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- その16 湯段温泉をタンノー後は岩木山経由で玉川温泉へ -



バス停ふう看板、これは裏側なんですが表側は劣化で読みにくくなっています。

(2021年7月-8月 その16)

画像のとおりこの日のお宿は湯段温泉時雨庵さん。もっともこちらに泊めていただくにもひと折衝ありました。かなり前に宿泊予約を入れておいたのですが、この旅行前半の北海道滞在中にスマホ電話が鳴りまして、こちらの女将さんからのものでした。おっしゃる内容はまさにコロナ禍ゆえでありまして、



ということでありました。遠方(関東圏など)からのお客さんにも訪問を断念してもらっているとのこと。でもわれわれはすでに旅行中であること、時雨庵さんが駄目だとするとこれから予約しようとしても他の宿からも断られる可能性が大であることきっちり毎日(旅先でも)体温を計測しており異状がないことなどを申し上げ、何とか「やむをえずの宿泊許可」をいただいた次第です。

もちろんこの時雨庵さんの「キャンセルお願い」は正当です。この頃(8/6)は感染者がどんどん増えていた時期でしたし、地方ではそもそも医療スペックに限界があり、「とにかく余計に増やしたくない」というのは地域医療者各位の願いだったでしょうから。

ただ、これはどうかと思う部分もありました。「コロナ感染者を出すのは地域の恥、出してはならぬ」という妙な意識というかこだわりも、これは青森に限らず各地方にあったのではないかと思います。それを強く感じたのは最後までコロナ感染者が出なかった岩手県でして、外から見ていても(SNSとかで)、「感染者を家族、一族、地域から出してはならない!」というようなオーラ岩手県内外在住&出身者のツイートから感じたのが自分の実感でした。何だかまるで「鎖国かよ!」とも思いましたし。

その実感は初期感染者の少なかった北東北3県にてある意味顕著で、宮城や福島はそこそこ早めに感染者が増えましたからそういう思いに至る時間的余裕もなかったのかもしれませんね(ごめんなさい山形発のコメント印象は少なかったためわかりません)。

ま、こんなふうに申し上げるのはなぜかというと‥、



当時一時的とはいえ出勤禁止(まだリモートとかの準備はゼロだったのに)、また毎日の検温や石鹸手洗いの励行は厳しく指示され(前にも書きましたが体温についてはそれ以来毎日スマホ経由で職場の保健部に報告しています)、その後も37.5度以上の熱があったらとにかく出勤するな、37.0度を超えている場合も出勤の是非を考えろと指示されました。それもこれも、新型コロナ患者が最初期に「職場から数百mのところでクラスターが発生(ちなみに職場の同僚の奥さんも濃厚接触者)」だったから、まさに「人ごとではない」対策でした。

で、これをタイプしているのは2021/10/18ですが、この日の東京都の感染者数を見るに、


(データ出自は東京都のcovid19公式サイトから)

とびっくりするような「激減」を示しています。専門家会議でもこれだけ減った理由を説明できてはいませんが、減っているのは確かなことです(だからいつ激増に転じてもおかしくはないともいえますが)。

話を戻しましょう。自分たちが泊まろうとしていた8/6、東京都の新規感染者は4,515人でしたしその前から増加傾向にありました。それを見て数日前にキャンセル希望のお電話を下さった女将さんは「危機管理の立場として正しい」ということです。ほんの数年前までは考えもしなかったことですが。もし数年後「コロナはただの風邪」が現実化した時には「あの2年は何だったんだろうね」「われわれは『歴史』を生きたね」と振り返ることができるのでしょうか。

はいとてつもなくコロナ話になってしまいました。というわけで湯段温泉時雨庵さんチェックイン後のお話といたしましょう。



まずはお部屋へ。と、このお宿では当然のごとくという感じにがやってきます。前回は(この時です@2014)マロとモモの2匹が迎えてくれました(モモは人見知りゆえお風呂場の脱衣カゴで寝ているばかりでしたが)、しかし当時看板猫のマロくんは残念ながら2020/9に天に召されてしまい(モモはもっと前に?)、2021現在は2歳のミミくんが宿猫の看板を背負っています。

女将さんの「チュール大作戦」(ミミに「2Fに上がれば(お客さんから)チュールがもらえる」と思わせることで、お客さんとふれあわせる)は一定の成功を収めているようで、しっかりとやってきました。あ、その前にウェルカムドリ‥ンクじゃないですが、右上画像のさっぱりひんやりスイーツ。暑い日でしたから美味しくいただきました。

あ、こちらのお宿もエアコンはありませんので、わかってはいましたがこれで「2勝6敗」ですね(笑)。

さて、夕ごはんタイムまでにはまだ時間があるので、おしんこどんは部屋で休憩でしたが、自分は「今のうちに入っとけ」行動。そう、湯段温泉の別の湯入浴です。目指すは「新栄館」さん!



「嶽きみくん、しっかり甘くなるんだよ」と願いつつ、湯段温泉「街」へと歩いていきます(時雨庵は別荘地エリアにあり、源泉は別なのだそうです)。さてその「街」なのですが、最盛期には4軒の湯宿があり、われわれも長兵衛旅館に宿泊したことがあります(この時です@2006)。しかしその長兵衛旅館がまず最初に廃業し、しばらく廃墟的な様相を呈していましたが(2014参照)、今回見てみると更地になっていました。

で、続いては静明館。泊まり(素泊まり)をいつまで受けていたのか定かではありませんが、いつの間にか「日帰り入浴のみ」に移行し、そしてこれまたいつの間にかそれもやめてしまったようです。



今回、静明館の前に車が駐まっていたので、もしかしてお願い突撃すれば入浴させてもらうことは可能だったのかもしれません。でも自分は「その手のお願い」って苦手というかあまりやりたいと思わないのです(その点、ジカ専突撃をなさっている人はすごいなぁと)。

静明館、確かに車はありますが、1Fの雪囲いが外されていないところを見るに常住ではない可能性も高そうに思います。お湯は出ているんでしょうけれど、あんまりねぇ‥お風呂には浸かりたいですが。

と、念のため静明館に関する情報をネット上で確認してみると気になる記載が。

>跡継ぎがいないため「私の代で終わりです」と言われた時、こうした温泉が消えていく寂しさを無性に感じてしまった。
こちらのページです)

ん?でも2003年の訪問のようですからもう18年も前、でもこの車の持ち主が当時の宿主さんであるとすればいまだ(車を運転できるくらいに)お元気なのでは?雪囲いは「面倒なので外していない」だけだとすれば?もしかしてワンチャンあったのかも?(すぐ上で突撃云々は苦手って書いていたくせに)。ま、親族さんかなとは思いますが。

まぁそれはいいでしょう、実際には行かなかったわけですから。というわけで新栄館さんへと向かいます。



知ってはいましたが無人で、各自料金箱(袋)に入浴料を入れるという「勝手入浴」システムです。それにしても、この障子を利用したメッセージボードはなかなか秀逸かと。かつて客室で使っていたものでしょうか(いくつかあります)。それにしても入浴料、安いなぁ‥。



さて、それでは入浴させていただきましょう。いざ浴室へ!




(意味なきリフレイン)



さて湯温計測!といきたいところですが、なぜだか温度計が数日前から見あたらないのです。薬研温泉で使ったのが最後ですから、どうやら晃山楼さんに忘れてきたんじゃないかと思います。でもまぁそうだとも断言はできず、別のどこかかも知れないし‥諦めました(2021/10月現在すでに同型の新品購入済み)。

この時の湯温は体感で43度台半ばという感じでした(自分による体感計測、でもそう大きくは外さない自信はあります)。時雨庵のある別荘地に供給されている湯とは別の源泉ですし(もちろん成分的にはかなり似ていますが)、同じ源泉であっても源泉からの距離や投入の仕方その他諸々によって浴感が違ったりするのは皆さんご承知の通りです。

こちら新栄館の湯はご覧のとおりうす濁りですが透明度は高いかなというところ。浴槽の大きさの割に投入量が多いからかも知れません(時雨庵のほうが浴槽は大きいが投入量は少なめで、濁り具合はやや濃い)。そういえば長兵衛旅館の湯もこんな色合いだったような気がします。

バリ金気臭の湯で、高温ゆえ飛んでしまっていますが炭酸系。味わいはご想像の通りでツル感のある湯です。湯上がりには建物の外でクールダウン。ふぅ、いいお湯でした。

ちなみに涼んでいたらまず車が1台。男女のカップルでしたが初めてらしく(自分も初めてでしたが)突撃を躊躇している様子。よって「中に料金箱(袋)があるのでお金を入れての入浴ですよ、今は誰も入っていませんので男女とも貸し切りで入れます」と申し上げると、喜び勇んで館内に入っていきました(微笑)。

と、そのあとにもう1台の車が。降りてきた女性は温泉とは別のプライベート入口に向かい、何かを運び入れているようでした。間違いなく新栄館の関係者さんですし、お年寄りというわけでもなく間違いなく自分よりもかなり若い女性でしたので「あ、これなら新栄館は今のスタイルでまだしばらくは営業が続くのかな」と思った次第です。関係者に若い人がいるって大切ですよ。

なおもう1軒の「ゆだんの宿」、こちらは食事付き宿泊もできる旅館ですが、何故かこの日は臨時休業でした。コロナ関係なのか別の事情なのかは不明ですが、まぁ臨時休業なので問題はないかと。さて時雨庵に戻って夕ご飯です。



時雨庵の夕ごはんは品数はそれほど多くはないとはいえ、左上画像に見えている海苔巻き(ご飯じゃなくて海苔巻きできましたか!)、もうこれだけでお腹いっぱいになってしまう量です(少食夫婦)。ゆえに、ラップに包まれたとうもろこしは(まだ嶽きみじゃなかったかもしれません)そのまま廊下に置かれた冷蔵庫へ「封印」し、あとのお皿物に全精力をつぎ込むことに。何とかクリアしたと思いますが、もしかして海苔巻きも一部は冷蔵庫行きだったかも知れません(記憶曖昧)。

さて以前の宿泊で、マロくんは客室にはやってきてもそこでの振る舞いはさすがの大人猫でした。2014当時われわれの夕ごはん時、マロくんの様子はといえば‥





というわけでした。ま、それ以外はわれわれの部屋で寝てしまったり、朝風呂から戻ってきたらしっかり布団で寝ていたりとかはあったわけですが(笑)。

さて、マロくんの跡継ぎたるミミくんはといえば‥まだ2歳ですからねぇ、





もちろん「コラ!」と追い払うわけですが。しかし猫って酢飯を食べるのでしょうかね?まぁ興味津々のお年頃なのかなと。あ、追い払われたからといってそんなに拗ねないでも(右上画像マウスオーバーで別画像に変わります)。

このあと当然お風呂にも入りましたが、夜の湯画像はイマイチ映えないので翌朝画像にしましょうね。ハイ、朝一番です!





ただ、時雨庵の浴槽は比較的深めであるため、いっそう濁り度が強調されて見えているのかも知れません。



実際の色合いはこの程度で、さして濃い濁りではありません。

さてしかし、朝ごはんを食べたあと、出発前の最後の一浴だというわけで再び浴室に入ってみると、そこにはなかなかの色合いが!





もちろん喜んで入浴した次第です。そんなわけで時雨庵さん再訪も終了。なお後日自分のサイト内にあったマロくん画像を(撮影時の画像等を)自宅帰宅後女将さんにお送りしました。喜んでいただけたようで何よりた。

さてこの日は南下していくのですが、見事に快晴ということもあり‥



ということにいたしました。ただ、頂上へは以前登ったことがあるので車で八合目駐車場までですけれどね(年々不精になる自分=元山岳部員とは思えません)。





もちろんしっかりと日本海まで見渡せました‥が、なぜかこのあたりのデジカメ画像はすっぽりと消え失せてしまっていることが判明。よって360度カメラ(THETA)の画像しか残っていなくてちと残念。たぶんPCへの画像コピー時のミスかと思われます。



そんなわけで先へ進みましょう。このあとはちみっと東北道でショートカット。花輪のSAには「秋田県内初出店!」だという松屋がありましたが、地元在住の人はそう簡単に食べに来られないんじゃないですかね(もちろん搬入路はあるので来ることは可能ですが、市街地からは随分離れていますし)。

で、ここで昨晩のとうもろこしをパクパク。随分甘くてワシワシと完食しましたが(1人3ピース)、この甘味、もしかしてやっぱり極早生の嶽きみだった可能性もあるかなぁ。

このあと鹿角八幡平IC高速を下り、道の駅かづのにてちょこっとお土産買い出しをしたわけですが、うーみゅちょっと煙草を吸いたいぞというわけで「喫煙所こちら」の案内をもとに(ひたすら)進んでいくと‥





いや確かに煙草の煙はケムイかもしれませんよ、でもだからといってここまで喫煙者を「迫害」する必要がありますか?近年増設されてより広くなった道の駅なのに、わざわざその増設エリアの一番遠い端っこ未整備エリア(左上画像マウスオーバーで立地画像に変わります)まで、売店エリアから100mくらい歩かせるって?かくして到着した喫煙所たるやご覧のようにろくに手入れも行われていませんよねこれって。喫煙者はこの道の駅に来るなってことですか?ついでにいえば「冬もこの場所で」なんですよねそうですよね!(怒)。

、ここまで酷い道の駅喫煙所は初めて見ました。というわけで「もう2度と買い物などしない、トイレ以外利用しない道の駅」として個人的に認定。喫煙者にあまりに冷たすぎる「道の駅かづの」です。(以前は常識的な場所にあったのに)。責任者出てこいレベルですよまったくもう。ある特定の集団というかグループ(この場合は喫煙者グループ)を冷遇してよしと考える個人や団体は、次に別の何かを基準にまた気にくわない誰か(個人や団体)を冷遇しようと考えますよ。その主語が地方公共「団体」であっても同じことです。あーいやだいやだ。

さて気持ちを切り替えて旅行記を進めましょう(汗)。続いてやってきたのは「玉川温泉」。以前はバイクや車でやって来て宿泊したりもしましたが(こちらほか何度も)、今回は単純に立ち寄り‥え、ハイ、ここはこの日の宿じゃなくて、本日目的の湯は別にあります(笑)。



まずは「大噴」を眺めたりしながら(相変わらずすごいなぁ)、



今もしっかり湯治客に人気の岩盤浴小屋を横目にしつつ噴気地帯を進みます。



やってきたのは北側の沢。この沢には一度浸かったことがありまして(この時です)、実に気持ちよかったので「あの時の悦楽をもう一度」というわけでの再訪というわけです。しかし‥





先人による造作も各所に見られましたが、どこも手を浸けた瞬間「これ無理!」と瞬時に判断できてしまう湯温でした。いや、そこそこ下ればどこかに適温湯があるのでしょうが、この日この場所でも明らかに気温30度越えだと思われる中で延々と湯沢を下る気持ちにはならず、まぁいいやと今回は野湯入浴を断念しました。まぁしょうがないよねまた今度!

でもせっかくなので、新玉川温泉でのんびり入浴することに。



こちらにも温泉キャラクターが。最近あちこちで目にしますよね。

さて新玉川温泉はあくまで立ち寄り湯で、このあとはいよいよ本日のお宿を目指します。今朝の時雨庵の湯と同じ色の温泉、ハイもうわかりましたね、あの温泉です!

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