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- 2020夏 北海道(9) 寿苑宿泊の翌日は3湯立ち寄り後オーロラへ -



次回までにたぶん勉強します360度カメラ。これはキャプチャーしただけなので画質最悪。

(2020年8月16日-23日 その9)

今宵の宿は留辺蘂の寿苑(ことぶきえん)さん。2年前、仕事絡みで予約していた宿に突如トラブルが発生したとのことで(ポンプ故障で湯が出ない=大変)急いで近隣を調べてみたところ、まさか偶然にもこちらの「ロイヤルストレートフラッシュお宿」(意味不明ですが嬉しい気持ちはわかるでしょ)を引き当てたわけなのです(その時のページはこちら)。

とにかくお湯がいいし(近隣にはいろいろとありますが湯の新鮮さといいツルツル感の度合いといいここが一番。なお源泉地に一番近い宿でもあります)、まったりした鄙び感もあります(その手が苦手な方は近隣に別のお宿があります)。そして実は食事がむっちゃ美味しい宿でもあるのです。これで2度目の宿泊(3度目の訪問)ですが、おしんこどんは初宿泊です。

なお、2018/8時点では「2食付き税込み5000円」という破格の宿泊料でしたが、2020現在は6000円程度に値上げされております。でもそれでも十分に安いんですが。



お部屋に入り、まずはプシュっとね。あ、館内は禁煙になっていましたよ(善哉)。

自分は相変わらず喫煙者ですが、喫煙OKの居酒屋さん等を除けば(めったに行きませんが)開放エリアの屋内禁煙には大賛成です。そもそも自宅ではもう20年以上室内で吸ってもいませんし。でもだからこそ、屋外でちゃんと吸える場所を整備してほしいとは思うのですが(世界的にもいち早く公共の場での屋内禁煙を実施したシンガポールでは「ポイ捨て罰金」と合わせて屋外の要所要所にちゃんと灰皿があり、「これだよな」と思いました。現在はどうなっているのだろう?)。

あ、寿苑さんの屋外喫煙所は駐車場の奥ですので念のため。屋根があると嬉しいのですが‥。



温泉はいつものツルヌル湯です(pH9.6の単純硫黄泉)。あ、上画像は翌朝「清掃後湯の入れ替え中」に撮影したものなので湯量が少なくなっていますが、もちろん普段はオーバーフローしています。いやぁ、ホントにここのお湯はいいわぁ。




そして夕ごはん。基本的に全てが手作りで、野菜は地元の、いや「裏の畑で採れたもの」を使用しているということで新鮮さはいうまでもありません。そしてお肉は(タイミングが合えば@特に冬場)狩猟免許を持つ女将自らが獲ってきたシカなどのジビエ料理が楽しめるのです(あれ、この日のお肉はどうだったっけ?=忘れましたがたぶん時期的に違ったかも)。そういえば、わが地元千葉県から移住した先輩ハンターさん、アルバイトでお手伝いするようになっていましたっけ(話が面白い方です)。

この日のお客は3組5名で、ソロの男性は湯治でお越しになっていたのかもしれません。で、もう1組のご夫婦は恵庭からお越しの方だそうで、おしんこどんが恵庭のコーヒーショップから豆を取り寄せているということを申し上げると「え、じゃ、○○ですか!」ということで一気に話が盛り上がり、旦那さんのこれまでのお仕事の話とTakemaの仕事との僅かな接点関係とか、まぁいろいろと盛り上がりました。そうですかぁ、旦那さんはこれからの経験を生かした新たな職場ですね!



で、このあたりでお手伝いのハンターさんが参入し、その後女将さんも合流して「6人でワイワイ」ということになりました。いや、正しくは「6人と2匹」かな。なお上記のお酒はいつの間にやらどこからか(モニョモニョ)。



最初にやってきたのは左側画像の「小太郎」(という名前だったかな)。案外と人見知り。あとから顔を見せたのが母親登場(名前は忘れましたが性格は息子と正反対だそう)。以前の宿泊時は女将の部屋から出てこなかったのだと思いますが、この日はしっかり遊びに来てくれました。で、右上画像のイカスミさきいかをパクパクというわけです(それほど食べっぷりははよくなかったかと。ごはんのあとだったのかな)。



ちなみに手前の大きいほうが「小太郎」です。よく育ったねぇ。

明けて翌朝はもちろんお風呂に浸かってしゃっきりし、朝ごはんもしっかりといただきました。さてこの日は釧路方面へと向かうのですが、やっぱり出発の前にはねぇ‥。




(え、そうは思わないって?おかしいなぁ(苦笑)。右上画像マウスオンで花画像に変わります。)

野生動物への餌づけは近年厳しく「やめましょう!」が浸透してきましたが、ここの鯉はまぁ私有地内での飼育環境だしね(大雨増水時に流出しないとは言いきれませんが)。宿泊客はエサが無料ということですからここはきっちりと行為を完遂いたしましょう!



そういえば、何年か前にどこか別の場所でも鯉にエサをやったなぁと思い起こしてみれば、宮城は川渡温泉の藤島旅館でありました(その時のページはこちら)。

でもまだ他でもやってたはずだぞと思って検索してみると、海外ではタイのタム・プラーメーホーソンでもやってましたし(仏教的に功徳を積む行為です)、国内だとちょっと変わり種で「養殖銀鮭へのエサやり体験」なんていうのもありましたっけ(Takemaオフキャンプでホタテや銀鮭を食した方々、あれはこちらの漁師さんが養殖なさったものなんですよぉ!)。

さらに何かないかと確認してみたら、そういや宮古の浄土ヶ浜や南三陸の志津川観光船ではウミネコにエサやりしていましたし、カムチャッカのアバチャ山BCでは地リスにもエサをやっていたっけ(これは生態系維持的にはちょっと問題かも知れませんが)。もっといえばゾウにもバナナを食べさせていたしなぁ。実に合法的なところでは那須サファリパークなんてのもあったぞ。

実はこのあと向かう峠でもシマリスに餌づけをしたことがあったのですが(売店でヒマワリの種が売られていました)、現在はやはり販売が停止されています。しかしですね(後述)。

さてこのあとは、何と3年連続で訪問するあの湯へと。



というわけで到着です。が、ランドマークたる広場の奥にある建物にはこれまでなかった新たな看板が。某関係者の保養施設として建設されたようですが、正直いって利用率は決して高くなかったんじゃないのかな?何とももったいない感じです(まぁこの建物に限った話ではないですが)。

で、ここからはモニャモニャと進み(笑)、







「浴室」内は当然年間を通して暖かいため、本来ならこの地では生息できないであろう植物が育っています(外部から移植された?)。お湯は完全に無色透明で、お湯はやわらかい感じですがさっぱり系の単純泉。なお右上画像がうっすら濁って見えるのはカメラのレンズが曇ったからです。

湯温は実測で35.5度とぬるめですが、「浴室」内が常時保温されているので外が多少涼しい(寒い)時期でも浸かれると思います。ただし積雪期は道路が除雪されないので到達困難でしょう。



このあとは、小さな峠を越えて南側のエリアへ。左上画像の突きあたり近くには「鹿の子温泉」があったのですが(ありし日の訪問ページはこちら)、しばらく前に廃業となりすでに更地になっているのを以前確認していますから今回は見に行くのもパス(言いかえれば前回は「どこかに源泉は出ていないだろうか」との仄かな期待とともに訪問していたわけでもありました)。

というわけで大きな施設ゆえ以前はパスしていた(オープン当初は循環併用という話も聞いていたがその後湯使いがかけ流しになったという)勝山温泉「ゆぅゆ」へ。

しかし大きな施設だよなぁ、この日は平日だけれど混んでたらなという思いもあり、綿密に時間を確認しつつ到着したのはオープン時間(10:00)の7-8分前。ふぅ、よしよし。なお「綿密に時間を確認」していたのは事実ですが、それは鹿の子温泉跡を通過してからのことであり、要は「偶然絶妙な時間に到着しただけ」であることを申し添えます(苦笑)。




(それにしてもこの猛禽類のオブジェ、すごく精巧な出来だと思います)。

いや実はオープン時間まで車の中で待っている男性はおられたんですけれど、自動ドアが開いてもゆっくりモードだったので(特に高齢というわけではない方でしたが)、これ幸いそそくさあたふたと。結局この男性は入館後お手洗いにも行ったのか、Takemaが入浴してから15分以上浴室に姿を見せませんでした(トイレに行ってたのかな)。で、脱衣場に撮影禁止の掲示なしを確認、よっしゃー!



よっしゃー当然のごとくどなたもおられず!一番湯の前にまずはパチリ!



右上画像は屋外の露天風呂&寝湯ですが、虫対策でネットが全面に(まぁ当然かと)。



陶器湯があったのでここにちゃぽり。とはいえ全部の浴槽に浸かりました。

陶器湯からいったん上がり涼んでいたタイミングで次のお客さんが浴室に入ってきたようでした(最初に見た男性客とは別の人)。すでに撮影は終了しているのでもうカメラは不要、涼みエリアから別ドア経由で脱衣場に戻ってカメラを置き、露天湯に浸かっていたところで最初に見かけた男性も入ってきた様子。

このあとは2人組のお仲間も入ってきまして、いやぁダッシュ一番でよかったなぁ。津軽の早朝からオープンする共同湯とかだと「こうは問屋が卸さない」わけです(そもそもなぜ早朝4:00とかの時間にオープンするかといえば「その時間からの需要がある」からにほかなりません)。この温泉が地元の人にとっては「新参の湯」であることを感謝せざるにはいられません。とはいえ、こちらの施設も最初のオープンは1994年といいますから四半世紀前+αなんですけれどね。

最初のオープン時の湯使いは循環湯であると聞いた記憶があり、しかも大規模施設でもあることからこれまで訪問してこなかったわけですが、2017年にリニューアルオープンし、循環なしのかけ流しに湯使いが変わりました。一番湯でしたが塩素の臭いもまったくしませんでしたっけ。

湯ざわりはそれほど特徴のあるものではありませんでしたがツル感があり、自分はほとんどこの壷湯に浸かっていました。味はごくわずかな塩味で、「温泉臭」も。皆さんこのにおいを「芒硝臭」と言っているのかなぁ、自分にはよくわからないのですよ。まぁいいや温泉臭で(いい加減)。



湯上がりには牛乳でクールダウン。低温殺菌の地元産がいいですねぇ。



館内に掲示されていたメニュー「冷やしカツ丼」にかなり心惹かれましたが、いかんせんまださしてお腹が減っていないのであります。ちょっと検索してみたところ、どうやらだし冷や汁にカツを載せているのかな?カツの上に乗っている白いのはとろろ汁かな?実食レポまでは見つかりませんでしたのであくまで料理画像を見ての想像ですが、一度食べてみたい気もします。

で、売店で「牛乳豆腐」なるものを購入。地元置戸町の産品であることから購入したわけですが、冷蔵保存しつつ自宅に戻ったあと食べてみたら「うーん‥‥いや、これ美味しいよ!」と評価を一気に変えたおしんこどんでありました。そう「豆腐」ではなく「チーズのお仲間」として食べればなかなか絶品だったというわけです。

酪農家の家では、昔、子牛が生まれると、母牛の初乳(出産後一週間位までの乳)は脂肪分が高すぎて出荷できないため、家で牛乳豆腐にして食べていた。置戸の女性グループが、それを再現したところ、懐かしい、美味しいと評判に。豆腐と言っても味はモッツァレラチーズのようで、わさび醤油で食べたり、またバター焼きやフライにしても美味しい(公式サイトより引用)。

なお、市販の牛乳でも作れるようです(濃厚さは違うかも知れませんが)。メグミルクさんがこのページで作り方を紹介していますが、「生姜醤油で召し上がれ」って、まさかの和風料理扱い!(笑)。



屋外喫煙所にやってきたら、郵便屋さんがポスト郵便物の集荷にやってきていました。と、しかし、まさかのジムニーとは!さすがの冬対策というところですが目にしたときはびっくりしました(笑)。冬場、元気に活躍しそうだなー。

お湯をタンノーしたあとは置戸町の中心部へと向かいます。旧置戸駅前の「そば処 いなだ屋」さんへ。あれ、まだお腹が減ってなかったんじゃというなかれ、このあとは高速のバイパスで北見界隈をスルーしていくため食事処の選択肢が極端に減るはず、ということで早めに軽く、というわけでのお蕎麦というわけです。



というわけで蝦山菜そばと冷やし揚げ餅そばを注文。お蕎麦は香りもちゃんとありシコシコ感やや軽めながら許容範囲、ぶっかけ系なのでツユが濃いときついかと思いましたがそんなこともなくごくごく普通に完食。ただ蝦を衣で微妙に長く見せていたかな感ありでしたが(笑)、街中のお蕎麦屋さんとしてはまぁよろしいのではないでしょうか。

で、ここからは訓子府ICまで移動し、北見も美幌も中心部をスルーして女満別の空港前IC(現在の終点)まで。近隣の道の駅でトイレ休憩とし、ここからはナビ任せで「道道からも外れてローカル道を」進んだわけですが‥



基本直線路なのですが農道だけに畑に合わせた直角カーブとかがありすぎです。まぁこういうのもいいかとは思っていたわけですけれど。



やがて丘を上り下りする直線路に出ました。ここまで来たらとりあえずの経由地も近いです。

で、その経由地はといえば‥







ボケボケ画像でスミマセン。

まだやっていて何よりでしたが、以前は営業開始時間、こんなに遅かったかなぁ。なお先客さんが複数おられたので浴室画像はありませんでしたが、皆さんで仲良く話しているうちに(地元の方&愛知からの車旅行者)地元の方が「ここは前は泊まれたんだけれどね、今はお風呂だけになっちゃったんだ」と話すのを聞いて、「う゛。」と思いましたよ。だって‥



思えば屈斜路湖側から小清水峠、野上峠を越えた北側のオホーツク内陸エリアには、2010年くらいまではキラ星のごとく個性豊かな温泉宿があちこちにありました。稲富温泉しかり、くすめ温泉しかり、もことやま山荘しかりです。その他にもオホーツク温泉翁荘とかまだいくつもの私営温泉があったわけだったのですが‥



応対をして下さったご主人はお元気そうでしたが、10年20年先もそうであるとは言いきれません(自分も20代から北海道に来ているのにもう50代後半だし)。ここ源泉亭温泉の熱めのツルツル系モール泉もずっとあるわけではないのかも。

どなたかがかつておっしゃっておられた言葉を引用すれば、「温泉は逃げます」。お湯はそのままそこ(の地下)にあり続けても、それを管理する人がいなくなれば入れなくなること必定です。皆さん、「入れるうちにバンバン」しておきましょうというわけです。

篤志家の方が「北海道の温泉休廃業マップ」(2020)を作られていました。かなりマニアックなところまで&最近の情報まで載せられているので(逆に10年以上前の情報は掲載されていないことが多そうですが)、参考になるかも知れません(何の?)。





このあとは小清水町由来の地を偶然信号待ちの間に目にしたりしつつ、また後続の大型車が思いのほか気合いを入れたスピードで追ってくるのをミラー越しに確認しつつ(まぁ峠道になればさすがになぁと思ったらどこかで曲がったみたい)小清水峠へ。ここ、好きなんだよなぁ。

同じ小清水-弟子屈を結ぶR391(野上峠)は峠が低い&最短距離ということもあって交通量も多めですが、走るには特に面白くもありません。展望もないし。その一方で小清水峠はとにかく峠の南側が絶景だし、交通量極少だし(同じ絶景でも美幌峠と大きく違う点がこれ)、そしてさらには峠付近のPA「ハイランド小清水725(m)」からは藻琴山999.9mへ、往復でも2時間の絶景お手軽ハイキングも楽しめるわけです(ずっと以前に行きました)。

ただし今回はそろそろ時間も時間なのでそちらには行きません。駐車場から100mくらいのところに展望台があるのでそちらへと。



階段を下りればあとは平らな道なので女性もパンプスくらいであれば問題なく行かれるかと。ただ、われわれにとっては「この階段を下りた場所」がかつての「聖地」だったのでもありました。

左上画像にはリスなどへの「餌場」画像がありますが、その昔は餌場がなかった代わりに、「シマリスへのエサやり放題エリア」だったのです。2002年、あれはあれで楽しかったなぁ(その時のページはこちらから。エサやりミニ動画あり)。それにしても時が経ち、餌台に置かれたヒマワリの種ほかは(レストハウスの方が一定量を置いているらしい)、全然食べられている形跡がないなぁ。



曇ってはいますが実に好展望であることはおわかりかと。ページトップ画像はここで撮影。



藻琴山山頂からに負けず劣らずの展望です。唯一の坂たる階段も新しくなっていました。



小清水峠はゴキゲンに屈斜路湖側に下っていきます。

R391と合流してからはより一層慎重に運転を続けて(笑)弟子屈方面へ(いるんですよパンダさんがこの界隈に@2019年にも見ました)。



左上画像の途中にくるくるパンダさんがいるかもしれない‥勘弁してほしいですよね。ちなみにこの日はいませんでした。

さてこの日のお宿であるオーロラ温泉までは「ナビに従わず地図に従い、標茶から延びる国道274号線側から入村」するのが正解です。昨年(2019)もレンタカーのカーナビで魔境エリアに誘導されたのに、今年(2020)もまたそちらに誘導‥されてたまるかーい!(でも最初に騙されたぶん結局遠回りを余儀なくされましたが)。

ずいぶん長くなりましたがこの続きは次ページにて。


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