- 2020年末奈良帰省 その1 下仁田納豆さん&芹の湯からスタート -



まずはこちらの湯を目指してレッツらゴーであります。

(2020年12月28日-30日、2021年1月2日 その1)

コロナ禍の中、政府は「帰省の自粛」を呼びかけていましたが、われわれの場合(この年末年始は)一人住まいのおしんこどん母のもとに帰っても「トータルでも3人」にしかならず大人数でのわいわい会食にはならないこと、しかもそもそも騒ぐわけでもなく静かに過ごすだけだしということでやはり帰ることにした次第です。帰省中も、ファミレスでの食事&百均ホームセンター、その翌日スーパーとお肉屋さんに買い出しに出かけただけで、初詣もしませんでした(ただし初詣に出かけないのは奈良帰省の定番パターンなのですが)。

なお政府は「GoToトラベル」を12/28から停止しましたが、これってどうだったのでしょうかね。TVのワイドショーなどマスコミによるミスリード報道が、「GoToが感染拡大の元凶」というような変な雰囲気を醸成」し、そんな「世論」とやらを政府が無視できなくなった結果あのような判断に至ったのではないかと。

政府の動きが遅いというのは間違いないことで(特に現政権になってからの経済下支え系については全然ダメダメにみえます)何を抑制し何を維持し何を促進するか、そのあたりをもっと明確に見極めて動いてほしいものです。

たとえばですが、ここ数ヶ月、スーパー(大手は知りません、地場のスーパー)の鮮魚売り場の充実ぶりはすごいです。「この価格でこんないいネタが!」という感じです。これは消費者とすれば嬉しいですが、ただしそれは「本来料飲店に卸すべき高級品が行き場をなくしている」結果でもあります。単純に喜んでいいわけじゃない。

「GoTo」じゃないですが「Let's お取り寄せ」とかに補助金を出すとかはどうでしょう。2021/2現在でも補助金による送料無料の産品はそこそこあるようですが、価格そのものに対する割引にまで踏み込んでもよさそうな気がします。ただしあくまで地場産品対象の限定で。「トラベル」に対応する予算措置は存在しているのですから。

話がそれました。今回、「トラベル」が停止したことで年末はキャンセルが多く出たようで、出発数日前の12/25に予約を入れましたが問題なくOKでした。たぶんトラベルがそのまま進行していたらほぼ満室だったんだろうなぁと(その場合は一気に奈良に向かうつもりでいました@翌日の宿泊も)。

さて12/28、いよいよ奈良に向かわんと千葉から関越道で北西へと向かいます!ええっとすでにこの段階で「直行するつもりないでしょ」と言われればもちろんそのとおりなのですが、過去には「常磐道北上」とか(この時とかこの時)、酷い時には「成田からミャンマー経由で関空に下りて帰省」この時です)とかもあったのですから、北西進行の字の中に「西」という字が含まれているだけでも一定の誠意はみえるかなというわけです(すんごい自己正当化)。

途中寄居PAに寄りましたがまぁかなりのガラガラ。まぁこの日は12/28の御用納めたる平日でしたからある意味当然なのですが。で、この先上信越道の下仁田ICで高速を下りました。すると‥





とはいっても、拙サイトをその昔々からご覧いただいておられる方々でさえ「え、下仁田納豆?」「納豆の会社とTakemaにどんな関係が?」と首をかしげる方がほとんどでしょう。われわれも本社工場を目にしたとき「ここだったっけか?」とびっくりしたくらいです。

実は、今を去ること約20年の2001年、当時「納豆学会」主宰の三井田さんと猿ヶ京バンジーサイトで待ち合わせて「納豆バンジー」を楽しみ(結果的に「納豆持ったままバンジー」になっちゃったのは懐かしき思い出です)、そのあと三井田さんお勧めのこちら下仁田納豆さんで工場見学&Takema職場の同僚アメリカ人@納豆は苦手で食べられないに「本当にうまい納豆を食べさせちゃる」ツアーとなったんだっけな。その時のページはこちらです(今となっては実に見にくい背景ですが、古い時代の制作なのでご容赦を)。

というわけで通り過ぎちゃったわれわれは急いで車を反転させ上画像の敷地内に駐車。もちろん画像はそのあと撮影したものです。

さて‥でももう20年も前のことですし、当時対応して下さった社長さんも当然覚えておられるはずもないだろうということで、ここは「奈良のお土産に納豆を」(奈良のお母さんは普通に納豆を食べますので)というくらいの気持ちでの立ち寄りでした(ホントよ)。

でも直売所に入り、係員の女性についつい「20年くらい前、こちらの社長さんに工場を案内していただきました」と発言してしまったわけですね(もちろん事実ですし)。すると、その女性係員さん、



うっはぁ、ちょっと立ち寄り納豆のつもりが大ごとに(笑)。しかしそれはいいとしても、20年前のほんの数時間のことを覚えていらっしゃるはずもないのが当然ですからねぇ‥。

で、このあとお仕事を中断して出てきて下さった社長さん。ぱっと拝見して「この方だった、間違いない!」と自分サイドでは確信。ただし社長さんがわれわれを思い出していただけるわけもないですからここは説明が必要、というわけで当時の経緯を申し上げると‥



(いや、経緯の中で三井田さんのお名前を出したからだと思いますが)

すると社長さんからひと言。「お時間はありますか?もしあれば、わたしどもを紹介したドキュメンタリーのTV番組がありますから見ていかれませんか?」。

この日の移動はこの先もう大した距離でもないので(無理矢理寄り道しようかと思っていたくらいなので)ではではお願いしますと申し上げると、隣の建物でビデオ視聴ということになりました(フジテレビ放映「奇跡体験 アンビリバボー」、2019年1月31日放映)。

ご本人を主人公としたドキュメンタリー、その番組を見せて下さるということは、放映内容に妙な脚色や誇張はないということでしょう。2021/1現在、当時の番組記録はネット上に残っていますが(こちら)、番組が終了したらたぶん削除されてしまうでしょうから、テキスト紹介部分だけ引用させていただきます(こちら)。

ビデオを見終えたあと「恩返しではなく恩送り」、すなわち「受けた恩は次の世代に受け渡すべし」だという話になりました。確かに直売所にも下仁田納豆製ではない全く別の製品がいくつも並んでいましたし、あまり詳しくは伺いませんでしたが、社長さんはいくつもの「恩送りの種」を蒔いておられるようです。自分は‥どうかなぁと自問自答せざるをえません(しみじみ)。

また社長さんのお言葉の中に「自分は人と会うときにアンテナを高く掲げています。だって目の前のこの人がどんな人なのか、もしかしたらお互いいい影響というか関係性をもたらすチャンスなのではないかと思いますから」というお言葉(記憶から文字起こししていますからニュアンスが変わっていたら申しわけありません)がありました。

年末の繁忙期にアポなしでいきなり訪問したわれわれにほぼ1時間ほどお付き合いいただいた社長さんですからね。問題は「われわれにそのアンテナの感度に値する中身があったかどうか」なのですが(大苦笑)。

2001年の訪問時には「わーい、納豆工場見学だーい」と、三井田さんに連れられての無邪気な30代だったわたしですが(その時の三井田さんのほうが自分より10才ほど若かったのですが@その後柏崎市議会議員を数期経て、今はさらなるステップアップへの準備中のようです)、当時の下仁田納豆さんは経営が軌道に乗ってからまだ数年、工場を新築して「いよいよこれから!」の時期だったのですね。

いろんな意味で勉強をさせていただきました。社長さん、まさに「いきなりの訪問」であったにもかかわらずありがとうございました!ちなみに調べてみたらわが家エリアにも下仁田納豆の販売店がありましたので今後定期購入させていただきます!(To 社長さん)。



出発後おしんこどんと「思いがけなかった再訪だったね」「寄ってよかった」と話しつつR254を西進していきます。そしてそろそろお昼‥ご存じの通り旅先でのわれわれのお昼ごはんといえば「お蕎麦か海鮮系」と相場が決まっているのですが(ラーメンはまずない@普段食べのメニューです)、進んでも進んでもお蕎麦屋はない‥と、ここでふと気づきました!



しかもR254はバイパスで下仁田町中心部をパスしてしまいますからさらに食事の選択肢は少なくなってしまうわけで(しかもそもそもお店が少ない)、これはまずいというわけで観光系のお店に急遽ピットインしたわけです(いや実際は「この先はもう期待できない」と考えて戻ったわけですが)。でもね、





ちなみにこのモツ煮、上げ底ゆえに少ないように見えますが結構ボリュームがあります(ちょっとびっくりした)。うどんもそこそこのコシでなかなよろしい。いっぽうでおしんこどんは‥



かつ定食を注文しておりました。群馬県産ということですが、ちょっと細身ですね(味見をした限りでは悪くなかったです)。駐車場の前を流れるのは利根川に連なるこの界隈のメイン支流である鏑川ですが、水量が少なかったなぁ。この上流にダムはほとんどないと思うのですが(たぶん1つ?)、でもそうなると大雨の時の増水が気にもなります。どうなんでしょう?そういえば下仁田納豆の社長さんは「群馬(のこの界隈)ではお上の意向に従わず杉を植えなかったからねぇ(以下略)」とおっしゃっていましたが、やはり治水や保水力の関係でいろいろあるのかもしれません。

さてこのあとは!めったに足を踏み入れることのないこの界隈なのですが、かけ流しの湯があるということで立ち寄ってみました(というかここがこの日最初の本来目的地だったわけで)。







なお車でのメインエントランスはこちらから。

下仁田方面から来ると整備された県道から分岐した先は道が細くなり勾配も急になりますから、やはり冬の時期は間違いなくスタッドレスタイヤを履いてこないと危険です。場所柄そう雪が積もるエリアではありませんが凍結はしばらく残りそうですし。もっともこの日はご覧のとおりで、自分のVFR800Xでも問題なく来られる状況でしたが。



駐車場近くには気になる源泉おこぼれが。こんなに鉄分ありましたっけ?



温泉犬は吠えることもなくしっかりおしんこどんにいじられるがままに(笑)。



なぜここに池が?と思いきや、ここを根城とする鴨カップルがおりました。

さてそんなわけでお風呂へ。ちょうど先客さんと入れ替わりで、よしよし貸し切り入浴です。





ちなみに場所柄というか源泉温度は高くなく(10.8℃)しっかり加温されています。それでもかけ流しで循環系の吸い込み口はありませんでした。というか、この場所で日中ずっと加温し続けるコストを考えるととにかく頭が下がります(食堂も併設されているのですが、下調べ時に「蕎麦の提供はないのか」という軽い判断でここでのランチをパスした記憶があります。うどんもモツもあったのに。その意味では失敗)。



湯面的には1つですが、真ん中にコンクリの半仕切りが設けられており、手前はモルタル底、奥には砂利が敷かれておりました。砂利底のある箇所からは湯温安定のためあつ湯が噴出していますので注意が必要です。この方式は実はあまり好きではありませんが(うっかりその上に座るとアチチなので)、この源泉温度で浴槽内の湯温を安定させるとなると仕方ない仕様なのでしょう。

お湯はまごうことなき食塩泉で(ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩冷鉱泉)、成分総計は13,057mg/kg(溶存ガス成分を含む)とかなりのものなのですが、そのうちナトリウム-塩化物系が8,435mg/kgなのですからしょっぱいのは当然です。でもですね、それ以上に印象深いのが、



というわけで、以前作った対照表を引っ張り出してみましょう。



なお最近は「すべ・すべすべ」という指標はほとんど使用しておりません。

というところなのです。炭酸水素塩泉でもありますからツル感があるのはわかるのですが、炭酸水素イオンの比率はさして高いわけでもないのに、このツルツル感とは!ちょっと(事前の調べが甘いこともあり)びっくりしました。



食堂では家族連れが湯上がりのお昼ごはんを食べているのが見えました(接点はありませんでしたが)。釜揚げうどんほかが名物なのだとか。平日ならここを訪問地その1として訪問するのもいいなぁ(休日は混みそうなので‥)。

このあとは県道43号をひたすら登り(凍結時は迂闊に通らないことをお勧めする急勾配)、碓井軽井沢IC(てっきり長野県にあるかと思っていたら実は群馬県だった)から上信越道で一気にスルー。最初は「高峰温泉の雪上車で日帰り入浴」とかも考えていたのですが、下仁田納豆さんで嬉し懐かしに留まらぬいい時間を過ごしましたので、もう一気に目的地方面に向かいます!



それにしても、浅間山山頂を含めてほとんど雪がない年末の12/28です。この2020/2021シーズンも雪は少ないのかしらと思っていたら、年が明けてからどかっと降っていますけれどね(肘折や松之山では280cmを越えています@2021/1/9現在)。ただし軽井沢は同日マイナス気温ながら積雪0cmのようですが。



そんなわけで本日のお宿のある戸倉上山田温泉へ到着です。「○○の奥座敷」的に発展した温泉、歓楽街を伴う温泉にはこれまでそれほど興味がわかなかったのですが、これまで「戸倉国民温泉」にしか入ったことがなかったので(2010年訪問でしたからもう10年前ですね。その時のページはこちら)、今回は泊まってみようと考えたわけです。

ただ、時間的にまだ14時台だったので、その前に右上画像の戸倉観世温泉に立ち寄ってみました。御用納めの平日ではありますが「そんなの関係ないもんね、いつもの時間に入りに来ているだけだもんね」という感じで続々と地元の皆さまが出入りしています。実に盛況です。

ゆえにもちろん湯画像などはありませんが、浴室に入ると適度なタマゴ臭。あまりきつすぎると湯上がり後の服にもその臭いが付いてしましますが(もちろんそれはそれで嬉しかったりする御大も大勢いると承知しています@自分もそうですがおしんこどんはそうじゃないです)、ここ戸倉上山田の湯はまさに「適度」ですね。

なおこちらには2つの別源泉浴槽があります。この地域では集中配湯(各源泉ミックスの上での配湯)が基本ですが、共同浴場は源泉管理会社とは別の自前ルートで湯を注いでいるようです。小さい木枠浴槽のほうが人気のようでしたが、自分としては大浴槽のほうがパンチがあって好みだったなぁ。ただ、毎日利用する地元の方々にとってはあっさり系の方が好みなのかも知れません。

さてそんなわけで湯上がり後はお宿のチェックインといきましょう。この続きは次ページにて。

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