その6 大湯温泉で湯をタンノーした翌日は奥只見湖へ



翌日はいいお天気、紅葉とうっすら雪の二段構えをタンノーしました。

(2022年11月3日-6日 その6)

小出からは奥只見方面へと向かいます。自分にとってこのあたりは温泉入浴に関して手薄なエリアでして、駒の湯温泉こそ複数回泊まっていますが(この時とかこの時とかこの時とか)、あとは折立温泉大鼻旅館とか(閉館しました)、銀山平温泉かもしかの湯(バリ循環)くらいしか入っていないのです。

当然ながら栃尾又温泉も大湯温泉もいまだ未湯なわけで、どうしようかとじわじわ考慮した結果、栃尾又はサマースパとして次回に先送りし、今回は大湯温泉ということにいたしました。でもね、調べてみると‥。



「でもどこかに(比較的安くて)かけ流しの湯を持つお宿はないものか?」と思って調べてみたら、ありましたありました。というわけでこの日のお宿はそこへというわけです。





あ、こちらが正面玄関ですが、車で行くと駐車場側の「裏口」から入館することになります(笑)。正面の真向かいには共同湯と源泉井がありまして、いろいろあるのでしょうがこちらは「湯の権利」をしっかりキープなさっているのかなと。



部屋はこんな感じでまぁごく普通です。宿としては少々草臥れ感がないでもないですが、清掃などはきちんとなされていますし問題なし。

チェックインはかなり早い時間だったのでまずはお風呂へ。毎日湯を抜いて清掃しているということですしこの時間のお湯はかなり新鮮湯のはずですし。



ほほぅ、「天然水晶温泉」ですか。これは期待できそうです。





画像の都合でちょっと白っぽくも見えますが、実際は完全透明湯です。まず間違いなく先客さんなしと思われるベストコンディションのお湯が掛け流されております!やっほほーい!



正面の湯口からは蕩々と湯が投入されており、これだけ広い浴槽なのに端っこでもほとんど温度差を感じませんで。これって「絶妙のお湯ぐるぐるシステム」?(もちろん浴槽内に加温湯注入口などはありません)。



ほんの僅かながら黒い湯花が舞い踊っておりよしよし。

このあとで宿の方から伺った話によると、「この浴室部分を解体し新たに新築するとなると循環設備の設置必須」だということのようです。なるほど、だからなのか浴室周辺が宿泊棟と比べてもやや(さらに)古めかしいのは!(宿泊棟も少々年季が入りつつありますが鉄筋コンクリRC造のようですし)。

あくまで湯にこだわり、源泉そのままの湯を提供したいというこちらのお宿のポリシーがよぉっく理解できました!素晴らしい。



この日は週末の土曜日ということで新潟のクーポン券は1000円券1枚/人のみです。しかしそこに魚沼市のクーポンが1000円/人、さらには現物支給ということで「魚沼市産コシヒカリ300g」交換券がこれまた1人1枚付いてきました。この前月に九州に出張した折には「クーポン券使い切らなきゃ地獄(天国?)」を味わいましたが(この時です)、今回もガソリンやら何やらでかなり無理矢理使っている感じです。要らないとはいいませんが、もう少し振る舞いの額については抑えてもいいような気がします。

あ、まったく別件ですが、TV台の下には何と「VHSビデオの再生機」が鎮座していました。これって、まだ再生可能なんでしょうか(だと思う=故障しているものをそのまま放置しておくとは思えないので)。しかし、古いとはいえどう見ても家庭用モデルではないし(そもそもフロント側に操作手順など書かれることはない)、ということは業務用?さては?(以下自粛)。

でも何だか懐かしくていいですね。わが家のどこかに眠っている(惜しくもない)VHSカセット、次回は持ってきてみましょうか!(時期は完全未定)。



さて夕食。お酒は地元魚沼市(小出)の緑川。この蔵のお酒って県外ではなかなか買えませんし、ネットでも買えなくはないようですが何しろ情報が少ないのです(酒造会社の方針なのだとか)。

で、その少ない情報の中でも、このボトルについての情報は知る限り皆無。料飲店や旅館向けの専用商品なのでしょうかね。あ、でもそうなるとコストもかかりますし、もしかしたらガラス製の徳利(大瓶から移し替えての提供用)なのかもしれませんね(それでも全然問題ないのですけれど)。ハイ、美味しくいただきました。

料理は‥旅館の夕食としてはごく普通でした。この前日の燕温泉もそうでしたが、もう一工夫というか、「この宿ならではの個性ある一品」がほしいところです。それぞれの品は美味しいんですけれどね。

夕食後は部屋でしばし休憩。並びの数部屋は男性客の団体旅行のようで、どうやらコロナ禍を感じさせない通常の宴会モードに突き進んでいったようですが(笑)、どうやらその本丸は隣の部屋ではなかったようでヨカッタ(廊下に出ると声が聞こえていましたっけ)。何卒お気を付けくださいませまだアブナイので。



というわけでお腹が落ち着いた頃またお風呂へ。贅沢な時間‥。



明けて翌朝、最終日です。朝湯でシャキッと目を覚ましたあと、まだ明け切らぬ温泉街を一人でミニ散歩してみました。まだ看板に照明が灯っていますね。お宿の和泉屋がある場所は大湯温泉の中でも一番古くから栄えた場所らしく、ゆえに道がとても狭くなっています。表示がなければ「ここ、入っていって大丈夫?」と思いましたからね。



こんな道を入ってくるわけですから。



そして源泉公園、そのすぐ下に唯一の共同浴場があるわけですが‥嗚呼残念、コロナ禍ゆえというわけですね(右上画像マウスオーバー)。画像が暗くてすみません、古いデジカメなもんで自動補整が利かないのです(勝手に補整されるのもどんなものかとも思いますのでこれはこれでいいかと思っていますが)。

朝食会場でごはんを食べ(お隣の宴会組は朝から元気)、食べ終わったらソッコーでお風呂に向かいます。朝一番はちょっと暗かったので湯画像撮影はしなかったのですが‥





自分で言うのも何ですがいいですね、朝日が控えめに斜め方向から入り込んでいてイイ感じです(個人的見解)。

このあとはチェックアウトなのですが、大女将さん(だと思う)が対応して下さいました。でもその肩や背中のあたりには‥



話を伺うと、「巣から落ちたヒナを助けて餌をあげているうちになついちゃって」とのことでした。ネットで検索してみると一時は地元の新聞にも掲載されたようですが、それももう10年以上前の記事ですし、調べてみるとすずめの寿命はおおよそ3年ということですし?

ただ、今回目にしたスズメもやや足が開き加減でちょっと普通とは違う様子。あの子も巣から落ちて怪我をしたところを大女将ほか宿の関係者に救われたのかもしれません。そういうことでもない限り野生の鳥を飼育することは認められていませんし、あのなつき方は明らかにヒナの時から餌をもらっているようです。まったく飛ぶ素振りもなかったし。



全然関係ないですが、館内には営業を中止したタバコの自販機も。

調べてみると、セブンスター1箱が460円だったのは2014-2018年だったようで、そうなるともう「時を止めて」から最大8年(最小4年)が過ぎているわけですね。なぜ撤去しないのか、謎です(飲料自販機に置き換えてもよさそうな気がしますが)。



そんなこんなでいよいよ最終日のスタートです。お天気はほぼ快晴♪今回のお出かけは3泊4日でしたが、中日2日はお天気がイマイチだったわけで残念でしたが、その一方で「風光明媚なのは初日と最終日」だったわけで、これはこれでよかったのかなと。というわけで、風光明媚な最終日の始まりです!

まずは大湯温泉から少し戻ってシルバーラインへの入口へ。かつて有料道路だった頃の料金所が今も残されているのは、いざという時に物理的閉鎖がしやすいからなのでしょうか(そもそも厳冬期はスキー場も閉鎖されるため一般車通行止めですが、奥只見のダム関係車両は当然通行しているので除雪はされているはず。「除雪路を見た一般車両が誤って入り込まないためのゲート」としては一定の存在価値があるようにも思います)。

ちなみにバイクが通年通行禁止なのは今までどおりです。しかし「バイク取り締まりの拠点として」残しているわけではないだろうなぁ(苦笑)。



というわけで、シルバーライン経由でやってきました奥只見湖(銀山湖)。連休最終日とはいえ日曜日なのでそこそこ混むかと予想していましたが、さすが大湯温泉宿泊という地の利ゆえ駐車場はまだガラガラでした。お天気はご覧のとおりですし風もほとんどない上天気。奥只見湖周辺の観光最終盤だけにこれはありがたいところです。

さてダムサイトまでは約50mの標高差がありますが、まぁ歩いて登りましょ。すぐ横に有料(100円)のスロープカーがうろうろしていますが、足腰がかなわなくなったらね(謎笑)。



そんなわけでダムサイトを通り抜け、奥只見湖遊覧船の受付へ。自分は以前の尾瀬行きの時に乗っていますが、おしんこどんは初めてです。さて右上画像にはチケットを購入しようと列に並ぶ人々が見えていますが‥


(右上画像マウスオーバーで別画像に変わります)

ただ、こうやって割引の恩恵に与った自分ではありますが、自分はこの割引がなかったら旅行を考えなかったはずもありません。というか、コロナ禍のせいでお出かけ頻度をぐっと減らしているくらいです(前は日帰りを含めて月2-3回お出かけしていたわけで)。

つまり自分は「こういうクーポンがあろうがなかろうがここに来ていたはず」であり、またコロナ禍で隠っていた人たちも「徐々に我慢できずにお出かけしつつある」中で、県単位のクーポンはともかく、市町村単位のクーポンは「大判振る舞いに過ぎる」ような気がします。国からの財政補助はあるにしても自治体の持ち出しがないわけでもなく、それが自治体の財政状況を圧迫しないはずもないのですから(そして地方自治体を補助する国も同じことです)。というわけで‥


(いや、さすがに2023/3で終わりになるようですが)



とはいえ恩恵に与りまくりのまま実質支払料金200円/人で遊覧船に乗り込むわれわれでありました。

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