- その1 朝一番の列車&バスで沼山峠まで -



今年は東武特急で行きましたよん。

(2018年6月15.16日 その1)

さてタイトル通り2年連続の尾瀬です。思い起こせば今から40年前、自分が中2の時に初めて「個人山行」で訪問したのが尾瀬でした。確か夜行バスで行き、鳩待峠-至仏山-山の鼻-下田代十字路(宿泊)-沼尻-長蔵小屋(宿泊)-大清水、という山中2泊の行程だったと思います。

その後はGWにテントを背負ってやってきて、燧ヶ岳(爼嵓=まないたぐら)頂上から御池方面にグリセードを楽しんだり、このウェブサイトを開いてからも日帰りツーリングの途中に至仏山を往復したり山の鼻でお昼ごはんにしたりといろいろ訪問してきました(後述)。

でも去年(2017)の訪問はたまげたと同時に「いつまでも あると思うな」を実感しましたわ。だって渋沢温泉小屋は廃業しちゃってたし、それに伴い小沢平からのアクセスルートの整備も行われておらず、まさかの徒渉*3+時々ルートファインディングでしたからね(詳しくはこちら=2017尾瀬編)。

でもまぁ楽しかったので、今回はおしんこどん(尾瀬初訪問)と再訪することにしました(ルートは別です)。とはいえぎりぎりまで行くか行かないかを検討しました。梅雨の時期ですからね。で、前々日の天気予報によると‥



前年はアヤメ平界隈でとことん気持ちよかったですから、「昨年のオイシイ思いをもう一度」というわけです。そういうことで出発前々日に往路の東武特急および帰路の直通バス、そして山小屋の宿泊予約を済ませましたが‥





でもまぁしょうがないっすねということで出発です。浅草6:30発の特急リバティ101号に間に合うように5:20に家を出て浅草橋へ。地下鉄に乗り換えて2駅で浅草へ。



神谷バーの前を通って東武浅草駅へ。それにしても右上画像のビルの中に駅があるってなかなかすごいことです。というか現在に至ってはある意味無理矢理感もあったりしますが(後述)。



そんなわけでお弁当も購入し(ビールもね)無事リバティ号に乗り込みました。最新式の車両ですからちょっと楽しみでもありましたが、前回利用した東武特急は「個室」でしたからね(詳しくはこちら)、それに比べればトキメキ感はさほどでもなかったかな。



平日の早朝便ということで車内はガラガラ。3割ほどの乗車率だったでしょうか(画像はドアが開いた直後のもの)。




このあとはホーム先頭まで行ってみました。前に行けば行くほどホームのカーブがきつくなり、よって車両ドアとホームとの間に「渡し板」が設置されています。東武浅草駅は6両編成にしか対応しておらず(しかも出入り時は15km/h制限というきついR)、この駅の現在の形での開業が昭和6年(1930年)であることを考えると「そろそろ抜本的にナントカしようよ」という感じでもあります。そもそもの駅舎が古いんだから(耐震補強はしているはずですが)。



改札側はご覧のとおり広さ十分だしカーブも気にならないのですが‥



ホームの先端部分はこれですからね。普通列車は最前部を乗降不可としてドア扱いをしないとかなんだとか。

この駅の改修というか抜本的な再整備計画はないのかなと思って検索してみたところ、「東武グループ中期経営計画」の推進 」というページがすぐヒットしましたが、そこにも駅舎の建て替えや線路の付け替えといった再整備計画はまったく記されていませんでした。東武鉄道としては今のところ「浅草駅は現状のまま維持」ということのようです。大丈夫かなぁ。



ま、そんなわけで出発です。赤旗がJRとかに比べて鮮やか系です。スカイツリーも下から眺めてと。



ちなみに「なるほど!」と思ったのが左上画像、各座席の背部にテーブルがあるのは当然としても、グループなどで向かい合わせ席にしたら背面テーブルは使えないわけで、そういうときのために肘掛け下にもう1つの折りたたみテーブルがあるんですね。これはイイ!(もっともわれわれは使いませんでしたが)。

おしんこどんは右上画像の何やら健康そうなお弁当、Takemaははらこ飯弁当(&ビール)をぱくぱく食べたり飲んだりしつつ車窓風景を楽しみます。





ま、今回は有休取得をしながらのお出かけなのですが。自分は平日休みシフトゆえに普段は連休が取れないんですよ(=宿泊お出かけができない)。これもなぁと思いつつもまぁしょうがないです(有休はだいたい承認されるので)。



さてしかし、栃木県に入ってしばしすると雨が降ってきましたっけね。でもスマホで雨雲情報を確認する限りこの界隈だけの東西に延びる雨雲帯のようで、ここから北側には雨は降っていない‥はず?



そんなわけで会津高原尾瀬口駅に到着です。それにしても便利になったもんです(ここから回想)。

その昔会津駒ヶ岳に登った際には(旧山小屋が火事で焼失したあとの10月下旬)、最終バスで確か山口というバス操車場まで行き、屋根のあるところで寝袋を出して寝て、翌朝の始発バスで登山口まで行ったんだっけなぁ。たぶん大学生の時だと思うんですが。

で、その時の記憶によると池の畔にテントを張ったんですが(小屋もないんだからしょうがない)、とにかく雪だらけで中門岳までは行かれそうもないしというわけで、そのまま下りて檜枝岐から沼山峠を越えて尾瀬沼で再びテント泊、翌日に大清水に下ったような記憶が。

そんな苦難の行程が、今や朝一番で家を出れば尾瀬エリアのそこそこ内奥部にまでたどり着けてしまうわけですからねぇ(ま、当時も夜行バスで来れば奥までは行かれましたが)。



そんなわけで立派な特急が出発していきました。ここからはバスです。



切符は屋外で駅員さんが受けとっておられました。鉄道むすめ氏はもとより何のお仕事もしてません(笑)。



会津高原駅前には最初タクシーが止まっていましたが、聞いてみると予約車だとのことで(そりゃそうだよなぁ)、帝釈山を目指す女性が乗り込んでいきました。以前川俣湖から檜枝岐に抜ける林道を通ったことがありましたが、あの道で登山口まで上がるのでしょう。ま、檜枝岐側の路面はそれほど悪くもなかったし‥。

で、沼山峠行きのバスに乗り込んだわけですが、事前に買ったバスの切符は御池まで。雨は降っていないとはいえお天気はご覧のとおりいつ降り出してもおかしくなさそうです。よってこの日の泊まりである赤田代温泉小屋まで、御池界隈で雨が降っていたらショートカットの燧裏林道経由(コースタイム3:30)、何とか天気が保つようであれば沼山峠まで乗り越した上で尾瀬沼経由(同4:30)にて向かおうというわけです。でもおしんこどんは初めての尾瀬なので、できれば尾瀬沼も目にしてほしいところ。



というわけで、われわれを含めて乗客5人を乗せたバスは定刻9:50に発車。バイクや車で何度も何度も通った道を檜枝岐方面へと進みます。しかししばらく来ないうちに橋は新しいのに付け変わっていたし、中山峠のトンネルも新たにもう1本掘られていて上下線とも一方通行になっていたりしてびっくり。



あぁそういえばおしんこどん母と3人で来た時、左上画像の食堂で天ざるを頼んだら岩魚の天ぷらが出てきて実に嬉しかったよなぁ。



檜枝岐村の中心部を過ぎ、御池方面へとぐんぐん登り始めます。今のところ雨は降っていないなというわけで、「よし沼山峠まで行っちゃおう」ということにいたしました。



御池で小休止(トイレ&喫煙タイム)。ここから沼山峠までの区間、一般車両は通年通行止めになって久しいのですが、沼山峠や鳩待峠も、以前はタイミング次第ではバイクで上がることが出来た時代もあったんですよね。今となっては夢のまた夢か(遠い目)。



それぞれバイクで峠まで上がれた頃の懐かし画像。1999/6(鳩待峠)と1999/10(沼山峠)のことでした。



お客さんが少ないこともあり、「ここが一番展望のいい場所ですよ」とバスを止めてくれました。



運転手さんとの会話の中に「この道も古くなったせいでしばしば崩落や陥没が起きるようになっています」というものがありました。いつぞやの年はよりによって尾瀬山開きの前日に道路が崩落し、沼山峠の駐車場まで歩くと2hくらいかかるところまでしか上がれなかったのだとか。

この道路の設置についてはかつての尾瀬の自然保護運動を抜きにしては語れないわけですが、現在の道路ができてからそろそろ50年ですからね。もう一般車両を入れることはないでしょうが、それと道路の維持管理とは別の問題であり悩ましいところです。

そんなわけで沼山峠に到着したのは正午少し前。休憩所で持参のおにぎり等をぱくついて‥





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