2023/6 平日連休で山梨、長野、群馬。

その3 ミニハイクでコマクサを見に行く



上田平方面を眼下に見下ろしつつ、かの「女王」とやらを眺めます。

(2023年6月15.16日 その3)

さて池の平の駐車場までやってきました。昔は無料でしたがそれは前世紀の話です(笑)。その頃は湯の丸峠から池の平までも未舗装だったのですが(やや荒れ気味の路面)、オンロードバイク(CB400SF-R)で元気に走っていたんですよねぇ、懐かしい。

で、今回は平日、しかも前日までの予報ではこの日も雨ベースのはずだったので、駐車場は3割程度の埋まり具合でした(要はガラガラ)。この翌日からの土日はいい天気だったので、こんな時間(9時過ぎ)に到着してももう駐車スペースはなかったかも。というわけで平日ばんざい(土曜日出勤の悲しきシフト勤務=お泊まりお出かけがなかなかできない)。

さて東西の篭ノ登山方面はガスっていて頂上部が見えませんし、そもそも予報ゆえ行く気も準備もありませんでした(靴はスニーカー系ですし)。というわけで欲は出さずに当初の予定通り三方ヶ峰に行くことに。

インフォメーションセンター前で、駐車場でいただいた簡易マップを見ていたら、中から係員の女性が出てきました。「三方ヶ峰を単純に往復してこようと思っています」と申し上げると‥



というわけで、歩行距離と時間は長くなりますが、雲上の丘経由で行くことに(帰路は池の平湿原経由)。まぁ周回ルートにしてもコースタイムは30分くらい長くなるだけなので(1:20が1:55に)、これくらいならいいよね。

ずっと以前から感じていましたが、篭ノ登山や池の平湿原、三方ヶ峰のあたりは「あまり知られてきませんでしたが」、C/P(体力的楽勝さや整備度と展望や自然の豊かさ)を考えるとかなりいいハイキングコースなんですよね。今から40年くらい前にも、登山とは全く縁がなかったTakema父などを連れても歩きましたし。だって‥



自然保護の意識が乏しかったかつての時代には全国各地で希少植物の盗掘が相次いでいたと聞いていますが、このエリアはなぜその被害から逃れられたのでしょう。少なくとも2000年代半ばでさえ、西篭ノ登山では頂上部に普通にコマクサが生えていたことを覚えています。柵はおろかロープすらない状態で当時ですらびっくりしましたっけこの時です。この時は篭ノ登山と三方ヶ峰を掛け持ちで回りました)。

ではでは、稜線ルートを歩き出します。スタート地点ですら標高は2000mオーバーですし、最高地点/最低の標高差は100mほど。もちろんアップダウンはありますが。



登るにしても急登はなく緩やかなところばかりで、神さまというかこのエリアを創造なさった特別な存在たる主は、たぎりし燃える山の脇にこんな桃源郷をもお造りになったのですね。ありがたいことです(ま、この場所も間違いなく火山活動により造形された地形であるわけですが)。





と思っていたら、この先の歩道のサイドはとにかくイワカガミだらけとなり、ほかの花を探す方が大変でした(笑)。




どこもかしこもイワカガミ。タイミング的にそういう時期だったのね。



左上はシロバナヘビイチゴ。登山道沿いに多く見られたのですが外から持ち込まれた種?それとも日あたりがいいからでしょうか?右上はマイヅルソウの咲き始め。満開になる頃には花茎ももう少し高く伸び、花は「白い線香花火」のような感じになるということです(実は自分もよく知らなかった)。



こんな樹の新芽を見るだけでも何だかうきうきします。



ぽくぽくと歩いていくと、眼下に池の平湿原が見えてきました。で、目の前にはレンゲツツジの花が(実際はまだつぼみばかりでしたがもう今日明日にでも咲くのでは?)。湯の丸山やその周辺はレンゲツツジが多いですからね。なお苦労して歩かなくても、湯の丸峠から鹿沢方面に下りていく道路沿いでしっかり見られます(下部に無料駐車帯あり)。



さらに進んでいくと「雲上の丘」に到着です(この日は「上に雲を携えた丘」でしたが)。なおこのルートには「なんちゃらの丘」というのが3つもありますが、いずれも



まぁ(楽勝)だからこそ、そもそもこの三方ヶ峰を選んでいたのですけれどね。おしんこどんは以前尾瀬でまさに「足が前に出ない、上がらない」というびっくり症状を呈したことがあったのです(その時の様子はこちら)。そのあとその症状が続くことはなかったのですが、やはり数時間単位でそこそこ標高差のあるアップダウンが続く山登りとなると夫としても躊躇してしまうのです。

その昔は北アルプスのテント縦走とか(この時)、剣岳から欅平とかのロングトレールとか(この時)、さらにはボルネオ島のキナバル山とか(4095m、この時)、パプアニューギニアの最高峰Mt.ウィルヘルム(4508m、この時)などなど、そこそこハードな山旅も経験してきたおしんこどんですが、やはり年齢とともにいろいろとというわけで無理は禁物というわけです。じわじわと試してみなければ。あ、わたくしTakemaもだいぶへたってますけれどね(苦笑)。

さてここから進んでいくと、まずはこのルートで最初のコマクサ群生地である見晴コマクサ園に出てきました。



ただもちろんやむを得ないことだとは思うのですが、遊歩道と群生地の間には頑強な木製の柵が設置されています。正直な印象としては「無粋」というしかないのですが仕方がないですね。



さらに歩みを進めていくと、ここにもレンゲツツジが咲いていましたし、針葉樹にも若葉が芽吹いていました。針葉樹はある意味自己主張が少ない気がしますが(いつも葉をつけているし紅葉とかもないので)、やはり新緑はいいですね。



いよいよ大詰めで、最後の最後には樹林帯の登りとなりました。でもわれわれは知っているのです。もう三方ヶ峰までは水平距離で200mを切っていることを(笑)。というわけで頂上到着です。



というわけで「コマクサのない側」をバックにして記念写真を撮りました。あ、Takemaが着ているごく薄手のフード付きパーカーはいつぞやのGWに岩手県一関市のユニクロで買ったものですが、そのあとはまさかのチェルノブイリ(チェルノーヴィリ)訪問時の「長袖しばり」(半袖での行動は不可)のために「これだって長袖だもんね」というわけで、かの地で着用していた同志だったのであります(その時の様子はこちら。ただ脱いでいたときもあった気がしますが)。

ただ、2019当時はきちんと管理維持されていたかの原発およびその周辺ですが、2022/2のウクライナへのロシア侵攻当初、露軍は何を考えたか(というか何も考えず知らずで)あの「赤い森」を掘り返して塹壕を掘ったりしていましたからね。「赤い森」って、あまりの高放射線量に樹木が耐えかねて枯死し、その木々を(人間が命がけで)切り倒し埋設処分したエリアなんです。そのエリアを無防備な兵士に掘り起こさせるって‥。

さて話を戻してその逆のエリア、小諸から佐久方面に開けたエリア側には‥





木柵を写さなかったのでイメージはしにくいかもしれませんが、一方向からしか撮影できないので、上画像のように馬蹄形に開いた花を正面から撮るのはなかなか至難の業なんです。もちろん柵沿いに咲いているわけでもないので距離もありますし。



こんな感じでしか撮れない場合がほとんどでした。



これも、花は多いけれど角度的に全然ダメ。



こらこらおしんこどん、掲示画像を撮って悦に入っては駄目ですよ(笑)。



ちなみにここ三方ヶ峰に至る稜線からは佐久から小諸、上田方面が実によく見渡せます。花のない時期でも、景色を楽しむために歩くだけでも十分に楽しめます。本当にお勧め。逆にガスっていたら歩く意味なし芳一とも言えますが(苦笑)。



続いて池の平の湿原に降りてきましたが、女性がアドバイスして下さった通り池の平にはまだ何の花も咲いていませんでした。稜線ルートで大正解です。それでもトータルで2時間もかかりませんから楽々でした。




(実はこのあとすぐに閉じたのでしたが)。

駐車場に戻り、鹿沢温泉方面へと向かいます。何だか本当にバラギのキャンプ場に向かっているような気になってきましたよ(笑)。ちなみに2019/5を最後に新型コロナの関係で開催を断念してきたTakemaオフキャンプですが、2024/5下旬に開催予定&ファイナルキャンプとすることを決定しています。ご承知おき下さいませ(詳細は2024/3頃に発表します)。



湯の丸山はレンゲツツジの大群落で有名です。鹿沢温泉側に駐車場もありますが、おいおい湯ノ丸峠から頂上を目指してみたいなぁ、もちろん平日にね。

さてそろそろお昼ご飯を‥というところですが、つまごいパノラマラインの沿道には飲食店も(そもそも人家も)なく、ただキャベツ畑と林が続くばかり。すわランチ難民か?とも思われましたが、この続きは次ページにて。

[中部編トップへ] [次へ]