− その1 ワラビ採りのあと馬刺しランチにふたっ風呂 −



今年は「常識的な量」の収穫でした。というか去年までがあまりに非常識系だったんですが(苦笑)。

(2014年6月16日、日帰り)

さてそんなわけで6月のTakemaといえばもう何度も何度もやって来ている会津某所でのワラビ採りです。ずっと以前はそこで採ったワラビを、今はなき不動湯温泉の自炊場であく抜きしたこともあったっけ(その時の様子はこちら)。ま、今回は平日の休みを利用しての日帰りだし、一応それ以外の野望というか湯望もあるしでかわいいものでしたが。ちなみにおしんこどんはお仕事なのでTakema単独での行動です。



さて最近のTakemaとしては珍しく早朝4:30に出発です。自宅至近のセルフGSが安くて24時間営業なのでまずはマソリンガンタン!それにしてもセルフスタンドがあまり好きじゃないというか、店員さんと「いやー暑いっすねぇ」などと会話するのが好きなTakemaなのですが、近隣のそういうGSは軒並み閉店しちゃいました。いや、フルサーブのスタンドもないわけじゃないのですが「○カードはお持ちですか?」って聞かれるのがうっとうしくてそこには行かず。相変わらずひねくれ度絶賛満開中のTakemaです(苦笑)。

常磐道を走っていくと、電光掲示板には震災後長らく表示されていた「常磐富岡云々 通行止」の表示が。あれれ、もう再開通してるんだけれどなと思いつつよく見ると、ある意味見慣れていた「災害通行止」ではなく「地震通行止」ですと。あれま地震あったんだ(全然わからなかった)。ちなみに福島浜通りで最大震度4の揺れだったようですが、まだこの時は茨城南部を走行中だったので揺れも弱くわからなかったようです。高速だけに強い揺れだとビビる大木だったろうなぁとちょっと安堵。幸いいわきJCTまでと磐越道は走行可能なようでひと安心。そのまま北上します。



いわきJCT(左上画像)で磐越道に入り、郡山JCTをスルーして磐越道を西へと向かい、どこぞのICで高速離脱。ここからは一般道+林道で目的地を目指します。この林道がある関係でブラックバードでの出動はしなかったわけですが、もし出動していたらヘトヘト&最後に地獄をみたことでしょう(謎笑)。



そんなわけで道路脇の湧水ポイントで水汲みタイム。ここの水は地表水ではなく湧水なので不純物も全然なくてヒジョーによろしいし美味しいです。今回も20Lほど持ち帰りました。で、Takemaの焼酎ロックの重要なる源水ほかとして利用しております。



で、新緑も目に眩しい気持ちいいぞロードを通り、舗装が切れてからは林道へ。年によっては道路の真ん中が水流で30cmくらいえぐれていることもある道なのですが、今年の状況は極めて良好。浮き石も少ないし、これだったらブラックバード‥いややめておきましょう。あのバイクのダート路におけるパフォーマンス性能は極めて低いんですよ(笑)。



てなわけで、道路脇に「湯気を放つ」不思議な施設を見たりしながらとりあえずここが目的地です(右上画像)。と、聡明な皆さんはTakemaがどこにワラビを採りに行っているのかすでにおわかりかと思います。そうなんですあそこのスキー場なんですよ。でもここから奥のあの湯にはもう何年も行っていないなぁ(笑)。

ちなみにこのスキー場エリアは国有林地なので入会権などはないはずですし、現に下の方では毎年多くの方々がワラビ採りにいそしんでいます。だからあえて上の方に来るわけなんです。

ここ数年は平日ど真ん中ややや後半に訪れていたこともあり、2011年の収穫量は欲深Takema1人で4.6kg(その時のレポートはこちら) 、2012年にはTakema母&伯母と合わせて4人で「14.9kg」という、あまりにも強欲一族を地でいく乱獲を行っていたのです(大笑。レポはこちら)。え、当時放射線物質の心配はなかったかって?へ?何かおっしゃいましたか?(わたしゃ当時から気にしないタチでしたので)。



ただし今年はご覧のように「常識的な採取量」にとどめたわけで、Takemaも大人になった‥というわけではなく、



だから「ないなー」と王道エリアを探したあとで「このあたりの目立たない斜面はどうよ」と思って入りこんでみるとそこがまさに会津磐梯山は宝の山よ状態だったりしたわけです。最初からあそこに入りこんでみればヨカッタ気もしますが、これについては来年以降の楽しみということでこの日はおっしのまいまいまい。

さてワラビ採りの終了はまだ10:00過ぎというタイミング。よって会津東部のこのエリアから会津西部(奥会津)方面へと移動です。朝ごはんも食べていないので、会津若松をワープするべく再び磐越道に乗っかり、新鶴PAのETC出口から流出。いざ目指したお昼ごはんポイントとは‥





かつて奥会津常連の先達氏がここでのご飯をツイートしているのを拝見し、なるほど、では今度行くときは!と思っていたのを結構早々に実行に移したというわけです。

それにしても昭和を感じさせるネーミングの「ドライブイン」ではありますが、左上画像の母屋は何だかずいぶん立派です(左上画像マウスオンで入口付近拡大)。で、右上画像は桜肉(馬肉)各部位の直売所です。さすが会津名物だけありますね。食後はこの直売所でおしんこどんにおみやげとすべく桜肉のお刺身をと思っていたのですが‥



到着が11:00ちょっと過ぎだったこともあり店内に先客の姿はなし。「いらっしゃいませー」との声とともに着席(しまったこのタイミングで全景写真を撮っておくんだった@浴室じゃないんだけど(大笑))。

で、さくら刺身定食(ロース)1,080円也を注文。ネットに出ている少し前のメニュー画像では1,050円となっていますから、2014/4の消費税増税とともにその分値上げされているようですが問題ないでしょ。ちなみに桜肉以外の通常メニューも充実していました。いわゆる「食のデパート」たるドライブインの定義を逸脱するお店ではないところが素晴らしい(笑)。ちなみに左上画像マウスオンでメニュー内容画像に変わりますが、文字が小さくて読めないのはご愛敬。いや、お年を召して云々というのではなくて(笑)、こちらのメニュー画像はグルメ系サイトにさんざん出ていますからそちらをご参照下さい。

で、すぐさま出されたのがサービスの桜肉煮込み。こ、これだけでも結構な量があるんですがどうしよう?少食系男子のTakemaゆえ今後の行く末にちょっと不安を感じましたが、注文時に「ご飯は少なくしてください」とお願いしてあるし大丈夫かなと思っていたところで‥




(ちなみにサービス煮込みを合わせて撮影しています)。

しかしこの量は‥困った!たぶん人生でラーメンとライスのセットを注文するという経験を経ずにこの世を去ること必定と思われるTakemaにとってこの量は‥いや食べきれますよ大丈夫です。しかし、この量を一気に食べるとなると‥



まぁしょうがないと乾坤一擲まずはぱくり。う、ウマーイ!実は最初の一切れは何も付けずに食べたのですが、これ、お酒のつまみなら最初は塩パラで食べるのが一番かと!

ただそれではご飯のおかずとしてイマイチパワーがないのでしょう油&添えられた辛味噌とで味をセットして、パクパク、パクパク‥



今年50歳になるTakemaなのですが(この時点でまだビミョーになってない)、別に年齢とともに食が細くなったわけではなく昔から量を食べられないのです。これまでほぼ半世紀の人生中で「大盛り」を注文したことがいったい何回あっただろうというレベルなのですから。ただし「大食い」は無理でも「大飲○」は今のところ大丈夫かなっと(自慢してどうする)。

何とか全て完食しましたがしばしムーフー状態でありました。しかしこのあと帰宅するまでを通して眠くならなかったのは何よりの僥倖でありましたわ(翌日は当然出勤なのでどこかでしばし仮眠すると‥へたしたら朝まで寝ちゃうタイプなんですよ)。

さてそんなわけで坂下からさらに西へ。柳津のスーパーで「重曹じゃないあく抜きパウダー」を買い込み(本当は灰が一番だということなんですがあく抜き用の灰なんて売ってません‥は、そうかぁあの灰を使えば!=Takemaオフキャンプにご参加の皆さまおわかりですね)、このままずんずんと先へ進んでもいいのですが、すでに午前中のワラビ採りで大汗をかいています。となればこのあたりで「収穫作業の汗をひとまず流す」べきなのではないでしょうか?(自己行動正当化)。そんなわけでいきなり西山温泉へ。



自分としては「新湯か下の湯」という選択肢だったのです(老沢温泉は直近の訪問時に入っているのであえてパス)。ただ新湯の場合、通常女性用として運用されている浴室に入れてもらえなければあまり意味がないので(以前の宿泊時にはたまたま貸し切りだったので自由に入れた)、今回は下の湯へとおじゃました次第です。ここも場所を知らない人はなかなかたどり着けないですし、肝心な場所に看板もないし‥あ、今はナビで簡単なのでしょうか?(ナビ装着前の初訪問時にはどきどきしたっけなぁ)。

たまたま大女将さんが建物前で作業中だったので直接入浴料をお支払いして館内の浴室へ。宿泊を受けなくなって久しいようですが、階上の障子窓の風情しっかりを見るに、「何とかここに泊まらせていただけないか」と思ってしまいます。でも宿泊なしになったのにはそれなりの理由があるわけですから無理でしょうけれど。というわけで入浴料400円をお支払いしていざお風呂へ。





ここしばらく誰も入っていない感じの湯です!‥しかしそうなるとコワイのが凶暴激熱系下の湯源泉。ちなみに脱衣場には新旧それぞれ3つの泉質掲示があるんですが、平成5年調査時の湯温が69.6度なのに対し平成21年は75.1度と記載されておりバリバリに上がっておりますがな!

しかも、嬉しいのか悲しいのかわかりませんがこちらの浴室にはカランどころか水栓1つ存在しておらず、つまりは「無念の加水」すら物理的に不可能とのおまけ付き!熱かったら入れません!さぁて本日の浴槽内湯温はどんなことになってるんでしょうか?

まずは脱衣場から見て右手の浴槽にチャレンジ。ちゃぽっと手を浸けてみるとあっつい!しかしですね、こちらの浴槽は左手の源泉投入浴槽からあふれ出た湯が切り欠き部分を通って入りこんでくるわけで、攪拌してみると案外‥おおやっぱり!体感で44度くらいに下がりましたよこれなら入れる!と、ここまできたところで‥

浴室の川に面した窓が僅かに開き、宿の大女将さんが加水用ホースをのばし入れてくれました。「熱いから、この水でさましてな」ということでしたが、入れることが判明していたので「ありがとうございます、でも大丈夫です入れますので」と辞退。ホースの水はやがて止まりました。というわけで入浴‥したところで気がついたっ!





嗚呼大航海時代、いや違った大公開でも太公望でもなく大後悔っ!だってですね、



この白い恋人たる沈殿湯華を目にした温泉ファンなら10人中11人が「白湯華まみれの入浴を夢に見る」に違いないのです!しかしこの浴槽の表面温度は相当に手強い傍若無人系と思われ‥ますが、まずは検温ね(今回は温度計を持参していないので生理学的検温=手湯チェック)。ちゃぽっ。



しかし、左の浴槽同様こちらもかき回せば何とかなるのではないかと思い、うなれケロリン怒涛の攪拌作業開始!でもね、熱くて腕を深くまで入れられないんですよ(苦笑)。それでもとにかくぐるぐるぐるぐるグルコサミン♪すると‥





と、ここで種明かしというか、おそらく「どこかの誰かは知らないけれど常連さんなら知っている」下の湯便利情報タイムですよ(笑)。

例の加水用ホースなんですが、その大元の水栓はどこにあるかというと‥こちら!(左上画像マウスオン)。何と浴室窓を開けたすぐ脇にあるのです!もちろん窓のすぐ前は通路ですが、ご存じの通り湯浴み客で押すな押すな系の混雑湯ではないので特に問題なくホースを自分で引き込み水栓をひねることが可能でしょう。念のため入浴料金を支払うときなどに使用の許可をもらっておけば、嗚呼あこがれの白湯華はもうあなたのしなやかな肢体にまとわりつきまくりです!(笑)。

通常なら自ら加水行為に及ぶ場合、「無念の」とか「断腸の思いで」とかの修飾句を付加するのが温泉ファンの習いなのですが、ここの左側浴槽の場合はしょうがないですよね。どうぞ皆さまご堪能下さいませ。



そんなわけで、「次回は見ていろ白濁湯のリベンジ大王だ!」と心しつつ帰り道に窓の外からパチリ。

さて続いては「この界隈に来たらほぼ必ず立ち寄る」玉梨とうふ茶屋のおからドーナツ買い出しです。会津川口駅前から数km南下し、コーヒーを頂いたりしつつ無事ゲット。それにしてもここの従業員さんはいろんなところから来ているんだなぁと実感。



この立地でほぼ年中無休でなぜ経営が成り立つのかを考えてみれば、なるほどわかるような気がします。

従業員教育がきっちりしているんでしょうね、週末の混雑時などもここで不快な思いをしたことはないですから。ましてやこの日は平日、しばし語らいの時間を楽しんだ上で再びR252の会津川口駅まで戻るわけ‥なんですが‥



あーあやっぱり立ち寄っちゃいましたね(笑)。なぁに、メインディッシュ前の軽い前菜といったところでしょうか(謎笑)。自分としてはどちらかといえば川向こうの共同湯のほうが好みだったりするのですが、前回はあっちだったので今回はこっち、すなわち拙ウェブサイトの名前通り「あっちこっち」たる行動パターンを体現すべしというわけです(何のこっちゃ)。




(どこの方言でもない意味不明系言い回し)



そういえば前にここに来たときはこの坂が雪道だったよなぁと思い出しましたが、調べてみたら2012/3、カナダのオーロラ旅行から帰ってきたすぐだったのね(その時のレポートはこちら)。

まぁそれはともかくとして、国道のあちこちで道路工事による片側交互通行が。北海道などでもそうですが、豪雪地帯や寒冷地ではインフラ整備や補修の工事がせいぜい半年しかできないので、こういう穏やかな天気の平日は貴重です。工事に携わる皆さまよろしくお願いいたします。

ちなみにどさくさに紛れてJR只見線不通区間の復旧に向けた基礎工事 by 地元自治体などが行われていないかと期待しましたが駄目でした(苦笑)。岩手のJR山田線の不通区間(宮古−釜石)についてはまがりなりにも「復旧に向けた打診」がJRから提出されるなどの動きがありますが(鉄路をJRが復旧させた上で3セクの三陸鉄道に無償譲渡=自分としては地元自治体はこの提案を呑むべきだと思っています)、只見線に関してはそんな提案すらなく、ただ地元ベースで「再開通させようよ」の話やそれに関する寄付受付が行われているだけのようです。ただ、そんな状況を見ているTakemaとしては‥



個人的にJR東のスタンスはある意味ダブルスタンダードだとは思います。山田線も只見線も間違いなく自然災害由来の被災です。そしてどちらも大赤字路線であったという点で共通しています。しかし被災後の扱いにどうしてこう大きな違いが出てきてしまったのか。そしてJR東首脳陣にそう判断させたものは何なのか。

そこに間違いなく存在するのは、三陸が「有無を言わさぬ自然災害」であったのに対し、会津豪雨が「単なる自然災害とは言い切れない部分」があるという違いでしょう。どのダムの管理者により多くの責任があるのかないのか云々は話をこじらせる負の効果しか生み出しません。JR東からの路線復旧に向けた提案がないのも、そうした人的(法人的)責任が不明瞭なままでは先の話はできないという面があるのではないでしょうか。

そのような状況だからこそ「政治の出番」だと思うのです。奥会津の金山町や只見町の町長さんや議員さんたちは今動かなければ未来はないと自覚すべきだと存じます。「つなげよう只見線」を本当につなげるべく実際に関係各所とコネクトしてください。誰(どの会社)がどのくらい悪いとかいう責任比較論などくそくらえ(というか棚上げした上で)、県に、国に、そしてネットを通してもっともっとアピールしてください!ここまでは地元としても負担するからと!(それができるのは政治家だけなのです)。本当にJR只見線を再びつなげたいのであるならば!!!



そんなことを八町温泉の湯に浸かりながら考えていた‥わけがありません。ただ気持ちよかっただけです。

というわけでこのあとは、いっくぞぉ「季節限定」あらため「期間限定」の露天風呂!

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