゃますることになったかというと、それは11月の秋山郷切明温泉宿泊がきっかけでありました(この時です)。

切明温泉雄川閣、もうあと2日で今シーズンの営業を終えて冬期休業に入るタイミングでの宿泊でしたが、料理がおいしかった!そしてこの時の厨房コックさんがシーズン終了とともにこちらの担当を外れるということでいろいろお話をさせていただく中で「実家は安代温泉の宿なんです。ゆくゆくは‥」とおっしゃっており、将来の夢を語って下さる中で「ふむふむ、ならば行ってみたいぞ!」というわけで予約を入れたのでありました。

ただ、この時はまだこの方は実家入りしておらず志賀高原のお宿で働いているということでしたが、まぁそれはいいです。1日3組のみの小さな温泉旅館での滞在を楽しみましょう!

で、まずは(明るいうちに)共同湯めぐりです。安代温泉のエリアは広くもないのですが「開花湯」「安代大湯」という2つの共同湯があり宿泊者は無料で入れます。15:00過ぎに宿に到着したのは「夕方になって混む前に共同湯へ」という狙いからだったのです。まずはお宿の斜め前にある開花湯へ。



ナトリウム-塩化物・硫酸塩温泉の湯が静かにかけ流されています。



湯温計を見ると、さすがに安代湯田中渋エリアのデフォルトたる熱め系です。しかしこの湯温(45度)であれば自分としては大丈夫。さっぱり系の湯ざわりはこのエリア共通です。しかし以前聞いた話だと地元の方の中には「これでもぬるい」ということで46度設定をベースにしている共同湯もある‥いや確かに渋などでもあったわそんな湯が(笑)。そういや渋温泉宿泊時、おしんこどんとともに「夕食前に9共同湯をコンプリート!」したこともありましたっけ(この時です)。

続いて数十m下流側にある「安代大湯」へ。



こちらも貸し切りで利用できました。なお機材を脱衣籠に戻して再び浸かっていたところミニびっくりの出来事が。



そう、こちら安代大湯の建物には男女とも入口が二箇所あり、坂上側・坂下側どちらからも入ってこられるというわけです。当然ながら両方の側に玄関も脱衣場も備わっているわけなのですが、どうしてこんな構造に?(右上画像マウスオーバーで坂上側からの外観画像に変わります)。

冬至過ぎですから湯から上がってくる頃には暗くなり始めていました(ページトップの画像)。部屋に戻ったあとはお宿のお風呂‥いや、さっき連続で2湯に浸かったばかりなのでここはちょっと休息タイムでしょ(笑)。そんなこんなで夕ごはんタイムとなりました。





前述したように息子さんはまだこちらの宿に戻ってはおらず、ご主人と奥さんによる調理です。一品一品が丁寧に作られており、またそれぞれが適量です。




もっとも、これでも自分には多いんですが(一部料理画像割愛)。

夕食後はしばらく部屋で寛ぎます(食休み)。こちらのお宿は1日3組しかお客を取らないので、お風呂をがっつく必要はありませんし、そもそもお風呂は貸し切り利用前提なので(入浴中は「貸し切り中です しばらくお待ち下さい」の札を掛ける/外すシステム)、空いていればいつでも入れるし他のお客さんとバッティングすることもありません。なおもちろん鍵も掛けられますので1人でも安心です。





息子さんから直接聞いているので間違いはありません(泉質的にはほぼ同じでしょうが)。さすがにお宿の湯ということで「あつ湯原理主義」ではなく「ちょっと熱めかな」の43度ほどに湯温調整された湯が、間欠的に「ばしゃーっ、ばしゃーっ!」と投入されています。



出る時と止まる時の比較です。でもまたすぐに出ます。



源泉は「9号ボーリング泉」で、泉質は掲示によれば「アルカリ塩化物泉」とされていますが、これって正式名称じゃないのでは?向かいの開花湯と安代大湯は11号泉のようで「ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉」ですから、こちらもそんな感じなのでは?ただ、11号泉の源泉温度が91.3度もあるのに対してこちらは66.8度とかなり低くなっています(あくまで相対的な比較でありどちらも激熱であることに変わりはありませんが)。







さて翌朝、さっそく「源泉地」を見に行ってみました。まさに浴室の真裏に源泉井があり、地下から上げられた源泉が貯留タンクなどを経ることもなくダイレクトに(加水された上で)浴槽に注がれていることがわかります。こりゃまさに新鮮湯、息子さんがこちらのお湯を自慢していたのも当然の助動詞でしょう。



というわけで朝湯をタンノーして、ロビーのソファーでクールダウン。テーブル上にはヒメリンゴを入れた鉢が置かれていましたが、これはもちろん無料振る舞いではなく観賞用です。何でもヒメリンゴは「味がほとんどなく食用にならない」のだとか。へぇ、ハナモモなどはいちおう桃の香りもするし食べられるけれどねぇ(食味は当然劣るけれどさ)。

なおわが家のハナモモですが、鉢植えで長年ろくに世話もしなかったのに毎年花も実も付けていたんですが、2024/3下旬現在花芽がふくらんできません。もしやお亡くなりに?(歴戦の勇士ゆえそれはそれで悲しい)。と思ったら花芽が一輪だけ出てきたようです。しかし、一輪だけって?



適量の朝ごはんをいただき(Takemaは「ご飯の盛りを少なめに」と申し上げられずそこだけが失敗)、再び湯に浸かりちょっと表に出てクールダウン。ああ、やっぱりふじやさんのお隣の射的「面白屋」、やっておくんだったなぁ。こういう施設、いつまであり続けるかかわからないですし。あ、インバウンドのお客さんは喜ぶのかも?

というわけで出発です。「奈良帰省」の本分に忠実に、この日は名古屋方面を目指します当然です(ただしこの日のうちに奈良に到着するわけではない)。久々に(というか1度しか訪問していませんが)「大室温泉まきばの湯」を目指すことに。お天気は曇天でしたが雨はなく、まぁあの眺望を再びというところです。



長野市街から近くて眺望よしお湯もかけ流しとくれば、やはり平日でもそこそこ混んでいます。ただ山梨のほったらかし温泉のように「首都圏のお客と合わせてどっと.混む」ということはそれほどないでしょうから皆さん地元なのかな。もっとも車は建物前の駐車場に駐められましたが。

予想通り撮禁になっていましたので湯画像はありません(こんな感じの温泉です=こちらは2010年の訪問時のもの)。

ところで公式サイトには「加水加温循環一切なし」とありますが、源泉温度が40度そこそこでそれはないでしょう。現に露天風呂の湯口からはどう考えても40度そこそことは思えないお湯が投入されていました。別に循環しているわけでもなし、記載内容は変更すべきだと感じました。いいお湯なのは間違いないわけですし。なお自分は加温や加水については鷹揚なスタンスであるつもりです。

このあとは高速に乗って一気に移動します。何たってこの日の移動距離は350kmくらいあるわけなので下道でのんびりというわけにはいきません。ただ、お昼ごはんをSAPAで食べるのも何だかなぁというわけで、おしんこどんに調べてもらった上で飯田ICでいったん高速を下りました。お蕎麦じゃないよ(笑)。



やってきたのは「TESSIN」というお店。おしんこどんがなぜこのお店を選んだのかはわかりませんが、「ちょっとお洒落な」洋食ランチを念頭に置いていたのかも知れません。



ただ、年末の平日でランチにはやや遅めの時間だったからか先客さんは1組のみ、やがてわれわれだけの貸し切り状態に(ちょっとびっくり)。ただソフトドリンクバーのボトル中身がそこそこ減っているところを見ると、お昼時にはそこそこのお客さんが入っていたと思われます。



ともにプレートランチを注文。中央画像がTakema(やや少ない)、右画像がおしんこどんです。

ただ自分としては選択に失敗したかなと。どちらかといえばランチでは「ある程度同じ味で(そこそこの)量を食べたい」というのが自分のスタンスで、こういう「少量多種」は夕ごはんには嬉しいけれどランチには‥という感じだったのです。パスタ料理もいくつかあったし、そっちにしておけばよかったなぁ。

このあとは再び中央道で恵那山トンネルを越えて愛知県へ。途中屏風山PAで休憩としましたが、





さてこのあとはこの日のお宿へと向かいます。何だか温泉と食事だけの旅レポになってますがご勘弁下さい(苦笑)。

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