- その17 ニセコの山から室蘭の海へ。ちょっと運が悪かった? -



何度も来ているここへ。しかしTakemaの見た感じのイメージは細川たかしというより吉幾三に近い気も?

(2018年7-8月 その17)

さて「室蘭の海に出る」とはいってもそこそこ距離がありますんで寄り道していくつもりです。あ、そうだまずは朝風呂ね(当然)。



前夜は先客さんがおられたので、当然の助動詞的に「朝駆け」です。よぉっし大成功、誰もいないっ!



浴槽底には湯花がうっすら溜まっているので湯花を濾過しているわけではなさそうです。でも源泉はもっと湯花が多いんだけれどなぁ(なぜか知ってる)。ややピリ感のある湯に浸かれば眠気も大魔王シャザーン!(古)。



露天風呂も当然先客さんなしです。うーんこの日もいい天気。しかし早朝かつ標高が高いここニセコ五色温泉ですらそれほど涼しいわけではなく、こりゃ下界は今日も大変なこと(暑さ)になりそうな予感がします。まぁ薄ら寒い夏よりかはましですかね。



と思ったら、予想最高気温は30度に届かないのね。そんなわけで朝ごはんを食べたら出発です。



あー、かつてに比べればめっきり少なくなったとはいえライダーさん気持ちよさそう!この日は風もなく穏やかな日和でしたから、皆さん相当に楽しめたのではないでしょうか。じぶんがかつてのようなスーパー過積載(こういう感じ)でこの大地を走ることは‥もうないでしょう。だってサイドのパニアケース買ってないから過積載のしようがないですもん。ま、テント泊を放棄&ソロツーリングで来ることは大いにあり得るでしょうが。



しばらく進んでいくと山の湧水汲み場があったのでもちろんひと休み。たまたま比較的空いているタイミングでしたが、このあとわんさと人も車も湧いてきたので程々のところで出発です。すでに暑かったのでそこそこゴクゴク飲んじゃいましたが、お腹が下らなければいいなぁと思ったりして‥(結果、大丈夫でした)。





あらためてそう思わざるを得ないほどの素晴らしいお天気でありました。というか、この日で道内入りして11日目なんですがまだ雨に降られてないってどれだけ恵まれているんでしょうね♪(われわれが来る前日まではとことん天気が悪くて気温も低かったそうですが)。

さてこのあたりに来たからには、「やっぱりあそこには寄っておかなければ」というある種の聖地巡礼を行わざるを得ません。いや、特にファンというわけでもないんですがやっぱりね。その場所といえば‥





というわけでぽこぽこと歩いていくと‥お、先客の男性がお1人、しっかり曲を流しておられるようです(像にはリクエストボタンがあり主要な曲を流すことが出来ます)。

そんなわけで近づいていくと‥その男性がこちらを見ている‥ん?ん?じっとこちらを見ているぞ?そして?




Iさんは以前のTakemaオフキャンプにもご参加いただいたことのある方で、わたしなどよりも遙かにディープな湯めぐりをなさっておられております。ちなみにこの数日前に恵山の野湯に行きましたが、その存在を最初に知ったのも当時のIさんウェブサイトでありました(現在はサイトを閉じておられます)。

しかしここになぜ?と伺うと、その返答がまた何とも奮っていたのです!






というわけで写真を撮っていただき(数少ないツーショット)、またどこかでの再会を約してお別れとなりました。しかしまぁ、温泉で出会うならばともかくとしてまさか細川たかし像で出会うとは思いもよらないことでした。そのうち温泉談義で1杯やりたいところですねIさん!



このあとは洞爺湖方面へと向かいます。あ、あれがサミット会場となったホテルですね。



昭和新山を眺めつつ壮瞥方面へと進んでいきます。ほらやっぱりお昼前で30度超え、暑いわけだ。



さてせっかくなので温泉にも浸かっておかなくちゃねというわけでふれあいセンターへ。そこそこ交通量の多い道路からちょこっと奥まった場所にあるからか、知らなければたどり着けないかもしれません(Tマップルには載ってますがしっかり迷って先の方まで行っちゃいました)。どうやら先客さんはいないようでよしよし。



源泉はナトリウム-塩化物・硫酸塩泉。実は5kmほど離れた弁景温泉からの引き湯だそうで、かの地での施設が(一般には)閉鎖されている現状では、ここが唯一の弁景の湯をタンノーできる場所なのです。ま、あまり特筆すべき浴感はないのですが(どちらかといえばキシ感あり)。なお引き湯距離の関係でなかなか面倒な湯使いでもあるようです(右上画像マウスオン)。

そういえば近隣の盤渓ひかり温泉もなくなってしまったし(宿泊時のページはこちら)、この界隈の温泉はどんどんさびしくなっています。予想された状況ではあるのですが、本当にさびしい話ではあります。



ところで壮瞥町といえば果樹の栽培が盛んな地でありまして、国道沿いには直売所がいくつも軒を連ねています。それはいいんですが、幟旗には「さくらんぼ」の文字が。ええっと、もう8月に入ってるしさすがにサクランボの収穫は終わっているんじゃないの?この時期ならプラムとかじゃないの?と思って寄り道してみたら‥うわ、ホントにまだサクランボのシーズンでしたぁ!

7/20過ぎまで日照が少なく涼しい(寒い)日が続いたからなんでしょうか、今年はサクランボが出回るのも遅かったようです(さすがに「もうそろそろ終わりです」ということでしたが)。

で、右上画像を見るとそこそこいいお値段ですよね。しかし目を横に転じてみると‥





というわけで右上画像の2パックを購入。どちらかというとゴールドキングのほうが好みの味でしたが、前日収穫(の売れ残り)とはいえ傷んでいるわけでもなく十分に美味しかった。しかしプロの農家さんからすると「収穫から1日過ぎただけでも半額(以下)にするほど味が落ちる」という評価なんですかね。食べ比べてみればよかった‥。

さて続いて目指すのは「横綱北の湖記念館」であります。



北海道には「相撲記念館」が3箇所あり、弟子屈町川湯温泉には大鵬の、そして松前郡福島町には千代の山・千代の富士の記念館があるわけですが、こちら壮瞥町の北の湖記念館だけはまだ見学したことがなかったのでこの機会に!というわけです。もっとも北の湖前理事長の存命中に来られなかったのは残念ですが(なお大鵬記念館訪問時のページはこちら=ただしほとんど館内の記載はなし、また千代の富士記念館のページはこちらです。特に千代の富士記念館では九重部屋が夏稽古でやってきていましたっけ)。



何だかね、本当に亡くなっちゃったんだなと。どんどん時代が移り変わっていくのだなと感じます。左上画像の還暦土俵入りだってたった5年前の写真なのに、太刀持ちの九重親方は北の湖親方より年少にもかかわらず先立ってしまった故人ですし、奥に写っている露払い役は貴乃花(元)親方で、今は相撲協会を出ちゃいましたし。さらには北の湖の好敵手であった元横綱輪島も先日旅立ってしまいましたっけ。

自分たちが子どもだった頃に各分野の第一線で活躍していた人たちがどんどん冥府へと旅立っていく‥半世紀以上生きてみるとこういうお別れの報を耳にすることが増えることになるということ。理屈ではわかっていますが、何だかねぇ。



2018/11現在、北海道出身の力士は東十両筆頭の矢後や同七枚目の旭大星を含めて19人。何とかかつての「相撲王国」復活にむけて頑張って欲しいところです。

さて、この記念館にはもう1つ「郷土資料館」が併設されています。そちらのエリアに足を踏み入れてみると‥





とはいえ昭和61年ってことは自分が大学3年生のはず(昭和39年生)。北海道まで足を延ばすお金がなくて結局乗れずじまいだったわけですが、なぜ自分の中の印象に残っているかというと‥



国鉄時代に走っていた急行列車って、時折こんなループ運用の循環列車を運行(通しで乗ることは想定していない)していましたよね。この急行いぶりもそうですし、山田線や釜石線を走っていた「急行陸中」(盛岡発着)や、関東では内房線外房線の「急行うち房・そと房」(両国発着、一部は新宿まで乗り入れ。のちに「なぎさ」「みさき」に改名)なんかもありましたっけ。

当時の関係者が何で循環列車を仕立てようかと思ったのかはよくわかりませんが、少ない車両をうまくやり繰りして(利用客の少ない区間に運用車両をわざわざ多く置かなくてすむので)効率的な運用だと考えたのかも知れません。しかし、山田線関係の「急行陸中」号などはもうアクロバティックとしか言いようのない「併結&分割」を繰り返していたわけで、よくぞまぁこれでうまく回せていたものだと思ってしまいます(詳しくはこちらのページをご覧下さい)。

すっかり話がそれましたが、まぁとにかく懐かしい記憶が久々に掘り出されたということです。でも、自分が乗ったときの陸中1号(だったと思う)は盛岡始発&終着だったと思うんだけれどなぁ。もしかして名称も「そとやま」「五葉」のいずれかだったかも知れません。昭和52年の夏だったはずなので、詳しい方に教えを請いたいところです。ちなみにこの時は花巻駅の待合室で夜を明かしたと思います。



このあとは海を目指して室蘭方面へと向かいます(画像は北の湖記念館手前のものですが細かなことはまぁいいとしましょう)。



白鳥大橋をわたって室蘭の道の駅までやって来ました。はい、ここで天売島に続いての海イベント「室蘭港周辺でイルカウォッティング」に参加しちゃうわけであります!もちろん事前に予約していましたし、お天気はご覧のとおりですから実にヨロシイ感じなのであります!

おっとその前に昼食を食べておかないといけません。実はこれまで相当の回数北海道に渡ってきたTakemaではありますが、室蘭を訪れたのは恥ずかしながら今回が初めて。というわけで「室蘭初心者としてのお昼ごはん」はと検索してみた結果、その結論は‥



いや、やきとり丼自体が古来からの名物ではなく「新規に作られた室蘭名物」であること、そして「お酒を飲んだあとの仕上げ」として食されることが本来であることなどは存じております。でも、室蘭初心者としてはとりあえずここからスタートしてもいいかなぁと思ったわけですよ。ちなみに「元祖」のお店がイルカウオッチングの受付と同じ建物の並びにあったことも重要なポイントでした(集合時間に間に合わないと面倒なことになるので)。



「元祖 やきとり丼」を標榜していながらも暖簾がラーメンであるところが素直でいい感じ。地元の人は‥ということですね。



幸い店内は空いていたのですぐに注文できました(このあと一気に混んだので「時間かかりますがよろしいですか?」モードになりました)。「やきとり丼」の美味しい食べ方掲示がありましたが、まず、函館のハセガワストアの「やきとり弁当」同様焼き『鳥』ではなく『豚』を焼いた品です。北海道では「やきとり」の範疇が広いのでお気を付けください(笑)。

ただ、2番目の「串から外さないで」については自分としてはどうなのかなと。こればかりはお客に任せていいんではないかとちょっと反感。そもそも串焼きにするのは焼く時の利便性を考えた「調理する側の論理」に過ぎないのではと思うのですよ。あ、そもそも自分は東京の有名焼き鳥店とやらには行くことがないと思うのですが‥(でも無理に反発するほどのことでもないのでちゃんと串のまま食べました)。

3番目は当然のことなのでパス。4番目の「あまり期待しないで」は何だかほのぼのしていてイイですねぇ。ちなみにこちらの「鳥安」さんでは公式サイトおよびブログにに「お店で食べる人を優先しており、持ち帰りの弁当の肉よりもいい肉を提供しています」「看板メニューに美味しいところを使うのは当然だと思っています」ということでした。時間がある限りお店で食べたほうがおいしい思いができそうです。



というわけでやきとり丼到着!失礼な言い方をすれば「豚肩ロース肉の串焼き丼」に過ぎないのかも知れませんが、自分としてはなかなか美味しかった!甘いタレがかかっているのですがややコショウが利いていて飽きずに食べられましたよ。もちろん焼きたてというのも大きなファクターで、お弁当にしちゃうとやっぱり美味しさは少し下がっちゃうかなとも思います(あ、ハセガワストアのお弁当は食べたことがないので比較が出来ずスミマセン)。



というわけでお昼ごはん満喫のあとはイルカウオッチングの船に乗り込みます。お天気ベストの観光シーズンということもあり乗船客は20人くらいいたかな。高確率でイルカが見られるということでかなり期待しておりました。



室蘭港を出ると、陸からだとわからない景色。こんなに風力発電のファンがあったとは!



室蘭の海側はこんな海蝕崖になっていたんですね。実はいわき以北のエリアもこんな感じでびっくりした記憶が。

ええっと、それで肝心なイルカなんですが‥いるにはいましたが数も少ないし遠いよぉ‥。




そこそこズームしてもこんな感じでした。ま、右上(の上)画像をトリミングすれば下のような画像にはなるわけですが‥








(上記NZ画像のページはこちら。動画もあります)。

もちろんNZのイルカ画像もトリミングはしていますが、でも距離が全然違ったわけです。何たって船の真後ろにもずっと付いてきていましたし。

ところでTakema動画はカメラトラブルによりほぼ全て消滅してしまいましたが、おしんこどんが撮影していた動画があったのでご覧いただければと思います。やっぱり遠いですけれどね。





そんなわけで、後半あたりはカモメの飛翔をいかにうまく撮影するかとか、デッキに置かれているプラ製イスがイタリア製を標榜していることにある種の意外さを感じたりしながらのクルージングでありました。イルカウオッチングは自宅から近いところでは銚子外川あたりからも出航していますが、どうなんだろうなぁ(以前予約したけれど海が荒れていたため出航キャンセルとなりそれきりアポ入れてません)。

さて船も帰路につき海岸近くを進むようになると、なかなかよろしき海岸の景色を眺めることができました。







こ、これはなかなかすごいです。当然火山由来の地形なのですが、ここ室蘭市沿岸部の火山活動は相当古いものだと思われます。それであっても今に至るまでこの柱状節理がはっきりと残されているというのはすごいです。火山岩は脆く浸食されやすいというのが定説ですが、長年海風に晒されても現在に至るまでこの形状を維持しているって‥岩石の成分がちょっと普通と違うのかな?



そんなわけで港に戻ってきました。うーん、残念ながら消化不良は否めませんでしたが、たぶんもっとすごい「大接近」もあるのでしょう。タイミングに左右されるウオッチングですからまぁしょうがないか!ちなみに公式サイトはこちらです。

さて陸に上がったあとは今宵の宿を目指します。着岸が16:00-16:30ということだったのでそれほど遠くまでは動けません。というわけでかつて泊まったあちらのお宿の「お隣の宿」へと向かいます。

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