− 宮下、玉梨、大塩、湯倉とはしご湯。水汲みで終了 −



只見川、うっすらと川霧が立ち上っておりました。

(2024年9月16・17日 その2)

さて翌朝は当然朝風呂から始め‥るつもりが、上画像のようにわずかに川霧が出ていたのでちょっと外に出てみました。が、この日は曇ったり晴れたり(雨が降ったり!)と変わりやすい天気で、太陽の光がないとただでさえ薄い川霧は‥



ご覧の通り、出ていないも同然の哀しさです。

上2枚を撮ったあと部屋に戻ったら日射しが出たので急いで部屋の窓から撮ったのがページトップ画像というわけです。高い位置から撮れたのでかえってよかったかも。つまり外に出る意味はなかったということです(苦笑)。



さてお風呂です。前日に浸かった桐の里倶楽部同様熱めの湯ですが、源泉は54.5度ですから加水もしているのかなと思われます。



最初訪問した際は(この時です@2007)この扇形浴槽の要の部分に岩組みの湯口があったのですが、2012に再訪したときにはこの石壁の上から空冷方式で源泉が流し込まれていてさすがと思ったものです。しかし今回の訪問では今のような直接投入方式に変わっていました。源泉温度が上がって冷やしきれなくなったのか(特に夏は)、あるいはメンテナンスその他の関係なのかはわかりませんが、やはり上から投入してほしいなぁ。なお、この石壁空冷方式がより大きな規模で行われているのは東鳴子温泉の旅館すがわらですね(すがわら宿泊時のページはこちら)。

さて朝風呂のあとは朝食なのですが、こちらのお宿では朝食営業はありませんから2食付きで予約することはできません。でも朝食を自前で準備する必要はありません。なぜなら!





何だか山小屋の早出登山者用朝弁当みたいな感じですが、おにぎり2個と卵焼きに香の物が添えられています。こりゃいいや(右上画像マウスオーバーでおにぎり画像に変わります)。うん、自分としてはこれで十分です!



さてこの日はあまりがっつかずに(と思っていました)奥会津界隈をうろうろして帰ります。お天気は早朝と変わらず晴れたり曇ったりですが、涼しげに見えるのは見かけだけですでに暑いです(笑)。そのまま国道を走るのも芸がないので沼沢湖を通る県道237経由で進んでいきます。途中には集落もありましたが、たぶん開拓集落たるこの場所では野菜はともかくお米はできるのかな?R252沿線よりもぐっと標高は高いですし。

そして沼沢湖から一気に下ってきてR400に合流したところで左折し、八町・玉梨温泉へと向かいます。



今回の入浴目的地は八町温泉共同浴場だったのですが、いざ行ってみると清掃直後でまだ湯が溜まっておりませんでした。寝湯ならできそうでしたが、なんだかそれもなぁというわけで対岸の玉梨共同浴場へ行くことに。というか、近年は八町の源泉湧出量が減っているとのことで玉梨源泉の応援を得ているとのこと。右上画像では左側のパイプから浴槽底部に向けて湯が注がれていますが、たぶんこちらが八町源泉なのでしょう。しかし湯溜め中にしてはあまりに細々たる投入量ですしそもそもパイプが細い。ある程度溜まったら太い口径の玉梨源泉を投入するのかなと。



というわけで橋を渡って玉梨の共同浴場へ。





というわけでありがたく湯をいただきました。熱めで気持ちいい!ま、気温も実に高いんですけれどね(苦笑)。そういえばここの共同浴場で先客さんに出会ったことがないなということに気づきました。ま、運がいいだけなんでしょう。



すぐ上の民家の庭先には以前から無人直売所があって、以前こちらでお米を購入したこともありました。この時期は金山特産の赤カボチャですね。確か金山町のマスコットにもなっていたはずです。今回は購入しませんでしたが‥。



続いては各駅停車的に玉梨とうふ茶屋へ。しかしここで豆腐を買ったことはありません(苦笑)。買うのは日保ちのするおからドーナツで、これはおしんこどんのお土産です。で、実はこちらの店先に「会津百年水」(ブナ林に降った水が100年かけて湧水として湧き出したとのこと)が常時流されていまして、汲むことのご許可をいただき‥


(お店の方は500mLボトル1本くらいに思っていたかも知れませんが)





いつ頃設置されたのでしょうか右上画像の石碑。2011/7の新潟福島豪雨で大塩温泉もお隣の民宿たつみ荘さんも被災してしまったわけでありました。温泉前駐車場より一段高いこの石碑にまで水が上がったことを考えると、もともと浴室がかなり低い位置にあった共同浴場はともかくも、たつみ荘さんの母屋はよく持ちこたえたなぁとしみじみ。





幸い女将さんはご在宅でした。まずはご主人にご挨拶の手を合わせ、女将さんにお線香ほか手みやげをお渡ししたあとはコーヒーをいただきながらのトークタイムとなりました。「秋が全然ない、今日も暑くてたまらないから今さっき温泉に行ってきたところだよ」、「最近は平日の泊まりも多くてね、今日も明日も(日月)満室ですよ」、「季節限定露天風呂はね(以下諸般の事情によりここには書けません)」そしてさらにお互いのプライベートなお話など。

ただいつまでもおじゃましているわけにもいかず(自分はこの日のうちに千葉まで帰るので)、お付き合いいただいたお礼を申し上げて出発、いやそうじゃなくてお隣の温泉へ。



温泉の向かいにある人形たち、何も知らず
夜にやってきたらきっと恐いと思うぞ(笑)。












冷泉も悪くはないですが、不感温度近くの湯で汗を流すのはいいですね。女将さんが「熱いから温泉に入ってきた」というのもよくわかります。しかも炭酸泉ですからじんわりホカホカというのもいいです。夏の温泉はこうでなくちゃ‥と思って本日の〆湯とするつもりだったんですが‥

いよいよ帰路につきます。只見川沿いのR252を会津川口まで戻り、R400経由で一気に東北道の西那須野塩原ICまで向かう算段だったのですが‥



というわけでその先で湯倉温泉へと車を向けまして、今度こそホントの〆湯とすることに。



大塩も湯倉も、無人の共同湯とは思えぬほど整頓されています。







しばらく誰も入っていなかったとみえて湯の表面には膜が張りつつありました。よっしゃと思いつつかけ湯。「う」(当然ながら熱い)。でもまあ体感45度くらいだったのでそのまま浸かり(湯底はもっと温度が低かったので浴槽内でいろいろ動いて)、たぶん44度ほどまで下げたかと)。

ただ、湯上がりにだいぶ後悔しました。というのも‥大塩温泉は『塩』と名が付くものの基本は炭酸泉。それに対してこの湯倉はしょっぱ濃い湯。ゆえに‥




というわけでありました。大塩の湯を上がったあとにはさっぱり感とともに車を走らせていたのですが(そのまま爽やかに帰る気満々)、ちょっと欲を出して塩気たっぷりの湯倉に手を出したがゆえの失敗でした。



建物は変わっても、排出される湯が織りなす造形は変わりません(成分濃いんだなー)。で、左上画像を撮ろうとして顔をのぞかせたら全羽飛び立ってしまったのですが、中型の野鳥が十数羽「塩やミネラルの補給」に集まっていましたっけ。

鳥に限らず蝶などもちょっと成分のある水場などに集まったりします。ここはやはり生き物たちのオアシスともなっているのでしょう。



上3枚画像はボルネオ島で撮ったものですが(その時のページはこちら)。



このあと昭和村内の郵便局で云々し、役場近くの食堂でお昼を食べようと思っていたのですが外から見る限り満員御礼モードで(この日は平日ゆえほぼ地元の方々かと)、観光客たる自分は素直に道の駅まで移動して「珍しく」チャーシューメンを注文しました。いや自分はラーメン嫌いなんじゃなくて「あまり続けて食べたくない」だけですけれど。



このあとは旧喰丸小学校にちらりと寄り道し、



校舎やイチョウの木々の反対側にはまだ真っ盛りのソバの花が。







擁壁工事の関係でコンクリ固めの風情ないものになってはしまいましたが、お水は変わらないはずですからしっかり12L汲ませていただきました(まさかこの2ヶ月ちょい後に「雪の中再びの12L汲み行動に及ぶ」とは思ってもいませんでしたが(笑)。

このあとは高速利用で一気に帰ってきました。9月中旬の奥会津なのに「まだ晩夏どころか真夏のような」様相でもあったわけですが、このあとは一気に秋が深まったはず!

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