−2016秋、南三陸町と栗駒耕英駒の湯温泉(1)まずは南三陸へ −



南三陸町といっても漁業ばかりではなく内陸部では農林業も盛んです。今年も美味しく実ったようですね。

(2016年10月9・10日)

体育の日絡みの三連休は、手持ちお仕事との関係で出かけられるかどうか微妙な情勢でした。何とか目途がついたのは金曜の夕方だったわけですが、当然ながらお出かけの具体的な計画や準備は何もしていなかったわけです。

しかも寄る年波ということなのか何だか疲れちゃってねぇ。そんなわけで8日(土)のお出かけは諦めて自宅でのんびりと過ごした次第です。となると昼間っから芋焼酎タイムとなり、このままではもう泥沼系の三連休になりそうな予感大。これじゃいかんと、一応日月で出かけることにして簡単な準備をした上で普通に就寝したわけです。でも翌朝起きるのがしんどかったらそのまま寝ちゃってもいいやの条件付きで(笑)。

すると、何ということでしょう。日曜日の午前1時過ぎにふと目が覚めました。でもまぁさすがにこの時間じゃあねということで再び目を閉じました。しかし、なぜだか不思議に眠れません。あろうことか眠いどころかどんどん頭の中が起床モードになってきたのです。



というわけで、着替えて出発したのは午前2時近くでありました。目的地は「とりあえず北へ!」という感じで、まずは仙台あたりまで行ったところで考えようかと。



というわけでどんどんと北上していきますがまだ夜は明けてきません。

さてここで一つご報告しておかねばならぬことがあります。実は今回の旅行中にスマホが故障しました。上の画像などはスマホで撮ったものですが、これはたまたまSNSへのツイート時に添付したので残っていたわけです。で、画像データは本体メモリに保存するよう設定していたため(そもそもマイクロSDスロットにはカードを差し込んでいなかったというのはここだけのヒミツです)帰宅後もPC側にデータを移すことができず、さらにはただ今修理に出しているのですが、「修理においては全ての保存データをリセットすることになります」と言われているので結局ほぼ全てのスマホ撮影画像がおシャカになったわけです(無念)。

ただ、WEB1.0世代のTakemaゆえスマホだけに頼ることなく多くの場所でコンデジでも撮影しておりました。ゆえにレポート自体は作れるわけですが、特にこのページでは画像なしでいきなり場所が一気に変わる箇所が出てきます。その場合
「ははーん、このあたりはスマホでしか撮ってなかったんだな」とご推察いただければ幸いです。今回で懲りたので修理後はちゃんとカードに保存するようにしまーす。


で、南相馬のあたりで夜が明けました。お天気はイマイチで時折雨も降っていましたが、天気予報によるとゆっくりと回復傾向とのことなのでまぁしょうがないですね(実は今回傘を持ってくるのを忘れたんです)。

そんなわけで三陸道に入り、石巻手前の矢本PAにて今後の算段を考えます。石巻経由で女川を目指すかどうしようか?



とりあえず今回は女川方面はパスすることに決め(お盆にも訪問しているし)、そのまま三陸道を進んで桃生津山で下り、道の駅津山・もくもくハウスにて休憩。「さらにこのあとどうするか?」の決断をしなければなりません。

実はこの時点で南三陸さんさん商店街を目指すことは確定していました。何度も利用した商店街ですが(この時が最初ですがこの時とかこの時とかにも)、こちらの仮設商店街、実は2016/12末を以て閉店してしまうのです。このあと年内に三陸まで北上できそうなタイミングはなさそうなので、現在の仮設商店街に訪問できるのは今回が最後と思われるのです。

で、毎回おじゃましている松原食堂さんでランチというのも決めてはいたわけですが、いかんせんまだ時間が早すぎます(この時点でまだ8時台)。

ここから志津川までは30分ほどで着いてしまいますから、「9時に着いちゃってもなぁ」というのがまごうことなき思いです。でもここでふと前回訪問時のことを思い出しました!それはつまり、



という淡い初恋のような期待でありました(笑)。仮に10時からお店が開くということであれば、それこそ商店街の各お店で買い物をするなどして時間もつぶせそうだし、よぉっし、何はともあれ行ってみまショー!



そんなわけで商店街到着です。さっそく松原食堂さんのお店に向かうと、店内では仕込みの真っ最中。たまたま出てこられた女性(確か奥さんではなくお手伝いの方)に「本日の開店時間」について伺ってみると‥




(心の声:「あちゃまー、フライングお昼ごはんの夢かなわず!」)。

さてそうなるとどうしましょうかね。というわけでこの時はまだ普通に動作していたスマホでいろいろ周辺を検索してみると、ちょっと気になるポイント発見!



念のためカーナビで調べてみると片道約40分ですから実際はそこまでかからないはず、歌津経由にしてついでに伊里前商店街に立ち寄ってくれば時間的にも結構どんぴしゃじゃない!?

うーむわれながらいいポイントを見つけたものだと自画自賛しつつ(誰もほめてはくれないしね)、いざ行ってみましょう!



ちょうど刈り取りが終わったばかりの田んぼ、そしてもう少し山に入ると伐採した木材というように、同じ南三陸町内とはいっても海岸沿いとはまた違った一面が見られます。




(このお米が自分の口に入ることはまずあり得ませんがとりあえず感謝の気持ちを込めました)

さて田束山へは一気の上り坂となりますが、カーブの線形はきつめとはいえ全船片側1車線の舗装路ですし、これならオンロードバイクでも問題なく上がってこられそうです。そんなわけでほぼ海抜0m近くから500m以上登っていざ頂上へ。


お天気が心配でしたが何とかガスも撮れましたんでよしよしで頂上到着!



とはいえ曇天には違いないのでイマイチ映えませんがお許しを。左上画像が歌津の伊里前湾、そして右上画像が志津川湾です。要は南三陸町をまさに一望できちゃっているわけですね、かなりすごいぞ田束山!なお両上画像ともマウスオンで拡大しますが、特に右上画像マウスオン(ズーム画像)ではあの「南三陸ホテル観洋」がしっかり写ってます。

そんなわけで今回のお出かけ旅唯一の動画です。





それにしても、晴れた日であればさぞかし綺麗なんだろうなぁ。また来てみたい場所になりました(ツツジで有名らしいですがその時期には無理でしょう‥)。

ちなみに三陸沿岸には他にもいくつか、車で行かれるお山の展望台があるようです。どうせバカとか何とかは高いところに‥の類であるTakemaですから、次回は最初からそういうところ狙いで行ってみようかな。



山から下りてきたあとは伊里前の商店街に立ち寄ります。こちらにはいつもながら観光客の姿は少ないんですが、やはり食事関係のお店が少ないこと、地元住民用のお店がほとんどであることが大きいでしょう。こちらは現在最初の仮設商店街の向かい側に移設していますが、2017年中に最初の場所(退去後盛り土工事済み)に戻る予定のようです。

その本家本元の工事が始まったようですが(詳しくはこちら)、以前ちらりと地元関係の人が漏らした言葉が自分の中に残っています。それは「地元住民が減っている以上これまでのような商売を続けられるのかどうか」というような内容でしたが、是非とも頑張ってほしいものです。

ちなみに以前こちらの衣料品店で「南三陸町」ロゴ入りの薄手ジャンパーを購入し、春や秋の季節にはそれを羽織ってバイク通勤していますが、同僚からは「何だか南三陸にある会社の専務さんみたいな感じだね」と言われたりしています(トータルでほめ言葉だと思っています)。

さて右上画像の佐藤酒店へ。以前旧店舗におじゃましてお酒を購入した際は「あれ(伊里前商店街のフォーチュンクッキー動画=こちら)、ネットで拝見しましたよ」と申し上げると「いやぁ、あれが一番恥ずかしいっ!」と若いご主人の豪快な笑い声に嬉しくなったものでしたし、また何やら図面を広げて話し合っているときにおじゃました際には「新しいお店の図なんですか?」と伺ったところ「いや、新築する自宅の図面なんです」と嬉しそうに答えてくださったのが印象的な若旦那さんのお店なのですが‥あれれ?



お店は開いていますが、なぜかあの若旦那の姿がどこにもなくお店は無人状態。しばらく待っていれば戻って来られるかなとも思いましたが、他のお店を見たりしながら時間をつぶしてもやっぱりお戻りになりません。というわけで今回はお酒の購入を断念した次第です。まぁ、また次に来たときに買いますので!

なお現在の商店街出入口からはあの「ウタちゃんはし」が正面に見えています。右上画像マウスオンでちょっとだけズームの画像に変わりますが、橋の欄干が修理されないまま今に至るということは、震災遺構の一つとして今後も維持されるということなのでしょうか。

ちなみに「そもそも『ウタちゃんはし』って何でそんな名前の橋なの?」とお思いの方もおられるでしょう。その理由を知りたい方はこちらへ(2014の訪問記事の中で説明しています。またウタちゃんはしの画像については2011年2012年および2015年の訪問記でもそれぞれ撮影していますので興味のある方は各ページをご覧下さい)。

さてこのあとは再び志津川のさんさん商店街へと戻ります。よぉっし今度こそ「南三陸キラキラ秋旨丼@松原食堂バージョン」をいただくべし!



というわけで志津川エリアに戻ってきました。左上画像の道路は下り坂になっていますがもともとは平坦地だったところに盛り土を積んだわけです。このあたりのもう少し海側には鉄筋コンクリート3階建ての集合住宅が何棟もあったのですが、2012GWの訪問時にはその屋根部分に材木が載っていたのを思い起こします(その時のページはこちら)。

南三陸町の旧防災庁舎まで戻ってきました。このあたりはもともと志津川地区の中心部だったはずですが、今はこの旧庁舎および震災遺構としての保存が検討されている(まだ未定)旧高野会館を除き全ての建物が撤去され、周辺は右上画像のように庁舎屋上よりも高い位置まで盛り土が積まれています。旧庁舎は2031年まで宮城県により管理保存されることになっていますが、今後もこの旧庁舎周辺の景色はめまぐるしく変わっていくことでしょう。自分としてもできるだけその変化を追って(記録して)いきたいと思います。そう頻繁には来られませんが。







でもまだ開店までには少し間があるのでお店の前に置かれたベンチに座って待っていたら、先ほどのお店の方がわざわざお茶を持ってきて下さいました。いやいや、お気遣いなく‥(でも嬉しかった)。

そんなこんなで、11時をほんのちょっと回ったところでいよいよ「本日の松原食堂、開店のお時間」となりました!しっかりカウンター席に座り、注文するのはもちろん「秋旨丼」に決まってまぁすっ!開店直後のオーダーですから順番待ちもなく、かなりスムーズに出てきましたよ。





南三陸町内の各飲食店で提供されている「秋旨丼」ですが、その丼に盛られているものは各店で違います。全て生もののお店もあれば、上画像の松原食堂さんのようにタコの唐揚げや焼き秋鮭が盛られているお店もあり、それぞれのお店が趣向を凝らして提供しています。

自分としてはこのラインナップは大歓迎!海鮮丼大好きと自負してはいますが、時には最後のほうになると(特に量が多めだと)同じわさび醤油ベースの味にちょっと飽きちゃうこともないわけではありません。それに、ここ南三陸志津川のタコは絶品というか松原食堂さんの仕込みの腕なのか、初めてこちらのお店で「タコの唐揚げ」をいただいたときの「へ?揚げてるのに何でこんなにプリプリでオイシイの?」というびっくり系驚き感(同じか)は今でも忘れられませんからね!



ところで、この日は予想に反して「一気に満席」とはなりませんでした。やっぱりお盆(帰省客+観光客のダブル人手)に比べれば人出が少ないんでしょうね。というわけで厨房ほか店員さんの手が少し空いたところで、奥さんがTakemaに声をかけてくださいました。「ええっと、何度か来て下さっている方ですよね?」

最近は忘れっぽいんだと謙遜なさっておりましたが、お店側からすれば「1年に1回来るか来ないかの客」に過ぎませんから、忘れられて当然です。とはいえ前々回は奥さんがちゃんと「あれ?お客さん、前にも来たことがあるよねぇ。確か千葉のほうでブログとかやってる人じゃなかったっけ?」と気づいて下さいましたし(この時です)。いや思い出していただけるだけで十分です!

で、ようやく直接お話しを伺えるタイミングとなりましたので、ずーっと気になっていたこの質問をさせていただきました。



さてそのお答えは‥




ただ、移設地に2017/3オープン予定の新さんさん商店街(名前は変わらないようです)に比べて半年以上遅れるのは事実ですし、そもそもなぜ一定の集客が見込まれる新商店街に入らないのか‥これについては伺いませんでしたが、自分なりに勝手に想像できる部分もあるような‥それは(以下略)。

まぁこの手の想像については再オープン後「夜の部」におじゃまするときに伺ってみようかと思います。何はともあれ最初は「たぶんやらない」とおっしゃっていたご夫婦が「自前で再建再開する!」とご決断なさったことが嬉しいです!

なお、この時はもう少しお話を伺いました。「あの時はお客さんご夫婦をホテル観洋までお送りしたでしょう、その帰り道に何だかさびしい気持ちになったことを覚えているんですよ」と奥さま。そ、それって忘れっぽいどころか「覚えていすぎですよ!(笑)。」

自分たち夫婦が初めて松原食堂におじゃましたあの時はもともと特にどのお店にという目星もなく、「とりあえずこのお店に入ろうか」という軽い気持ちで入店したわけです。でもそのことを機にして、自分の中では今や「南三陸に来たらとにかく松原食堂さん!」という思いがあります(1回だけ並びのお蕎麦屋さんに浮気しましたが(笑))。

恥ずかしながらかの震災前、三陸にはほとんど足を向けていなかったTakemaです。かろうじて2010/10に宮古界隈を訪問していたことがきっかけで、震災後は「千葉在住にしては」そこそこ足繁く訪問するようになりました。何がどう繋がるかってわからないものですね。



食事が終わった頃、奥さんが自分に「とあるおみやげ」を手渡してくださいました(右上画像でTakemaが手にしている袋がそれです)。比較的寡黙なご主人を目の前にしてですから当然ご主人公認(笑)。ああー、もう大感謝。来年の秋ですね、再オープンの暁には必ず伺わせていただきます!オープンしてからしばらくした頃に泊まり前提で‥。

ところでここさんさん商店街まで来ていたところで、SNSのつぶやきをご覧になっていた一部の温泉ファンの方々は「あれ、Takemaのこの日の目的地は駒の湯じゃないんだ?さては宮古あたりの鉱泉宿泊まりか?」とご想像下さっていたようです(笑)。で、この次のつぶやきは下のようなものでした(笑)。



というわけで連休中日の午後に東鳴子の阿部旅館に来てしまえば、これはもう温泉ファンのターゲットレーダーに「強いTakema反応あり!」となってしまったわけですね(笑)。「上川原橋のあたりで待機してれば(温泉ファンの)誰かが通るよな」とのツイートもあり、それってポケモンGOリアル待ち伏せバージョンですか!(大笑)。



しかし何とTakemaはそのブービートラップを奇跡的にかいくぐり(笑)、実は初訪問だったまつばら山荘の湯にちゃぽり。茶系の色付きがあるツルすべ系のお湯です。肌ざわりがいいですね、ここもまた名湯だなぁ。

そんなわけで満足して宿の外に出てきたら、「Takemaさんですか?」と声をかけられました。しまったーここで待ち伏せされていたとは!(大笑)。そりゃこのあたりでは逐一リアルタイムでつぶやいていましたからね、「あれ、Takema、阿部にいると思ったらもう移動した?ん、今度はまつばら山荘に向かったみたいだぞ?」というように足どりを追うことはいともたやすかったのではないでしょうか(笑)。

ちなみにここでお会いしたのは東北さん(略称)。SNSつながりなので実際にお会いするのは初めてで、何だかキンチョーしてしまいました。でもこうやってネットからリアル系への知り合いに移行していくというのも面白いものですね。今後ともよろしくお願いいたしまーす!

さてこのあとはとりあえず鬼首を目指します。「何だよまた地獄谷?」とか言わないでください(意味の分からない方はこちらのページね)。でもこの日の鬼首行きは温泉目的ではないのです。



やってきたのは鬼首から峠に上がる国道沿いにある農林産物直売所「山が旬の市」。ここでこの時期に販売されている菊の鉢をおみやげにしようと思って訪問したわけです。何がすごいって、その株の大きさがすごいんです。そしてそのお値段は一鉢800-1200円とお安い!満開になると株全体にまぁるく花を付けるんで何とも見事なのです。

実は2014に思いつきで購入したのですが(この時)、菊の株は上が枯れても根は生きてますからね、3年目の今年もわが家でしっかり花を咲かせ始めてます。つまりは「1度買えば何年も花を楽しめる」きわめてお得な商品であるというわけです。もちろん肥料はやりますけれどね。

自宅にあるのは黄花の鉢なので、今回は赤花を購入。ついでに駒の湯さんへのおみやげにもうひとつ黄花鉢ね。うわーお、フォレスターの広いラゲージルームのほとんどが菊で埋め尽くされちゃったぞ!(笑)。



ちなみに1000円以上のお買い上げでハズレなしのくじ引きが出来ます。今回は根菜セットをいただきました。ちなみにこの時期はキノコもたくさん売られているので(右上画像マウスオン)、皆さま是非寄り道してはいかがでしょうか?

さてそんなこんなで、本日の最終目的地へと向かいましょう。

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