- その3 二度の山越え、温泉、水汲み、温泉(泊)。-



鬼首道路(R108)もこの日はお天気。しかし好天はこの日だけだった気が。

(2025年5月2日-6日 その3)

というわけで鳴子温泉経由で鬼首から秋田方面へと向かいます。鳴子を通るとはいえ温泉にも菅原分店765にも立ち寄りません。朝ごはんは閖上で食べましたし、何よりもこのタイミングで入店しようものならTakemaの理性が抑制できず「一寸一杯」の悪夢(本日の移動即終了)となりかねません(苦笑)。ま、数日後の朝ごはんには間違いなく立ち寄ることになるのでその時までお預けです。

で、かねてから不思議なのがR108旧道沿い、橋を渡った川向こうにあるセブンイレブンの存在です。R108の新道が開通してめっきり通過車両の数は減りましたし、そもそも川向こうの居住人口は右岸側に比べてぐっと少ないのです。なのに閉業することもなく、実際今回も立ち寄りましたがそこそこのお客さんが利用していました。

R47下り線沿いのファミリーマート(旧am/pmでしたっけ?)はメインロード沿いにもかかわらず閉店しました(まぁあれは近隣の上り線にもファミマがあり、下り線の元GS跡地にローソンもできましたから(あそこに湯が出ていたことを知る人はもう少ない?)ある意味激戦地だったわけですが)。

それなのに、立地的に恵まれないあのセブンが営業を続けられているのはなぜなのでしょうかね?温泉病院があるから?セブンだから集客率が高いとか?謎です。



鳴子ダムを眺められる駐車スペースに車を駐めて撮ったのがこの画像ですが、GW初日にもかかわらず他に車はなし。そういえばダムサイト直近の駐車場が広く整備されていましたっけ。思い出すのがしばらく前のGW後半に鳴子ダムがすだれ放流をしていた時のことです。自分たちは鬼首側からやってきて、それこそすんなりとこのスペースに車を駐められ、すだれ放流もダム上から眺めることができたのですが(この時です。もくじページに書いた10連休の時か!)、鳴子温泉からダムの駐車場入りを目指す車の列はそれこそ温泉地区の近くまで延々と延びていたのでありました。

この時はR48の右折レーン絡みで鳴子温泉地内も大渋滞を喫し、当局が大反省した結果として「すだれ放流はGW前半の平日を含む3日間に限り、夜のライトアップはその平日の1日のみ、しかもその時間は一般車を通行止めにしてシャトルバス移動のみ、さらに要予約!」という厳重なる混雑回避策が取られている現状です!こりゃもうそうそう見には行かれないなぁ(苦笑)。



ま、自分としては2016に浅瀬石川ダムのライトアップを
遠目に見たしいいかなと。ちなみにひらがなで読むと?
「あさせいしかわ」ではなく「あいしわ」ダムです。


ちなみに2025GW後半、鳴子温泉界隈の桜は散り始めでした。でもここ数年では一番遅くまで桜が保っていた気がします。首都圏もそうでしたが「これまでの数年に比べれば」一番遅く、かつ花期が長持ちしたんじゃないかなと思っています。気温が高い日が続くとすぐ散ってしまいますし。



営業を止めて久しい神滝温泉の前を通りすぎて新道と合流し、このあとは宮城/秋田県境へと向かいます。神滝温泉には2005年に宿泊しましたが(その時のページはこちら。寝具なしだと1泊3000円/人と格安でした)、その後休業してずいぶん経ちます。新道よりも旧道を通ることが多いTakemaなのですが(単純に好みの問題です)、建物を見ると内部の障子紙が剥がれていたりしてもはや手入れが為されていない感じだったのですが‥



いや、チラ見(運転中なので当然)しただけなので勘違いかも知れませんし、そもそも何年も手を入れていない建物は障子紙に限らずあちこちが傷んでいるはずなので再生にはお金が掛かるはずです。でも宿としての再開は難しくても、もし管理の手が入ったのだとしたらそれだけで嬉しいなぁと思うのです。

ちなみに神滝温泉の源泉は建物の場所ではなく奥から引いてきており、源泉エリアには何度か行きました。でも最後に行ったときは「斜面が動いている」ということか、かつて普通に通れた山道が崩落したりしていました(この時です)。それから20年ほど経ちますから、もう源泉エリアには近寄れないんじゃないかなぁ?



ヤマザクラを目にしつつ峠を越えて秋田県へ。

そしてやってきたのは、そう、今や秋の宮温泉郷でも貴重な日帰り温泉施設となってしまった‥





実は自分はこの温泉の存在について昔から知ってはいたのですが、初入浴は2023年とつい2年前でした(その時のページはこちら)。間違いなく「ラ・フォーレ」というカタカナ(&店の看板に「稲庭うどん」と書かれていたこと)に眩惑されていたのです。小洒落た感のところは避けるというTakemaゆえ「後回しでいいか」と思っていたのは事実ですし、稲庭うどんなら稲川地区で食べればいいと思っていました。

でもこちらのお湯も風情もいいですし前回も先客なしだったので今回も?と期待しつつの再訪問です。食堂は人気店なのか(周辺に他のお店がほぼないともいいますが)まだ早い時間なのにそこそこ盛況でした。今確認してみたところ、ラーメンと蕎麦類がない以外は町の定食屋然としたメニューのようですが(なおステーキがあるのが町定店とは違うかなと)、それゆえのバラエティさとお味とでの人気店なのかなと思います。到着したのは11時をわずかに過ぎたあたりだったにもかかわらずもう席は半ば埋まっていましたからね(ただし開店は9時からのようです)。

で、レジでお風呂をお願いして別棟へと進みます。男湯は‥先客なし、よっしゃぁ!





ただ、前回に比べてオーバーフローの溢れ出し量が少ないなと感じてはいました。しかし、「それ」はいきなりやってきたのでありました。





こちら宝寿温泉の湯使いはもちろんかけ流しなのですが、いったんどこかに貯めているタンクがあるのかどうなのか?よくわかりませんがちょっとびっくりしました。なお投入量が多くなったあとはずっとそのペースで投入されていましたっけ。なお前回訪問時の画像を確認してみると、左右画像のちょうど半々という感じでした。投入システムはどうなっているんだろう?(笑)。湯温調整のためタイマーで流量を管理しているのかも?

さてこの後は湯沢市中心部を目指して進んでいきますが、時間は正午を少し回ったところで、いつもの「先んずれば即ちお昼ごはんを制す=開店直後に入店してスムーズにお昼ごはんを済ませる」という行動が取れません。秋の宮にあるお蕎麦屋さん「郷(さと)」はこれまで何度も利用してきましたが、いざ行ってみると満漢全席、いや違った全席満席で、しかもほとんどのテーブルにはまだ料理が運ばれていない状況でした。あちゃー、天はわれわれを見放したぁ!(大袈裟小袈裟)。

このように完全出遅れノックアウトされたので斜め向かいのきのこ屋さんにも行ってみましたが、こちらは完全予約制なのだそうな(知っていましたがダメ元でね)。んじゃしょうがない、湯沢の市街地でということに決めて車を走らせました。



さすが、菅元首相のお膝元ですね。



こちらは待ち時間なく入店できました(多少時間が遅かったから?)。天ざるとぶっかけを注文。量はそこそこありますが、蕎麦の風味が薄い気がしたのと、もう少しコシがあればというところ。いわゆる平均点的なお味でしたが、人口が減りつつある地方都市湯沢で(数年前に)新規開店!した気概は買いましょう!お店の雰囲気は(店員さんを含めて)よかったですし。

なお、到着直前から「もしかしてこの近くに?」と思っていたスーパー「バザール」、まさかまさかの道を挟んでほぼ正面でした(右上画像マウスオーバー)。このスーパーと稲川の「よねや」は、合わせて数十回は利用してきたはずです。よねやで丸ごと1個のドリアンを買ったこともあったなぁ(この時です)。バザールではこの日の夜食と翌日の朝食を買い込みました。



途中三ッ村の鹿島様にお詣りします(悪病除けその他家内安全などのワラ人形道祖神)。1年に1回作り替えるとのことですが、このあたりの人口も減っているからなと心配になります。願わくはこれからもずっとこちらで住民たちを守っていってほしいものです。

このあたりはいわば通い詰めた「勝手知ったるエリア」。そう、ずっと以前は桁倉沼畔の(今はなき)木地山キャンプ場でのキャンプがGWの定番でしたし、その後は近隣のじゅんさい沼キャンプ場にこれまた勝手知ったる(この日も集まる)仲間が集合するようになりました。

(話はそれますが)ただ、各人とも寄る年波には勝てずということかある頃からは「自前調理」から「スーパーのお総菜持ち寄り」になっていき、そして今や「テントも張らずコテージを借りてみんなでワイワイ」というていたらく(笑)。なお2024からは岩手県側のコテージを借りていますが、それでもこのあたりは懐かしい「帰ってきたな」と思えるエリアなのです。



国道近くの桜はほぼ葉桜になっていましたが、この県道は峠越えでどんどん標高を上げていくため上部ではまだまだ十分に咲き誇る桜が見られました。これが今年の桜の見納めかなと思いつつ先へ進みます。

さらに先へ進み、GWに1度だけ泊まりで利用した「ほほえみの郷観音湯」は今回日帰り入浴もせず通過し、小安峡温泉も大湯温泉も通過。というのも、大回りルートだけあって結構時間が押してきていたのです(汗)。



大湯からは快適な山岳ハイウェイの趣の道になりますが、大湯から先、県道282号との分岐付近までは最後まで旧道が残っていた区間で隘路のワインディングというか舗装林道そのものでした。すれ違いにも苦労し、それでも昔からGWには通れましたが渋滞覚悟の道路でしたね。今はその面影は跡形もありませんが(遠い目)。

それはそうと、その秋田県道282号です。周辺の国道の多くがかつての「GW明けに冬期閉鎖解除」から「GWに合わせて解除」という前倒しに舵を切ったのに、この県道282号だけは相も変わらず「6月中旬までは冬期閉鎖だかんね、これは譲れないよ、けっ!」という姿勢を続けています。すでに道路除雪は終わっているのに、です(これ大切)。ある年には分岐部分にあえて雪を寄せて山にしたバリケードを造成していた年もありました。



 
まぁ問い合わせたところで、開通時期変更の判断権限を持たない問い合わせ担当者氏が「建前上の理由(雪崩の危険がとか)」をもとに「申しわけありませんが云々」としか返答してくれない(担当者氏からすればそう答えるしかない)はずです。

でもこの県道が開くと周辺の通行経路の選択肢が格段に増えて便利になるんですよね。GWは県外客が圧倒的に増える時期ですし、是非ともこの願いが県の道路部のお偉方に届きますように。温暖化で雪解けも早まっているのは事実ですし、「前例主義」にとらわれると地域を潤す入り込み客を逃しますよぉ。

で、ここから少し進んだ(上った)ところで車を駐めます(路駐ではなく数台分の駐車スペースがあり除雪済み)。





栗駒山周辺に上がる道路には合わせて3箇所の湧水汲み場があります。ただこのR398沿いはこの1箇所のみ。案外目立たないのか通過する車も多いですが、せめてひと口くらい飲んでいってはと思います。

で、「ひと口では少ないかな」と思っていたわれわれはここで12Lほど汲ませていただくことに。



すぐ脇の案内看板あたりにはまだそこそこ雪が残っていました。



さらに標高を上げていくと、広葉樹は「ようやくうっすら芽吹き」から「芽吹き直前」へと季節が戻っていきます。山の上の木々であればあるほど葉を茂らせられる期間も短いわけで、芽を出す場所を選べない植物は「与えられた場所で(そこでできる)最大のパフォーマンスをするしかないのだなぁ」と思います。動物は(そして人間は特に)生まれた場所=命尽きる場所ではなく生きる場所を選べるわけですから、それだけでも恵まれている気がします。



湯浜峠を越えて下り始めると一気に緑が濃くなります。



さてこの日のお宿は一関市の真湯温泉です。花山湖からは文字(もんじ)集落を経由して市道を繋いでいくとショートカットでR342まで抜けられるのですが、この日は旧栗駒町中心部エリアまで寄り道しなければなりません。というのも、右上画像の関川酒店さんに重要な用事があったからです。

ここで重要なミッションを完遂し、あとはこれまた勝手知ったる道(駒の湯周辺ですからね)を進み真湯温泉のコテージに到着。お風呂よりも先に設置を行いました。





あ、Takemaオフじゃないのでビール代は割り勘です(ちなみに参加者に下戸の方はおりません)。で、氷冷式なので、サーバー内のビールが適温に冷えるまでを待つ間にお風呂に行ってきます(いや、生ビール樽もさっきまで冷蔵庫に入っていたのできっちり冷えているんですが)。



歩いてすぐの温泉交流館へ。昨年も来ていますので特に目新しさはないのですが内風呂と露天風呂とで源泉が異なり、特に露天風呂は黄土色~茶色の濁り湯が人気です。内風呂はやや塩素臭を感知する透明湯で循環もしているしであっさり上がり露天風呂へ。撮禁だし先客万来でそもそも撮れるはずもありませんでしたが、昨年までと変わった新情報が温泉師匠から(事前に)もたらされていました。その情報とは‥



おお、やる気をみせましたな真湯温泉交流館!実は昨年までの営業時間だと19:00完全終了ゆえ、たとえば16:00にチェックインしたとして、夕食もコテージで食べるとするとたぶん温泉に入れるのは1回こっきり。かといって翌朝の営業は10:00からですからコテージのチェックアウトとかぶる‥という、何とも消化不良感を抱く時間設定だったわけです。

朝風呂タイムを設けたのは何とも素晴らしい!たぶんGW等の繁忙期だけでしょうし、おそらくはコテージ利用者のみに開放されているのではないかと思いますが(コテージ利用者はそもそも温泉利用は無料)、当然翌朝は朝風呂に浸かりに行きますよ!

というわけでこのあとは全員集合のお久しぶりご無沙汰というわけで





ここには連泊するので6人いれば10リッ樽も空くだろうとの算段でしたが、この夜はともかくこの翌日は一寸困った感じにもなりました。でもよかったTakemaオフの前に気づくことができて!(後述)。

そんなわけでGW後半の初日は何事もなく(足を折るようなこともなく(苦笑))過ぎていったのでありました。

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